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大 庭 千 尋
仙八望ハ年九月十二日︑ブラウ∴;グはーバレットとⅦ結婚を敢行した︒もしも︑バレットの健東がブラウ一一ン
グむ除ぞ周囲の誰ぁが深く懸念して示たよケに︑︑この結婚によつて︑虞笹彼女の病状の悪化をみるようなことが
あつたならば︑ブラウ︼㌻グは︑その額思慮と性急さとを非難され︑灘打冷離な宿意宕二身に浴びなければなら
なかつ尭ことであろう︒ブラウニングは深く自ら信することが出来たようであつたが︑
れ忙つづく長途の鹿に︑彼女の健最が果して耐えることが出謙るか香か︑内心人知れぬ不安を禁ずることは出発
なかったであろう︒九月十九日⁝
ヤロン︑リヨ
レジオ・フtル・デナンド打落清濁︑そこで串帽な家庭生活に入るととになつた︒新居はこの町の斜琴の近所であ 夕 った︒桟細に病弱な安平健靡が−長途の族に耐えることが出来たのもヾブラウニングの強い愛と固い信念が盟つ
てカあつたことは見過すこと⁚は出奔ない?
その頃の二人の生活忙放て︑三度の食事は近所の料理屋から選ばれていたが︑胡瓜食事が済めぼ︑彼女犠二階
の部屋へ︑彼は宜堂忙ある文机に向うのが常であつた︒そして憲の食事時まで革欝と詩作に飴念がなかつ尭︒或る
朝︑バ彗−蛛食堂を去り︑′ブラウニングは鼠の近くで食器の片付けられるのを待ケてい篭女中もせち去った
と思われるの忙︑︑誰か彼の後忙やつ
仙九九︑′ プラウー鵬ソグ夫人﹁ポルトガルのソネッ斗﹂ 暮1−︑
第二十二巷 讐了≡耽 ニ00︑
ぎれ︑何か小さい紙包みがポケツ十の中に入れられた︒こQ紙包みこそ︑.パレットが婚約時代豊冒︑その時ま
で二段も見せたことのない十四行詩であつた︒この十四行詩が﹁ポルトガルのソ︑ネット﹂∴ハS昌n昌frケ芦the
P邑u篭乳﹀で雪︒パレットにとつて﹁牢嶽﹂のような朗︑テニス言とつてほ﹁寂し宗愉快な通ヱで遜
ったウインポール椅む自宅に於て︑ブラウニングから叫﹂サケカに克つ七求愛首れたエリザべス・パレットの優
んい魂の沓白は︑らの﹁ポルトガルのソ︑ネッ†﹂の中に秘められて小る︒痴めこの詩篇は﹁ガレッ寸のソネッ
ト﹂言㌢nn妥ぎm P邑忍蓋e﹀/という褐で私版で田たが﹂三年後︑ポルトガルの﹁カクサナからカ≡ン 退h
スヘ﹂ 講ata甘atO C賀︒enSミとかう詩放から轡不され︑それが・ポルトガル詩人に因んで︑いるところから︑
またよルトガル語からの蘭鋳にみせかけようとして︑﹁ポルトガルのソネット﹂という現在の表題打改められた
と貫フ︒﹁カを皐ンス﹂︵−箆料﹂笠︶はポルトガルの高位高官の巧\著名な詩人であつ駕彼はやはり各門の﹁カ
クリナ﹂と激しや毎に隋ちた︒﹁カモ£ンス﹂は多ぺの静か晶宗たが︑就中︑憂蘭の討﹁ルシアグス﹂捻疎も著名
である︒その多くの詩旅は愛人﹁カタリナ﹂′の覧感によつて苦かれたと言われている︒−よつで彼女拭﹁カモエソ
エの・﹁べ︑アトリス﹂と呼ぼれ篭﹁カモエソス﹂の副生は︑作詩と彼女への憧憬と忙絞り成されている︒彼はポ
キトガルのザ了ジルとも呼ばれている︒▼このような謹で︑ブラウーニング賢つてこの詩簾はヨルトガルのリ
ネッ上と呼ぶに相應しいと考えられた︒それはともかく︑ての詩壇はバレッ†め﹁愛の書簡﹂に辿ることの出
残るものと河芸情感に準れた苛であるバ故に彼女の基の監簡﹂と併せ譲変れる時︑詩の藍宗﹁暦明白に理 解せられる︒
さて︑本詩は全篇の四十四聯から成り︑かの﹁愛の習簡﹂と等しく︑純情の替白であるが︑這詩であり︑こ
れは散文であつて作者の特枚数何れが良く俺えているかは︑詩と散文か何れむより好むかの試着の晴好に願じて
容易転断定L難い︒この﹁ソネット﹂は︑彼女の救済︑彼女の克服︑彼女の讃美︑疑惑︑屈従の魂の語族の経緯
を物籍つて廠すところが■ない︒もし展貸の愛の心が詩聖衣現されるとすれば︑透さにこの様な詣で参ろう︒詔蜂
雷光に似賂と言う︒もし序奏﹁主部︑蕗曲を邁常貯具えた十四行詩聯があるとすれば︑これとそかかるものの二
つでめる︒︑われわれは︑ここに選管の変の詣を見る︒顔中胤歌われる愛は︑基想の朗産ではなく︑︑生々しい閻験
であつた︒恐ちく︑彼女はこれを書くにーあだ︑つて︑心わ底正イク㌢−の詩人ベトラ1須を偲び−ながら︑こQ十四
行詩の詩型教授んだと言われている︒ベトラーク︑︑へ︑ケランぞ ロ︑シぷイクスピアの如きY久遠の女性を限サ
なく追慕した愛人たちによつて︑書き壊された十西行詩聯む想起し牢ときで彼女は︑はつきりと十町行詩聯によ
る表現の椀昏を把え得たのであろう︒申ずまでもなく︑これらの変人たち・は︑何れも愛せられる女性ではなく︑
愛する男性であつた︒ペ至フークの甘−ラ︑ミグランジふロのゲイトリア︑・ダンテのベアトリスと錐も︑彼女た
ちが︑もし詩人︑女の詩人︑愛車党ける女流詩人であるとしたぁら小男性の愛檻應える磯倉がなかつ︑たであろう
か︒ 古木︑女性の手になる嶽愛詩の十般的短桝は︑恰も男性の立場にあるかめよう町措かれ︑女性としての慣験に
基づくものが砂いと言われる︒男女の級変関係は︑通常女性の滑嘩的なるに反し︑男性の積極的なるが認められ
るっ故に心理の経過に於て︑時に例外はあろうともトかれ一1われが女性の責苦耳傾げようとするのは︑こQ貿寄
附な反膵約計︑魂の告白でなけれぼならぬ︒バVットは︑まことに︑その鰭愈近藤て受容的︑反應的であつた︒
しかも﹁ポルトガル︑αブネッ守﹂に見る.鳥の巧この受容的反鱒閏情感に外ならぬ︒そこに歌われているもの隠
作㌢事や基想
この詩墓冒こよによつて︑パレットには二つの撃せが翳された︒第蒜ローテ︑カクリナを想超し′つ・つ︑し
ブラウ︒シゲ夫人﹁ポルトガルのソネタエ 叫叫
〇二 第二十こ巷 周二・童歌
かも錯乱己の板験軋徹して背き上げたものであるから︑純粋に女性の立場む代表したもので・めり︑第二は覇文に
よつて苫盤上げようとしたために︑詩法上の鵠多の修練を税むことにもなつた︒バレサトは︑それ章でむ若干の
ソネットは苦いたが︑こ.の詩型に新しては必ずしも精通してはい琴かつた︒少くとも調律上の不備は藷想されぬ
ぼならなかつた︒抱いtいた理想に息賢になろうと寒い払がち︑彼女はベトラークの形式を範とし︑蔽暦にこれ
に従いつづけた結果︑その覇樺にも︑痛覚上疫も幾多の改沓を途げたと言われる︒技法の上かちも︑この詩は殆
ど完璧に近いものと言われ︑討型に於ける技術商な練達と運用と手際とは予謹む者をして二桜の爽快さを覚えし
める︒批評家バデットも︑﹁かくの如く讃んで義時しいイクリー吼のソネットをみることは︑英語では稀有なこ
とであ・ク﹂同時に悦ぼしいことであつ七︑言鮭あ二つ叫つは巧妙というよりも︑優雅にぴつたりとその研む得て
いる︒﹂と許してしる︒
賽にこの詩の梗概忙移ろう︒最︼御に︑いかにして︑−ブラウー∴/グが現われて釆たかが語られ︑彼がやつて来る
迄︑死の躍にとりつかれていると︑﹁撃とした整﹂ − 乞の聾は︑鹿に彼ブラウl;グを暗喩するに用いているひ
であるが.−1﹁死に優らす愛なり﹂ と答える主ころで第仙聯は終る︒かの ﹁ハムレット﹂劉に於ては︑﹁生か死
か﹂の命題によ︑つて︑ハムレットの懐旗的性格が示現されるのであるが︑ここでは﹁死忙あらす愛なサ﹂の命題
貯よつて︑死と愛Ⅶ問題に悩む性格が提示される︒
この﹁琴とした整﹂を鵡くものは︑紳と愛人と彼女の三人である︒初め彼女はその寮を信することが出釆なか
ハmいY った︒Lかしこの慮によつて生きること/の可能なることを自覚すると︑たちまち彼女は自己と彼との問に構わる
距りを知つて糞じらつた︒彼放棄晴しい天分と活動の敢魯をもつている人︑彼女は﹁哀れ孜疲れ彷筏う唄い女﹂
±三聯︶忙外ならなかつ宅鍍女は自己の悲惨敵姿む思い︑彼に放ち去る′よう.に巽う︒もしも︑そこに彼が留って
ー
.−■−..▼.︑︑.︑■:︑−:.■
彼女夜彼な愛するが︑それは基底復所有物として変むぼ彼に輿えるのではな㌔紳は貧者の山燈でも︑軽視し
給う筈はない︒されば︑壷する魂であれば∵決して偲打のない筈はないと承女は考える︒愛することによつてこ
そ彼女は崇高と怒り︑喫える凄みのためにこそ自ら純化する︒彼は範となり︑愛によつ七彼女は彼の教え佐従っ
た︒彼女雲仙いは︑富豪匿も富山現わせぬほど深い︒もし彼女が富褒に.富・い現そうとしても︑それは彼を通して
白琴せしめられる蕃びではなく︑自らの悲惨啓表白する笹外ならぬのであるから︑彼女の沈欺こそ︑彼忙訴える
女性的な放研重富某なき言奏であるに相違ない︒ いると1彼女の生の焼次は彼の額を焦がしてL患うからである︒かくで彼女は立ち去れと命じながらも︑⊥方女 は︑今こそ自分の彩の隕に生きているのだが︑や甘ては退去む命じた男の追懐を胸に秘めようとする︒男は彼女 の夢む育て・てくれる︒彼女は︑その夢の中佐伐と共に生きること些澗足す毛筋七聯は彼女の生涯が彼の.影響に
′
︑ク よつて︑どんなに欒化したか女記述する?蔽は彼女の生活軋︑︹新し.い律動﹂を輿えてくれ潅が︑それに封して十
分な報いをすることが拭釆ぬので心苦しむ︒㌢れは彼女の感謝の念が足らぬためではなく︑資しさのた灘に他寧
らない︒
男の熱情に獣従Lながら︑彼女は自分の後率な力で叶う限りのものむ報いよシとする︒しかしヽ
私は悲しくも明かし思す︒こんな
翳物を捧げる私みたいなものは︑沓つと
︵九聯︶ 物惜しみと言われるに造uないことを㌻
い1え︑私の女らしい沈黙で女の
ブラウニ竹グ夫人﹁ポルトガルのソネ・ット﹂ ヽ.
彼女汰自分のためにも︑心退いのため佗も︑優し望遠つきのために牒−愛されたくない︒潅だ愛のためにの
み︑変ぇるこ︑とを襲う︒ニ人の間に交わされ空箱の申で論じ合つた﹁不合理な瀾由﹂れi邑i⁝1宴On−
こそ永遠め愛の保謹であつた︒詐璃の愛︑肉鰻の愛︑声見の愛は︑やがていつ・の日か滅びめ時がぺる︒しかし︑
肉慣を超え牽︑不可見の︑青媒にも現わせぬ愛こそ︑永遠の愛︑至上の撃と考えたのである︒こ守にわれわれは
彼女の求めに求めたものが︑東上至純の愛であるととを思わねばならぬ︒こあ第十四聯の調べは︑愛の理論は後
に第西十三聯に歌う趣意と呼臆し閲塵す︑る︒ 鰐二十二審 第ユニ耽
この愛をあなたに信じて頂きたいのです︒ ︵十三聯︶
更に純情の選る第十四聯では︑︑
もしどうLても私を愛して下さるのなら︑窟
愛むために愛して下さい⁝⁝⁚・
●●●■●●■■●●●●■●●●▼●
だが永遠の変を通して あなたがいよいよ
髄いま あなたを愛します︒細とその恩寵む
目には見す心で感するとき︑人の魂の
達し得る探さと︑灰さと︑高さで︒ ︷四十三聯︶ 二〇四
何という純潔な督白であろうか︒限わ琴瞥変の調べ︑であろうか︒彼女は更に︑晩・とこ鱒にいるとき︑悲しそう
な冷や庖激白分の療子に射し七も︑悲しみのために閉じ込められているのだから︑嬉しそうな表情を示そうとし
ても摘狙ぬことむ轡解す告しかし彼女の脆射さも︑危惧も︑勘考してくれる彼の信念によつて克服される︒
何故打征服抹
下紅塵し潰すと同じように︑世ち上らす笹も
力強く発きことが出発るのでしはぅか︒ ︵十六聯︶
盛土ハ聯では︑彼が一言命じさえすれば︑すぐにも礎うてとが出来るという心境¢移り攣りの痛む叙す︒飲女
の心は︑もはやすつかり征解さ紳てしまった︒そして︑はるかに餞れた詩人の彼に︑とうにか役立つ希いに詩は/
つづく︒
側で栗しく歌わLたいのdそれとも
あ濠たの歌に交る妙に悲しい鳳出のためなの? ち あなたが︑そこで奏でる木簡のため改の11椋欄か抱かの︒
︵十七聯︶ 歌むやめて憩う基のためなの︑︑い1よヶ忙して︒
次忙彼女は¶房の金髪を故に飼えようとの衝動をおぼえる︒板女は﹁葬式の鋏﹂が最初笹切断することと息つた
けれども︑愛こそは許されると考え臥qそして彼は︑そこに彼女の母が臨終の際︑々こに接吻し甘くれたことを
知るだろう︒第十九聯は心慮の裳と髪とを交換しノて︑もう決して離れまいとする彼女の巽いは﹂途であるが︑詩
〟
二〇五 ブラウt;グ夫人﹁ポ・ルトガルのソネッ上 愛する君よ︑私を何に﹁番役立てたいの冒
第二十二巷 第二ヱ一義
戦
二〇六
調やや粉飾誇張軋過ぎて︑従揖する詩聯に此して切賛感に乏しいの︐恥過剰の作雷︑街塾的な挿入は︑却って澄明
改組一さを損うものと言えよう︒しかし第二十聯に目を輸すれぼ︑そこに展開せら経るすぼらしか回想に胸を打
たれる︒即ち叫年前迄は︑彼女按無紳論者の愚鈍さに似て︑今日の前に眺める愛人の出現を神聖成することが出
発な︑かづ′た︒新が今は彼に心の﹁郭公鳥﹂となつて︑.春の訪れむ知らせ︑生命の閂生を繰り返し唄つてくれるよ
うに︑兜だ無言あ時も︑心では愛することむ忘れぬように切椙する︒第二十二聯では︑二人の魂は立派に封等の
高さにまで高められ︑ぴつたりと融合する︒天使たちは二人の沈獣の申に金色の音楽を滴らすかも知れぬが︑寧
ろ天成よりも︑地上
を地米みたいと考える︒
充釆︑この十四行詩の叫づの魅力は︑純一の情感が︑多祓な展開むみせて︑時間的な脛過に於て叫亀︑寡聞的な
ひろが・りに於ても︑醍瞼と想像とを連綿と盈ねながら︑しかも全耀を貫く新鮮さを欠わぬことであろう︒光明の
現雫と理想の希求と︑至純の回想とが︑こ患やかに配捉され︑精妙に展開されている詩で苦かれた一聯の手統と
看倣される︒各詩聯は必ず次︑の聯に険路を保ち︑臥附こそっけてないが︐心情の常が︑次々/に花を.閃くような趣
がある︒正しく美しい詩で響い食事統の印象である︒
授︑次の向想拭︑彼の生温が︑彼女なじ甘は如何に寂蓼む棲めたものであるかを述べた彼の音感について︑であ
る︒これは誇張した驚きではない︒既に彼の生命は︑彼女への愛と︑その慮みによつて︑豊富なものとなつていた︒
愛する君よ︑そんなにまで想つて
下さる手簡を読んで欝きました︒私はあなたのもQ・−
でもあなたにとつて︑それほどのものか知ら︒ ︵二十三聯︶
′るのである︒彼女の魂は︑ノ彼の魂に射ち鎚る︒
私の心はその
沈潜す.る性質故鱒沈んでいつたけれど
あなたの魂は星と定めなき這命の界を 第二十四聯は八結婚あ時を習える感動が主題となつでいる︒﹁二人の償も食もただ紳に要せてし綜蟹碍の蜜 幅に浸ろラとする︒彼女蜂永くつづいた悲しみj病菅にさいなまれ︑この世に絶望し︑死によつて紳の胸聖域わ. れようとした0その時︑忽然と彼の魂に逢い︑現世あ骨建感砿忍惜した︒死の救済から生の救済への蟻換であつ た︒′ この世の褐望から紳の愛を巽つたものの人間愛への自覚である︒かくて彼女の弟嵐は︑凛とし東感状相応じ 箋雄2箋笠つ︒叢の蓋の中に︑無限の警甚感する︒無限の紳の笈に去ら賢命の警の極 致に到執するので灸訝っ超自然の憧憤から︑一歩踏み止まつて︑脚下に目を注ぎ︑人間性の内管に徹しょうとす
︵二十敢聯︶ 放りもちながら︑私の心む蔽うのでした︒
彼女は幻想む友として︑これ皇で生きつづけてをたが︑いま︑ブラウニングが恩机に現われて︑幻想はブラウ
芸ングに具象逼れて視覚となる︒天顔で板類の百合の柁に圏怠れながら︑過ぎて漕た地上の舛括を悔もなく︑ふ
サ返る人のように︑彼の愛が蘭去の生活を償ってく一節るのを感ずる︒第二十八聯祓彼の苦情について︑最初の面
接嘉ら︑迭に愛の督自をする恵での心境の動きを叙している︒しかも彼女は︑いま︑.いかなる思いより五て彼そ
.のものを希求し︑開依し︑離れ難く感する︒
ブラサテング夫人﹁ポルトガルのソネット﹂ 〇七
彼女忙とつて︑性急把成立する愛は叉急把恰恵庭療じ易いものと思われ︑丈この愛は始めから︑不均約のもの
と思われてなら風︒揖宿な身む反省Lてのこの思いは︑拘仁恵しい骨白であろ凄︒彼ほどの聖教と凝れぼこそ︑
調子の狂つた欒器で鴻手際よく奏することが出兼るのだから︒七かも.それに甘えるこせ揉許されぬ︒不均衡の
愛とすれば︑︑せめて幼き日の変栴﹁バア﹂と呼んでくれ七もよい︒そうすれば︑今は亡き位の代りに傲を愛慕す
るこ虻も出発る︒
第三十三︑主十四聯は︑かかる調子で彼女の愛情を表白する︒第三十五聯は︑扱断と魔躇との交錯した心情に
さ迷いな′が多︑巌初の決心に迫ってゆく納経附な苦悩と焚放との叙述で遜る︒
もし私が凡て及恕要せすれぼ︑.その代り
あなたは凡て私のものになるのでしようか︒私は家庭の楽しい固堕
互に交わすE−頃の接吻■訂み奨わぬのセしようか︒
仰ぎ見て︑この家ならぬ
′
かくて彼女は羨む通して彼・敬求めてや患ぬ︒すると︑
協1︑近くに寄り添い
あなたは優しく助けて下さる︒でして私の不安がつのると︑
=潜⊥ら㌧かな心で静かに阻んで下さい藍す︒ ︵ニ亭山聯︶ 聖妄二金 筋︒三取
︵二十九聯︶ 私はあなたを思いません﹂飴クに準か過潜るのですものバ 二〇入
愛すればこそ︑悩ましいのが人草であろう︒愛は愉悦にも増して苦悶を伴う︒愛の悦びに陶酢せんとする身にが
とつて︑願めての彼の寂盛夏思う哩性の冷たい饗を聴くのは︑耐え欺い︒しかし︑至純の愛は︑永遠に冷却しな
い︒冷却するかとの怖れを抱くことは︑却つて拘の愛の日渡であり1不純な理知のなせる仕柴であるのか︒己が
偏りの心をもつて蟄魔る心を歪曲してはならぬ︒鎚らんとしては危み︑信頼せんとtては温い︑こうした理性と
感情との葛藤む経て︑山鹿︑二度と誓いを盈ね︑生命融合の墳に没入する︒
それかちは︑ほんと庭
私は誇りやかに申tました︒﹁脊の君︑わが卦﹂と︒ ︵三十八聯︶
第三十九聯は︑・彼女の感謝望違であ具それにつづく聯は︑世の常の人の愛に比べて︑彼の愛がいかに異な るかむ比敬封座する︒
ブラサーサンダ夫人﹁ポルトガルのyネッ:ト﹂ 骨れどあなたは︑こんな
愛人とは似もしない︒愛する君よ︑あなたは
悲しみや病束の間は魂の結ぼれを待つで下さる
〃/ そして人海ちが﹁時過し﹂と叫んでもrまだ早いと考えますわ︒ ︵囲十聯︶ 他の家の屋敷の新たな墳に入ることを 異様な感じがしないでしようか︒ いゝえ︑あなたは心欒りを知る阻は飴クか弱い 鎮気なき限で漬めた場所を私で充たしたいのですか︒ ︵三十諷聯︶
ニ〇九
\﹂
けれどあなたは︑さめざめと泣き沈む
私の蚤に耳澄空し︑洪忙ぬれる
私の冨弟を聞くために︑−頂なたの現なる
焚器むその足許にとり落します︒
㌢過ぎしⅧは︑清純な生活であり︑思出深い蔑買を雷ねたのであるけれども︑今よりは︑ブラウl;グから輿え ′ 敢えて下さい︒あなたに︑いかに感謝すればよいかを
︑潜1︑懲の魂の思い佗膏杢を輿え・
耐えしのぶ愛む敬うには︑消え去る生から
r
︵四千一難︶ 私の魂の凡ての思いを未発に向つてどうして放てばよ/いかむ︒
■こうした心情で︑﹁私の杢堆は︑清らかな過ぎし日を為さぬだろう﹂との確信に達したことを回捜する︒もとよ
\
第十二巷 第ニ●三独
特緻む極める第四十︼聯は︑そのま1引用する以上に︑より良い解詭は串る患い︒
私は心から愛Lてくれた人たちに
添謝と愛とを捧げます︒やがては
琴の届かぬところへ︑立ち去るのだけれども
市場通いか寺請りに行く逸中に
この囲いの壁近くしぼし仔み私の音数灯
耳傾ける人たち忙︑深い感謝を捧げ皇す︒ 二叫○
られる最高の患みである新しポ未発の買に人生の意義を見出そケとする︒
私の新しい天傭よ︑こめ準に全.ぐ望む褐▼つて
︵四十二聯︶ 私の未凍の新たな碑文む習いで下さい︒
終りを飾る第四十三︑四十四機が終曲となつている︒最終聯の第四十四聯は︑彼から射られた花.々むいつくし
み︑部屋忙飾ったように︑この詩簾とその展情を虜け取つてくれよとの希望む叙す︒故にむしろ︑第四十三聯が
事軍上の準伺と看倣される︒そこにはブラウ︼;ダに封する彼女の敬慕の探さと巾とが示されて叶る︒
どんなに私はあなたを愛しているか︑その仕方を語り空しよう︒
私はあなたを愛します︑紳とその恩寵む
目にではなく︑心で感ずると湾人の魂の
届くかぎりの探さと臍さと高きで︒
私はあなたむ愛し藍す︑日光とタ軋りの間 ♪
日日の︼番静かな要求の水準で︒
私はあなたむ心のま1に愛します︒人が賞畜を避けるようにb
/ 私はあ.なたを愛します︑私の凍つた聖者と共に
/ 失われたような象をもつて︑トト私の凡ての人草の
吐点﹁伐笑︑茨をもつて愛します ーもし紳の意に叶えば
︵申せこ聯︶ 死後も いよいよ あなたを愛Lますわ︒
タラウニソ〆夫人﹁ポルトガルのソネッ:ト﹂ 二山一
二−二 第二十六合 第ニュニ.鱒
慰 まことに澄み切った展情の披撃というべきである︒各行それぞれ純品訂魂の傍白であるが︑就中︑第八行は純
情という言葉のも.つ意味の中でも︑至純の銀色む放つ透明さである︒
さて︑重篤を顧みて︑・女性の心情を女性によつて記録した珠玉と青つて過言ではあるまい︒との詩篇は想像の
巽にのせた女性の浪鞄的な基想ではなく︑飽くまで鰭騎の深さに泳持つ虞情の骨頂である︒私がここまでその視
線に焦鮎を合せながら.︑辿︑ってきたオスパード・バデット Osb呈㌧B亡註蓬 望ニ日英をその儀引用すれぼ﹁育英
れ
古くより︑生命の閻験的把撞から﹁世界むその探奥に於て繚合するものの認識﹂という鰭駿を吏檻超えて︑紳
の認識に到達す偽展開堅不す例を︑例えば︑ゲーテ等にも見ることが出発るが︑バレブトに於ても﹁純白の紳の
玉座をふり仰ぐ︑・訴えるような生の天使の限菱も﹂へ四十三聯︶陀よつて︑前年生の生涯の幕を閉じ︑後年坐への
幕が切つて落され﹂﹁紳の窓に叶えば﹂︵四十三聯︶女性とtて∴氷遠の男性に封する憶隠をひたぶるにおL進め
る︒パレットのプラウニングに対する髄情は︑紳に向う心︑紳を攻める心に外ならぬ︒茎想や撃的認識によるも
のではなく︑生命の罵賛の餞験的直感む透して把捉される︒︑ブラウニングが久遠の女性としてバレリトに封した
ならば︑パレットは正しく女性の立場から︑久遠の男性としての彼を憧憬するのである︒こあ憤慢は結楷という
人間関係の成立′Ⅵよつて︑消え去る針の.ではなく︑絶えず背後に天使の・導きの手を感じながら︑永遠に純化され
てゆて︒人間的愛の崇高なるものをこの詩に見る︒申すまでもなく︑︑こめ詩をゲーテの関験告白の大作に比較す
ることは︑規模の雄大さに於て︑完成の期間の長さに於て︑詩興の螢に於て︑.やや安常㌃醜くであろうが︑壁命
慣験の告白という意味に於て∵魂あ救済の跡を叙する断に於て︑絶望の威から人間愛に冒醒あ︑やがて紳の愛に
と純化する鮎に放て︑この詩Q慣値は︑考えむるべきものであろう︒∴優れた作品︑の中には︑虚構と腰形を通じて
展欝なるも.のを象徴するものもあるが︑この件品は︑番鷺と鰻放とによつて︑同じく展驚をこくめいに描き上げ
た秀逸である︒
文膿も用語も箪純卒明で憤る︒バヂヅ†も︑∴﹁恰も愛︵−︒扁︶ゐ字が凌髄の鍵となつているかのよう匿︑終始
用語は殆ど全部革絃語であるのに索付く︒﹂と許している︒ブラウニングも︑をの用語の平明さ︑表現の和かさ
感軌の精妙さを︑いかぼかり︑彼女の詩才として質でたことであろう︒恰も彼女が︑ブラウニングの劇的弼白詩
恕たブラヤニングは︑砿にも車幅皇日射ねばならぬ︒ノh を詩型の高位に擬すべきものとして︑密教していたように︑ブラウー巾ングは棄に多くを輿え︑▼結許せしめた︒こ の﹁ポルトガルのソネット十むこうした題みの結賛したものに外なちぬ︒しか牒︑かかる結賛むその生存中味い
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主要参考軍
Osb邑B弓de什t⁚づheBrOWm虚S﹀enStabeぎd00mpanyLimited−︼篭P 岡本稲ほ高松懸軍人文科挙研究所研究昏にて丑表した庵のを︑若干加蟹したものである︒ 使用/の 原書
ブラウニング夫人﹁ポルシーガルのソネッ♪﹂ 芯