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Platelet c-type lectin-like receptor inhibition resulted in increased cholestatic liver injury in mice 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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氏 名 丸山 傑 博士の専攻分野の名称 博 士 ( 医 学 ) 学 位 記 番 号 医工博4甲 第 253 号 学 位 授 与 年 月 日 平成 31 年 3 月 20 日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当 専 攻 名 先進医療科学専攻

学 位 論 文 題 名 Platelet c-type lectin-like receptor inhibition resulted in increased cholestatic liver injury in mice

(マウス胆汁うっ滞性肝障害モデルを用いた肝障害における CLEC-2 の役割の検討) 論 文 審 査 委 員 委員長 教 授 範 江林 委 員 講 師 尾畑 純栄 委 員 講 師 井上 泰輔

学位論文内容の要旨

研究の目的 胆管閉塞は胆石や胆道系悪性腫瘍などによって生じるが、胆管閉塞により敗血症や消 化管出血などの術後合併症を増加させる。また、肝機能障害を引き起こし、重篤な合併 症により死に至ることもある。胆汁うっ滞性肝障害の病理学的、分子学的な機序は複雑 で、未だに機序は不明なところも多い。血小板と肝障害の関係は病態依存性であり、血 小板が肝障害を増悪させるという報告もあれば、逆に軽減させるという報告もある。近 年、血小板は胆汁うっ滞性肝障害を軽減させるという報告が認められた。今回、我々は、 新規血小板受容体のc-type lectin-like receptor (CLEC-2)に注目した。CLEC-2 はリガ ンドであるポドプラニンと結合することで血小板を活性化させ、様々な役割を担うこと が報告されている。今回、我々はマウス胆汁うっ滞性肝障害モデルに対して、CLEC-2 の中和抗体を用い、CLEC-2 の役割の検討行った。

方法

C57BL/6J マウス(male, 9w)を用い、各週 CLEC-2 中和抗体(2A2B10)を腹腔内 投与し血小板の CLEC-2 を失活させた。その後、左葉中葉の胆管結紮する LMBDL モ デルを作製し、1 週間後に犠牲死させた(2A2B10-BDL 群)。その他に、コントロール 抗体+開腹のみ(Control 群)、CLEC-2 中和抗体+開腹のみ(2A2B10 群)、control 抗 体+LMBDL(BDL 群)も作製し、4 群にて比較検討を行った。

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結果

①2A2B10-BDL 群では BDL 群に比べて、肝細胞壊死が増加し、炎症、線維化も有意 に増強した。具体的には2A2B10-BDL 群では BDL 群に比べて、血清 T-Bil、AST、ALT 値が有意に上昇し、組織学的にも肝細胞壊死が増加した。また、RT-PCR にて炎症性サ イトカイン(TNF-α、IL-6)、線維化マーカー(Timp1、Epcam1、TGF-β、COL1A1)の 発現が有意に増加していた。さらに組織学的にも、MPO 発現 、肝線維化(Sirius red、 αSMA の発現)が亢進した。 ②BDL 群では、control 群に比較して、類洞内皮細胞に CLEC-2 のリガンドであるポ ドプラニンが強く発現した。RT-PCR や組織学的に Control 群と比較して、BDL 群では ポドプラニンの発現が増強していた。また、蛍光二重免疫染色では BDL 群で肝類洞内 皮細胞の一部にポドプラニンが発現していた。Kupffer 細胞でも同様に検討を行ったが、 Kupffer 細胞にはポドプラニンの発現は認められなかった。 ③胆汁酸調整作用がある血清セロトニン値は、BDL 群では優位に増加していたが、 2A2B10-BDL 群では増加は認められなかった。さらに血清総胆汁酸量は BDL 群に比べ て、2A2B10-BDL 群では優位に増加していた。 ④非結紮肝においても検討を行ったが、非結紮肝でも炎症、線維化の増強が認められ た。 考察 肝障害と血小板に関する報告は多数認められるが、CLEC-2 と胆汁うっ滞性肝障害に 関する報告は認められない。今回、我々はCLEC-2 の阻害により肝細胞壊死、炎症、線 維化が増悪することを示した。肝臓における、CLEC-2 と既知の血小板受容体 PARs の 役割は異なる可能性が示唆された。PARs pathway も CLEC-2 pathway も両方血小板 を活性化させるが、PARs pathway は凝固を亢進させるため、肝線維化を増強させるが、 CLEC-2 pathway は凝固への影響は軽微であり、肝保護に働く可能性も考えられる。 近年、血小板由来のセロトニンが腎臓での胆汁酸調整に関与しており、胆汁うっ滞性 肝障害を軽減させると報告されている。今回、BDL group ではセロトニン上昇が認めら れたことに対して、2A2B10-BDL group ではセロトニンの上昇は認めず、総胆汁酸のさ らなる増加が認められた。これらの結果は、BDL group では胆管結紮により、CLEC-2 pathway を介して血小板が活性化し、セロトニンが放出されるが、2A2B10-BDL 群で は CLEC-2 pathway を介せないために、血小板が活性化せずにセロトニンの放出が抑 制された、その結果として肝障害が増悪したことが示唆される。 さらに、Control 群ではポドプラニン発現がほぼ認められなかったことに対して、胆 管結紮を行うことにより肝類洞内皮細胞にポドプラニンが強く発現したことはとても 興味深いことである。我々は以前、肝切除後にも同様に肝類洞内皮細胞にポドプラニン が強く発現することを報告した。胆管結紮や、肝切除のような刺激により、ポドプラニ ンが発現することが示唆された。

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結論 血小板新規受容体CLEC-2 を介する血小板活性化は、胆汁うっ滞性肝障害を軽減させ ることが明らかになった。また、その機序として、胆管結紮により類洞内皮細胞にリガ ンドであるポドプラニンが発現し、CLEC-2 を介して血小板が活性化し、それによって 放出されるセロトニンにより総胆汁酸の増加が抑制されることが原因と考えられた。

論文審査結果の要旨

平成 31 年 1 月 10 日の発表会において、本学位論文について審査が行われた。 「学位論文研究テーマの学術的意義」 胆管閉塞は胆石や胆道系悪性腫瘍などによって生じるが、胆管閉塞により敗血症や消化管出血など の術後合併症を増加させる。また、肝機能障害を引き起こし、重篤な合併症により死に至ることもあ る。胆汁うっ滞性肝障害の病理学的、分子学的な機序は複雑で、未だにその機序は不明なところも多 い。血小板と肝障害の関係は病態依存性であり、血小板が肝障害を増悪させるという報告もあれば、 逆に軽減させるという報告もある。近年、血小板は胆汁うっ滞性肝障害を軽減させるという報告が認 められた。今回の研究では、新規血小板受容体の c-type lectin-like receptor(CLEC-2)に注目し、 マウス胆汁うっ滞性肝障害モデルに対して CLEC-2 の中和抗体を用い、CLEC-2 の役割の検討を行った。 「学位論文及び研究の争点、問題点、疑問点、新しい視点」 1. 2A2B 抗体(200μg)の投与により、マウスの血小板 CLEC-2(活性)はどの程度で抑制されるか。 血小板 CLEC-2 が抑制されたという指標は何か。抗体の投与量はどのように設定しているのか。 2. 2A2B10+BDL 投与グループが 2 週間で全数死滅ということについて、死亡原因をどのように考え ているのか。抗体の毒性によるものなのか。 3. CLEC-2 欠損患者は存在しているのか。胆汁うっ滞性肝障害の発症と関連しているか。 4. 本研究では CLEC-2 欠損マウスを用いた検討を行っているのか。 5. 今回の研究成果を踏まえて、今後の胆汁うっ滞性肝障害の診療における意義について回答せよ。 その他: 1. 使用した抗体や PCR プライマーの表の提出について。 2. 英文の題名を変更したほうがよいのでは。 3. 論文内容要旨の日本語での再提出について。 4. 参考文献はないか。 「実験及びデータの信頼性」 特に問題はない。 「論文の改善点」 1. 審査委員三名の意見を踏まえ、本人による書面回答と論文の Revise を提出することとした。

参照

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