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ロタキサンの分子不斉を利用したポリアセチレンの片巻きらせん誘起とその構造制御

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Academic year: 2021

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ロタキサンの分子不斉を利用したポリアセチレンの

片巻きらせん誘起とその構造制御

○石割文崇・中薗和子・小山靖人・高田十志和(東工大院理工)

One-handed helix induction and control of polyacetylene driven by changing molecular chirality of pendant rotaxane

Fumitaka Ishiwari, Kazuko Nakazono, Yasuhito Koyama and Toshikazu Takata (Tokyo Institute of Technology) Cs対称な輪成分および左右非対称な軸成分から 成るロタキサンは各成分がアキラルであっても構 造上の分子不斉を有する。このロタキサンにおける 分子不斉は輪成分の運動などによってその不斉構 造を変化させることができると考えられ非常に興 味深いが、これまでにこの分子不斉ロタキサンの応 用や、輪成分の位置が明確に制御できるような分子 不斉ロタキサンは報告されていない。今回我々はら せん高分子として知られるポリアセチレンの側 鎖に分子不斉なロタキサンを導入し、輪成分の可 逆的なシャトリングに伴うポリアセチレンのらせん構造変化について検討したので報告する。 2,3. 軸末端にエチニル基を有する分子不斉ロタキサン 1b をラセミ体として合成し、CHIRALPAK IA®を用い て光学分割し、光学活性な分子不斉ロタキサン(–)-1b、(+)-1b をそれぞれ>99%ee で得た。得られた(–)-1、(+)-1

Rh 触媒を用いて重合し対応するポリアセチレン poly-(–)-1b, poly-(+)-1b を得た。1 poly-(–)-1, poly-(+)-1 は3級アミン状態では輪成分はエステル側(主鎖近傍)に存在し、アンモニウム塩状態ではアンモニウム塩上 (主鎖遠方)に可逆的に移動させることができる。輪成分が主鎖近傍に存在する poly-(–)-1b、poly-(+)-1b の CD、 UV-vis スペクトルを測定したところ、主鎖の吸収(λmax = 525 nm)を含む全領域において非常に強い Cotton 効 果が観測され片巻きらせん誘起が誘起されていることが分かった。次にpoly-(–)-1b、poly-(+)-1b に TFA を加 えていったところUV 吸収が明確な等吸収点を示しながらブルーシフトし、主鎖の吸収領域の Cotton 効果は ほぼ消滅し、らせんの巻き方向がラセミ化した事が示唆された。この現象は、不斉発現の原因となっている 輪成分が主鎖から遠ざかり不斉情報が主鎖へと伝達されなくなった事に由来すると考えられる。またこのス ペクトル変化はDBU を加える事によって、可逆的に起こすことも可能であった。またおよそ半数の輪成分が 主鎖遠方に存在する場合には主鎖の吸収領域にはほとんどCotton 効果が観測されないことから、高度な片巻 きらせん誘起には輪成分が高密に主鎖に接近している必要があることもわかった。

1) K. Nakazono, K. Fukasawa, T. Sato, Y. Koyama, T. Takata. Polym. J., 2010, 42, 208.

Figure1. CD and UV spectra of polymers. Scheme1.

Figure1. Structures of molecular chiral rotaxane monomers.

参照

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