博 士 ( 獣 医 学 ) 岡 野 伸 哉
学位論文題名
Genetic analysis of Jumbled spine and ribs (Jsr) mutation affeCtingtheVertebraldeVelopmentinmiCe ・
(マウス脊椎形成異常を来す jumbledspineandrebs めq 変異の遺伝学的解析)
学位論文内容の要旨
Jumbled spine and ribsマウス(CKH‑Jsr)は自然発 症突然変異マウス で、中軸骨格に強い異常が見られる。胎子 におけるUncx4.1発現解析より、これ らの異常形質は体 節の分節化の異常により起きていることが示唆された。
精密マッピ ングの結果、 Lrmatic jringe (Lfn8)および11MMHAP75FRD8.seq(〃MMseq)がJsrと同じ遺伝子座に マ ッピングされた。さらに、LfngおよびII MMseqを含むbacterial artificial chromosome (BAC)をスクル一二ング し 、3個 のBACク 口ー ンか ら 成るBACコ ンテ ィ グを 作製 し た。 また 、Jsrの存在領域をよ り小さい領域に特 定す る た めに 、Jsr近傍 のBACコ ンテ ィグ を 構成 するBAC382‑0‑ク 口ー ン(BAC382)のマッピングを行 った。その結 果 、JsrはBAC382のsp6側 に 位置 する こ とが 強く 示 唆さ れた 。 加え てBAC382をマウスゲノムデー タベース上 で 検索 したと ころ 、galectin‑related interfiber protein (Grifin),LJng,2900029G13Rikの3個の遺伝子が含まれること
がわか り、この3個の遺伝子をJsrの原因候補 遺伝子としてコー ディング領域の塩 基配列解析を行った 。その結 果、ノーマルお よびJsrホ モ接合体マウスの 間でそれぞれ塩基置換は見られなかった。
Lfiigを 強制 発 現させたLfngトランスジェニッ クマウスでは、PSMでLfngが 恒常的に発現する ことによりJsr と 同 様の 病態 お よび 遺伝様式を示すこ とが報告されてい る。そこでJsrもこの報告と 同様にPSMにおいてLfng が恒常 的に発現している かどうかを解析し た結果、ム′のPSMではLfngの発現は周期的では あったが、周期中 の 各ステージ の持続時間に異常 があることが示唆 された。この結果は り喀がやはりJsrの原因遺伝 子である可能性
を支 持している。
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学位論 文審査の要旨 主査
副査 副査 副査
教授 教授 教授 助教授
安居院 斉 藤 昆 佐々木
高志 昌之 泰寛 宣哉
学 位 論 文 題 名
Genetic analysis of Jumbled spine and ribs sr) mutation affeCtingtheVertebraldeVe10pmentinmiCe.
( マ ウ ス 脊 椎 形 成 異 常 を 来 すjumbledspineandrebs伽q変 異 の 遺 伝 学 的 解 析 )
Jsr変 異 は 愛 知 県 心 身 障 害 者 コ □ 二 ー 発 達 障 害 研 究 所 に お い て 、CTA/Idr系 統 マ ウ ス か ら 自 然 発 症 し た も の で あ る 。 症 状 と し て は 、 躯 幹 及 び 尾 の 短 縮 、 脊 椎 骨 及 び 肋 骨 の 癒 合 な ど が 見 ら れ る 。 本 研 究 は こ のJsr変 異 を 有 す る マ ウ ス の 発 生 学 的 及 び 遺 伝 学的 解析 を行 った もの であ る 。
ま ず 異 常 表 現 形 質 が 胎 生 期 に お け る 体 節 の 形 成 異 常 に 起 因 し て い る か 否 か を 明 ら か に す る た め に 、 胎 齢9.5日 胚 を 体 節 形 成 の マ ー カ ー で あ るUncx4.1遺 伝 子 に つ い て whole‑mount in situ hybridizationを行 った 。そ の結 果 、体 節に おけ るUncx4.1遺伝子の 発 現 は モ ザ イ ク 状 に 異 常 を 呈 し 、Jsrマ ウ ス で は 胎 生 期 に お け る 体 節 の 形 成 異 常 が 起 きて いる こと が明 らか とな っ た。
次 にJsrマ ウ ス と 野 生 コ ン ト 口 ー ル 系 統MSMマ ウ ス を 交 配 し 、 戻 し 交 配 交 雑 群 を 作 製 し 、 遺 伝 様 式 の 決 定 及 びJsr座 位 の 染 色 体 マ ッ ピ ン グ を 行 っ た 。 そ の 結 果 、Jsr の 遺 伝 様 式 は 単 一 優 性 遺 伝 で 、Jsr座 位 は 第5染 色 体79 cMの 位 置 に マ ッ プ さ れ た 。 更にartificial bacterial chromosome (BAC) contigを 作製 し、Jsr座 位の存在するBACク 口 ー ン に はGrifin、Lunatic fringe (Lfng)、2900029G13Rikの3つの 遺伝 子し か存 在し な い こ と を 明 ら か に し た 。 こ れ ら3つ の 遺 伝 子 の タ ン パ ク 質 翻 訳 領 域 に は い ず れ も 変 異 は 認 め ら れ な か っ た が 、 胎 生 期 に お い て 体 節 の 分 節 が 行 わ れ て い るpresomitic mesoderm (PSM)に お け るLfngの 発 現 異 常 はJsrマ ウ ス と 同 様 の 症 状 を 示 す と い う 報 告 が あ る こ と か ら 、Jsr変 異 の 原 因 はPSMに お け るLfngの 発 現 異 常 で あ る 可 能 性 が 示 唆 さ れ た 。 そ こ で 胎 齢9.5日 胚 をLfng遺 伝 子 に っ い てwhole―mount in situ hybridizationを 行 っ た と こ ろ 、Jsr及 びJsr十 胚 に お い て 確 か に 発現 の異 常が 観察 され た 。 以 上 の こ と か ら 、 ムr変 異 の 本 体 はPSMに お け る 珈gの 発 現 異 常 で あ る と 結 論 付け た。
以 上 の よ う に 申 請 者 は 、 ムrマ ウ ス の 病 態 の 原 因 解 明 の た め 発 生 学 的 及 び 緻 密 な 遺 伝 学 的 実 験 を 重 ね 、 そ の 原 因 を 推 定 す る に 至 っ た 。 一 連 の 研 究 成 果 は 獣 医 学 、 こ と