血液疾患と自己免疫疾患・膠原病を担当。血液疾患としては白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫などの血液 悪性疾患が多くを占めている。これらの疾患の診断・治療法の進歩は著しく、寛解率や治癒率が高まり、 難治例においても病気と共存を図る治療が可能となっている。当科では従来の化学療法に加え、造血幹細 胞移植、分子標的療法等を駆使して成績を向上させている。今後はさらに遺伝子治療、細胞療法、再生医 療等新しい治療法にも関わる予定である。一方、自己免疫疾患・膠原病としては全身性エリテマトーデス、 関節リウマチ、シェーグレン症候群、血管炎症候群などが中心となり、これらの疾患は多臓器の病変を伴 うため患者をトータルに診る必要性がある。また、「膠原病友の会」も積極的にサポートしている。 リンパ増殖性疾患研究会、北陸臨床免疫研究会を主催し北陸三県の医師と活発な討論を行っている。国 際シェーグレン協力連盟( SICCA )の日本代表である。院内では、リンパ腫コントロールチーム( LCT ) を創設し運営している。北陸3県の「膠原病患者支援ネットワーク」の事務局である。金沢からの研究の 発信をモットーに、全国から最先端の研究者を招き、「血液免疫ネットワークin金沢」を開催している。 特徴・特色 概要 科長のメッセージ 金沢医科大学は学生教育だけではなく、医師の育成にも力を入れており、大切に育ててもらえます。リウマチ膠原病は原因が分か らず専門医も少なく、多くの患者が困っています。しかし、新たな治療法の出現で、不治の病ではなくなっており、ホットな領域 であるといえます。患者さんに親身になって難病に立ち向うドクターが求められており、厳しいがやりがいのある分野だと思います。
血液・リウマチ膠原病科
田中 真生
(たなか まさお) 准教授 ◦ 専門分野 免疫学、リウマチ膠原病 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医、内科指導医)、日 本リウマチ学会(評議員、専門医、指導医)、 日本臨床免疫学会、日本免疫学会、中部リウ マチ学会、アメリカリウマチ学会 ◦ 得意な分野 免疫膠原病一般藤田 義正
(ふじた よしまさ) 講師 ◦ 専門分野 免疫学、リウマチ膠原病 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医、総合内科専門医)、 日本リウマチ学会(専門医、指導医)、日本免 疫学会、日本臨床免疫学会 ◦ 得意な分野 免疫膠原病一般岡崎 俊朗
(おかざき としろう) 特任教授 ◦ 専門分野 血液疾患、血液腫瘍学 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医)、日本血液学会(代 議員、血液専門医、血液指導医)、日本生化学 会(評議員)、日本臨床腫瘍学会(評議員)、日 本癌治療学会(編集委員)、日本脂質生化学会 (幹事)、日本分子生物学会、日本リウマチ学会 ◦ 得意な分野 白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫正木 康史
(まさき やすふみ) 准教授 ◦ 専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医、総合内科専門医)、 日本輸血細胞治療学会(認定医)、日本血液学 会(専門医、代議員)、臨床腫瘍学会、日本リ ウマチ学会、造血細胞移植学会、中部リウマ チ学会、日本シェーグレン症候群学会理事 ◦ 得意な分野 血液疾患、特に悪性リンパ腫、シェーグレン 症候群、IgG4関連疾患福島 俊洋
(ふくしま としひろ) 准教授 ◦ 専門分野 血液学、臨床薬理学 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医、内科指導医)、日本血液学 会(代議員、血液専門医、血液指導医)、日本臨床薬理 学会(評議員、専門医、指導医)、臨床腫瘍学会、日本 化学療法学会(抗菌化学療法認定医)、日本臨床免疫学 会、日本リウマチ学会、日本癌学会、日本癌治療学会 ◦ 得意な分野 白血病、多発性骨髄腫、貧血、感染症梅原 久範
(うめはら ひさのり) 教授 ◦ 専門分野 臨床免疫学、血液内科学 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定医、評議員)、日本リウマチ学会(評議員、指 導医)、中部リウマチ学会(理事)、日本シェーグレン学会(理 事)、日本臨床免疫学会(監事)、日本免疫学会(評議員)、日本炎 症・再生医学会(評議員)、日本癌学会、日本臨床血液学会、The American Association of Immunologists(アメリカ免疫学会) ◦ 得意な分野 シェーグレン症候群の診断と治療、リウマチ膠原病の最新治療指導担当医
坂井 知之
(さかい ともゆき) 助教 ◦ 専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦ 学会活動 日本内科学会(認定内科医)、日本血液学会 (専門医)、日本臨床免疫学会、日本免疫学会、 日本リウマチ学会 ◦ 得意な分野 血液、免疫疾患一般岩男 悠
(いわお はるか) 助教 ◦専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦学会活動 日本内科学会(認定内科医)、日本血液学会、 日本リウマチ学会 ◦得意な分野 血液、免疫疾患一般三木 美由貴
(みき みゆき) 助教 ◦ 専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦ 学会活動 日本内科学会、日本血液学会、日本リウマチ 学会 ◦ 得意な分野 血液、免疫疾患一般プログラムの目的
金沢医科大学病院血液・リウマチ膠原病科後期臨床研修プ ログラムは、初期研修を終え、内科医としての基本的知識お よび技術を習得した医師を対象として、さらに内科専門医、 血液専門医、リウマチ専門医の養成を目的としたものである。 血液疾患はその治療過程において全身化学療法や造血幹細 胞移植など強力な治療が行われる事が多く、原疾患のみなら ず治療の副作用として全身的に様々な合併症を併発する。ま た、リウマチ膠原病では、全身性の各種症状を呈する。従っ て、血液疾患/リウマチ膠原病を診療するためには、専門分 野の知識のみならず、全身を診れる内科医としての力量が要 求される。 血液学およびリウマチ学はそれぞれ独立した学問と認識さ れており、内科学のなかでも高度の専門性を要求される分野 である。プログラム終了時点においてより内科専門医のみな らず、血液専門医およびリウマチ専門医取得が可能となるよ う策定されており、この両方の専門分野を習得できる事が、 最大の特長である。研究面においても、血液学あるいはリウ マチ学のいずれも選択することが可能であり、また両方の分 野の境界領域について研究を進めることもできる。期間割(後期臨床研修開始後)
第1年次 金沢医科大学病院血液・リウマチ膠原病科にて、内科学一 般および臨床血液学およびリウマチ学の研修を行う。 第2年次 金沢医科大学病院血液・リウマチ膠原病科にて、内科学一 般および臨床血液学およびリウマチ学の研修を行う。 第3年次 金沢医科大学病院血液・リウマチ膠原病科にて、内科学一 般および臨床血液学およびリウマチ学の研修を行う。研修内容と到達目標
第1年次 ①血液科およびリウマチ科指導医による基礎知識の講義。 血液および免疫臓器、主要症候、検査、X線診断学、治療 総論、輸血療法、移植治療、血液浄化療法。 ②血液科およびリウマチ科主要疾患の理解とその診断、治療 手技。 貧血、白血病、悪性リンパ腫、骨髄増殖性疾患、蛋白異常症、 出血血栓性疾患、感染症膠原病(関節リウマチ、SLEなど)、中島 章夫
(なかじま あきお) 助教 ◦専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦学会活動 日本内科学会(認定内科医)、日本血液学会(専 門医)、日本リウマチ学会 ◦得意な分野 血液、免疫疾患一般中村 拓路
(なかむら たくじ) 助教 ◦専門分野 血液学、リウマチ膠原病 ◦学会活動 日本内科学会、日本血液学会、日本リウマチ 学会 ◦得意な分野 血液、免疫疾患一般 骨髄移植のための骨髄採取術膠原病類縁疾患(シェーグレン症候群、ベーチェット病など)。 第2年次 血液疾患およびリウマチ性疾患の病態を理解し、専門医の 指導の下に一般的な診断・治療ができる。末梢血血液像およ び骨髄像の読み方、自己抗体の測定法、意義の習得。抗腫瘍 剤、ステロイド剤、免疫抑制剤の使い方、輸血療法の習得。 第3年次 血液疾患およびリウマチ性疾患の病態を理解し、専門医の 指導の下に高度な診断・治療ができる。ステロイドパルス療 法、生物学的製剤の使い方、血液浄化療法(血漿交換療法、 白血球除去療法)および造血幹細胞移植療法の習得。血液腫 瘍以外の臨床腫瘍学への入門。