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ル ミニ ウ ム 表 面 処 理 と環 境

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Academic year: 2022

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(1)論. 説. ア ル ミニ ウム表 面 処 理工 場 に お け る環 境 と測定* 近畿大学教授. 1.ア. 吉. 長. 村. 蔵. ル ミニ ウ ム 表 面 処 理 と環 境. ア ル ミニ ウ ム 表 面 処 理 工 場 を 業 種 別 に分 け る と建 材 関 係,什. 器 な ど のd物. 関 係,時. 計 文字盤 や. 電 卓 表 面 の よ う な 印 刷 を必 要 と す る ネ ーム プ レ ー ト関 係 に 大 別 す る こ と が で き る 。 しか し,い つ れ の 業 種 で あ っ て も,次. 脱脂. 水洗. の フ ロ シ ー トを通 る もの で あ る 。. 化学処. ①. 水洗. 陽極酸. 理 ②. ① は 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム ー硝 酸,或 ン カ ー(ア. 水洗. 化 ③. 後処理 ④. リ ク レ ンが 一 番 多 い)に. よ る もの で,中. は 溶 剤(ト. ル カ リに 溶 解 し た ア ル ミニ ウ ム の 加 水 分 解 生 成 物 で,ア. で あ る 。)1)の. 生 成 防 止 の た め に グ ル コ ン 酸 ナ ト リウ ム や,重. あ る 。 し か し,こ. の よ うな ク リ ン カ ー防 止 剤 は,逆. →. 水洗. →. 乾燥. には ク リ. ーA1203・3H2(M‑A1203. 合 リ ン酸 塩 な ど を添 加 す る場 合 も. に 溶 存 ア ル ミニ ウ ム の 分 析 や 除 去 に 妨 害 を 与. え る 欠 点 もあ る 。 ② は 品 物 に よ り電 解 研 磨,化. 学 研 磨,エ. ッチ ングな どの 処理 工程 であ る。 電解研 磨 は ク ロム酸. 一 リ ン 酸 系 が 多 く使 用 さ れ 特 殊 器 物 を 対 象 と し て い る 。 化 学 研 磨 は リ ン酸 一硝 酸 系 浴 中 に 澄 け る 加 熱 工 程 で,発 系,ア. 生 す る二 酸 化 窒 素 が 環 境 を 害 し て い る 。 エ ッ チ ン グは ア ル カ リ ー 硝 酸 ナ ト リ ウ ム. ル カ リ ー リ ン 酸 塩 系,酸. 以 上 の ② 工 程 中,一. 性 フ ッ化 物 系 が 多 用 さ れ て い る 。. 番 多 く使 用 さ れ 且 つ 作 業 環 境 や 大 気 汚 染 の 原 因 と な る の は 化 学 研 磨 で あ る 。. こ れ は 濃 リ ン酸 に 硝 酸(20%位),酢 以 上 で 数10秒. 酸,硫. 酸,酢. 酸 銅 な どを 添 加 し た 浴 中 で,浴 温100℃. 浸 漬 す る 方 法 で あ る 。 化 学 反 応 は リ ン酸 の 粘 性 を 利 用 す る硝 酸 の 作 用 で あ る 。. 7A1十7HゴPO4十5HNO3 →7AIPO4十2Nゴ. 十NO2↑ 十13Hρ. こ の 発 生 す る 二 酸 化 窒 素 を 抑 制 す る研 究 は 多 ぱ)が,効. 果 や コ ス トの 面 よ 難. 点 が あ り,主 流. は 依 然 と し て リ ン酸 一硝 酸 系 で あ る。 発 生 す る 二 酸 化 窒 素 は ダ ク トを 通 して 吸 引 し,シ. ャ ワ ーに よ り水 洗 し て い る が 完 全 で な い 所 が. 多 い 。小 企 業 とな る と更 に 不 完 全 で 処 置 を し な い 所 も多 い 。10年. *吉 村;環. 境 と測 定 技 術. ,5,瓶10(1978)よ. 一1一. 位 前 は 相 当 大 き な 工場 で も無. り抜 粋.

(2) 論. 処 置 の 所 が 大 部 分 で,排 的 な もの で,一. 説. 気 扇 を もっ て 屋 外 に 出 す に と ど ま っ て い た 。 こ の 理 由 は 研 磨 工 程 が 一 時. 日 中 行 な っ て い る もの で な い 事 に よ る が,工. 場 周 辺 の 一 般 家 庭 の 洗 濯 物 が しば し. ば 被 害 を受 け た もの で あ る 。 苦 情 を 受 け て も し ば ら く休 ん で い る と良 い とい う考 え で あ っ た 。 現 在 で も相 当 量 の 二 酸 化 窒 素 を 大 気 中 へ 放 出 して い る の は 確 実 で,一 電 解 研 磨,エ. 層 の 規制 が必要 で あ る。. ッチ ン グ な ど も,酸 や アル カ リの ミス トが 水 蒸 気 と 共 に 四 散 し て い る。. ③ 工 程 は 本 処 理 で,ア. ル ミニ ウ ム の 表 面 処 理 工程 中,最. して 硫 酸 溶 液(約10〜15%水. 溶 液)中. 重 要 工 程 で あ る。 主 流 は 酸 溶 液 で 主 と. で 直 流 電 解 を 行 な う。他 に硬 質 皮 膜 を 得 る た め に シ ュ ウ. 酸 水 溶 液 中 で 電 解 す る場 合 も あ る 。アルカ リ性 浴 電 解 法3)は 比 較 的 近 年 に 研 究 さ れ た も の で,工. 業. 的 に 使 用 され て い る の は 水 酸 化 ナ ト リ ウム ー過 酸 化 水 素 一 リ ン酸 塩 系4),水 酸 化 ナ ト リ ウ ム ー フ ッ化 繍)な. ど で あ る が,未. だ 数 社 しか 工 業 化 して 瞳. で あ る 。 本 稿 の結 論 の 一 つ に もな る が,大. い.耐. ア ル カ リ齢. 良 く,染 色 性 は 抜 群. 気 汚 染 防 止 の 面 よ り ア ル カ リ性 浴 電 解 法 の 将 来 性 が 大. きい 。 陽 極 処 理 工 場 に 入 っ た 人 は 皆 経 験 づ み で あ る が,た. い て い 激 し く咳 込 む 。現 業 員 は 初 め は. マ ス ク を し た りす る が 馴 れ る に 従 っ て 不 感 症 に な っ て い く。 考 え る と恐 しい こ とで,肺. 臓内部が. 焼 か れ て 耐 酸 性 が で き た もの で あ る 。 こ の 問 題 は 判 っ て い て も 酸 浴 電 解 を 行 な う 以 上 絶 対 避 け ら れ な い もの で あ る 。 企 業 や 研 究 者 は 充 分 判 っ て い る が 頬 か む りを し て い る 現 状 で あ る 。 こ れ は 発 生 す る ガ ス と ミス トに よ る もの で あ る 。 硫 酸 浴 中 に て ア ル ミ ニ ウ ム を 陽 極 酸 化 す る と,次 二 酸 化 硫 黄,硫 OH‑〜SO㌃. 化水 乗. 水 素,水,硫. の ガ ス や 飛 沫(ミ. 酸 。通 常 の 直 流 電 解 に 澄 い て は,陰. が 近 づ い て くる が 濃 度 勾 配 が あ る だ け で,陰. 極 付 近 にSO㍗. こ とで は な い 。 故 に 還 元 に よ り水 素 を 発 生 す る の と 同 時 にSO'H2Sが H2,SO2,H2Sは. こ れ の 防 止 対 策 と し て,電. 解 槽 の 横 に 吸 気 口 をつ く り,ダ. しろ 大 きな 吊 り下 げ 枠 が 上 下 に,出. を す る に は 大 変 な 工 夫 が 必 要 で,作 が,屋. 極 にH+. ,陽 極 に. が ま っ た く無 い とい う 還 元 発 生 す る 。 こ れ らの. 酸 性 浴 の た め に 溶 解 度 は 低 く,微 細 な 水 を伴 っ た 粒 子(風. 散 を す る 。 こ の 粒 子 中 の 水 に 当 然 硫 酸 が 入 っ て い る の で,こ. もあ る が,何. ス ト)が 出 る 。. 船 状 の)と. な って飛. れ を 吸 う と呼 吸 器 管 を 刺 戟 す る 。 ク トで 排 気,水. 洗 処 理 を して い る 所. た り入 っ た りす る の で あ る か ら充 分 に 吸 入 除 去. 業 上 非 常 に 不 便 と も な る。 工 場 の 屋 根 に 換 気 扇 を つ け て い る. 外 へ 排 気 す れ ば 良 い と い う考 え は 大 気 汚 染 を 増 加 さ せ て い る 。. ④ の 後 処 理 工 程 は 業 種 に よ り多 種 多 様 で あ る 。 単 な る 熱 湯 に よ る 封 孔 処 理,電. 着 塗 装,染. 色,. 金 属 塩 で 有 機 物 に よ る 電 解 着 色 な どが 盛 ん に行 な わ れ て い る 。 しか し後 処 理 は 矢 張 り付 加 的 な も の で あ る 。 封 孔 処 理 は 多 量 の 水 蒸 気 を 出 し,電 着 塗 装 は 乾 燥 時 ア ン モ ニ ア ガ ス を 出 す 。 そ の 他 は 排 水 に 問 題 は あ っ て も,作 業 環 境 に は 余 り関 係 が な い 。 但 し,未. だ油 性染料 を使 い染 色 してい る. 所 が あ る が,有 機 溶 剤 の 害 は い うま で もな い 。 小 さ な 企 業 程,悪. 条 件 の 仕 事 を して い る現 状 は 何. 一2一.

(3) 論. れ の 国 で も同 様 で あ る が,小. 説. さ な場 所 で ニ トロ ベ ン ゾ ール を 使 っ て い る ネ ー ム プ レ ー ト関 係 業 者. を み る と,人 間 の 生 命 力 の 強 さ を 恐 ろ し く感 ず る 。 以 上 ア ル ミニ ウ ム 表 面 処 理 工 場 の 概 要 を 述 べ た 。. 2.排. 水. に つ い て. ア ル ミニ ウ ム精 錬 業 は 電 力 消 費 業 で あ る とい わ れ るが,表 に 多 量 の 水 を 消 費 す るQ1日. 面 処 理 工 業 は 電 力 は 勿 論 の こ と,更. ク ロ ー ズ ドシ ス テ ム,水. に 数 百 トン の 水 を 消 費 す る 工 場 は 決 して 珍 ら し くな い 。 の 循 環 使 用 な ど も行 な わ れ て い る が,前. 者 は ア ル ミニ ウ ム 化 合 物 は 元. 来 無 害 で あ る た め に 以 前 は 行 な わ れ て い な か っ た 。 最 近 は 設 備 や 方 法 の 改 良 に よ り大 概 の 所 が排 水 処 理 を行 な っ て い る 。 再 生 し た工 業 用 水 を 種 々の 工 程 に 使 う こ とは理 想 的 で あ る が,ア ウ ム の 陽 極 酸 化,或 め に,せ. は 陽極 処 理 皮 膜 は 非 常 に デ リケ ー トな もの で,イ. ル ミニ. オ ンの 吸 着 性 が 大 で あ る た. い ぜ い 洗 條 水 に しか 用 い られ な い 。. 2‑1排. 水 の 成 分. 工 程 に よ り排 出 す る もの を 記 す と次 の よ うに な る 。 ① ② の 前 処 理 工 程 よ り,脱 脂 剤,化. 学 処理 剤 の 種類 に よるが平均 的に使 用 さ れ てい る もの を. 対 象 と す る と,脱 脂 剤 よ り は リ ン酸 塩,グ. ル コ ン酸 塩,硝. ム が 考 え られ る 。 化 学 処 理 工 程 で は 更 に 複 雑 に な り,エ フ ッ化 物,ク. 酸 塩 な らび に,溶. 解 し た ア ル ミニ ウ. ッ チ ン グ液 とな る と種 々雑 多 で あ る が,. ロ ム酸 な どが こ れ に 加 わ る 。. ③ の 本処 理 工 程 で は 比 較 的 単 純 で,硫. 酸 浴 で は 硫 酸 が,シ. ュ ウ酸 浴 で は シ ュ ウ 酸,と. い うよ. うに 使 用 す る 浴 組 成 以 外 に 対 応 す る溶 解 ア ル ミニ ウ ム が で る 。 ④ の 後 処 理 工 程 で は,封 色 の 場 合 は 染 料,電. 孔 剤 と し て 添 加 す る 酢 酸 ニ ッケ ル,電. 解 着 色 で は 一 般 に ニ ッ ケ ル,ス. 金 属 塩 の 除 去 は 比 較 的 簡 単 で あ る が,電. 着 塗 装 を す る場 合 は 塗 料,染. ズ ホ ウ酸 が 排 水 さ れ る 。. 着塗料 や染料 の よ うな有機 物 の回収 除 去 は非 常 にめ. ん ど う且 つ 設 備 が 必 要 で あ る 。 電 着 塗 料 や 染 料 は 回 収 して 再 使 用 さ れ て い る 場 合 が多 い が,排 水 中 のCODを. 増 す 大 きな 原 因 と な る 。. 工 場 に よ っ て は 排 水 系 路 を 酸 性,ア あ る が,一 る。. ル カ リ性 に 区 分 し て 最 終 的 に 中 和 槽 に て 処 理 を す る所 も. 般 に酸 性 が 強 く,特 別 に 申 和 処 理 を し な い 限 り総 排 水 はpH1ゐ. 中 和 処 理 に よ り,金 属 イ オ ン を 分 離 濾 過 後,排. 水 の 分 析. 排 水 全 体 の平 均 的 に用 い られ て い る 分 析 法 を 簡 述 す る 。. 一3一. の酸 性 で あ. 水 し てい るが生 成硫 酸 ナ トリウムに つ い. て は殆 ん ど 無 処 置 で あ る 。 2‑2排. 〜2.0位.

(4) 論. JIS.H‑9500,9501に 2‑2.1硫. 準 ず る。. 酸. 電 解 浴 中 の 硫 酸(遊 も の で,遊. 説. 離 ・全)の. 離 硫 酸 が10%を. 下 ら な い よ う に 毎 日分 析 を 行 な っ て い る 。. 試 料 液 は 電 解 槽 の 場 合 は,水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 液 に て,フ 2‑2.2溶. 測 定 は 環境 とは無 関係 で 、品 質管 理 の ため に行 な っ てい る. に て5倍. 位 に うす め,フ. ッ化 カ リ ウ ム を 添 加 し た 後IN一. ェ ノ ー ル フ タ レ ンを 指 示 薬 と し て 滴 定 して,遊. 水. 離 硫 酸 を 求 める 。. 存 ア ル ミニ ウ ム. EDTAに. よ る キ レ ー ト滴 定 法 を採 用 して い る 。 適 当 な 試 料 濃 度 の 液 に,チ. を 滴 下 し た硫 酸 酸 性 のEDTA溶 加 熱 す る 。 冷 却 後,ア. 液 を一 定 量 加 え,酢. モ ール ブル ー. 酸 ア ンモ ニ ウ ム 液 を黄 変 す る 迄 加 え て. ンモ ニ ア水 に て 液 を ア ル カ リ性 と な し,キ. シ レ ノ ー ル オ レン ジ を指 示. 薬 と して 標 準 酢 酸 亜 鉛 溶 液 に て 滴 定 を す る 。 2‑2.3そ. の 他. シ ュ ウ酸 電 解 浴 で の シ ュ ウ 酸 は,酸. 性 過 マ ン ガ ン 酸 カ リ ウ ム 酸 化 滴 定 法 で,遊. 硫 酸 に準 ず る 。 そ の 他 の 槽 中 の ア ル ミニ ウ ム,酸,ア. 離 酸は 遊離. ル カ リの 管 理 分 析 は 省 略 す る が,以. 前. は アル ミニ ウ ム溶 存 量 も,指 示 薬 の 変 色 を 利 用 す る 中 和 滴 定 に て分 析 を し て い た こ と が あ る 。 す な わ ち,メ. チ ル オ レ ン ジ と フ ェ ノ ー ル フ タ レ ン と の 変 色pHの. 差 を 利 用 し た もの で あ る 。. ア ル ミニ ウム の 陽 極 酸 化 処 理 工 程 や 管 理 に 関 す るJIS(1971)が. 制 定 さ れ て 以 来,液. 管理. の 化 学 分 析 法 は 複 雑 に な っ た観 が あ る 。 排 水 の 分 析 は 当 然 絶 対 値 を 求 め る も の で,理. 由 に よ らず 規 制 規 準 と妥 協 す る 性 質 の もの で. は な い が,管. 理 分 析 とな る と,工. た づ ら に,大. 会 社 で し か で き な い よ う な 方 法 や 設 備 を 要 求 す る よ うな 規 制 は 避 け る べ きで あ. る 。制 定 さ れ た時 は,し. 場 毎 に 都 合 の 良 い 管 理 法,管. 理 体 制 を し くべ き で あ る 。 い. ぶ し ぶ 何 ん と か 分 析 管 理 を し て い る よ うな 格 好 を し,時. 経 験 的 管 理 に た よっ て い る の が 現 状 で,中. 小 企 業 に お・ い て,規. が過 ぎる と. 定 通 りの管 理 分 析 を 行 な っ て. い る と思 っ て い る の は 技 術 を 何 も知 らな い 経 営 者 だ け で あ る 。 JISの. 本 来 の 目 的 で あ る,誰. で も,ど. る 必 要 が あ る 。 簡 易 分 析 法 の 研 究,開 2‑3液. こで も安 価 に,品. 質 管 理 が 出 来 る とい う方 向 へ 戻. 発 が 急 眉 で は な か ろ うか 。. 管 理 と 簡 易 分 析. 排 水 や 浴 管 理 に 迅 速 且 つ 或 る範 囲 の 正 確 さ を もつ 簡 易 分 析 が 種 々 あ り,機 会 あ る毎 に 小 企 業 に推 薦 してい る。 迅 速 簡 易 法 と な る と 比 色,沈. 澱 な ど の 視 感 に よ る 方 法 が 一 番 で あ る 。 特 に 溶 存 金 属 に 対 して. 非 常 に有 効 な 方 法 が 多 い 。 代 表 的 に 溶 存 ア ル ミニ ウ ム の 定 量 の 一 例 を 記 す 。 グ ル コ ン 酸 塩,電. 一4一.

(5) 論. 説. 着 塗 料 の カ ル ボ ン酸 塩 な ど の 有 機 物 は 妨 害 を す る 。 フ ッ化 物 や リ ン酸 塩 の 比 色 分 析 に 対 す る 妨 害 は 予 め 知 っ て お・く必 要 が あ る 。 2‑3.1溶. 存 ア ル ミニ ウ ム の 遠 心 分 析. 試 料 液 を ア ン モ ニ ァ水 で 中 和,生. 成 す る水 酸 化 ア ル ミニ ウ ム の 容 積 を比 較 す る 方 法 で あ る 。. 同 容 の 試 験 管 数 本 と。 遠 心 分 離 器 が あ れ ば で き る 。 浴 管 理 と し て,2%程. 度 の 溶 存 ア ル ミニ ウ ム を 管 理 す る の で あ る か ら,誤 差 が02〜03%. は 品 質 に 影 響 し な い 。1,1.5,2.0,2.5%程 て 齢 き,同. 度 の 硫 酸 ア ル ミニ ウ ム の 硫 酸 溶 液 を つ くっ. 一 方 法 で 生 成 さ せ た 水 酸 化 ア ル ミニ ウ ム の 沈 澱 を,手. そ の 量 を 底 部 よ りの 高 さ(㎝)で. 表 わ し検 量 線 を 作 っ て お く。 試 料 に 同 様 の 操 作 を 行 な い,. 高 さ を 測 っ て 検 量 線 よ り定 量 を す る 。 大 体0.1%以. 内 の 誤 差 で 定 量 が で き る。 検 量 線 を作 っ. て 知 く と測 定 は 数 分 の 時 間 で 終 る 。 注 意 す る こ とは,大 ン モ ニ ウ ム の 析 出 で あ る が,水. 動 遠 心 分 離 器 に か け た 後 に,. 過 剰 の ア ン モ ニ ア水 の 添 加 と 硫 酸 ア. で うす め る こ と で 避 け られ る 。. 単 一 な 溶 存 金 属 や 溶 存 金 属 の 総 量 を測 定 す る場 合 に 応 用 で き る良 い 方 法 で あ る 。 微 量 の ア ル ミニ ウム は 当 然 で き な い が,表. 面 処 理 工 場 に 知 い て微 量 ア ル ミニ ウ ム の 定 量 は 無 意 味 で,. 且 つ 良 法 が な い 。 オ キ シ ン抽 出 比 色 が良 い が 排 水 中 の 場 合 は 有 機 物 の 分 解 が 先 行 せ ね ば な ら な い 。 原 子 吸 光 分 析 は 感 度 が 悪 く(数 百ppm),こ. の 程 度 の 濃 度 の ア ル ミニ ウ ム の 対 象 試 料. は 考え られ ない 。 2‑3.2電. 解 着 色 用 金 属 塩 の 比 色. 大 部 分 の 電 解 着 色 工 場 で は,ニ 統 の 有 機 物 を 用 う る 所 も あ る が,企. ッケ ル と ス ス が 対 象 と な る 。 そ の 他 に 芳 香 族 ス ル ホ ン酸 系 業 の数 は少 な い。 ニ ッケルは ジ メチル グ リオ キ シムに よ. る 比 色 で 充 分 測 定 が で き る が ス ズ は 良 法 が な い 。 しか し金 属 の 性 質 上,ス. ズの量 は電解 析 出. 物 中 で は 比 較 的 多 く,定 量 は 困 難 で な い 。 しか し 全 排 水 中 の ニ ッ ケ ル,ク. ロ ム(電. す る 場 合 に 限 る)は. 微 量 の た め,最. 解 研磨 を. 終 的 に は 原 子 吸 光 法 な ど に よ らね ば な らな い が,排. 水系. 路 を 区 分 し て い る と管 理 し易 い 。 以 上排 水,液. 管 理 に つ い て 簡 単 に 記 述 し た が,環. 境 の 面 よ り一 番 問 題 で あ る と思 わ れ る 。. 発 生 ガス につ いて述 べ る。. 3.発. 生 ガ スにつ い て. 電解 工 場 は多 量 の燃 料 を消費 す る所 で もな く,ま た反 応 に よ り有毒 ガ スを多 量副 生 す る とい う よ うな 企 業 で はな い と思 われ てい る。 しか し,作 業環 境 や排 出 ガ スに よ る周 辺環 境 は決 して良 い もの でな い 。電解 は 水溶 液 を対象 と して い るため に,電 解 飛 沫 が浮遊 す る 。 これは 当 然使用 液 の. 一5一.

(6) 論. 微 粒 で あ る が,こ. 説. れ に 発 生 ガ ス が 吸 着 して い る 。 現 状 で は,工. 非 常 に 汚 染 さ れ て い る 状 態 で,単. に 希 釈 し て い る に 過 ぎ ず,総. 場 内 は比 較的良 くて も工場外 部 は 量 規 制 を こ の よ うな ガ ス体 に こ そ. 適 用 す べ きで あ る 。 こ の よ うな 発 生 ガ ス体 に 総 量 規 制 す る た め に は,発. 生 源 で あ る 工 法 自体 を 規. 制 し な け れ ば ガ ス の 量 は 規 制 で きな い 。試 料 採 取 に つ い て も,場 所,作. 業 時 間 に よ り異 な っ た 値. を 出 す の で 採 水 の よ う な 簡 単 な もの で な く,一 工 場 にお い て 数 個 所,数. 拾 回 の 採 試 を しな け れ ば. 平 均 値 を 出 して も意 味 が な い 。 以 下 に,こ. の 発 生 ガ ス,ミ. 3‑1発. ス トに つ い て 筆 者 の 研 究 室 に て 調査6)し. た結 果 を 記 述 す る 。. 生 ガ ス の 種 類 と発 生 機 構. 工 程 に よ り種 々 の ガ ス が 発 生 し,そ. の発 生 機 構 に つ い て は 前 述 した が,. 前 処 理 よ り… … …NO2,H2,H20,(水 本 処 理(陽. 極 酸 化)…. 蒸 気)に. … 陰 極 還 元(交. 流 で も同 様 の こ と が い え る 。)に. H2,H20(水. 蒸 気),付. 後 処 理 … … 種 類 に よ る が,NH3H20(水. 以 上 の 内,陽. 伴 う酸 ・ア ル カ リ飛 沫 。 よ るSO2,H2S,. 随 す るH2SO4. 蒸 気)使. 用有 機 溶剤 な ど。. 極 酸 化 工 程 に 澄 け る 発 生 ガ ス が 一 番 問 題 で あ る 。 理 由 と し て,①. 発 生 す る もの で な い 。 ② 酸 浴 電 解 を 行 な う以 上,発. 一 時 的 に大 量. 生 を抑 制 す る良 い 方法 が ない 。③ 工場 の作. 業 棟 全 部 を 吸 気 処 理 を す る に は 余 り に も費 用 が か か る 。 以 上 の 理 由 に よ り屋 外 へ 排 出 す る 以 外 に 処 置 が と ら れ て い な い の が現 状 で あ る 。 以 上 の 中 の② は 硫 酸 を 用 い る た め で あ るか ら,他. の 電 解 法(特. 浴 電 解 法 な ど)を 用 い る こ とに よ り避 け られ る が,未 硫 酸 濃 度 は10〜20%の. に 筆 者 等 の研 究 の ア ル カ リ性. だ 硫 酸 浴 法 は 電 解 法 の 主 流 で あ る。. 水 溶 液 で あ る か ら,濃 度 が 比 較 的 高 い の で(1〜2M)陰. す る 水 素 に よ り硫 酸 根 の 還 元 が 起 り・SO2,H2Sが. 発 生 す る 。 水 素 ガ ス も多 量 発 生 し・ タ バ. コ の 火 で 引 火 し音 を 出 す 場 合 もあ る 。 こ の 水 素 ガ ス の 発 生 に よ り,ガ の 微 粒 子)が. 飛 散 す る 。 こ れ に 当 然,硫. の 発 生 は 二 酸 化 硫 黄 の 約1/10位 3‑2環. 酸 化 硫 黄,硫. ス と付 随 して 水 滴(霧. 状. 化 水 素 が吸着 してい る。硫 化水 素. で あ る。. 境 管 理 と簡 易 ガ ス分 析. ガ ス体 を対 象 と した 分 析 法 と し て,① ー,④. 酸,二. 極 で発 生. 滴 定 法,②. 赤 外 線 吸 収 分 析 法 が 上 け られ る が,環. 現 在,ア. 検 知 管(紙)法,③. 境 管 理 ガ ス 分 析 法 と して は,①. ル ミニ ウ ム 表 面 処 理 工 場 に 知 い て 環 境 管 理 上,ガ. と極 言 し て も良 い 。 世 間 体 を 考 え て,化 水 蒸 気 を もっ て 吹 き 上 け,屋. ガ ス ク ロ マ トグ ラ フ ィ ② が適 当 であ る 。. ス 分 析 を し て い る所 は 一 社 もな い. 学 研 磨 で 発 生 す る有 色 二 酸 化 窒 素 を水 洗 除 去 した 後 に,. 外 へ 排 出 し て い る工 場 で も排 出 口 で の 分 析 は 一 年 に 一 度 もや ら な. 一6一.

(7) 論. い 所 が 殆 ど で,本. 処 理(陽. 極 処 理)に. 説. 際 して 出 る ガ ス,ミ. ス トに つ い て は ま っ た く無 関 心 の 状. 態 で ある。 3‑2.1検. 知 管(紙)に. よ る簡 易 分 析. ア ル ミニ ウム 表 面 処 理 工 場 の よ う な,間 欺 的 大 量 か,あ. るい は持続 的 少 量 に ガスを発 生 す る. よ うな 所 で は 検 知 管 式 が 一 番 便 利 で 確 実 性 が あ る 。 こ れ は 市 販 品 も多 い が 自 作 す れ ば 良 い 。 シ リ カ ゲ ルに 対 象 ガ ス と反 応(変 一 端 よ り,大 る。. 色)ず. る 物 質 を 塗 布 し て お き,乾 燥 後 ガ ラ ス管 に つ め れ ば 良 い 。. き 目 の 目盛 付 注 射 管 に て 一 定 時 間 吸 引 し て 変 色 の 程 度 や,長. さ を 測 定 して 定 量 す. 呈 色 剤 と して は,. 硫 化 水 素 に は,塩 二 酸 化 硫 黄 に は,重 3‑2.2検 pH試. 化 第 二 水 銀,酢. 酸 鉛 な ど を ア ル コ ー ル に とか し て シ リ カ ゲ ル に 塗 る と良 い 。. ク ロ ム 酸 カ リ ウム,フ. ク シ ン,ヨ. ウ素 酸 カ リ ウ ム と殿 粉 な ど が あ る 。. 知 紙 験 な ど と同 様 に,反 応 試 薬 を 濾 紙 に塗 っ て澄 くと 良 い 。. 但 し,ガ. ス よ り も ミス ト,. 飛 沫 に対 し て 行 な っ て貰 い た い 。 実 際 に ミス トに 対 し て は 実 験 デ ー タ ーが 少 な い 。ゆ ア ル カ リ ミス トは濾 紙 に フ ェ ノ ール フ タ レ ン を つ け た 試 験 紙 を ロ ー斗 の 口 に 固 定 さ せ,定 ポ ン プ(注. 射 器 の よ うな 内 容 既 知 の もの で 可)に. 量. て 一 定 量 吸 引 して 濾 紙 面 の 変 化 を 見 る と良 い 。. 酸 ミス トは メ チ ル オ レ ン ジ を 用 い る と良 い 。 こ の 方 法 で ミス ト発 生 分 布 も判 る 。総 量 も,こ れ を 蒸 溜 水 に浸 漬 し た 後 に 滴 定 と か,別 3‑2.3酸. 法 で 測定 で きる。. ミ ス ト発 生 量. 電 解 槽 の 大 小,硫 こ と は,硫. 酸 濃 度,電. 酸 濃 度 が 高 い 程,電. 極 面 積 比,電. 解 電 流 密 度 な ど に よ り異 な る が,一. 流 密 度 が 大 な る程,(電. 解 面 積 を 一 定 と して)発. 般 に言 い 得 る 生 酸 ミス ト量. が 大で ある。 こ の 酸 ミ ス トの 発 生 は 液 の 粘 度 を 増 す か,表. 面 界 性 剤 を添 加 す る と少 し抑 制 され る が,排 水. 処 理 に 際 し て 問 題 を 生 じ 易 い 。 グ リ セ リン の 添 加 も効 果 が あ る が 余 り用 い ら れ な い 。 装 置 の 面 で は,水. 素 ガス が 軽 い た め に 大 気 中 に 拡 散 し易 く,電 解 液 面 近 くよ り 吸引 す る よ うな 方 法 は 余. り効 果 が な く,吊. り下 け ラ ッ ク 上 部 に 大 きな 天 蓋 様 の も の を つ け て 吸 引 す る か,作. 業棟 全体 を. 吸 引 す る よ うな 装 置 し か 考 え ら れ な い 。. 4.工. 場 実 態 の 調 査 結 果. ア ル ミニ ウ ム処 理 面 積1,000此/day,槽. 数20,電. 解 工 場 面 積500m2の. 室 内 換 気 の 良 い完 全 自. 動 設 備 の 工 場 を 一 例 とす る 。 硫 酸 ア ル マ イ ト槽 は,2.4ト. ン槽,1回. の処 理 面 積5㎡. 一7一. で 対 極 は 約2倍. の鉛板 で あ る。.

(8) 論. 測 定 場 所 は,槽. 上1m,槽. 流 速Ime/secで100分. 表1,(発. れ た所 に て 簡 易 法(前. 述)に. よ り測 定 し た 。 ポ ン プ の. 吸 引 した。. 排 ガ ス 中 の 酸 は,化 間 吸 引 し た 後 に,塩. よ り10m離. 説. 学 研 磨 液 よ りの ガ ス に は,炭. 酸 ナ ト リ ウ ム溶 液 に 流 速1,000鵬/minで30分. 酸 に て 中 和 滴 定 を 行 な っ た 。 測 定 結 果 の 一 例 を 表 一1,2,に. 示 す。. 生 ガ ス分 析). 測 定 値(ppm). 測. 定. 場. 所. 電 解槽 上 方1m 〃. よ り5m離. れ た所. SO2. H2S. 1. 0.01. 0.04. 一. 〃10〃. 0.02. 一. 〃15〃. 0.01. 一. 〃20〃. 一. 一. 表2.(化. 学 研 磨 に お・ け る 発 生 ガ ス 分 析). 測 定 値(ppm). 測. 定. 場. 所 (HNO、. 化 研 槽上 方2m 〃. よ り5m離. と し て). 145. れ る. 9.8. 〃10〃. 6.5. 〃15〃. 4.2. 〃20〃. 3.0. 表 一2は 発 生 す るNO2な. らび に 酸 ミス トを す べ てHNO3に. 換 算 し た 量 を もっ て 表 わ した 。. 化 研 は 研 磨 を 行 な っ て い る 時 の 発 生 量 で あ るか ら平 均 値 を 出 し て も意 味 が な い 。但 し,相 の ガ ス,ミ. 5結. ス トが 出 て,簡. 当量. 易 分 析 法 で 相 当 確 実 に 測 定 が で き る こ とを 認 識 して 欲 し い 。. 語. ア ル ミニ ウム表面 処理 関係 工場 は 化学 系工 場 で あ る。 小工場 と大 工場 との差 は著 しいが,工 程. 一8一.

(9) 論. 説. や 内 容 に 大 差 は な い 。 生 産 量 の大 小 の 差 しか な い が,設. 備 の 大 き い 所 は 化 学 専 攻 者 も居 れ ば 測 定. 器 も 簡 単 に 購 入 で き る 。 そ れ で も 環 境 分 析 は 他 人 ま か せ の 工 場 が 大 部 分 で あ る 。 小 工場 と な る と 更 に ひ ど い 。原 因 は 高 級 な 器 具,難. しい 分 析 法 を 強 い る か ら で あ る 。 微 の 微 を 追 求 す る必 要 が ま. っ た くな く,測 定 誤 差 も大 き な 許 容 範 囲 を もっ て い る 業 種 に,徒 込 む の は 一 部 の 人 間 の 我 が儘 で あ る 。 誰 で もが,ど. づ らに 高 度 の 規 制 や 規 格 を 持 ち. こで で も,安 価 に で き る 分 析 法 の 開発 研 究 こ. そ 必要 で ある。. 文. 献. 1). 吉 村 長 蔵,野. 2). 金 属 表 面 技 術 協 会 編;金. 3). 吉 村 長 蔵;金. 属 表 面 技 術,23,440(1972)。. 4). 吉 村 長 蔵,広. 地 通 明,岩. 佐 剛 政;同. 5). 吉 村 長 蔵,野. 口駿 雄,同. 上,22,568(1971)。. 6). 吉 村 長 蔵;近. 畿 アル ミニ ウ ム 表 面 処 理 研 究 会 誌,阻23(1969),N巳24(1969),. 口 駿 雄,中. 易 善 四 郎;金. 属 表 面 技 術,20,609(1969)。. 属 表 面 技 術 講 座 一陽 極 酸 化 一,朝 倉 書 店(1969)な. 上,2Z,581(1976)。2a,341(1977)。. Nα29(1970),Na44(1974),N〔L60(1976)o. 一9一. ど。.

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参照