• 検索結果がありません。

長方形断面水平水路における自由跳水の流況区分

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "長方形断面水平水路における自由跳水の流況区分"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Ⅱ-87. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 長方形断面水平水路における自由跳水の流況区分 日大院理工 学生会員 ○持田 俊. 日大理工 正 会 員 安田 陽一. 日大理工. 日大理工 フェロー 大津 岩夫. 正 会 員. 高橋 正行. はじめに 長方形断面水平水路に形成される跳水の流況は跳水始端のフルード数F1によって変化することが一般的に知ら れている1).従来,跳水の流況は波状跳水・弱跳水・動揺跳水・定常跳水・強跳水に区分されている1).最近の著者らの 研究によると,跳水の流況は跳水始端のフルード数F1ばかりではなく,レイノルズ数Re,跳水始端での乱流境界層の 発達状態および跳水始端のアスペクト比によって変化する2)~5).跳水の各流況が形成されるための水理条件を知る ことはダムや堰の減勢工の設計ばかりでなく,小規模水路の水理設計,流水美デザインの設計などに役立つものと考 えられる.ここでは,跳水の流況を特徴づけ,各流況の形成条件を明らかにした. 表1 実験条件. F1 =V1 / gh1 1.6≦ F1 ≦6.5. Re = V1h1 /ν 35,000≦ Re ≦120,000. B/h1 10.0 ≦ B/h1 <30.0. 乱流境界層の発達状態 Fully developed inflow. 実験 (B=40,80cm) スルースゲート下流で形成される跳水の 流況を検討するため,水路幅 B =80cm および 水路幅 B =40cm の長方形断面水平水路を用 ⅰ) F1≦1.7 いた.また,跳水の始端の水深および跳水の位 波状跳水 波状水面 置については上・下流側のゲートを用いて調 Nonbreaking 節を行い,跳水はデジタルビデオカメラで記 undular jump 録した.実験条件を表1に示す.表1におい ⅱ) 1.7<F1≦2.1 て,h1 は跳水始端での平均水深,V1 は跳水始端 砕波した波状跳水 での断面平均流速,νは動粘性係数である.跳 Breaking 水始端は乱流境界層が十分に発達した断面 undular jump (Fully developed inflow) に位置させ,縮流部 ⅲ) 2.1<F1≦2.5 から乱流境界層が水面に達したばかりの断 弱跳水 面までの距離 xcp を算定し6),縮流部から2xcp Weak jump の断面に跳水始端を位置させた. 跳水始端の乱流境界層が十分に発達した ⅳ) 2.5<F1≦4.5 (Fully developed inflow)の場合の流況 動揺跳水 乱流境界層が十分に発達した断面に跳水 Oscillating jump 始端がある場合(Fully developed inflow),跳水 の流況は跳水始端のフルード数 F1 およびレ ⅴ) F1>4.5 イノルズ数 Re によって変化する 2),3),5).図1 左右の側壁近くの流れ 定常跳水 は 6.0×104≦Re≦1.2×105, 10≦B/h1<30 の が不規則に変化する Steady jump 場合の跳水の流況を示したものである.実験 によると Re≧60,000 の場合,跳水の流況区分 図1 60,000≦Re≦120,000 における跳水の流況 に対するレイノルズ数 Re の影響は無視でき (Fully developed inflow の場合 10≦B/h1<30,1.6≦F1≦6.5) る程小さいことが示された.ここでは,Re ≧ 60,000 の場合を対象に各流況の特徴を以下 に説明にする. F1≦1.7 の場合,流況は定常的でスムーズな波状水面を有し,砕波することはない.また,lateral shock wave の形 成も認められる.すなわち波状跳水(Nonbreaking undular jump)が形成される5). 1.7<F1≦2.1 の場合,定常的な波状水面が形成されるが,波状水面の第1波目中央部で小規模な表面渦が形成され る.また,lateral shock wave の形成も認められる.すなわち,Breaking undular jump(砕波した波状跳水)4)が形成 される.また,第一波目の山頂部の高さを hwc,Bélanger equation より算定した常流の対応水深を h2 とし, キーワード:跳水,フルード数,レイノルズ数,乱流境界層,フルードの相似則 連絡先:〒101-8308 東京都千代田区神田駿河台 1-8-14; Tel.&Fax.: 03-3259-0409;E-mail:[email protected].

(2) Ⅱ-87. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. (hwc-h2)/h2≧5%の場合を Breaking undular jump と定義している5). 2.1<F1≦2.5 の場合,跳水始端でのフルード数が F1>2.1 になると,波状水面の凹凸は小さくなり((hwc-h2)/h2 <5%),水路中央で小規模な表面渦が形成される.すなわち,弱跳水(Weak jump)が形成される. Bradley and Peterka1) (USBR)によると,1.7<F1≦2.5 の範囲で弱跳水が形成されると記述されている. 2.5<F1≦4.5 の場合,表面渦を伴った跳水が形成されるが,水路の両側壁側近くで跳水に流入した流れの向きが 時間の経過に伴い不規則に変化する.すなわち,動揺跳水(Oscillating jump) が形成される.USBR1)によると,2.5 <F1≦4.5 の範囲で形成される跳水が動揺跳水(Oscillating jump)と呼ばれているのは,両側壁側近くでの流れの 向きの不安定さによるものと考えられる. F1>4.5(本実験では F1≦8.0 を対象)の場合,動揺跳水のような両側壁側近くでの跳水に流入した流れの不安定 さは見られず,安定した表面渦が形成される跳水となる.すなわち,定常跳水が形成される.このように跳水は安定 し下流水面が穏やかになることから,従来,定常跳水(Steady jump)と呼ばれたものと考えられる. 35,000≦ Re ≦120,000, 10≦ B/h1 < 30 の場合の各流況の形成範囲を図 2 に 示す. 図2に示されるように,Re≧60,000 の場合,各流況の境界はレイノルズ数 Re (×10-4) の影響を受けず,フルード数 F1 のみによ って定まる.この場合,Weak jump と Oscillating jump と の 境 界 お よ び Steady jump の形成領域の下限を示す フルード数は USBR 1)の実験(6.0×10 4 ≦Re≦6.6×105)と同様な結果を示す. Re <60,000 の場合,図に示されるよ うに,レイノルズ数 Re の減少に伴い, 各流況の境界を示すフルード数 F1 の値 が大きくなる.これは,各流況の形成に 対して粘性の影響が大きくなったため と考えられる.すなわち,Re<60,000 の 場合,各流況の跳水形成に対するレイノ 図2 跳水の各流況の形成領域(Fully developed inflow) ルズ数 Re の影響が無視できなくなくな る. まとめ 長方形断面水平水路における跳水の流況について表1に示す条件のもとで系統的に検討した.跳水の流況は波 状跳水(Nonbreaking undular jump),砕波した波状跳水(Breaking undular jump),弱跳水(Weak jump),動揺跳 水(Oscillating jump),定常跳水(Steady jump)に分けられ(図 1),各流況の特徴を示すことができた.また,各流況 の形成条件を図 2 のように示すことができた. Re≧60,000 において,跳水の流況は跳水始端のフルード数 F1 のみ によって変化する. Re<60,000 において,跳水の流況はフルード数 F1 およびレイノルズ数 Re によって変化する. すなわち,Re<60,000 において各流況の形成条件に対して,レイノルズ数が影響することを明らかにした. 参考文献 1)Bradley, J.N. and Peterka, A.J., The hydraulic design of stilling basins: hydraulic jumps on a horizontal apron (Basin I),paper1401, Journal of the Hydraulics Division, ASCE, Vol.83,no.HY5, pp.1-24,October, 1957. 2)持田,安田,大津:長方形断面水路における跳水の流況形成に対するレイノルズ数の影響. 第 63 回年次学術講演会,第2部門, 土木学会,2008 年,CD-. -ROM. 3)Ohtsu, I. , Yasuda, Y. and Takahasi,M, Discussion of Particle Image Velocity Measurements of Undular and Hydraulic Jumps,ASCE, Vol.135,No.5,2009,. pp.434-436. 4)Ohtsu,I., Yasuda,Y., and Gotoh,H., Reply to the discussion of Hydraulic Condition for Undular-Jump Formations, Journal of Hydraulic Research, IAHR, Vol.40, N0.3, 2002, pp.382-384. 5)Ohtsu,I., Yasuda,Y., and Gotoh,H., Flow conditions of Undular hydraulic jumps in horizontal rectangular channels, Journal of Hydraulic Engineering, ASCE, Vol.129, N0.12, 2003, pp.948-955. 6) )Ohtsu, I. and Yasuda, Y., Characteristics of supercritical flow below sluice gate, Journal of Hydraulic Engineering, ASCE, Vol.120,No.3,1994,pp.332-346..

(3)

参照

関連したドキュメント

図-2 水路と水門(スルースゲート) 4. 実験方法と実験条件 4.1 実験方法 実験は以下の手順で行った.

の C が最も高くなった要因は,高水敷の流速値が低水 路よりも遅くなっている為である. 3 Run2 の結果を図-4 に示す.単断面開水路の遊泳深 度は,河床

定流モデル地表面モデル,一次元開水路不定流モデ ル排水路モデル,一次元管水路不定流モデル下水 路モデルの 3

きく,激しい混合が起こっている. CaseB では遷移区間内でのレイノルズ応力の横断的な広がりが CaseA

水理実験は,作製した UFCPCa パネルを直線可傾 水路の底面に型枠面を上向きに設置し行った.施工

実験に用いた水路は 2 種類あり,河口から流下方向の 水路形状が異なるものである.河口より上流側が水路 長 900cm,水路幅 15cm,水路床勾配

Nyerere Road から Kitwe Stream の下流側を見た様子 Zomba Road の雨水排水は、沿道の 商店の敷地内に設けられた流末水 路を流下し、Kitwe Stream へ排出 している。 Blantyre

 このような水文現象の解明は実際の流域での観測からなされるべきであろうが,実流域で