• 検索結果がありません。

子どもの仲間同士の交渉と意思決定過程

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "子どもの仲間同士の交渉と意思決定過程"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)原. 著. 子どもの仲間同士の交渉と意思決定過程 上. A. Child. s. 村. 田. 佳世子‡. Negotiation. ana. Kayoko. 島. Dedsion・makimg. Uemuraホand. 信. 元榊. Pmcess. Nobumoto. im. P6er. IIlteractiom. Tajima榊. Abstm6t The. present. children. among. day. his. and. where. seven. their. of. peers.An. and. with. other. the. agreement. accordance. to. the. each. with study. child. s. 問. the of. process. behavior and. in. what. a. the. the. group. and. do. negotiation. they. re馴1ated. seem. to. expectations. of. ru1es. and. process. socia1ization. and. of. the. child. acquisition. s. of. the. were. society. during. recorded. was. and. A. the. behavior. use. and. sociocultural. self−regulating. an. boys. whole. and. in. an. analysis. the. the. sensitivity. provides. from. interactions. that. during. by the. situation. examined. microgenetic. of. others. such. interaction. a. observed. suggesting. of. their. acquire. decision−making. was. analysis. provided intention. and. school. observation. situation.Children. the. boy. after. detai1ed. was the. grade. interactions. to. ethnographic Through. negotiation. fifth. social. decided. settings,evidence of. of. e1even−year−o1d. utterances.. decision−making.In. interpretive. and. negotiated. the. perspective,integrating. to. according. ing. investigates. utterances. behavior. comparison sensitive. their. boys. interpretive of. study. access. of. and. were. process. language. behavior. in. settings.An to. understand−. system.. 視的な変容過程を詳細に検討することによって,. 題. 精神機能の多くの側面における発達をとらえるこ. Wertsch(1991)は,社会的文脈のなかで行為を. とができる。また,それは個体と対象との相互交. おこなう人間の精神機能をとらえようとした Vygotskyの考えかたを援用して,子どもの社会. 渉を媒介する心理的道具である記号をとおして理 解されるというのである。このような視点から,. 化過程を解明するために,①発生的,発達的分析. 人間の日常生活のなかであらわれる社会的相互交. に依拠する,②個人の高次精神機能は社会的生活. 渉過程の生態学的データを質的に詳細に分析し,. に起源をもつ,③人問の行為は,道具や記号によ. 社会的文脈にあるさまざまな要因の影響をよみと. って媒介されるという3つの主張に注目した。かれ. っていく社会文化的研究の意義が論じられている。. によれば,子どもの社会的相互交渉のなかでの微. 社会文化的研究では,特定の歴史的,文化的,. ‡人間基礎科学科. 榊東京外国語大学. ‡D功αガ伽〃〆B孤タ6H〃伽〃∫6ク伽伽. 帖τ物0σ肋㈱卿ぴ肋κ鋤∫〃. 一75一. 2∫.

(2) 子どもの仲問同±の交渉と意思決定過程. 制度的状況が人間の行動にどのようにむすびつい. い。さらに,子どもの仲間関係のなかでの意思決. ているのかを明らかにしようとするものである。. 定では,拮抗する対等の交渉と解決の探りあい過. そのためには,人問の精神機能の基礎となる社会. 程が明確にみられ,参加者の意思や行動様式の発. 的過程を明らかにする必要があるのだが,Vygot− skyが注意を向けたのは,二著関係や小集団とい. 生的変化のなかから意思決定に重要となる要因を とらえることができると考えられる。. う比較的限られた範囲における精神間遇程であっ. これまで子どもの意志決定と交渉については,. た。Wertsch(1991)はこの社会的過程の範囲をさ. 年齢や対象による方略の違いに関する研究がおこ. らに広げ,話し手の人格や意思を含む声(VoiCe)と. なわれている(Yeates,Schultz,. &. Selman,. いう概念に焦点をあてたBakhtinの理論を,. 1991)。この研究では小学生の対人的な交渉方略に. Vygotsky理論を拡張するものとして注目した。 かれは,人問がコミュニケーションをする場合に. ついて,子ども自身への面接と学校の教師の行動 評定の結果から比較をおこなっておリ,12歳児は. 発する発話(utteranCe)は,話し手の声だけでな. 9歳児と比べて他者や状況を一方向的に統制しよ. く,その発話が向けられた他者など,対話的な相. うとするよりも,お互いの要求を満たすような方. 互関係のある複数の声から構成されると考えた。. 向に交渉をおこなうことが多いこと,また親しい. さらに,話し手が自分の所属する帯定の社会階層,. 他者が交渉の対象であるときにこのような傾向が. 世代,職業,グループの特有なことばである社会一. 強いという結果を得ている。しかし,場面や状況. 的言語(SoCia1language)を使って発話をつくっ. による方略の違いやその道具となることばづかい,. ていることを考えると,そこにはその集団や社会. 行動様式などについてはほとんど明らかにされて. を反映する声をも含んで.いることがわかる。この. いない。日常生活のなかでは,状況や社会(集団). ような多声性もしくは対話性という特性をもつ発. それぞれの特殊性によって,相互交渉やそこでの. 話を分析の対象とすることにより,社会的相互交. 態度に違いがあり,さらに交渉の展開にともなう. 渉をと・おして達成される人聞の精神機能の発達に. 参加者の意思の変容によっても,それらは変化す. おける,何らかの規則性を見いだすことができる. るのである。. 文脈における人間の行為の意味をとらえるため. のである。. 子どもの社会化の過程をみるためには,子ども. の方法論として,近年,質的;解釈的アプローチ. がかかわる集団(社会)もしくはその状況における. に注目が集まっている(Bruner,1986,Resnick,. 一般法則や共通のルールと,そこでの個人の責任 の所在や権利の主張のありかたを明・らかにする必. 1991)。発達心理学研究のなかでも,子どもの社会. 化の過程をとらえるうえでひとつの有効な手段と. 要がある。その上で,社会に対しておこなう自已. 考えられる。とくに,子どもがある社会・文化の. 統制のしかたや,社会的言語や声を使いわける多. なかで獲得する特定の態度,.行動様式や,子ども. 声性の機能によって,そこから子どもが達成,獲. の認知的,社会的発達に影響をおよぽす環境側の. 得するものを同定することができる。また,他者. 働きかけの意味などを明らかにし,そこから子ど. .との社会的相互交渉にともなって活動の変化がみ. もの認識形成のありかたを推測することができる。. られるときには,背景にある要因のなかで何がそ. この解釈的アプローチは,これまでの発達心理学. の変化を決定しているのか,そのためにどのよう. にお.ける伝統的な方法論である量的なアプローチ. な交渉がなされるかが,杜会的言語や声の種類の. と対照的に位置づけられるものと考えられる。量. 使われかたとその変化から明らかにされる。とく. 的アプローチでは,子どもの社会化を解明するた. に意思のぷつかり合い之意思決定に際して展開さ. めに,行動カテゴリによる分析がおこなわれるこ. れる社会的相互交渉では,参加者の意思や活動が. とと,それらグ数量化されて統計的処理をとおす. 力動的に変化し,その遇程や解決の結果,またそ. ことによってあ.る主張がなされる(Gaskins,. こから背景に.ある社会文化的要因などが参加者の. 1994)。このような方法論においては,一定の数に. ことばや行動のやり.とりから顕著によみとりやす. 限定された変数についてある程度の普遍性を解明. 一76一.

(3) 早稲田大学人間科学研究. 第8巻第1号1995年 観察方法. することができる血とくに,外の世界の環境要因. 1991年1月の平日に,対象者が朝起. の子どもの内的要因への影響を検討するといった. きてから夜寝るまでの約16時間にわたり,家庭,. 研究がおこなわれてきたが,ここでは主体と環境. 学校,近隣,. とが独立に存在することを前提としている。とこ. 塾など対象児がかかわるすべての場. ろが実際には,子どもは自分の住む世界のなかで. 面における行動が観察された。データ収集の方法 は・Barker&Wright(1951)に準ずるが,近年の録. 行為をおこなっているのであって,主体と環境の. 音機器やVTRカメラ・の小型化により,これらの. 両者からなる社会的システムを切り離して考える. 機器を使用しいくつかの角度から同時に観察がで. ことには無理があると言わざるをえない(Va1− siner,1987)。人問の行為を,社会文化的な要因と. きるようになった。対象児にカセットデッキを携 帯させて音声記録をとる.と同時に,観察者が一日. 切り離さずに解明することのできる方法論が必要. 対象児を追ってVTR記録および筆記記録がとら. とされ,質的アプローチの有効性が論じられてい. れた。参加観察という性質上,観察者の場面への. る。. 影響は回避できないが,観察者は積極的に相互交. 本研究では,小学生の子どもが他者と意思のぷ. 渉にかかわることはなく,それぞれの場面におい. つかり合う場面に接したときに,交渉のなかでど. て背景的な存在となるように訓練され牟。記録は,. のように自分または相手の意思を変容させ,それ. 対象児またはかれがかかわったグループに焦点化. を解決するかを,ひとりの小学生男児Keiのかか. し,どこで誰が介入し,どのような活動がおこな. わる社会的相互交渉過程の分析をとおしてみて,. われているか,またその時閻などにっいて場面ご. そこから人間の発達における歴史的,文化的,制. とに記述された。. 観察日の事前訪問において,対象児にはあらか. 度的要因を明らかにすることを目的とする。Kei の一日の生活のなかでみられる意思決定・交渉場. じめ,8歳から12歳の子どもが一白の生活のなか. 面において,場面や対象者の違い,そして交渉の. でどのような活動をおこなっているのかをみると. 内容により発話や行動,問題解決のあり方の共通. いう研究のおおよその目的が伝えられた。また,. 点および相違点を,参加者の発話および行動に関. 観察当日のスケジュール,観察場所や方法につい. するトランスクリプト(文字記録資料)から同定す. て家庭,学校,塾などとの交渉がお.こなわれ,対. る。さらに,交渉の展開過程の詳細な解釈的分析. 象児およびかれがかかわる各機関から承諾がとら. をとおして,状況における外的条件の変化により. れた。事後訪間においては,当日の行動の内容お. 参加者の交渉方略やその道具,さらにかれらの意. よびその理由,他の参加者との関係など,データ. 思がどのように変容するかを検討する。このよう. 分析に必要となる情報が対象児との面接をとおし. に子ども同士の交渉場面ではやりとりが比較的活. て収集された。. 発におこなわれ,参加者それぞれの設定目標や意. 分析方法. 音声記録,VTR記録と観察者の筆. 思の変化が同定しやすいと考えられる。さらに,. 記記録から,対象児がかかわった社会的相互交渉. 一日の他の場面と対照させることにより,自分の. における発話および行動に関するトランスクリプ. 属する社会・文化のなかで子どもが何を重要な要. トが作成された。まず,トランスクリプトとVTR. 因と考え,どのように行動を変容させるのか,そ. のための道具としてどのような社会的言語や声が. 記録から,生活(社会)場面(physica1social spaCe)ごとに対象児と周囲の他者との社会的相. 使われるのかといった,子どもの意思決定にかか. 互交渉のなかでの活動が同定された。具体的には,. わる要因を推測する。. 場面により参加者,活動内容,媒介される道具な. 方. 法. どの違いについて,その種類や継続時間をカウン トすることによって,対象児にとっての社会的な 意味空間(socially. meaningful space)がとらえら 被観察者 対象は,東京近郊在住の小学校5年. れた。さらに,詳細な分析の対象となる意思決定・ 生の男児Keiであった。家族構成は両親と本児の 3人である。. 交渉の意味をもつ場面が選択され,参加者の発話. 一77一.

(4) 子どもの仲間同士の交渉と意思決定過程. 行為や非言語行動のトランスクリプトから,各場. 生活のなかで何らかのかたちで意思決定のた・めの. 面における参加者の交渉のありかたおよび意思決. 杜会的相互交渉がおこっている場面が選択された。. 定過程の特徴がそれぞれの文脈から微視的,また. 選択の基準としては,①2名以上の伸間同士の参加. 解釈的に分析された。つまり,家庭,学校,近隣. 者による社会的相互交渉があり,それがVTR記・. といった子どもの日常生活の文脈を提供している. 録をとおして聴取可能であること,②どのように. 諸集団内における意思決定の社会的相互交渉にお. 小さな問題であっても参加者が何らかの意思決定. いて,どのような道具(物理的道具やことばづか. をおこない,参加者いずれかの行動または意思の. い,コミュニケーションスタイルなどの心理的道. 変化があることがあげられる。これらの場面につ. 具)が使われているかが調べられた。. いて,作成されたトランスクリプトに基づいてや. 具体的に分析対象となるのは,対象児の一日の. りとりの内容と行動の特徴の分析がおこなわれた。. Table1 一日の各場面における場所,かかわりのあった他者およびそこでの活動内容 場. 1 2 3 4 5 6 7 8 9. 面. 時. 間. 物理的場所. (分〕. 他者(うちおとな). 活動数(おもな内容). 身仕度. 6. 自分の部屋,居間,洗面所. 3(母,父,客). 4(着替え,挨拶,洗面). 朝食. 18. 屠間,玄関. 3(母,父,客). 3(食事,父の見送リ〕. 登校準備. 6 5. 玄関,洗面所,居間. 2(母,客). 3(客の見送り,登校準備). マンション前、通学路. 4. 2(登校班の待ち合わせ). 始業前. 28. 教室,トイレ,廊下. 7. 3(授業準備,ゲーム、着替え). 朝の会. 38. 教室. 8(担任). 3(話し合い,出席の確認,発表). 体育. 72. 廊下,校庭. 36(担任). 10(準備,キックボール,鬼ごっこ). 登校. 中休み. 26. 廊下,教室. ユ0〔担任). 41着替え,ゲーム,図工の準備). 図工. 88. 教室. 10(図工の先生). 6(説明の聴取,描画〕. 給食. 46. 教室,トイレ. 16(担任〕. 8/ふざけ合い,食事,読書〕. 掃除. ユ7. 教室,廊下. 8(担任). 3(ふざけ合い,掃除,反省会). 12. 昼休み. 20. 廊下、教室. 算数. 38. 教室. 14. 帰りの会. 12. 教室. 9 5 7. 2(机調ぺ,手紙の配布). 13. 15. 放課後. 廊下,校庭. 10. 16. 下校. 通学路,マンション前. 10 1ユ. 119. 4. (担任) (担任) (担任〕. (授業の聴取,放課後の約束). (帰り仕度,1日の反省会) (缶けり). 17. 塾の仕度. 22. 18. 塾行き. 28. 徒歩の道程,ホーム,電車. 19. 授業. 92. 塾の教室. 20. お弁当. 15. 塾の教室,トイレ,廊下. 21. 授業. 55. 塾の教室. 3 1 1 9 1 1. 22. 塾帰リ. 20. 廊下,箪の車中. 3(友達の母). 23. 休,壱、. 55. 居間. 1(母). (談笑,クイズ〕. 24. 宿題. 20. 居問,玄関. 3(母,父,電話). (宿題,談話〕. 25. 団らん. 29. 居閻. 2(母,父〕. (談笑,クイズ〕. 26. 明日の仕度. 14. 屠聞,自分の部屋. 2{母,父〕. (宿題,学校の準備). 27. 入浴. 24. 浴室. 1{父). {入浴〕. 28. 書き取り. 34. 居問. 2(母,父). (漢字の読み書き,クイズ〕. 29. 就寝. 2. 洗面所,居間,自分の部屋. 2(母、父). (洗面,挨拶〕. リビング,洗面所. (帰宅〕 (母). (洗面,おやつ,塾の率備) (塾行き). (教師). (練習問題,解答〕. 〔食事,喧曄の見物〕 (教師). 一78一. (解答,成績の配布〕. 4(友達との待ち合わせ,塾帰っ).

(5) 早稲田大学人問科学研究. 結. 第8巻第1号1995年 時間に,かかわった場所,対象と活動内容を示し. 果. たものがTable1である。一日全体でみると,Kei. がかかわった物理的な場所は19箇所で,うち家庭. (1〕対象児の一日の生活場面. 対象児Keiが朝起きてから夜寝るまでの約16. 内が5箇所,学校内が5箇所であった。また,Keiが 直接かかわった社会的相互交渉の対象者は66名で,. うち家族が2名,家族以外のおとなが4名,子ども 脆i/O由. 物理的逝臭. Shi血h. T且皿iほか脇. が59名であった。これらの物理的な場所と対象者,. 函. そしてそこでの活動内容よりKeiの一日の生活. 意:出の確詔. を29の場面に分割した。. 函. ②鹿下 勘誰一一一一一一一一一. 断定・意忠の確超. ③賭段 柵・下の意志の碓認. ■. 1■. ■. ■. ■. ■. 一. 1■. 1. 意:占の確認. {一ポール. 一一. 一. 1. ⊥. 困. 対象児Keiの一日29場面のうち,設定基準をみ. ■1断定. ■. ④校庭 スー. (2〕意思決定・交渉場面の選択 たす仲問同士の意思決定・交渉過程をふくむのは,. 勘誘. 1. ①朝,登校班で遅刻した仲問を待つか先に行くか を決める(場面4),②朝の会で,クラス全体で体育. ⑤校庭. ⑥校鹿 「サ・}カーポール」. 他著の意志の碓盟 否定的感冊表現. 意忠の碓盟一一一一・. 「ポールがない」. 函. 厩=「. 意忠の確盟. ■. 1. ■. ■. I. ⊥. 1. 1■■. ■. 1. ■. ■. 否定的酬賊現. の時間め種目を選択する(場面6),③図工の授業で. 瓦. 相手に写生モデルのポーズをとってもらう(場面. 捌誘. 9),④放課偉,男児グループで遊びを決める(場面. 15),の4場面であった。このうち,参加者の意思. ⑦技庭 勘堆. 意.苫の碓盟・勘誘. ⑧枝庭. 函. 意志の擁認・勘誘 ↓. 耳^当. ■I疋. 困 函. やその変容過程が比較的はっきりととらえやすく, 非形式的な交渉のなかで,.参加人数や遊具の獲得. 意志の碓盟・雄舘. 1■■1■一一. 、. ⑨校庭 ■. I. 丁■. ■■. ■. ■1. ■. などの物理的条件や他者の意思によりそれぞれの. 勧誘. 意恩の力動的な変容過程をとらえることができる ④放課後の遊びの決定場面が選択された。. Fig,1遊びの決定過程における意思と交渉の変化. (3)遊びに関する章志決定・交渉過程の分析. 7名の男児が放課後に何をして遊ぷかを決定し,. 事例1 64. Kei. 65. Tani Oda. 66 67. ③階段でのKeiとTaniらのやりとり. どっちやるの?Taniやん,Taniやん。 :ん? ・(聴取不可). 68. Tani キックベー又。 Boy41キックベース。. 69. Kei. 事例2. (自分自身に)キックベースに飽きたら缶蹴りしよ。. ⑥校庭でのKei/OdaとTaniのやりとり. 196. Oda1(キックベースのラインを)播こうよ早く。ちょっと一,Taniや一ん。. 197. 198. Kei 1Taniや一ん。 Tani:やんないことだと思っていなかった・. 218. Tani1(ボールを足でいじりながら)じゃあ,キックベースやめて試合しよう。. 219 220. 0da. (あきれた調子で) 一. ...o. 1何の試合?. Tani1A組対B組。. 221. Oda. 222 223. Kei Oda. :サッカー?(Keiの方を向いて怪言牙そうに)サッカーやんの?. (強い調子で)サッカーやんの? 1どうしてサッカー・一…・。. 一79一.

(6) 子どもの伸間同士の交渉と意思決定過程. それぞれが遊びにはいるまでの18分聞の社会的相. よび行動にあらわれる態度が示されている。事前. 互交渉過程である。この場面は発話番号1から361. に「放課後にキックベースをやろう」という約束. までのトランスクリプトから構成され,事例1から. があり,この7名の男児ほとんどが同意を示すが,. 6に示される参加者の意思および交渉の変容過程. 少なくとも異論をとなえてはいない。しかし,観. がみられた。まずここでは,参加者の立場と各場. 察の対象者であるKeiと親友のOdaは,本当は体. 面の状況,社会的相互交渉などを全体的に理解す. 育の時間でできなかっ牟缶けりがしたく,Keiは. るために,7名の参加者はその意思内容から3グル. 家から空き缶を用意していた。Shiotaは日頃から Keiらと仲がよく,一緒にいることが多い。. ープに分けらた。それぞれの意思と発話の変容を,. って流れ図にしたものがFig.1である。各グルー. A)Kei/OdaとTaniほか3名の男児の交渉 Kei/Odaは缶けりをしたいと考えている一方. プの意恩の内容は遊びの種目として直線で囲まれ,. で,Taniらは契約(事前の約束)どおりにみんなで. 意思に変化がない間は矢印で示されている。グル. キックベースをすることに疑いもなく,最初から. ープ間の交渉は破線で示され,それぞれの発話お. 意思のずれがみられる。ところが,発話上におい. 9段階の交渉過程における場所と物理的道具にそ. 事例3 311. ⑨校庭での.Kei/OdaとTaniのやりとり. 312 313. (Kei/Odaと校庭のすみに走ってきて)ここら辺でいいよ。ここら 辺で。 Taniら :(校庭の向こうからKeiらに)……帰っちゃうの? Kei (大声で)帰らない!こっちで遊んでんの。. 314. Taniら. 315. Kei :サッカーやんない! Keiら3へ1(缶蹴りを始める). 316. Shiota. 事例4. :サッカーやろう.. よ!. ②廊下でのKei/OdaとShiotaのやりとり. 29. Shiota.. 30. Oda 1缶けリにしようよ。 Shiota (Keiにむか?て)キックベースの方がいいよな。 Kei どっちにする?. 31. 32. キックベースやるぞ。. 事例5 163. ⑤校庭でのKei/OdaとShiotaのやりとり Oda :缶蹴りやんの.?あれ,キックベースやるの?. 164. Shiota. (Boy6に向かって)キックーべ一スやりて一よな。. 165. Boy6. ポールないよ。. 169. Oda. 1. 170. Kei. 1缶蹴りでもするか。. 171. Oda. ユ72. 173. Kei Shiota. じゃ,缶蹴リしよ。. どっちにする? どっちにする? (不服そうに)・一・缶蹴り何て,…。. ⑧校庭でのKei/OdaとShiotaのやりとり Oda (キックベースを)3人でやんの?. 事例6 284. Kei Shiota. :何やんの?. 286 287. Oda. 288. Shiota. だから,要するにキックベースは無理だから……3人でできることや ろう。2人でやるよりはいいでしょ?(少し笑いながら) 1缶蹴り2人で逃げて・ひとり探すのか。(少し小さい声で)それマい. 285. 3人でやっても意味わえよな。. いよ。. 一80一.

(7) 早稲田大学人問科学研究. ては意思のぷつかり合いはほとんど示されなかっ. 第8巻第1号1995年 比較するとかなり間接的,勧誘的な表現をつかっ. た。契約違反の側のKeiは,自分の意思を直接的. ている(218,220)。Kei/OdaはTaniの意思変更に. に相手に伝えることはせず,相手の意思を確認す. 強い否定的表現で応答しているが(221−223),これ. る質問をしている(事例1;64,69)(以下括弧内数. らは形式上はかれら2者間のやりとりであって,. 字は発話番号)。一方のTaniらは,契約どおりキ. Taniらに向けられたものではない。. Kei/OdaとTaniらの意思決定における交渉は,. ックベースをすることを望んでおり,Keiらの意. 思を確認することもなく断定的表現をつかって自. Kei/Odaが缶けりを,Taniらがサッカーを選択. 分の意思を一方向的に主張している(67,68)。. して決着するが,ここで初めて両者ともに自分の. ボールという物理的道具が手にはいったことを. 意思を相手に直接的に表明している。とくに最終. きっかけに,7名全員に意思の変容がみられた. 的な決定においては,Taniらの直接的な勧誘(事. (Fig.1⑥参照)。Kei/Odaは最初の翠約に戻っ. 例3;314)に対してKeiらは,断定的な自己主張. て,全員でキ.ツクベースをするようTaniらの行. (313)や否定(315)というかたちで応答しており,. 動を促してレ・るが(事例2;196)、表現のしかたは. グループ全体の意思決定に際しては,発話上の表. 発話69と比較すると直接的である。Taniはそれに. 現においてもぷつかり合いが示された。. は直接応答せず(198),サッカーを主張するがこれ. B)Kei/OdaとShiotaの交渉. は契約違反になるため,発話64の断定的な調子と. Kei/OdaにとってShiotaは,Taniらよりも一. 事例7 109 110. 場面61朝の会での体育の種目の決定過程. 司会. えつ,茸見?. Boyユ1. 112. Boy8 Boy12. 113. 数人. ユ14. Tani. 111. :バスケやるチームごとにやればいいと思いま・・…・。 はい,はい竈(手を挙げる). (不満そうに)バースケのチーム……。 (聴取不可). (KEiに対して小声で)バスケじゃん。バスケだったら勝ったなも う。. 事例8. 場面9:図工の時間の絵画モデルの依頼. (学校での図工の時問). 61Kei:(自分のデッサンを見つめて)あ一あ,おでこ小さくしすぎだ。鼻の位置 にかお,頭があっちゃだめでしょ。やっぱりこの辺に目があって,……. 620da1(ちょっと笑いながら)申し訳ございませんが,ジャンパーをお脱ぎにな ってくれませんか。. 63Kei1寒くなっちゃうんですけど。 640ta:(小声で)そういうことなら仕方ねえ。 65Kei1ん?んじゃあ,ここだけとってあげよう。(ジャンパーから片手を抜く). 事例9 147 ユ48. 149. 場面231家庭での母親とのクイズのやりとり. 一吉田茂と,あほんだら,ぽけ,かす,このうちせきにし(関西の読み 違い)のやが便わないことばはどれ?だって。 母親1 は?ちょっと(本を)みせていただける? Kei1 (本を母親にわたす〕だからね,吉田茂っていったらわ,…… Kei. l. 150. 母親1関西?. 113. Kei1地動説をとなえた……. 114. 母親:あ・の・わ一(一音ずつ区切って)。. 115. Kei1(ちらっと母親の顔をみて〕コペルニクスはどこの国のひと?. 116. 母親:ちょっと時間見て。(編み棒で机をたたく). 117. Kei1(顔を上げずに〕ん,わかった。. 一81一.

(8) 子どもの仲問同土の交渉と意思決定過程. ループ全体の意向との関係が,交渉を進める上で. 緒にいることが多く,近い存在である。当初は Shiotaは意思のぷつかり合いがあるとは考えず. に,契約どおりにキックベースを主張する(事例. 重要な要因となることが示された。朝の会におけ る体育の種目の話し合い(Ta1be1場面6)におい. 4;29)。ところが,Odaの応答(30)から両者の意. ても,司会を中心にしたクラス全体の意見交換と. 思にずれがあることに気づくと,直接的ながらも. 採決により形式的に議論が進む(事例7;109−. やや勧誘的な表現に切りかえている(31)。それに. 111)ほかに,教室内ではつねに非公式的なやりと. 対して,契約違反のKei/Odaは断定的な表現は避. りがみられた。話し合いの表舞台には出てこない. けている(32)が,Taniらに対する発話64,69と比. が,隣り近所との私語や進行に対するヤジ(1!2−. 較すると,日頃から親しいShiotaに対しては,や. 114)によって,自.分の意思がクラス全体のなかで. や直接的な表現で缶けりに勧誘している(30)。. どのような位置づけにあるのかを知り,私語をと. Shiotaは缶けりには同意したくないが(事例5;. おして細かい意見交換や調整を十分におこなった. 173),直接的に意見をぷつけるのではなく,Tani. 上で,意見表明や最終的な決定場面である採決を. 側の意思をもつ男児(Boy6)に同意を求めるかた. おこなっている。司会もこのような非公式に展開. ちでKei/Odaをキックベースに勧誘しようとし. されるやりとりに耳を傾け,クラス全体の傾向を. ている(ユ64)。伸のよいKei/Odaとの直接交渉よ. 知った上で,形式的議論の進行をおこなっていた。. りも,人数の多い大勢側の意思を代表させてKei. もうひとつの特徴は,交渉のなかでもお互いの. らを取り込もうとしていることがわかる。. 意思を正面からぷつけ合うことはほとんどなく,. Shiotaは最終的にTaniらから離れてKei/ Odaと缶けりを始めるが,この意思決定に際し. 恩を伝えたり相手を取り込もうとしたりしている. ことばや態度を使い分けることによって自分の意. て,それまで意思のずれのあった両者の発話に直. ということである。このようなことばの使い分け. 接的な表現がみられた。Taniらがサッカーを開始. は,上記のような交渉における自分の杜会的地位. しているため,かれらに合流するか他の遊びを選. に関する知識に基づいて,.相手との交渉を進める. 択するかを決定しなければならないのであるが,. ためにおこなわれる。遊びの決定場面では断定的. Odaが人数の制約上キックベースは不可能であ. 主張,問接的勧誘,相手の意思の確認といった方. ることを述べているのに対して(事例6;287),. 略により,意思の対立する相手との交渉がおこな. Shiotaも3人で缶けリを始めることへの同意の意 思をKei/0daにはっきりと表明している(288)。. 分けは,他者に依頼をするときにもみられる。図. (4〕遊びの決定場面と対象児の一日の他場面との. 工の時間に相手に描画を中断してポーズをとって. 比較. もらうモデルの依頼(Table1場面9)をする際に,. われることが示ξれた。このようなことばの使い. 遊びの決定・交渉過程と対象児Keiが一日の生. 仲間同士のやりとりのなかでことばづかいの変化. 活のなかで接する交渉場面との比較から,意志決. がみられた。Keiと0daは親友で日頃は友達こと. 定過程の特徴を明らかにする。比較の対象となっ 4場面のうち,②朝の会と③図工のモデル依頼,. ばでやりとりがおこなわれるが,OdaはKeiにモ ァルを依頼するのに,やや笑いを含んだトーンの 高いふざけた調手で敬語を使用している(事例. そして意志決定にかかわる相互交渉ではないが,. 8;62)。それに対してKeiも「です・ます」を使. 家庭における母親とのクイズのやりとリの場面で. 用した丁寧語で応答しでいる(63)。この場面にお. た場面は,意思決定・交渉場面として選択された. ある。これらの場面の社会的相互交渉は事例7から. ける敬語使用は,ふざけた表現であることを両者. 9に示されている。まず,子ども同士の遊びの決定. がメタレベルで了解した上でおこわれている。こ. 過程で特徴的であったのは,交渉過程のなかで参. のことは,依頼の際に使われる特有のことばの使. 加者がつねに全体のなかでの自牙と相手の立場を. い分けができること,さらにこの場面では敬語が. 測ろうとしていたことである。遊びの場面では自. 自然の表現としてはあまつふさわしくないことも. 分の意思と事前に交わされた契約(約束)およびグ. お互いに理解していることを示している。ここで. 一82一.

(9) 早稲由大学人間科学研究. 第8巻第1号. 1995年. は両者にとって依頼内容よりも,このようなやり. 異なる外の世界の他者との交渉が直接的な断定表・. とりの背後にある意味を共有することに焦点があ. 現よりも,勧誘や意思確認という問接的な方賂に. リ,結果的に直接的な意思のぷつかり合いが回避. よっておこなわれる。逆に,朝の会でみられたよ. うに司会や書記などの役割があり,学級会で特有. されるように働いているものと考えられる。. 類似したことばの使い分けは,母子関係のなか でも頻繁にみられる。家庭での母親とのクイズの. に使われる社会的言語や発言一討論・採決と. いう基. 本となる交渉方略がある場合には,儀式化したや. やりとり(Table1場面23)では,子どもに本をみ. りとりを使った公式的な相互交渉と,友達ことば. せてもらうのに母親がやはり敬語をふくんだ依頼. を使った非公式の内輪な意見交換とを使い分けて,. 表現をつかっている(事例9;148)。さらに同じ場. 参加者間の感情的なぷつかり合いは最小限にとど. 面で,Keiにクイズのやりとりを切り上げて父親. められる。社会的言語の使い分けは,伸間同士で. が帰宅する前に宿題を済ませて欲しいとする意思. の依頼表現や母親の子どもに対する依頼にも. を伝えるために,母親は単語を二音ごとに切って ひとつひとつのことばを強調する言い回しや,子. れ,このようなことばの使い方や意味は,母親な. どもの注意を誘発する非言語行動をつかっており. する(Wertsch(1991)のことばを借りれば腹話す. (114,116)1子どももその語調の変化の意味を十分. る)ことや内輸の仲間同士での試行などをとおし. に理解している(115,117)。. て獲得されることが推測された。. 考. みら. どの文化の体現者のことばを借りる,もしくは介. 以上のような心理学における質的,解釈的アプ. 察. ローチの大きな問題のひとつとして,データとし. するために,男児7名の放課後の遊びの決定場面に. ての主観性の問題があげられる。これに対して山 田(1986)は,複数あ研究者により判断や解釈の範. おける社会的相互交渉を解釈的に検討した。この. 囲をできるだけ広げることにより主観的悉意的解. 遊びの決定における交渉過程には,2つの特徴が示. 釈の歪みを是正するという可能性を提案している。. された。ひとつは,交渉過程のなかでの自分の立. また,研究の過程においてこれまでの量的,普遍. .子どもの意思決定・交渉過程の特徴を明らかに. 場,つまり事前の契約やルール,集団全体の意向. 的アプローチとこのような解釈的アプローチを統. の変化や自分の意思との関係が意志決定の重要な. 含的,並行的に用いられることによって,研究に. 要因であり,交渉の参加者はつねにこの関係に敏. おける変数や測度の妥当性を高め,特定の社会・. 感に注意をはらっていることがあげられる。その. 文化に偏らない発達をとらえる視点を広げること. ために,交渉の相手である意思や立場の異なる,. ができるものと考えられる。子どもの社会化やそ. 外の世界の他者のことばづかいや行動の変化,そ. れにともなう精神機能の形成が,日常生活のなか. して物理的道具などの外的条件に敏感に対応して. でのひとつひとつの行動や発話を,子ども自身が. いる。また,自分に近レ・意思をもつ内輸の他者と. 他者や物理的条件をふくむ状況を解釈的によみと. の意見交換や調整も十分におこなったうえで,意. った結果であることを考えても,その社会や状況. 思決定をおこなっていることが示唆された。. における発生的変化の特徴を子どもの社会的相互. もうひとつは,意思の異なる交渉相手であって. 交渉から解釈的によみとっていくというアプロー. もできるだけ正面からのぷつかり合いは避けると. チは,人間の発達をとらえるために有効かつ必要. いうことである。そのために,自分をふくめた交. な手段のひとつになり得るのである。. 渉の参加者の立場に関する知識に基づいて,こと ばづかいや行動を使い分けて自分の意思を伝えた. 渉の特徴は,交渉過程の発生的変化を心理的遣具. り相手を説得したつしている。とくに決まった交. である記号をとおして発話を検討することによっ. 渉の役割がなく,集団内の意思の変化や相対的な. てはじめて明らかになってくるものである自さら. 力関係が交渉に大きく影響する場合には,共通の. に子どもの一日の生活のなかでみられる他場面と. 意思をもつ内輸の他者との確認を基礎に,意思の. の比較によって,子どもの社会化のあり方がみえ. 本研究の結果で示された子どもの意思決定・交. 一83一.

(10) 子どもの仲問同士の交渉と意思決定過程. てくる。学級会での議事進行に便われることばや,. Three. 他者に依頼するときの丁寧語,問接表現などにみ. imp1ications.In. developmenta1stories. and. their. R.Shweder&R.Levined. (Eds.),C〃肋κ肋召oηj11:∫s〃∫o〃刎勅6,. られるように,ある社会文化的状況では特定の媒. 介手段がより適切ないし効果的に働く。ことばな. sψ,α〃舳o肋勿.Cambridge,England,. いし行動様式の優位性は,歴史的,文化的,制度. Cambridge. 的につくられた状況を反映するものであると同時. University. Press.. Resnick,L.B.1991Shared. cognition=Think−. に,場面や対象によって力動的に変容するもので. ing. もある。このような媒介手段の優位性を,子ども. M.Levine,&S.D.Teasley(Eds.)Pεゆ26一. は他者との社会的相互交渉をとおして読みとり,. 伽∫o〃∫ooあ伽∫肋〃oog〃栃o〃.Washin一. as. socia1practice.In. また他者の声を腹話することをとおして獲得する. 煎on,D.C.:American. ということを無意識におこなっている。さらにこ. SOCitaiOn.. L.B.Resnick,J.. Psycho1ogical. As−. れが,結果的には正面からの対立を避け,場の均. Valsiner,J,1987C〃励〃α〃∂肋ε∂ωε1oφ刎θ〃. 衡を保つという機能をはたしている。子どもの社. ψ6〃伽泌κ肋〃.Chichester:Wi1ey. Vygotsky,L.S.1978〃伽ゴ 加∫06ゐ妙=τ加. 会化,すなわちこのようなことばや行動様式の獲. 得も普遍的過程ではなく,0chs&Schieffe1in. 肋召肋閉〃ぴゐ幼〃鮒肋olo幽αけ肌醐ω(M.. (1984)が論じたように,社会文化的につくられた,. Co1e,V.John−Steiner,S.Scribner,&E.. 特定の価値観やルールを反映した社会的相互交渉. Soubermen,Eds.).Cambridge,MA:Har−. によって形成される。. vard. 806主06〃. Bruner,J.工986λ6ま吻1刎加ゐ,力03∫必12ω0. Cambridge,MA:Harvard. ゐ.. 〃〃1. 物70α0乃. 0. 〃任θ6茗0加6. Cambridge,MA:Harvard. Barker,R.G.&Wright,H.F.19510伽ろo凶 励ツ、New York=Harper&Brothers.. 06ガ0〃.. University. Press.. 山田洋子. ユ986. の方法論. University. Press.. モデル構成をめざす現場心理学. 愛知淑徳短期大学研究紀要,25,. 31−50.. Gaskins,S.1994Integrating. methods. interpretive. and. Yeates,K.O.,Schu1tz,L.H.,&Selman,R.. in.socialization. research.〃θγ〃〃一Pα1〃昭γ. Q〃α〃87妙,40,. L.1991The negotiation. deve1opment strategies. of. interpersona1. in. thought. and. action:Asocial−cognitive1inktobehavior−. 313−333.. Ochs,E.&Schieffelin,B.1984 acquisiton. Press.. wertsch,J.v.1991閉㈱ゲ伽刎〃1λ. 引用文献. quantitative. University. and. Ianguage. Language. socia1ization1. 一84一. a1adjustment. and. social. status.〃召〃〃一. 肋肋67Q伽物ψ,37,・369−406..

(11)

参照

関連したドキュメント

はある程度個人差はあっても、その対象l笑いの発生源にはそれ

(5) 子世帯 小学生以下の子ども(胎児を含む。)とその親を含む世帯員で構成され る世帯のことをいう。. (6) 親世帯

題護の象徴でありながら︑その人物に関する詳細はことごとく省か

 調査の対象とした小学校は,金沢市の中心部 の1校と,金沢市から車で約60分の距離にある

2813 論文の潜在意味解析とトピック分析により、 8 つの異なったトピックスが得られ

児童について一緒に考えることが解決への糸口 になるのではないか。④保護者への対応も難し

と言っても、事例ごとに意味がかなり異なるのは、子どもの性格が異なることと同じである。その

( 同様に、行為者には、一つの生命侵害の認識しか認められないため、一つの故意犯しか認められないことになると思われる。