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修 士 学 位 論 文

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(1)

修 士 学 位 論 文

題名

:

非コンパクト

metric graph

上の

Allen-Cahn

方程式系のヘテロクリニック解について

指導教授 倉田 和浩 教授 平成

29

1

10

提出

首都大学東京 大学院

 理工学研究科 数理情報科学専攻  学修番号

15878302

氏名 石原 洸徳

(2)

目 次

1 問題設定と主定理 3

2 予備知識 4

3 主定理1の証明 6

4 主定理2の証明 10

5 注意2の証明 11

6 注意3の証明 12

7 今後の展望 12

(3)

1

問題設定と主定理

本論文では, 以下の非コンパクトmetric graph G上でAllen-Cahn型方程式系のヘテロクリ ニック解の存在・非存在について調べる.

G1 G2

G3

G G = G1 ∪ G2 ∪ G3 O, Gj R+ = [0,+)と同一視する. 次をみたす解u C(G)3j=1C2(Gj)が存在するときのh(x)の条件を考えていく.

uxx =h(x)∇W(u), x∈ G1∪ G2 ∪ G3 (AllenCahn型方程式), (1) u∈C(G),

3 j=1

uj(0) = 0,ただしuj :=u|Gj(キルヒホッフ条件), (2)

x∈G1lim,x+u(x) =a, lim

x∈G2,x+u(x) =a, lim

x∈G3,x+u(x) =a+ (漸近挙動). (3) ここでは,n 1のとき, W ∈C1(Rn),次をみたす:

W(a) = W(a+) = 0, u̸=a±ならば, W(u)>0, (a ̸=a) (4) lim

|u|→∞

W(u)>0 (5)

このような解uをヘテロクリニック解とよぶ. G = Rのときは[6]Theorem3.1より次が分 かっている. h∈C(R)

任意のx∈R, h(x)≥0,

x→±∞lim h(x) = +∞ をみたすとき, (4), (5)をみたす

uxx =h(x)∇W(u), xR, (6)

x→±∞lim u(x) = a± (7)

の解u∈C2(R,Rn)が存在する. これをmetric graph G上で考えたのが次の定理となる. 主定理 1 h∈C(G)は次の2つの条件をみたすと仮定する.

任意のx∈ Gで, h(x)0, (8)

x∈G1lim,x+h(x) = +∞, lim

x∈G2,x+h(x) = +∞, lim

x∈G3,x+h(x) = +∞. (9) また, W C1(Rn)(4),(5)をみたすと仮定する. このとき, (1),(2),(3)をみたすヘテロクリ ニック解u∈C(G)3j=1C2(Gj)が存在する.

O

(4)

注意 1: 本論文の方法論を用いれば,より一般的な 非コンパクトなmetric graph Gに対しても, 定理1と同様の結果を得ることが可能であることに注意しておく. グラフGG = Rの場合 には, 同様の変分問題のminimizerが存在するためのh(x)に関する他の条件の研究も多くある

([3], [6] およびそこでの参考文献を参照されたい.) しかしながら, 非コンパクトなグラフG

でのヘテロクリニック解に関する変分問題の研究は本論文がはじめてであると思われる.

定理1を証明するために,変分的アプローチを用いる. 集合A(G)A(G) := {u∈Hloc1 (G)|u(1) 漸近挙動をみたす}として,u∈ Aに対してエネルギー汎関数Jを次のように定める:

J(u) :=

G

1

2|u|2+h(x)W(u)dx.

このとき,変分問題

σ(G) := inf

u∈A(G)J(u)

minimizerの存在を示すことによって定理1が証明される. また, 漸近挙動の証明の際には,

[2]にある補題を用いた.

次に,同様の問題でh(x)が次の(10)をみたす時を考える:

任意のx∈ Gで, h(x)1. (10) この場合, R上では[1], [5], [6], ヘテロクリニック解の存在が示されているが, metric graph

G上ではminimizerが存在しないことが分かった. それが次の定理である:

主定理 2 W C1(Rn)(4),(5)をみたし, h C(G)(10)をそれぞれみたすとき, σ(G) minimizerは存在しない.

注意 2: 定理2では, G上でのヘテロクリニック解の存在までは否定できていないが, n = 1 W(u) = 14(u21)2で, a± =±1の特別な場合には, G上のヘテロクリニック解は存在しないこ とまで分かる. この証明は後述する.

2

予備知識

補題 1 (バナッハ・アラオグルの定理)Hをヒルベルト空間とする. 定数C > 0が存在して, {un} ⊂H∥unH ≤Cをみたすならば, {unk} ⊂ {un}u∈Hが存在して,

unk ⇀ uin H.

補題 2 Iを任意の有界区間とする. f H1(I,Rn)とすると, |f| ∈H1(I,Rn)でかつ, 次の(i), (ii)が成り立つ:

(i)

d dx|f|=







n j=1

fj

|f| dfj

dx (|f(x)|>0) 0 (|f(x)|= 0)

(ii)

d

dx|f(x)|

d dxf(x)

a.e.x∈I.

(5)

fが実数値の場合の証明が, [4]THEOREM(Derivative of the absolute value)にあるので, れをベクトル値に置き換えることで証明される.

補題 3 |I| ≥3となる区間I R+, h(x) 1,(x I)が成り立つとき, 任意のµ >0に対し て, η=η(µ)>0が存在して,

I

1

2|u|2+h(x)W(u)dx≤η ならば,

min{|u(x)−a|,|u(x)−a+|} ≤µ,∀x∈I.

証明本質的に論文[3]にある補題と同じであるが、本論文の設定にあわせた形で証明をつける.

任意のµ >0に対して, 3W(u)≤ηならば|u−a| ≤ µ2,または|u−a+| ≤ µ2 となるように十分 小さいη=η(µ)を考える. [a, a+ 3]⊂Iとなるa ∈Iを任意にとると仮定より,

a+3 a

W(u)dx

I

W(u)dx

I

1

2|u|2+h(x)W(u)dx≤η

となるので, 3W(u(s0)) ≤ηとなるs0 [a, a+ 3]が存在する. よって, s0 [a, a+ 3]が存在し , |u(s0)−a| ≤ µ2, または|u(s0)−a+| ≤ µ2 となる. また,任意のs∈[a, a+ 3], シュワルツ の不等式を用いると,

|u(s)−u(s0)|= ∫

[s,s0]

udx

[s,s0]

|u|dx

(∫

[s,s0]

|u|2dx )12 (∫

[s,s0]

dx )12

√ 2η

3 =√ 6η.

ここで,

µ2 となるようにさらにηを小さくとると,

|u(s)−u(s0)| ≤ µ

2, s∈[a, a+ 3].

よって,|u(s0)−a| ≤ µ2 の場合は, 任意のs∈[a, a+ 3],次が成り立つ:

|u(s)−a| ≤ |u(s)−u(s0)|+|u(s0)−a|

µ 2 + µ

2 =µ.

同様にして, |u(s0)−a+| ≤ µ2 の場合には、任意のs∈[a, a+ 3]で,次が成り立つ:

|u(s)−a+| ≤µ.

以上より,

min{|u(x)−a|,|u(x)−a+|} ≤µ, ∀x∈I.

2

(6)

3

主定理

1

の証明

L >2を十分に大きい実数, δ0< δ < |a+2a|をみたすものとし, 次を定義する: XL1 :={u∈Hloc1 (G1,Rn) :|u(x)−a| ≤δ, x∈ G1, x≥L}, XL2 :={u∈Hloc1 (G2,Rn) :|u(x)−a| ≤δ, x∈ G2, x≥L}, XL3 :={u∈Hloc1 (G3,Rn) :|u(x)−a+| ≤δ, x∈ G3, x≥L},

mL:= inf

uXL1XL2X3L

J(u).

Step1J(uL) =mLとなるminimizer uL ∈XL1 ∩XL2 ∩XL3 が存在することを示していく. un XL1 ∩XL2 ∩XL3 minimizing sequenceとすると, nが十分に大きいとき, J(un) mL+ 1. こで,

u(t) :=







a (t(G1∪ G2 ∪ {0})) (1−t)a+ta+ (t∈ G3,0< t <1) a+ (t∈ G3,1≤t) を定義すると, u ∈XL1 ∩XL2 ∩XL3なので, 定数C >0が存在して,

mL≤J(u) =

G

1

2|(u)|2+h(x)W(u)dx

=

G3,[0,1]

1

2|(u)|2+h(x)W(u)dx =:C

となる. よって, J(un)≤C+ 1. これより, (un)2L2 2(C+ 1). また, un∈XL1 ∩XL2 ∩XL3 , 三角不等式を用いると,

|un(x)| ≤δ+|a|, x∈ G1, x≥L,

|un(x)| ≤δ+|a|, x∈ G2, x≥L,

|un(x)| ≤δ+|a+|, x∈ G3, x≥L.

ここでG :={G1上の[0, L]∪ G2上の[0, L]∪ G3上の[0, L]}, LG1 :=G1上のLとすると, H1での 微積分の基本公式とシュワルツの不等式よりx∈ Gに対して,

|un(x)−un(LG1)| = |

x

LG1

(un)dx|

x LG1

|(un)|dx

≤ ∥(un)L2(G)

2L

2√

L(C+ 1).

これより,

|un(x)| ≤2√

L(C+ 1) +δ+|a|, x∈ G.

よって, 定数M > 0が存在して,∥unL(G) M, ∀n N. ここで, J を任意の有界集合とす ると,

∥un2L2(J) =

J

|un|2dx≤M2|J|.

(7)

したがって,

∥unH1(J)

M2|J|+√

2(C+ 1).

補題1より,

unj ⇀ uL inH1(J).

ここで対角線論法を用いると, uL∈Hloc1 (G)となる. さらに H1(J)L(J)にコンパクトに埋 め込まれていることから∥unj −uLL(J) 0であることが分かる. uL ∈XL1 ∩XL2 ∩XL3 を示 . x(∈ G1,≥L)を固定して,J = [x1, x+ 1]とすると,

|uL(x)−a| ≤ |uL(x)−un(x)|+|un(x)−a|. un∈XL1 より,n +のとき,

|uL(x)−a| ≤δ.

xは勝手に固定したものだったので,

|uL(x)−a| ≤δ, x∈ G1, x≥L.

これよりuL XL1. 同様にして uL XL2, uL XL3 も示される. J(uL) mLを示す. (un) (uL) inL2(J)なので,弱下半連続性より,

∥uLL2(J) lim

n→∞∥unL2(J). また, ファトゥの補題より,

J

h(x)W(uL) lim

n→∞

G

h(x)W(un).

よって,

J

1

2|uL|2+h(x)W(uL) lim

n→∞

J

1

2|un|2+h(x)W(un) lim

n→∞J(un) =mL. ここで,J Rとすると, J(uL)≤mL. よって, minimizer uLの存在が示された.

Step 2 次にuLLが十分大きいとき, XL1∩XL2∩XL3 の内点になることを示す. すなわち次 を考える.

claim:

∃L >2 s.t. |uL(x)−a|< δ, x∈ G1, x≥L, (11)

∃L >2 s.t. |uL(x)−a|< δ, x∈ G2, x≥L, (12)

∃L >2 s.t. |uL(x)−a+|< δ, x∈ G3, x≥L. (13) (11)が成り立つことを背理法を用いて示していく. (12)(13)は同様の議論で示されるので省略す る. 結論が成り立たないとすると, 任意のL >2に対し, x+≥Lをみたすx+ ∈ G3が存在して,

|uL(x)−a+|=δ. (14)

(8)

ここで,ρ:=|uL(x)−a+|とすると,

|ρ(x)−ρ(x+)| ≤ δ 2, x∈

[

x+, x++ δ2 8C

] .

これは,補題2とシュワルツの不等式を用いて示される. x∈[

x+, x++ 8Cδ2

]のとき,

|ρ(x)−ρ(x+)| = ||uL(x)−a+| − |uL(x+)(a+)||

=

x x+

|uL(t)−a+|tdt

x x+

||uL(t)−a+|t|dt

x x+

|(uL(t))t|dt

(∫ x x+

|(uL(t))t|2dt

)12 (∫ x x+

dt )12

(2C)12 (δ2

8C )12

= δ 2. 三角不等式より,

|uL(x+)−a+| − |uL(x)(a+)| ≤ δ 2, x∈

[

x+, x++ δ2 8C

] . (14)より,

|uL(x)(a+)| ≥ δ 2, x∈

[

x+, x++ δ2 8C

] . また, |uL(x)(a+)| ≤δ, x∈[

x+, x++8Cδ2

]でもあるので,

|uL(x)(a)| ≥ δ 2, x∈

[

x+, x++ δ2 8C

] . ここで,m(δ) := inf{W(u) :|u−(a+)| ≥ δ2, |u−(a)| ≥ δ2}とすると,

W(uL(x))≥m(δ)>0, x [

x+, x++ δ2 8C

] . このとき, (5)より, m(δ) = 0とならないことに注意する. よって,

L

W(uL)dx

x++8Cδ2 x+

W(uL)dx δ2m(δ)

8C . (15)

一方, J(uL) Cより, ∫

Rh(x)W(uL) C, (9)より, 任意のK >0に対して, L0 > 0が存在し て, x≥L0ならばh(x)≥K. よって,

K

L

W(uL)dx

L

h(x)W(uL)dx

R

h(x)W(uL)≤C.

(9)

これより,

L

W(uL)dx C

K, ∀L≥L0. ここで,Kとして, δ16C2m(δ)2 をとると,

L

W(uL)dx 1

2· δ2m(δ) 8C となり(15)と矛盾する. よってclaimが示された.

Step 3 claimからuL(1)(2)みたすことを示す. s Rが十分に0に近いとき, 任意のϕ C0(Gj),(j = 1,2,3)を用いてuL+sϕ∈XL1 ∩XL2∩XL3となる. , J(uL)≤J(uL+sϕ)なので, f(s) := J(uL+sϕ)とおくと, f(s)s = 0のとき極小かつ最小となる. つまり, f(s)|s=0 = 0.

よって,

f(s) =

G

1

2|(uL+sϕ)|2+h(x)W(uL+sϕ)dx, f(s)|s=0 =

Gj

1

2·2uL·ϕ+h(x)∇W(uL)·ϕ(x)dx

=

Gj

(−u′′L+h(x)∇W(uL))·ϕ(x)dx= 0.

ここで変分法の基本補題を用いると,

−u′′L+h(x)∇W(uL) = 0, (x∈ Gj, j = 1,2,3) (16) となり, uL(1)をみたすことが分かる.さらに任意のψ H1(G),supp(ψ) : コンパクト に対

して,

G

uL·ψ+h(x)∇W(uL)·ψ(x)dx= 0 となるので,

G1

(−u′′L+h(x)∇W(uL))·ψ(x)dx−u1(0)·ψ(0) +

G2

(−u′′L+h(x)∇W(uL))·ψ(x)dx−u2(0)·ψ(0) +

G3

(−u′′L+h(x)∇W(uL))·ψ(x)dx−u3(0)·ψ(0) = 0.

これと(16)より,

3 j=1

uj(0) = 0 が導かれる.

Step 4 最後にuLが漸近挙動をみたすことを示す. G1,G2,G3ともに同様のやり方で示されるの G3の場合のみ示す. まず,L >0を十分に大きくすると,uL|uL(x)−a+|< δ, x ∈ G3, x ≥L をみたすことが分かっているので, そのような大きなL > 01つとって固定する. G3上の区

(10)

Iを,I = [L,+)として, L =L(µ)> Lを十分大きくとれば, J(uL)≤Cだから,η=η(µ) が存在して, 次が成り立つ:

h(x)≥1, (x∈I),

I

1

2|u|2+h(x)W(u)dx≤η.

よって,補題3が使えて,任意のµ >0に対して,

min{|uL(x)−a|,|uL(x)−a+|} ≤µ,∀x∈I.

, min{|uL(x)−a|,|uL(x)−a+|}=|uL(x)−a+|となることに注意すれば,

|uL(x)−a+| ≤µ,∀x∈I を得る. このことは,

x∈Glim3,x→∞uL(x) = a+

が成り立つことを意味する. 2

注意 3:ここで,uLσ(G)minimizerにもなることが分かる. この証明は後述する.

4

主定理

2

の証明

[1]Theorem1.1よりσ0 := inf

u∈AJR(u)minimizerは存在することが分かっている. その minimizeru0とする.

Step 1 σ=σ0となることを示す.

J(u0)<+なので, 任意のε >0に対し, 十分大きいR >0が存在して,

R

−∞

1

2|u0|2+W(u0)dx < ε.

ここで,

U(x) =







u0(−x−R) (x∈ G1) u0(−x−R) (x∈ G2) u0(x−R) (x∈ G3∪ {0}) とすると,U ∈ A,

σ ≤J(U) =σ0+

R

−∞

1

2(u0)2+W(u0)< σ0+ε.

εは任意にとってきたので, ε→ 0とすると, σ σ0を得る. 一方, G1∪ G3∪ {0} ≃ Rとみなす ことで,

σ=J(u) = JR(u) +JG2(u)≥σ0+JG2(u)≥σ0 となり,σ =σ0.よってclaimが示された.

Step 2 背理法を用いてminimizerの非存在を示す.

(11)

結論が成り立たないとすると,σminimizerが存在する. そのminimizeruとすると, step 1 σ0より,

σ0 =σ=J(u) = JR(u) +JG2(u)≥σ0+JG2(u)≥σ0.

これより, JG2(u) = 0. よって, |u|= 0かつ, W(u) = 0となるので, u≡ a+ or a, x∈ G2. 今, u∈ Aなので, u≡a, x∈ G2. また,連続性からu(0) =a. ここで,

˜ u(x) =

{

u(x) (x∈ G\(G1∪ G2)) a (x∈ G1∪ G2)

とすると, Ju)≤J(u)となるので, u(x)≡ a−, x ∈ G1∪ G2. さらにキルヒホッフ条件より, u(0) = 0となるので, 常微分方程式の解の一意性より, u(x) = a−, x ∈ G3 となるが, これは u∈ Aであることに矛盾する. 以上で主定理2が証明された. 2

5

注意

2

の証明

背理法で証明する. 結論が成り立たないとすると, G上のヘテロクリニック解が存在する. のヘテロクリニック解をuとすると, uは微分方程式−u′′ =u−u3をみたす. −u′′ =u−u3 両辺にuをかけると,

−u′′u =uu−u3u. これより,

(u2 2 +u2

2 u4

4 ) = 0.

よって,定数M > 0が存在して,

u′2 2 +u2

2 u4 4 =M.

今, lim

x∈G3,x+u(x) = 1なので, lim

x∈G3,x+

|u2|

2 =M− 14. ここで, lim

x∈G3,x+u(x) = 0が成り立つ ことを背理法で示す. 結論がなりたたないとすると, G3上でx→+のとき,

|u|2 +∃α >0 これより,

|u| →+

α or−√ α.

|u| →+

αのとき, 微積分の基本公式より, u(x)−u(x+ 1) =

x+1 x

u(x)dx となりx→+のとき(左辺)= 0,(右辺)= +

αor−√

αとなり矛盾. よって, lim

x∈G3,x→+∞u(x) = 0. これよりM = 14 となるので,

u2 2 + u2

2 −u4 4 = 1

4. これより,

u2 = 1

2(1−u2)2.

(12)

この式はG1上とG2上でも成り立つことが同様に分かる. よってu(x) = 0のとき,u= +1 oru=

1. G3上で, u(x0) = +1となるx0が存在するとき, 常微分方程式の解の一意性より, u(x) +1, x∈ G3となる. しかしこのとき,u(0) = 1, lim

x∈G1,x+0u(x) = 0, lim

x∈G2,x+0u(x) = 0となるので, u(x)≡1, x∈ G1∪G2となってしまい、漸近挙動に矛盾する. よって,u(x)>1 oru(x)<1, x∈ G3. u(x)>1, x∈ G3のときは, u(x1) = 1となるx1 ∈ G1が存在し, u(x)≡1, x∈ G1となるので, 近挙動に矛盾する. よって,u(x)<1, x∈ G3. また,u(x)>−1, x∈ G3となることも分かるので,

1< u(x)<1, x∈ G3. 同様にして,1< u(x)<1, x∈ G1, 1< u(x)<1, x∈ G2であること も分かる. しかし今, lim

x∈G1,x+0u(x) = lim

x∈G2,x+0u(x) =

1

2(1−u(0)2)2 > 0, lim

x∈G3,x+0u(x) =

1

2(1−u(0)2)2 <0となるので, キルヒホッフ条件に矛盾する. よって示された. 2

6

注意

3

の証明

AL :=XL1 ∩XL2 ∩XL3 とする. 次が分かっている. L0 >0が存在して, 任意のL≥L0に対し, mL =J(uL), |uL(x)−a+|< δ (x≥L, x∈ G3),|uL(x)−a| < δ (x L, x∈ G1∪ G2). 任意の L≥L0, uL ∈ A(G)となることも分かっているので, mL =J(uL)≥σ (∀L≥L0). よって,

inf

LL0

mL≥σ (17)

また, L1 < L2に対して, AL1 ⊂ AL2 より, mL1 mL2. , 任意のu ∈ Aに対して, 十分大き L >0が存在して, u ∈ ALとなるので, J(u) ≥mLとなる. よって, 任意のu∈ Aに対して, J(u)≥ inf

LL0

mLが成り立つ. これより,

LinfL0

mL≤σ (18)

(17), (18)より, inf

LL0

mL =σ.

claim: mL=mL0 (∀L≥L0).

claimを示す. 任意のL > L0をとる. uL ∈ ALは, |uL(x)−a+| < δ (x L, x ∈ G3)をみた . よって, L < LLに十分近くとっても|uL(x)−a+| < δ (x L, x ∈ G3)が成り立つ. もし, この条件をみたすようにL を下げていって, |uL(x)−a+| ≥ δ (x L, x ∈ G3)となる L(L0 ≤L < L)が存在すると,

mL ≥mL =J(uL) inf

v∈AL∗J(v) =mL.

よって, J(uL) =mLとなるが, |uL(x)−a+|< δ (x≥L, x∈ G3)となるはずなので矛盾. よっ |uL(x)−a+|< δ (x≥L0, x∈ G3)が成り立ち,G1,G2上でも同じことがいえるので,uLAL0

でのminimiserでもあることが分かる. よってclaimが示された. 以上より, σ=mL0. 2

7

今後の展望

問題1:

h∈C(G)は次の条件をみたすと仮定する.

任意のx∈ G, h(x)≥0,

(13)

任意のx∈ G1∪ G2で, h(x)1, lim

x∈G3,x+h(x) = +∞.

また, W C1(Rn)(4),(5)をみたすと仮定する. このとき, (1),(2),(3)をみたすヘテロクリ ニック解u∈C(G)3j=1C2(Gj)は存在するのか.

問題2:

h(x)が任意のx∈ G , h(x) 1をみたすとき, (1),(2),(3)をみたすヘテロクリニック解が存 在するときの, 非コンパクトmetric graph Gの形状は実軸Rの他にどのような形があるか.

参考文献

[1] N.D. Alikakos and G. Fusco, On the connection problem for potentials with several global minima, Indiana Univ. Math. J. 57(2008), 1871-1906.

[2] F. Bethuel, G. Orlandi and D. Smets, Slow motion for gradient systems with equal depth multiple-well potentials, J. Differential Equations 250 (2011), 53-94.

[3] D. Bonheure and L. Sanchez,Heteroclinic orbits for some classes of second and fourth order differential equations, Handbook of Differential Equations III, Elsevier, Amsterdam(2006), 103-202.

[4] E. H. Lieb and M. Loss, Analysis: Second Edition , Graduate Studies in Mathematics, Volume 14 (2001), 152-153.

[5] P.H. Rabinowitz, Periodic and heteroclinic orbits for a periodic Hamiltonian system, An- nales del’institut Henri Poincar A-N 6(1989), 331-346.

[6] C. Sourdis, The heteroclinic connection problem for general double-well potentials, arXiv:1311.

2856v2 (2014).

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