結晶鯨インシュリンに関する研究
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(2) . 第 12 巻 第 2 号. 北海道学芸大学紀要 (第二部A). ,. 6年12月 昭和3. 結晶 鯨イ ンシュ リン に関す る研 究 伊. 藤. 格. 三. 北海道学芸大学釧路分校化学教室. Yasuz6 1 t r6 : Studi l ine VVha l in es on Crystal e lnsul. Abstract The au i d ana thor hasexamined theamino l - i l ac ins (who l l ‐wha l in ysesofsperm‐and se e insu e insu l(A)and pheny l l insofoxi th gl di and bo l in) a anly(B)cha zedinsu ycy t s haVecon行rmed . Theseresul i d content ofsperm i thattheamino l in i ‐ imi l ac ined by sangere ss nsu art o thatobta i tal tse . ,; bu l l in cont l l i wha iduei einsu ainsan a anine ins t so h A h ead ofan i i euc neres t n e c an. The ami i d sequencesin both sperm- i 1 i ‐ l no -wha ac and se e insu ns were then compared wi th the. ’ t tal sequencerepor ed by Samger e re f oundto have thesa l mesequence as sanger . The B chain we s , butthere werespec i ferencesin Pos l i i in : ln sperm wha t es di ‐ 1o ofthe A cha l ons 8 l in, Thr ei nsu , i l i h S Ser 1 l d i di i h l i t t l i 1 ( ) A S u c a r ‐ Th e e n w a n e a n s n e w a e n s u g , n . 、 a . er . r .. 目. 1 緒. 次. i) 抹香鯨イ ンシュリン. 言. ロ 試料及び実験方法. i i) イワシ鯨イ ンシュリ. 皿 精製並びに結晶化. W 理化学的性質. i i i ) イ ワ シ 鯨イ ンシ ュ リ. 1 超遠心分析. ンA‐及びB‐鎖. 2 電気泳動. 10 末 端 基. 3 櫨紙泳動. 1 1 アミノ酸結合順序. 4. やラ ペ ー パ ー ク ロ マ トク. V 鯨イ ンシュ リンの生理効果. フイ ー. 5. 1 結晶鯨イ ンシュリン 2・効果持続性物質. 赤外線吸収. 6 紫外線吸収. W 考. 察. ×線分析. W 要. 約. 8 施 光 度. 皿 文. 献. 7 6. アミノ酸組成 1. 緒. 言. 騨臓の大部分は外分泌組織より成り, この外分 泌腺部の間に 小さい内分泌細胞の集団が散在す. る が, 之 は1869年 P , Langerhans により最初に観察され, 之を Langerhans 島 (ラ氏島) と名 - 1 ー.
(3) . 伊. 藤. 格. 三. m位で, 僅かの結締 / づ けられ るに至った. そ の体積は全畔臓 の約1 ・ o oとされ, 平均直径0 .2~0 .3m の細胞即ち α このラ氏島の上皮細胞は4種 される 組織により一般騨臓組織から区別 ,γ ,6 細 ,β . 胞より成り, f z 細胞 は好酸性のアルコ←ル不溶性の頬粒を有し, β 細胞 は好塩基性のアルコー ル可溶性の顎粒を有し, 一般にラ氏島の周辺に存在し,α細胞より数 が多いが小形とされてい る. γ 細胞は顎粒を 有してなく, β 細胞は研究者によりいろいろの種類に 入れられ て記載されて来た. z 細胞から が, 未 だ 明 確 に は 定義 さ れ て い な い. こ の 中 β 細 胞 よ り イ ン シ ュ リ ン が 分 泌 さ れ, f. はイ ンシュ リンの捨抗性物質 であ るグルカ ゴンが分泌される, 糖尿病に就いては古代のエ ジプトやギリシャに既に記載 が見られ, その葡萄糖の存 在は. Ch er- .. l (1815) に よ り 証 明 さ れ て い る. 叉 C1 ande Bernard (1848) は 肝 臓 が グ リ コ ← ゲ ン を 葡 萄 糖 reu. 化して血中に送り出す事を 発見, 以後正常及病 的な糖代謝に関す る知識が 進み, 遂に実験的畔性 i( i ) の有名な研究により, 畔臓が重要な役割を果 188 9 nkowsk r ng 及 Mi 糖尿病を起させた. Me している事が明らかにされた. 即ち畔臓を劇出した犬では糖尿・血糖上昇な どの 症状が見られ数 週間にして死亡するも, 単に畔導管結桑によ り外分泌のみを阻止する場合には, この症状を起し. 得ない. 之により畔臓の内分泌が実証され, その後 Schulze 等が畔管の結梨では畔臓実質は変性 するも, ラ氏島組織は残留す る事を観察し, ここに畔臓の内分泌はラ氏島による事が明確とな る に至つた.. そ の 後 de Meyer (1909) は 当 時 尚 仮 定 的 であ っ た ラ 氏 島 分 泌物 を イ ン シ ュ リ ン と 命 名 し, 以. 来畔臓中のこの活性物質を 取り出す事に多くの研究者の努力が払われたのであ るが, 初めは共存. i t (19 nt ng 及 Bes す る プ ロ テ ァ ー ゼ に よ る 破 壊 に注 意 が 及 ば な か っ た 為 成 功 し な か っ た が, Ba , i eod 博 士 の 指 導 の 下 に, 大 の 蹄 臓 別 出 に よ る 糖 21).もま, カ ナ ダ トロ ン ト大 学 の 生 理 学 教 授 Mac. 尿病の症状を 軽快させる畔臓抽出物の作製に 成功するに至った, 即ち大の群導管結梨により騨外 分泌腺の部分を萎縮せしめた畔 臓を劇出して食塩水により 冷所抽出を行ない, 之を静脈投与して. 血糖降下する事を 観察, この中に有効物質の存在が確認され, 以後この方面に於ける研究が進み lt はこの有効物質の結晶化に成 功した. 1926年に至り遂 に Abe 陸上動物のイ ンシュリンに就いては以上の如く 古くより多くの研究が為され, 就中牛イ ンシュ. l )の考案 によ る方 35年 Scott lの結晶化以来結晶化の方法も種々改良され, 19 リンに就いては Abe )3 ) のイ ンシ )4 法が今日広く用 いられる に至り工業的な実施も行なわれている. その後硬骨魚類2 ュリンに就いて も結晶化されるに至った. )6 ’先に Scott の方法により鯨ィンシュリ ンの結晶化を行な 著者の所属した研究室に於いては5. い, 牛・魚イ ンシュリンの生理的活性と比較し最高作用 発現時間に多少のずれを見るが, その効 力には殆ん ど差のない事を報告したが, 著者は更に鯨イ ンシュ リン精製結晶化の 各種方法に就い て比較検討し, 更に比較生化学的見地から詳細に そのアミノ酸組成及アミノ酸結合順序を明らか ) 等 は 牛 ・ 豚 の 脳 下 垂 体ホ ル モ に しようと試みた. その理由とする処は例えば既に du Vigneaud7 ンであるバン プ レシンに就いて, 豚に於いては Arg の代りに Lys が入れ替っている事を示し, 蛋白系ホルモンのアミノ酸組成に動物の種属差が見られ る事を 明らかにしているが, イ ンシュリ ンに於いて もこの種の種属差が当然 予想せられ るからである. 結 晶イ ン シ ュ リ ン の 蛋 白 質 化 学 的 な 研 究 も1946年 Sanger 一派の研究により, 牛・豚等の結晶 8 ) イ ン シ ュ リ ン の 構 成 ア ミ ノ 酸, N 末 端, C 末 端 な ど明 ら か に さ れ, 1951年 Sanger に よ り牛 イ 9 ) i に よ り 豚, 羊イ ン シ ュ リ ン, 更 に1956年 に は ta ン シ ュ リ ン, 1955年 に は Brown , Ki , Sanger l o ) のイ h ・ N て 馬 ン シ ュ リ ン の 構 造 が 決 定 さ れ, 相 互 に 若 干 の t よ に っ 鯨 i Harr aug on s , Sanger , - 2 ー.
(4) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究. 種属差を示す事が明らか にされた.. 先ず著者は結晶イワシ鯨イ ンシュリンの構成アミノ酸の 完全分析を行ない, 之等陸上動物イ ン. シ ュ リ ン と は若 干 ア ミノ 酸 組成 を 異 に す る事 を 見 た が, 鯨イ ン シ ュ リ ンに 就 い て の Sanger の 報. 告と相違するので, 之を検討する為, 新たに抹香鯨イ ンシュリンと更にイワシ鯨イ ンシュリンに 就いては A 鎖と B 鎖を分別して, それぞれのアミノ 酸の完全分析を試みた. その結果抹香鯨イ ン l シ ュ リ ン で は Sanger の 結 果 に 一 致 す る が, イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン で は矢 張 り 之 と異 り, 1 eu l. 分子少な く, その代りに A1 a l分子多く含有する事を確認した. 更にその A 鎖 B 鎖を分別して ペプ ペプ シン及酸による部分水解を行ない, 各々のアミノ酸結合順序を究明した処, 豚 シン, 鯨 1 l 抹 香イ ン シ ュ リ ンで は A 鎖 の 8 ~10が Thr ‐Ser ‐ eu (Sanger と 同 一 結 果) であ る の に 対 し, イ. ワ シ鯨イ ン シ ュ リ ン で は A1 ‐Ser ‐Thr を示し両種間に明らかに相異を示す事が認められるに至っ a た, こよ り プロ テ プ ー ゼ の 作用 の 特 異 性 を 観 察 す る 方 法 は Bergmann ‐一派 が 簡 単 な 合 成 ペ プ チ ドャ. 創始, 種々の プロテ ァー ゼに就いて観察されているが, 最 近 で は Sanger が構造を明らかにして 1 ) キ モ トリ 以 来, イ ン シ ュ リ ンの A 鎖 及 B 鎖 を 基 質 とす る 研 究 が 行な わ れ, A 鎖 で は ペ プ シ ン1 2 ) を 始 め トリ プ シ 2 2 } パ パ イ ン1 ) 麹 カ ビ プ ロ テ ァ ー ゼ19 等 が B 鎖 で は ペ プ シ ン1 プ シ ン1 , , , , 2 ) サ ブ テ ィ リ ジ ソ1 5 2 4 } 及 び レニ ン1 )等 が 挙 げ られ る. ) キ モ ト リ プ シ ン1 ン1 , , ,. 著者の所属した研究室では 既に各種 鯨類及海獣ペプシンが精製結晶化され, その酵素学的性質 は厭ペプ シンとは 若干相異する事が明らかにされているが, 構造既知のイ ンシュリンを基質とし. て, 之等ペプシンの特異性の綜括的な究明は今後の興味を惹く課題と考える.. 口 試料及び実験方法 試. 料. Z 1955年 5月 金 華 山 沖 にて 捕 獲 せ るイ ワ シ 鯨(Bの 解“噂 おγα 彰γ卿Z SLa so“)及 抹 香 鯨(P 毎 例解γ s. ) の新鮮な畔臓を解剖後直ちに凍結貯臓したものを用いた. 騨臓をイ ンシュリ cのodo” LZ”〃αa ”s ン原料とする場合, 共存するトリ プシンの 影響が大なる為鮮度, 低温貯蔵に細心の注意を払い結 晶イ ン シ ュ リ ンの 作 製 に 当 っ た,. 結晶抹香鯨イ ンシュリンは大洋漁業横須賀工場製のものも併せて供試した.. 実. 験. 方. 法. 力 価 の 測 定 は Marks 法 及 Toronto 口 法 に 準 じ, 血 糖 定量 は 常 法 通 り Hagedor Jensen. に従った. アミノ酸完全分析は. ) 6 Moore ein 法1 , St ,. 法. ) 8 7 ) 及 Hydrazine 法1 末端基の 定量は DNFB 法1 , }l o ) に 準 じ渡 紙 泳 動 ペ ー パ ー クロ マ ト グラ フィ ー を 併 用 ・ アミノ酸結合順序は Sanger の 方 法9 , し た.. 超遠心分析は. Spinco E. 型超遠心機にて行なった. l ius 電気泳動装置にて行な った. 電気泳動は日立製 Ti se 滋紙泳動は東洋滴紙電気泳動C 号にて行なった,. 紫外部吸収測定は島津製光電分光光度計にて行なった.. m 精製並びに結晶化 - 3 ー.
(5) . 伊. 1. 粗インシュ リン調製. A. ア ルコ ール抽出法. i) Scott. 格. 藤. 三. 法. 畔 臓 磨 砕 物 1 鯉 を 2足 の 塩 酸 酸 性 ア ル コ ー ル (PH2,2 , エチ ルア ルコ ー ル : メ チルア ルコール. l 9 : lvo ) にて, 常温で5 時間抽出し,,滴過後共の癒液に10%ア ソモニャ水を加え pH8 とし, / 7 量 にな る 不純蛋白質を沈澱除去する. 得られた滴液に3N 硫酸を加え pH3 以 下 と し, 澱 液 の 1 0oC に上げ, 約5分間保った後 急冷し脂肪を遊離せしめ 迄 35oC 以下で減圧濃縮後 直ちに温度を5. て除去する. かくして得られ た撒液に食塩25%加えて塩析を行ない, 一夜放置後, 沈澱を取り, N/ , o o塩酸に溶かし再 び食塩にて15%塩析を行なった. ここに得られた塩析物をアセトンで脱水洗 糠後, 硫酸デシケーター 中 で減圧下乾燥した.. i i ) 硫酸亜鉛, 酢酸亜鉛添加法 / 上記方法の中濃縮を1 3量に止め, 脂肪除去後の縦液に飽和 硫酸亜鉛溶液, 飽和酢酸亜鉛溶液を 2苛性ソ← ぬこて pH5 夫々撒液1兄当り50ml の割で加え, 直ちに N/ ,6とし, 一夜放置後得られ. 10 0塩酸に溶かし25%塩析, 15%塩析を行ない, 上述の操作と同様にして乾燥し た沈澱を集め N/ た.. B アセ トン抽出法 2苛性ソー ダにてpH5 畔臓磨砕物 1鯖を1 .6 .5ゑの塩酸酸性アセトンにて 室温で加え, 直ちに N/ N 5% 1 5% 塩析を行なった後 アルコ 2 1 0 酸に溶かし / 0塩 一夜放置後得られた沈澱を集め とし, , ,. ール法と同様の操作によって乾燥した. 上述の種々の方法で 得られた粗イ ンシュ リンの収量は第 1表に示す如くである. 第1表 各種製法による粗製イ ンシュリンの収量 組. イ. 騨臓lkg当りg Scot t アノレゴ ーノレ. ア セ ト ン. 硫酸亜鉛 酢酸亜鉛 硫酸亜鉛 酢酸亜鉛. 0 .586 0.152. ン. シ. ュ. m g当 P I . U, 2 .5 3. リ. ン. kg 当 り 1 .U 1 ,465 456. 0.146. 2. 292. 0 .730 0 .234. 2. 1 ,460 468. 2. t 法は後段の精 t t 法並 びにアセトン抽出硫酸亜鉛法が良い結果を示したが, S co 此 の 結 果 Sco t. 製段階に於いて共存不純物の除去が困難で多量の損失を見た. この点アセトソ法 に 於 い て は 柴 9 ) の詳細な研究にも明らかな様 に, 鯨イ ンシュ リン製造には最も適当な方法と考え ら れ る. 田1. 00単位であって著者等の場合に於いても本標品の等 柴田の結果では, この方法大体畔臓鯉 当り7 電点沈澱2回繰返すことにより mg 当り約10単位のものとする事が 出来大体近似した 値が得られ た, 2. 結. 晶. 化. 2 1 ) Sta ) 等 があ る ) Har 0 l lman法2 ) Scot ington 法2 Abe l 法2 t法1 , , , t が, 最も広く用 いられているのは Scott 法 で あ っ て, 鯨イ ン シ ュ リ ン に 就 い て は, 著 者 も Scot イ ン シ ュ リ ンの 結 晶 化 に は. 法で結晶化を行なっ ている. しかしながら, この方法を鯨イ ンシュリ ンに其のまま適用するとき r は, PH5 phous に移行し 結晶化が 仲々困難であった. 其の上収 .9に近 づけると相当量が Amo - 4 ー.
(6) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究. 量の面でも常に一定の値を示さず, 良い時で60%, 悪い時には10%前後であった. そこで著者は l lman の鉄イ オ ンと亜鉛イオンを共に加えて晶出せしめる方法を行なって見たが収量は一定と Sta なったが非常に悪か った. 次に. 法でアセトンを含む母液より結 ,晶の晶出する事が認められ たので, アセトン溶液より溶解度の差により晶出する可能性があるものと 考えて第1図に示す様 に処理した処極めて良好な結果が 得られたのであ る. 各種結晶化の方法によ る収量の比較は第2表に示す如くであ る. Scot t. こ こ に 作 られ た, イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン 及 抹 香 鯨イ ン シ ュ リ ン の 結 晶 の 顕 微 鏡 写 真 は 第 2 図 に 第1図 鯨イ ンシュリンの結晶化. 沈 殿. . . . 全量錫”と“ ・ ‐酢i戦績俺 歌を加え “モメヤ .. . t養ぬし 酢 鯨4一′ . . . H飾 りj P 酢 鶴間・ 今度 h 2 ′ r語遥 温ー oh r ,;. PHぶや(補 正. 迄 べ分離. . . 3努 潔思. . 弁酢 醜く逮ふし 酢 酸怪魂E加える . べ分離. セトン亥3 0. . 墓園 鱒上 1 〆 濯凍 ア 塩 加えろ カ車 貯 蔵. 上誉乙操作を練り更訂. 純 晶生成. 第2表 各種結晶化方法の比較 組 イ ン シ ュ リ ン. 著. 者. の. 方. 法. 平. 均. 結晶イ ンシュリン. 回. 収. 率. 1 . U. looo. 1 .U. 910. looo. 866. 86. 1000. 800. 80. 858. 85. 91. Sco t t. 1000. 550. 55. Sta l lman. 1000. 300. 30. ー 5 -. %.
(7) . 伊. 藤. 格. ゴ. 示す. 結晶の活性測定結果は後に述 べる. t t 法, その他の ・方法に比し co 第2表に示す通り著者の方法は平均85%の収量を得る事が出来 S. 鯨イ ンシュリンの結晶化には適当であると考える.. l の方法では斜 結晶鯨イ ンシュリンの結晶の形状は第2図に示す如くであるが, 牛の場合 Abe i 方 六面 体, Har ngton の方法では立方体叉は之に近い斜方 六面体である. 鯨の場合でも大体六面. 体である事は同様であ るが, その形は各種条件 即ち水素イ オン濃度, 亜鉛含量等のわずかの差に r しかし図に示す様に襖形斜方 六面体乃至は立方体が主 であり, 或る条件 よって変化が見られた. 下では六角錐双晶の Cutform が得られた. 0 ) g lb 抹香鯨インシュリン (x48 第21. 0) 第2図a イワシ鯨イ ンシュリン (×48. ′ 理化学的性質 n 1. 超 遠 心 分 析. 再 結 晶 し たイ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン と 抹 香 鯨イ ン シ ュ リ ンを イ オ ン 強 度 0.2pH 7.5燐 酸 - 食 塩 緩 衝 液 に て 前 者 は0.8%, 0.6%, 0.4%, 0,2%, 後 者 は0.8%, 0.4%, 溶 液 と し, 270~30oC で約 60,ooo r .p.m で測定した.. 得られた結果は第3図に示す如くであって, 両鯨結晶イ ンシ ュリンとも 超遠心沈降的には均一 である事が認められた, ‐ i ‐ 3 沈降速度恒数 S2{ )w の 値 は 第 3 表 に示 す 如 く であ っ て, イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン で は3 .20xlo 3 であ っ た こ の 値 は 牛 イ ン シ ュ リ ン に つ い て Cree 3 ) の得 抹 香 鯨イ ン シ ュ リ ン で は3.10×10『1 th2 , 一 3と大 体 良 く 一 致 す る も の であ っ て イ ン シ ュ リ ン は 中 性 付 近 の 溶 液 中 では 牛 ・ て い る3.12×10 1 ,. 鯨とも大体同 じ様な会合状態 にあるものと考 えられる, 2. 電. 気. 源. 動. 再 結 晶 し たイ ワ シ鯨 イ ンシ ュ リ ンを イ オ ン強 度 0,1 , PH 2.2 , 3.3, 3.7 , 4.0 , 6,5 , 7.4 , 及. o 8 .0のクエン酸-燐酸緩衝液にて0 .5%溶液とし, o C にて24時間上記緩衝液にて透析せるもの o 4 C に於いて電気泳動を行なった,. 得られた結果は第4図に示す如くである. 第4図に示す如く結晶鯨イ ンシュリンは電気泳動的に均一であ る事が認められる. 各 pH に於ける易動度を表示すると第4表に示す如くである, - 6.
(8) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 第3図a イワシ鯨イ ンシュリン超遠心沈降図 1 2. イ ンシ ュ リ ン濃 度 0.8% イ ンシュ リン濃 度 0 ,6% (PH7 p . .m) .5燐酸-緩衝液, ” 0.2 60,0oor. 2. 第3図b 抹香鯨イ ンシュ リン超遠心沈降図 1 2. イ ンシ ュ リ ン濃 度 0 .8% イ ンシ ュ リ ン濃 度 0 .4%. (PH7 P .5燐酸-緩衝液, ”=0 .2 60 . .m) ,0oo r. 2. 第3表 各濃度に於けるインシュ リンの S20w イ. イ. 蛋白濃度. ワ. looml g/. シ. 鯨. S20 ,w. 0 .8. 3 X10‐1 2 .99. 0 .6. 3 .07. 0 .4. 3 .05. 0 .2. 3 .16. 0. 3 ,20. 抹. 香. 蛋白 濃度. g月ooml 0,8. 3 X10一1 2 .93. 0,4. 3 .00. 3 .10. - 7 -. 牛. 鯨 S20 ,w. 23) S20 .w. 3 .12. 24) S20 .w.
(9) . 伊. 藤. 格. ゴ. 第4図 イワシ鯨イ ンシュ リンの電気泳動図 (PH4 ) s ec . , ”=0 ,4800 ,0 ,1. 2 5 ) Ha 2 6 7 ) 等 が 電 気 泳 動 的研 究 を 行な っ 」 iner 1 lk in2 従来牛イ ンシュリンについて Winterste , l , Vo in の結果ではイ ンシ ュリンの等電点附近の範囲をチオシアナートを 加えて溶解効 て い る が, Volk. 果を挙 げて行なっていて, PH 値や緩衝液の種類に無関係に単一でほぼ対称的な界面を得ている. ‐6 2 l t / sec / sec であった, 第4 易動度は pH7.oで -5,ol×10-5c岬 volt ,PH7.39 で -6,40×10 cm/vo 慮紙泳動か らの結果と 表から 鯨イ ンシュリンの等電点は pH5.4 附近にあ る事が認められ後述のi. 良く一致した. 第4表 各 PH に於ける鯨インシュ リンの易動度 l / / 10-6 t ) 易動度 ( c m2 s vo ec イ オ ン 強 度 上 昇 側 下 降. pH 2 .20 3 ,29 3 .70 4.04 6.50 7.39 8.00. 3. 漉. 紙. 緑. ,. 0 ,lo 0 ,lo. 0 ・lo 0 ・lo 0・lo 0.10 0・lo. 側. 十 10 .67 + 7.65. 十 10 .09 + 7 .42. 十. +. ー 2 .01 ー 7・00 - 9 .73. ー. + 5.96 2 .54. 十 5 .69 2 .49. 1 .96 ー 6.84 - 10 .47. 動. 再 結 晶 し たイ ワ シ鯨イ ン シ ュ リ ン をイ オ ン 強 度 0,1 .IM グ リ シ ン - ,5 (5M 食 塩 -0 .5~3 , PH 2 0,2M 塩 酸 緩 衝 液), PH4 .0-5 .5 (5M 食塩-2M 酢 酸 ソ ー ダ ←3.5M 酢酸緩衝液) , 及 pH6.0~. 7.0 (0.5M 第一燐酸ソー ダ--4 .M 第二燐酸ソ ー ダ-緩衝液) に溶解, 1%濃度として供試した. tl o時間行ない泳動は プロ ←ムク レゾ←ル ブル ←を用 いて染色した, 染色後, 分光 泳 動 は 30ovol. 光度計にて 360mg の吸光度を測定し 第5図に示す様な 結果を得, 吸光度の一番大な る点を規準. にしてイ ンシュリンの移動距離を求めた, この結果は第5表に示す. 尚 pH4 か らpH6 迄の範囲 はイ ンシュリンを緩衝液に懸濁せしめた状態のままで泳動を行なった, 8 〕 はベロ ナー 1 第 5 図 に 示 す 様 に 結 晶 鯨イ ン シ ュ リ ン は 滴 紙 泳 動 上 で も 均 一 で あ る, S uyt erma n2 ,. l l t t ) ク ル緩衝液 ( ), グ リ シ ン緩 衝 液 (PH3.0 ゑ=0.04 16hr 150vo PH8 .6 ”=0.04 16hr 150vo l l H h H h =0 t t 用 0 0 1 1 0 ) 緩 7 1 1 5 0 ) てイ 3 4 6 5 及 酢 酸 衝 液 I 6 を い エン酸緩衝液 (P . 〆 . (P . r r vo vo. ンシュリンの瀬紙泳動的研究と分子量の 測定を報告して いるが, 酢酸緩衝液が最も分 離 の 良 い.
(10) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 ( cm) 第5表 イ ンシュ リンの櫨紙泳動移動距離, PH. 2 .5. 3 .O. 3.5. 結晶イ ンシュリン. + 2.7. 十 1 .5. + 0 .6. 粗製イ ンシュリン. + 2 .2. + 2 .15 + 1.5. 第5図. 4 .O. 4,5. 5.O. +0 ,3. + 0.3. 5.5. 6.0. 6.5. ー 0 .45 - 0,70 ,05 ー 0. 十 0.75 + 0 .40 ・70 + 0.50 ー 0. 鯨イ ンシュリンの猿紙泳動に於けるスポットの色度測定曲線 pHご ,o. pH ぶり. pH5ぶ. p″6 ,o. ・ .. ク 1. ・ 2”“. 0・ 7 2 1 0 +』 -1 ‘ 加 ‐. 1肌 0 十. 単 一 区 分 が 得 ら れ る事 を 報 告 し た, 叉 yamagi shi , Masuda , 9 )等は Theo h l t ) で 癌 l l =0 0 7 0 o 紙 動 Yokoo2 0~0 5 泳 を 行な 6 r3 v o い …緩 衝 液 (PH6,0-11 re ” , , ,. 事6単 位 以 上 の イ ン シ ュ リ ン で は. 単位以下では二つの区分になる事を報告し ている, 第5表に示す結果から結晶鯨イ ンシュリンの等電点は pH5,3~5.4 の付近にあるものと考えら れ, 先の電気泳動の結果からも同様の事がいい得るが, 牛イ ンシュリンの等電点が5 ,2~5 .4位で. ある事を考え, 牛同様等電点にあ る範囲を考えた方が良いと思われる. 4. ペ ー パ ーク ロマ トグラフ ィ ー. 3酢酸溶液を0 試料として1%結晶鯨イ ンシュリン N/ ,lml用いた. 溶媒はブタノ ール; 酢酸;. ブ ゾ 水( ) 3:1:4 , 滴紙は東洋瀬紙 No50 (2×40cm), を用 い た. 染 色 は 0,02% ロ ー ム ク レ ー ル. ブル 溶液を用 いた, 得られた結果は第6図に示す如 くであ る.. 第6図 結晶鯨イ ンシュリンのペー パークロマトグラム. @ ファ“し頃“皮賀 川:の 3 0 ) が ブタ ノ ー ル : 酢酸 : 水 i nson イ ン シ ュ リ ン の ペ ー パ ー ク ロ マ ト グ ラ フィ ー の 研 究 で は Rob 3:1:4) を 溶 媒 と し てイ ン シ ュ リ ンの 酢 酸 溶 液 に つ い て 行な い, Rfo.43の 区 分 が 活 性 を 有 す る (. 事, 叉朝岡等も同じ溶媒で6単位のイ ンシュリンの酢酸溶液について.行ない3つの区分に分かれ. る事 (Rf=0.43, 0.40 , 0,00) を 認 め, Rfo.43に 活 性 のあ る事,そ し て 精 製 を す る と 先 ず Rfo.00 9 1 2 ’等 と 同 J等 も 朝 岡3 f R 0の区分が消失する事を報告した. 更に叉 Ya o shi の区分 次いで ,magi ,4. , 3 2 )は シ リ カ ゲル に て 分 配 ク ロ マ ト グラ フ ィ ー を 行な t er 様の結果を得た事を報告している. 叉 Por い, 分配クロマトグラ フィー的には活性区分が一つであって均一であ るとした. しかし Craig13) - 9 -.
(11) . 伊. 藤. 格. 三. 等は向流 分配で活性のあ る区分を二つ得ている.. 結 晶 鯨イ ン シ ュ リ ン は 上 述 の 如 く ペ ー パ ー ク ロ マ ト グラ フ ィ ー に よ っ て も 単 一 成 分 であ る 事 を. 示す. 以上のように 再結晶した鯨イ ンシュリンは超遠心沈降及び電気 泳動的にも 均一であ る事が認め られ, この精製標品を構造決 定に供試した. 5 赤 外 吸 収. イ ワ シ鯨, 抹香鯨イ ンシュリンを再結精製せるものを供試した.. 分析は Nujol 法及び KBr 法によ り行ない, 結果を第7図a , 第8図a ,b , b に示す. 第7図a イワシ鯨イ ンシュ リンの赤外線吸収スペクトル (Nu l 法) j o. 第7図b 抹香鯨イ ンシュリンの赤外線吸収スペクトル (Nu l 法) j o. 2. 3. 字. ‘. 6. 7. ー lo -. 「~ヲ. の 吸収を示す. 8. 9 :/ ク.
(12) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 第8図a イワシ鯨イ ンシュリンの赤外線吸収スペクトル (KBr 法). 第8図b 抹香鯨イ ンシュリンの赤外線吸収スペクトル (KBr 法). 第7図に示した結果は Nuiol 法を用 いた為, Nu l の吸収と重な り解析出来なか ったが 第3 j o , 第9 回こ示 . 4 ) より記載した した牛の結果は文献3 . 上記三者のス ペクトルを比較すると大体同一であるが, 第10図に示 すようにして解析を試みた , 5 ) の方法に準じたものであって 各域に於ける吸収は A 領域 は CH OH この分劃は島内3 , , , , NH な どの伸縮振動 を現わしている 即ち 3280cm冊1 3060cm‐1 は 水 素 結 合-NH…0=Cく NH , , , 伸 縮 振 動 であ り, 2940cm‐1は CH2 の伸縮 (及び変角) 振動である B C 領域には殆んど吸収が . , 認められなかった. D 領域は…C=○, C「=○ 伸縮振動, NH2 はさみ振動 を現わしている 蛋白 . 質ではペプチ ド結合を現わしていると考えられる. この領域では, 両者共同じ様な吸収 を示す . 一般に個々の蛋白質を赤外ス ペクトルで 区別する事は出来ないが 蛋白質特有 の吸収 帯の確認 , in Con6gulat i と Cha on の研究に重点が置かれ ている. そこで鯨イ ンシュリンについても先ず蛋白質特有 の 吸収 帯 である 3300cm‐1 (3 0〆) 1650cm‐1 図 に 示 し た 結 果 はイ ン シ ュ リ ン l mg/ 20mg KBr なる条件下 で行なったものである. .. - 11 -. ,.
(13) . 第9図. 2. 三. 格. 藤. 伊. 牛イ ンシュリンの赤外線吸収ス ペクトル (KBr 法). 3. 4. 6. 5. 次長 / o・. ?. 8. 7. 第10図a イワシ鯨インシュリンの赤外線吸収スペクトル. A. 禿 リ ¥ 参 り /ク / クシ ′ ク . ‘ I ! 登 E D F. i VH , 2. , 5. h. i , 卒. i 夕. 6. 7. 夕. β. / リブ &&′. 第10図b 抹香鯨イ ンシュリンの赤外線吸収スペクトル. 叩 ,D. A. ‘ ‐ ) c m 濃敏( E. ム. F. ー ーーi. 2. 3. 字. 6. 7. 8. ヲ. 超 怨長 ー 〆. in (6,0〃), 15300m‐1(6,5の 付 近 に つ い て 見 る と 両 者 共 に か な り 強 い 吸 収 が 見 ら れ る. 次 に Cha ‐ 1 ‐ 1 一 o o c m 或 o い はl i Con6gura t on に つ い て 見 る と, 両 者 共 1660cm に 弱 い 吸 収 を 示 し, 1630cm - 12 一.
(14) . 結晶鯨イ ンシュ リ ンに関する研究 6 ) t rのm-Lang3 にな ん ら の 吸 収 を 示 き な い 事 か らα-螺 施 状 を 呈 す る も の と考 え る, こ の 事 はLi s nder. 等の牛イ ンシュリンについて行なった研究と一致した結果である, 6. 紫 外 部 吸 収. 10 0 100塩酸溶液及, 0 ,4%再結晶イ ワシ鯨イ ンシュリン N/ .1%再結晶イワシ鯨イ ンシュリン N/ 苛性ソー ダ溶液について測定した. 其の結果は第11図, 第12図に示す如くである. 第11図 イワシ鯨イ ンシュリン の紫外部吸収曲線 (N/ 10 塩酸溶液). 2“. っの. 22 汐. 第12図 イワシ鯨イ ンシュリンの 紫外部吸収曲線 10 苛性ソーダ溶液) (N/. 2卿 . “物 夢. 葛0 27 り. 2卿. “○ . 300. 3 /クm. イ ワ シ鯨イ ン シ ュ リ ン の 紫 外 部 吸収 は N/ 100 塩酸溶液内であ っては蛋白質が示す 275m! ‘ 付近. 10 苛性ソ ー ダ溶液内では 292m” に最大吸収を示し, 得られた曲線がほ ぼ対称 に最大を示し, N/ 用 的である事から いた試料は純粋であろうと考えられる, 7. X. 線. 分. 析. 再 結 晶 せ るイ ワ シ 鯨 イ ン シ ュ リ ン, 不 定 形イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン, 熱 変 性イ ワ シ 鯨 イ ン シ ュ リ ン, 不 定 形 牛イ ン シ ュ リ ン 及 び 不 定 形 魚 イ ン シ ュ リ ンを 試 料 と し て用 いた,. 結晶イ ンシュリンについては使用した装置の限界から, 単結晶としての廻析が 困難であったの ‐Scher r er の 方 法 に て 分 析 を 行 な っ た, 得 られ た 結 果 は 第13図 a, b, c, d, で, 粉末にして Debye e 及び第6表に示す如 くである. これらの結果を解析すると 1OA~9A に強い, 4A~5A に弱い二つの環は球状蛋白質の. Debye-. 3 7 ) 法 で は 普 通 に 認 め られ る も の で あ っ て これ は 鯨, 牛, 魚 共 に 認 め ら れ る, Scher rer ,. OA 付近の環が不明瞭になり, 新たに7Aと3 次に変性せしめた鯨イ ンシュリンでは1 .5A に環を. ‐ケ 生 じ, 4~6Aの環 が 明 瞭 に な っ た, 3,5A の値はポリ ペ プチ ド鎖がほ どかれて伸びた状態即ちβ. ラチンと同様の構造を持った時のアミノ酸残基の周期に相当し, 4~5A の環が 明瞭 になったのは ポリペ プチ ド鎖の伸びた形の鎖は互いに平行に並んで 小結晶を作る為といわれている. この事か ‐型を示すものであろうと推定 ら鯨イ ンシュリンの場合にも未変性では α 型, 変性したものでは β - 13 -.
(15) . 伊. 藤. 裕. 一. 第12図a 結晶イワシ鯨イ ンシュリンX線写真 i c (Cn一Kα えコ1 m) ,5148A 40KV 60mA,70m n 7. 第13図b 不定形イワシ鯨イ ンシュリン. 第13図c. 熱変性イワシ鯨イ ンシュリン. さメtる. 3 8 J が 行な っ て い る が 尚イ ン シ ュ リ ン に 就 い て の X線 回 析 は Cr t omfor , 之 は単結 晶 のものを使. 用して居り, 粉末法については未だ行なった報告がなく比較する事が出来なかった, 8. 施. 光. 度. 再 結 晶イ ワ シ, 抹 香 鯨イ ン シ ュ リ ンを 用 い, PH3.0 々2%溶液とし ,8 .0 及 び 10.0 に つ い て 夫,. て測定した. 測定結果は 第7表に示す如くである.. 6 9 ) 等 の 論 じて い る よ う ) や 今 堀 安 藤3 t イ ン シ ュ リ ン の 施 光 度 に つ い て は Linder s r≠m-Lang3 ,. に, 変 性に伴って左施性が著しく増す事が述 べられ, その原因として分子構造が α 型螺施構造か - 14. -.
(16) . 結晶館イ ンシュリンに関する研究 第13図d 不定形牛イ ンシュリン. 第1 3図e 不定形魚イ ンシュリン. { ・ ~ { ず .. ′. ノ. ‐. 第6表 各種イ ンシュリンの両間隔 dhk l(A) 結. 晶. 不定形 変. 性. A 18,409 18,409 18,409. 13 598. 14,048. 13 ,598. 4 ,900 4,695 4 ,508. 9 ,210. 13 ,598. 7,360. 不定形. 10 ,048. 不定形. 3 ,521. 4,025. 之. 4、695 9 ,210. 4 ,257. 第7表 鯨イ ンシュ リンの各 PH に於ける施光度 PH 3,o. イ. 抹. ワ. シ. 香. PH 8.o. PH IO .O. - 〔 〕智 α. ス. -むり管. 鯨. 30 .3. 2750. 34.8. 64 .0. 2150. 鯨. 31.9. 2750. 36.8. 64.1. 21 20 ‐. 31 .7. 2650. 34.2. 58.5. 2300. 牛 節ン ′. ス. 2550. - 〔 〕智 α. バ. ら β 型 へ 移 行 す る 為 で あ る と し た 両 鯨イ,ソ シ ュ リ ン に つ い て の 結 果 も 略 々 Linder t 6 ) . s rのm-lang3. 等の結果 と同じであり, アミノ酸分 析の結果牛と比較 して両鯨共A鎖の8・9 ・1 0の配列が異 ってい るが, 共の立体構造に は大差ないものと考えられる . 9. ア ミ ノ 酸 組 成. i. 抹 香 鯨 インシュ リン. 再結精製した抹香 鯨イ ンシュリンを1 0倍量の6N 塩酸を加え, 封管 コ11ODCに て24時 間 及72時 間 加熱して加水分解した後, 減圧下で過剰の塩酸を除去後常法により緩衝液で H を調節 定容 と し た p. 1 6 後 一 定 量 を 供 試 し た. Moore Ste ) , in 法 に 従 っ て ア ミ ノ 酸 分 析 を 行 な い別 に Cys の 定 量 をSchram, 4 0 ) Moore B i d T 法 o o 1 )を併用した 加水分解に於ける個 々のアミ , gw , yr の定量は 紫外部吸収法4 .. ノ酸の分解に対す る 補正は24時間及72時間両水解物 の 定量数値か ら外挿法に従 って行った . - 15 -.
(17) . 伊. 藤. 格. 三. 実験結果は第14図 a , 第8表 に示す如 くである. ,b. 脚,‘&. “ ′. 一望÷. 2 の. 諸ム ー。 。ぞ. 4時間加水分解物溶出曲線 4図b 抹香鯨イ ンシュリン2 第1. i 1 p h . 8 n n e 良 eペ ン. 1a i d i H t n e. o o. ,. . 16 8 l 7 p .. 一 16 一. 1 H6 5 p ,. . 粋司.
(18) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 第8表 抹香鯨インシュリンのアミノ酸組成 ア. ミ. ノ. 酸. Aspar i id [ c ac Thr eonine Ser ine G1utami i d c ac Pro l l ne. の ア ミ ノ 酸. g 6 .76±0,01 4,12 4 .92土0.28 16.29±0 ,11 1 .46. ine G1 yc. 5 .06±0.01 3 .34±0 .02. A1 anine Cys ine ヒ. 11.09. Va l ine l l ine so euc Leuc ine Tyros ine Pheny l l a anine Hi i dine st Lys ine i Arg nine Ammonl a To l ta. 蛋白質 100g 中. 8.45±0 .07 4 .08±0.01. 13.67±0.19 11,86±0.09 8 .19 4 .88±0.07 2 .64±0.09. ヒ○ 3.21ゴ .15 110 .02. 蛋白質 1 00g中 のアミノ酸残基 g 5.85±0 .01 3.49 4.07±0 .23 12.59±0.10 1.23. 3,84±0 .01 2 .66±0.02. 9 .43 7.15±0.06 3.52±0.01. 11.80±0.16. 10 .67±0.08 7 .29. ÷ 4.31- 0.06 2.32±0.08 2.87±0.13 93.09. N. 回 収. 率. % 4.57±0 .01 3 ,12 4,21±0 .24 9.97±0,07. 1 ,14 6.07±0 .01 3 .38±0.02. 8 .30 6,46±0.05 2 .80±0 .01 9 .39±0 ,13. 5.89土0 .04 4.46 8 .50±0 .12 3.26土0 .11 6.63±0 .31 9 .82. 98 .00. イ ンシ ュ リ ン1. 分子中の残基数 3.04士0.01 2 .08 2 .81±0.11 6 .65土0.05 0 .76. :0.01 4.04士 2 .24±0.01 2 .77 4 .33±0.04. 1 .87±0 .01 6.26±0.09 3 .93土 -0.03. 3 .02 1.88土0.03 1 .08±0.04 1 .10±0,05 6.28. * cys ica i d として測定し cys として計算 t e c. 抹香 鯨イ ンシュリンのアミノ酸完全分析の結果は第14図 a ,b 及び第8表に示す如くであって, S T アミノ 酸の酸による分析に対する補 正は Tyr h e r r に対しては水解時間 への外挿法, G1 u及 , , び phe は72時間の水解値, 他は各時間の平均値 を採った, 表示の如く Sange r の結果 と全く一 致するアミノ酸組成である. i i イワ シ鯨 イ ン シュリ ン. 再結精製 したイワシ鯨イ ンシュリンを 抹香鯨イ ンシ ュリンで 行なったと同様の方 法により加水 6月こよ り ア ミ ノ 酸 分解, 塩酸除去, 緩衝液で pH 調 節 定 容 後 一 定 量 を 供 試 し, Moore in 法1 e , St. 分析 を 行 な い,. 0 4 )法 別 にCys の 定 量 を Schram, Moore gwood , Bi , Tyr の 定量 は 紫 外 部 吸 収. 1 ) を併用 した 加水分解に於 ける個々のアミノ酸の分解に 対する補正は抹香鯨イ ンシ リンの 法4 . ュ. 場合と同様の方 法に従った, 得られた結果は第15図 a, b 及び第9表に示す如くである . アミノ酸の完全分析に於いて 蛋白質の水解に於けるアミノ酸の破壊 (或いは逆に水解不充分 の 為のペ プチ ッ ド残存) に対する補正が難 しい問題であるが 水解時間を延長しての結果を外挿法で. 処理した. 水解時間を異に した場合の個々の分解態度は第1 4 2 」 0表に示す如くであるが, Ha den i t s . の 結 果 と 傾 向 を 同 じ く し て い る が, Asp のみが逆である 之 は Hi 4 3 in rs e ,St . , Moore ) の 場 合 が 著 者の結果と傾向 を同じくしている. 窒素回収率及びアミノ酸残基の含有率共に 良好であるので以 上の処理で十分 と考える, 鯨イ ン シ ュ リ ン 1 モ ル 当 り の 各 ア ミ ノ 酸 残 基 数 を 見 る 為 に N‐ 末 端 の G1y 及 び Phe の 定 量 結 in 平 均5 900が 得 られ る の で今 M min 6 000 と し た 此 の 結 果 を Har 果より Mn・ 2 ) の測 f eni靴4 , , ,. 定値と比較すると第11表の如く である.. 第11表 よ り 鯨 ・ 牛 ・ 豚 ・ 羊 の 4 種 のイ ン シ ュ リ ン の ア ミ ノ 酸 含量 を 比 較 す る と 4 種 イ ン シ ュ リ. ー 17 -.
(19) . 伊. 藤. 格. ゴ. o h h. o o o m h ト N , 寸. ① ロ メ リ ロ ① - ○ の 日. 画 像 ”. ○ ” \. o q 回 心 像 h D. 。 曇 . ‐ . . 言 に. . s Arg, Lys 及 び ア ミ ド基. モ ル 当 り 総 o ソ 共 同 - 含 量 の ア ミ ノ 酸 と し て Asp , Hi , Cys , Pr , G1u 残 基 数 も 4 種,同 一 で あ る. 鯨 の み が 特 異 的 に 異 る も の と し て は Leu , Tyr , Phe が あ る の に 対 し. 羊では G1 y , 厭では AI鴇 がそれ ぞれ特異的に量を異にして存在するアミノ酸である, この他鯨. l は牛より1分 子少 な く 厭 と 同 一, イ ン シ ュ リ ン で は Thr が牛より1分子多く豚と同一, Va. a l 1 eu 牛より1分子多く厭と同一で厭イ ンシ ュリンに最 も近い類似性を示す. 但し豚より A1 ,Phe イ ワ シ の 之 等の T 有 シ 鯨イ ン リ ン 少な く 含 る 各 子 して い 1分 L を と r ュ eu を各1分 子多く y . ,. ) 結果は Sanger8)9)16. 等 の 報 告 と は 相 異 す る の で, 之 を 検 討 す る為 に 更 に A 鎖 と B鎖に 分 別 して. - 18 -.
(20) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 5図b イワシ鯨イ ンシュリン数時間加水分解溶出曲線 第1. 第9表 イワシ鯨イ ンシュ リンのアミノ酸組成 ア. ミ. ノ. 酸. i Aspa id t t c ac Threonine Ser ine id G1 utami c ac l ine Pro G1 ine yc ine A1 an Cys ine* t Va l ine ine l l so euc ine Leuc ine Tyros l lanine Pheny a ine Hi id t s ine Lys inine Arg An lmonla Tot al. 蛋白質 100g中 の ア ミ ノ 酸. g 6.74±0 .09 3 .43±0 .14. 蛋白質 toog 中. のアミノ酸残基 g 5 .84±0 .08 2.84±0 .12. N. 回. 収 率. % 4.52±0 .06 2.49±0 .10. イ ン シ ュ リ ン1. 分子中の残基数 3 .04±0.04 1 .68±0.07. 4.97±0 .02 16.29±0 ,06. 4.11±0 ,03 14.95±0.05. 4.22±0 .02 10 3 2±0 . .04. 2 .84±0 .01 6.65土0.OZ. 1 ,46 5 .08±0 .02. 1.23 3 .86±0.02. 5,03士0 .02 11.09. 4.01土0.02 9.43. 1 .13 6.04±0.02 5.04±0 .02. 0 .76 4.05±0.02. 7,56±0 .19 0 5.08十 一 .20. 11.55±0 ,08. 8 .62±0 .04 8±0 10 7 . .11 5.10±0 .23 2 6 7±0 . .30 3 .72±0.16 109 .03. 6.40十 一0.16 4.38±0.17 9.97±0.07 7.76十0.03 9.59±0.08 4.51土0 .20 2.30±0 .26 3.33±0 .14 94,51. i i d として測定し cys として計算 t * cys ca e c. - 19 -. 8 .23 5.76±0.14. 3.46±0.14 7,87±0.05 4.25十0.02 5,83±0.06 8.80±0.43 3.20土0.37 7.62±0.33 8.86±0,46. 97.64. 3 .39±0 .01 7 2 7 ,. 3 .88±0.09 2 .33土0 .09 5 .29±0.03 2.86±0.01. 3 .92±0 .04 1.97±0.09 1 .08±0.12 1 .28±0.05 5 .96土0.31.
(21) . 藤. 伊. 裕. 一. 第io表 加水分解時間延長による影響 残. 基. ine Threon ine Ser i id G1utan ・ cac Pr l ine o G1yc ine ine A1 an Va l ine ine l l so euc ine Leuc Tyr ine os la l Pheny anine. 平均値叉は外挿値. 72 hr. 24 hr d i i Aspsr t cac. 数. 2 .82 1 .63. * 3 .04 1.68* 2.84* 6.65** o,76* 4.05. 2 .45 1.52. 2 .59 6.13 0 .74. 2 .09 6,54 0・71. 3 .34 1.61. 3 .77 2.18. 3.97 3.39. 4.12 3 .39. 5.28 2 .47. 5.31 1.67 3.80. 3.14 ‐. 3 .39 ** 3 .88 2.33** 5.29 2.86* ; ド ネ 3.92. * 零時間への外挿 $k 分解時間時7 2~9 6間後の平均 第11表 種々のイ ンシュ リンのアミノ酸組成 残 7 ) 牛-A4. 鯨 i i d Aspar t c ac ine Thr eon Ser ine i i d G1utan ・ c ac Prol ine ine . G,yc A1 anine Cys ine t Va l ine l ine sol euc ine Leuc Tyros ine l Pheny al anine Hi idine t s Lys ine Arginine An ln l oni a. 基. 数. 7 ) 牛‐B4. 7 ) 豚4. 3. 3. 3. 3. 2. 1. 1. 2. 3. 3. 3. 3. 7. 7. 7. 7. 1. 1. 1. 1. 4. 4. 4. 4. 3. 3. 3. 2. 3. 3. 3. 3. 4. 5. 5. 4. 2. 1. 2. 5. 6. 1 ん 6. 6. 3. 4. 4. 4. 4. 3. 3. 3. 2. 2. 2. 2. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 6. 6. 5. 6. 夫々のアミノ酸完全分析を次に試みた. i i i A 及 び B 鎖 酸 化 イ ン シ ュ リ ン の 調 製 と A 及び B 鎖の分別. 1 7 ) 羊. ‘3 l 2 7 I 5 3 3 5 l 6 4 3 2 l I 6. 1oml ) を加え, 室温で1 5分間反応後等 loomg) に過義酸 ( 再結晶 したイ ワシ鯨イ ンシュリン ( 量の水を加え反応を停止し, 減圧にて1 生 量まで濃縮 之に大量のアセトンを加え 成せる沈澱 / 3 , - 20 一.
(22) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究. (酸化イ ンシュリン) を集め乾燥した ( 96mg) . 酸 化イ ン シ ュ リ ンを pH の 差 に よ り A. 及び. 4 ) に分 別 し 夫 々 約 30mg を得た 各鎖の B 鎖4 , ,. アミノ 酸組成は全イ ンシュリン分子のアミノ 酸 完全分析と同様操作にて行な った アミノ酸の酸 , に よ る 補 正 は 前 述 の 如 く, Thr ,Ser , Tyr , に 対 して は 水 解 零 時 間 へ の 外 挿 法, G1u 及 び Phe は 72時間水解値, 他は各時間の平均値を採った . この結果は第16図, 第17図 a 2表に示す如く である. ,b 及 び第1. o o o m ・ ト N , 寸. の G H Q コ ゆ. の ロ メ o h 一 〇. や 、. .. 勺. 懲潔く 、擁 へ ょ/. 一2 1一.
(23) . 伊. 藤. 裕. 一. 』. 挺 嶺 玉嚢尋儀. 愈 妾 長誕苗 謙 遜 1ぬ. ”. o o 【 い ぬ h o. ャ蛭 bて. o . 博 区ロ. o h 、 . 繕. . . y 悪 撃 ハ ム/. こ こ に 抹 香 鯨イ ン シ ュ リ ンは Sanger の 鯨イ ン シ ュ リ ン に 対 す る結 果 と 全 く 同 一 で あ る が, イ ワ シ 鯨 イ ン シ ュ リ ンは 明 ら か に 之 と 相 異 す る事 が 認 め ら れ る, A, B 両 ペ プチ ッ ドに 分別しての i eu と 分析値を前述の全イ ンシ ュリン分子に対する分析値と比較す る と, 総残基数 に 於 い て l. に於いてそれ1分子宛の入れ替りが見られる. 之で Sanger の結果に一層接近 i した事にな るが, 明らかに l eul分子少なく, 代りに Aia が1分子多い事が確認されるに至っ. Leu, Tyr と Phe. た. 以 上 の 結 果 を 之 迄 のイ ン シ ュ リ ン と 対 照 し て 纏 め る と 第13表 の 如 く に な る. 即 ち 抹 香 鯨 イ ン シ ュ リ ン で は Sanger の 報 告 した, 豚, 鯨 と 全 く 一 致 す る が, イ ワ シ鯨 イ ン シ ュ リ ン では A1 a , - 22 -.
(24) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 第17図b イワシ鯨インシュリン B 鎖2 4時間加水分解物溶出曲線 .. ェ H6 5 P .. 8 H6 ? P .. O O .. 第12表 イワシ鯨イ ンシュリンA及びB鎖のアミノ酸組成 蛋白質 100g中 の ア ミ ノ 酸 A i d i Aspar t c ac Threonine Ser ine i d i G1 tan u ・ c ac Pro ine l ine G1yc A1 anine Cys ine / t 2 Va l ine l l ine so euc Leuc ine Tyr ine os tni Pheny l a ne. g 12,63 6.36. 9,71 21.40 3 .54 3 .84. 19 .00 5.67 6.21 10.92 15.75. Hi idine t s. B g 4.11 3 .62. 3.80 13 .38 2.81 6.88. 4.96 6.05. 9.28. 15 .81 10.22 12.97 7 .19. 蛋白質 100g中 のアミノ酸残基 A. B. g 10,92 5.40 8.Q4 18.77 2 ,69 3 .〔6 16.15 4.86 5.36 9 .42. 14.18. inine Arg. 3.17 11 ,73. 2 .37 5.23 3.95 5.14 7 .86 13.90 9 .20 11 .54. 3,61. An 1moni a l Tota. 115.03. 108.40. 回. 98 .80. 93,53. 収. 率. イ ンシ ュ リ ン1. 分子中の残基数. A. B. A. 8.52 4.77. % 2 .79 2.73. 2 .37 1 .34. 8,30 13 .C6. 4.24 3.87. 3.27 8 .22. 2 .21 8 .29. 14.19. 5 .02 4.55. 7 .87 7 ,82. 10 .90 5.10. 4 .34 4 .26. 6.32 2 .88. 3 ,29 4.03. Lys ine. g 3 .56 3.08. N. 7 .16. 7 .10 12 .56 4 .07 8 .37. 14.02 95.70. 4 .24 96,58. 2 ,31 3 .64 1 .18 1 .07. 3 .96 1 .21. 1 .18 2 .08 2 .18. B 1 .18 1 .06. 1 .27 3.18 0 .86. 3.21 1 ,95 1 .76 2.78 4,22 1 .98. 2 .75 1 ,62. 3 .96. 0.79 0.81 1 .69. l 工 eu に相異が見られ, この相異は A 鎖に由来する事も叉明らかに認められる. A 鎖につきイワシ. 鯨イ ン シ ュ リ ン と 他 の 5 種 を 比 較 す る な ら ば, Asp , Leu , Tyr は 共 通, Thr は厭及 び , G1u, Cys - 23 一.
(25) . 藤. 伊 第13表. 抹香. イ ワ シ 鯨 A id Aspar i t c ac ine Threon Ser ine i d G1utami c ac Pro l ine ine G1 yc A1 anine Cys ine t Va l ine l ine sol euc Leuc ine Tyros ine. B. T. 各種インシュ リンのアミノ酸組成. 豚. 及. 鯨. A. B. T. 牛 A. B. 羊 A. T. 2. 1. 3. 3. 2. 3. 1. 1. 2. 2. 1. 2. 2. 1. 3. 3. 2. 3. 2. 3. 4. 3. 7. 7. 4. 7. 4. 7. 1. 1. 1. 1. 3. 4. 4. 1. 2. 3. 2. 2. 1. 3. 3. 2. 3. 1. 3. 4. 4. ・. 4. 1. 2. 2. ・. 2. 3. 2. B. T. B. 3. 2. 1. 1. 1. 2. 1. 4. 7. 4. 1. 1 1. B. 1. 1. 4. 1. 4. 2. 5. 2. 1 2. 3. 1. 3. 3. 2. 3. 2. 2. 5. 2. 5. 1. 2. 1. 1. 1. 1. 2. 2. 2. 4. 6. 6. 2. 4. 6. 2. 4. 6. 2. 4. 6. 2. 2. 2. 4. 4. 2. 2. 4. 2. 2. 4. 2. 2. 4. 2. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 2. 2. 2. 2. 2 1. 2. 2. 2. 2 1. 1. 1. 1. ・. ・. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 2. 6. 6. 2. 6. 2. 6. 2. 6. Phenyl l anine a Hi idine t s ine Lys Arginine Ammoni a. 註. 鯨. ゴ. 格. 4. 4. 4. I I I 3 I 3 2 I 3 4 2 3 2 I. 4. I 2. T 3 2 2 7 1 5 2 3 4 2 6 4 3 2 1 1 6. A……A鎖 B……B鎖 T……A 及び B の合計. 馬 と 同 一, Ser は豚及び牛と同一, A1 l は 厭 及 び 馬 と 同一, l i a は牛及び羊と同一, Va eu は牛及. び馬 と同一である.. この様な抹香鯨とイワシ 鯨両イ ンシ ュリン共アミノ 酸 組成の相異を更に確認する為に 両イ ンシ. ュリンのアミノ 酸結合順序を検討する事に研究を進めた, 10 末 端 基 の 定 量 牛 イ ン シ ュ リ ン の N 末 端 に 就 いて は 既 に1935年 Jensen51 が ヒ ダ ソ トイ ン法 で phe であ る 事. を報告しているが, 定量的でなく, 且つ叉 phe だけという事に疑問があ った. 次いで1 945年末. 6 7 )1 )4 ) が DNFB を用 い 牛 Sanger9 , 厭, 羊 の イ ン シ ュ リ ンの ア ミノ 末 端 と して Phe と Giy と. を定量した.. 研 究 室 では 先 に DNFB を用 い て 結 晶 鯨イ ン シ ュ リ ンの N 末 端 を ペ ← パ ー ク ロ マ ト グラ フィ ー. で定性的に牛・豚と同じく phe 7 ) て, 之を定量的に検討した4 ,. と G1 y. J, ここに分子量測定の必要もあ っ である事を認めたが 6. DNP- ア ミ ノ 酸 の 定 量 に は 従 来 Sanger の 行 な っ た シ リ カ ゲ ル の ク ロ マ ト グラ フ ィ ト が 広 く用. 4 9 8 } )に 従 っ て 行 な っ た i l いられているが, 種々の見地よ り著者は Amber teIR- 112を 用 い る方 法4 . C 末端に就いては, 酵素的及び化学的の二方法があ るが 酵素法では牛イ ンシュリンに就いて ,. 5 0 Lens (1949) 」 が 力 ル ポ キ シ ル ペ プチ ダ ー ゼ を 作 用 さ せ Ai l a を 見 出 し た が, 他 に G1y , Va , Tyf 5 1 ン i な どの痕跡を認めている. その後 Harr A A i 1 NH A 9 5 2 は じ方 s( ) 同 法で a ), sp を検出 , sp ( 2 6 ’ も こ の 酵 素 を ア セ チ ルイ ン シ ュ リ ン に 作 用 さ せ A1a Asp (NH2 し, 更 に Sanger (1953)4 ), , Asp を認めた. 一方化学的方法として L 8 i BH‘ )( 1952 )は ま で G1y, Aia を検出した. 更に赤堀1 - 24 一.
(26) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究 ヒ ドラ ジ ン法 で 同 じ く G1y と A1a を 検 出 し て い る.. こ こ に著 者 は 鯨イ ン シ ュ リ ンに 就 い て, ヒ ドラ ジ ン法 と DNFB 法 を 併 用 し Amber i l C-50 t e IR ‐. で定量を行ない, A1 ) を C 末端として確認すると共に分子量算出を行な った. a p (NH2 ,As アミノ末端及び遊離アミノ基. DNP イ ン シ ュ リ ン の 調 製 : 再 結 晶イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ンloomg と重炭酸ソー ダloomg を水 50ml に 溶 か し, 無 水 エ タ ノ ー ル loom1 と DNFB 0,5ml を加え, 2時間振湯後生じた DNP イ. ンシュリンの黄色沈澱を遠心分離後水, エタノール及びエーテルで洗線乾燥した. このもののア マイ ドーN は0,96% で あ っ た. 尚再 結 晶イ ン シ ュ リ ン の ア マイ ドーN は1.34% であ っ た. こ の 事 か ら DNP イ ン シ ュ リ ンloomg はイ ン シ ュ リ ン71 .5mg に相当する.. 末 端 基の 定性. DNP イ ン シ ュ リ ン1omg に 6N 塩 酸1oml を加え8時間煮沸し冷後ェ←テル で3回抽出しエー テ ル 区 分 と水 溶 液 区 分 と に 分 離, エ ー テ ル 区 分 は ェ ← テ ル 除 去 後 ペ ← パ ー ク ロ マ ト グラ フ ィ ー(溶 媒 ブ タ ノ ー ル ー 酢 酸 - 水 9:1:7 , フ ェ ノ ← ル ー 水 4:1) に て DNP‐G1y と DNP‐Phe を 確 認 し. た. 叉水溶液区分は乾固後更に8 時間6 N 塩酸で加水分解し, 常法に従って塩酸を除去後ペー パ ー ク ロ マ ト グラ フィ ー で E ‐DNP‐Lys を 確 認 し た. ペ ー パ ← ク ロ マ ト グ ラ フィ ー 結 果 は 第14表 に. 示す,. 第14表 イワシ鯨イ ンシュ リン N-末端基の定性 エーテル 区 分 Spot l .. 標準. 水溶液区分. Spo t 2. Phe. Phe. DNP‐アミ ノ 酸 G1 y. 8‐DNP-Lys. 水. 0 ,90. 0 .75. 0.81. 0,89. 0 .72. 0 .84. ブタノール;酢酸:水. 0 ,88. 0 ,81. 0 .63. 0 .87. 0 ,75. 0 ,63. フ ェ ノ ー ル :. 末 端 基 の 定量 DNP イ ン シ ュ リ ン各 20mg を 6N 塩 酸 1omi で8時間 4時間 2時間煮沸し 冷却後 各々 , , , ,. エーテルて3回抽出し, エ ーテル区分は水で洗練し, 洗液は水溶液区分に 合した. エーテル区分 i l はエーテル除去後1%塩酸-酢酸 (8:2) の混液を溶媒として Amber t eIR-112 (H型0.9cm×. 1 5 ) カラムにて溶出分析を行なった, 叉水溶液区分は濃縮乾固後, 更に6N 塩酸にて8時間加 c m l i t 水分解を 行ない Amber 112 (Na e IR‐ -型 0.9cm×15cm) カラ ム に て M/ 40 ク エ ン酸 緩 衝 液 を 溶 媒 として溶出分 析を行なった. それぞれの定量結果は第18図及び第15表に示す如くであ る ,. 以 上 の 結 果イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン の N 末端としては G1 y と Phe が各1分子存在し, この他分 子中に Lys が1分 子含まれている事を確認した. .. カルボキシル末端及び酸性アミノ酸. 末 端基の 定 性 再 結 晶イ ワ シ 鯨イ ン シ ュ リ ン1omg に 無 水 ヒ ドラ ジ ン0.5ml を加え1 0時間煮沸冷却 後硫酸デシ. ケ ー タ ー 中 で濃 縮 乾 固, 之 を 水5ml に 溶か し 次 い で ペ ン ズ アル デ ヒ ← ド0 3ml を加え過剰のヒ ド .. ラ ジ ンを 除 去 後, 遮 液 を 濃 縮 し 極 く 少 量 の水 に 溶 か し ペ ー パ ← ク ロ マ ト グラ フ ィ ー に よ り Asp (NH2 ), A1 a 及 び 必Amino but a を認めた. 末 端 基 の 定量. ,. 3 2 )5 カルポキシル基並びに酸性アミノ酸の定量には5 J ア ル デヒ ー ド 処 理 し て ヒ ドラ ジ ッ ド を 除 -2 5一.
(27) . 伊. 藤. 格. 三. 第18図 イワシ鯨インシュ リンの DNP…アミノ酸溶出曲線. 戦 / o ,. . . . 5表 第1. 加水分解時間. 鯨イ ンシュ リン N 末端及び避難アミノ基. DNPM アミノ酸 ine G1 yc l ia Pheny anine. 2. 4. 量. 値. 0,24 0.61. 均. 正 0 .58 0 .85. 93. 1 .07 0.81 0 .75. ine G1 yc l l Pheny anine a. 0 .46 0 .65. 57. ine G1 yc. 0 .43 0.75. 40. 0 .75. 補. 92 .5. 73. 0,18 0.99. 87. 74 84. 値. 1 .07 1 .nl 0 .84. 0.82 0 .87. ine G1 yc. 平. 分 解補 正 値. ide lanyl Phonyl -pept a ine e‐DNP-Lys. la lan ine Phany ine e‐DNP-Lys. 8. 定. l Phenyla anine ine e‐DNP-Lys. 0.96. l ) l )/イ ンシュリン (mo 定量値 : DNP‐アミノ酸 (mo 分解補正値 : DNP-アミノ酸の残存率 (%) l l ) )/イ ンシュリン (mo 補正値 : DNP‐アミノ酸 (mo. s が末端にあ る場 ,Try , 及 び Hi 去す る方 法 と ア ル デ ヒ ー ド処 理 し な い方 法 と が あ る. 前 者 は Tyr. 合, 後者は酸性アミノ酸のペ プチ ド中の結合状態を調 べ るのに適してい る. イワシ鯨イ ンシ ュリンの C 末端は定性試 験により上記の3種アミノ酸を認めているので, 後者 DNP 化及 の方法に従って定量を行なった. 即ち再結晶インシ ュリン1omg をヒ ドラ ジ ン分解後. i IRC- b l び ア ル カ リ 抽 出 に て C 末 端 区分 と ヒ ドラ ジ ッ ド区 分 と に 分 別 し た. C 末 端 区 分 は Am er te 60 50 (H型0.9cm×30cm) に て 分 別, 各 区分 を 切 り取 り, ア セ ト ン 一 水 (1:1) 混 液 に て 溶 出 後3. と にて比色定量した. 次にヒ ドラジッ ド区分, 即ちアルカリで抽 出されず酢酸 エチル層に残っ m′ - 26 -.
(28) . 結晶鯨イ ンシュリンに関する研究. た区分は 之を減圧乾固後6N 塩酸で5 時間加水分解して 生成した DNP ア ミ ノ 酸を 酢 酸 エ チ ル で i n を 定 量 し た. 測 定 t t 抽 出 し Amber 50 (H型0,9cm×30cm) で分 別 し DNP‐Asp eIRC- , DNP‐G1. 結果は第16表に示す.. 6表 イワシ鏡イ ンシュ リンc末端及び酸性アミノ酸含量 (1分子当リモル数) 第1 ア. ミ. ノ. 酸. 結 合 状 態1 定 量 値. 補 正 率 i補 正 値. A1 anine. C‐ 末. 端. 0,86. 90. 0.92. Asparagl ne. C- 末. 端. 1 ,04. 93. 1 .11. Asparag l ne. ペ プチ ド. 1 .46. 78. 1 .88. G1 灯lne uヒal. ペプチ ド. 2 .25. 78. 2 ,89. 全モル数. id G1u tami c ac 6. de Ami. ) が各 第16表 に示 す 通 りイ ワ シ 鯨 イ ン シ ュ リ ン の カ ル ボ キ シル 末 端 と し て は A1a と Asp(NH2 1モル含まれ 更に分子中には Asp (NH2) 2 モ ル, G1u 7 モ ル 中3 モ ル が ア マイ ドと し て 存 在 し. 4 モ ル が ‐COOH を持って 存在す る事を確認した. これらの結果は従来の牛・豚・羊等について. no buta一は定量操作で認められ 得られた結果 と全く一致す る, 尚定性試験で検出された 伴Ami ず, 先のアミノ酸分析 にても認 められなかった事よ りして二次的生成物と考える, 既往に於て化 )5 4 5 8 ) G1y が A )5 1 ) の他に C 末端として 報告され, 酵素 a 学 的 方 法 を 用 い た 場 合1 p (NH2 , ,As 7表 イワシ鯨インシュリ 第1. ソ最少分子量 (末端 基定量値より計算). 末. 端. 基. ine G1 yc laniue Phenya. 5,869 6 ,183 6,590 5,260. A1 anina ine Asparag. 平. 最少 分 子量. 均. 5,97 5. 0 6 0 1 )4 )5 ) に は之 が 認 め ら れ な い事 か ら )5 を 用 い る 場 合1 , 問. 題 と な っ て い る が, この 鯨 イ ン シ ュ リ ン の 場 合 も DNP G1 y l i t 50 のカラム上で認めたの で e IRC‐ 区分の痕跡を Amber. ,. こ の 部分 を 溶 出 し, ア ン モ ニ ヤ に よ り DNP を分離し, ペー. パ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー で 再 び確 認 し た, 反 応 の 際 に G1 y. を C‐末端とす る様な 特別に切れ易い場所が あ るのかも知れ ないが詳細は明らかでない, 以上のN末端, 及びC末端定量値からイワシ鯨イ ンシュリ 7表に示す如くであ る. ンの最少分子量を求めると第1. 即ち, 鯨イ ンシ ュリンの最少分子量は約6 ,000であ る. なお過去に於いて牛, 隊, 羊等のイ ン )S1uyt 5 7 5 3 ) J Fr i i fni t erman (1955),5 ede cq s シ ュ リ ン に就いて Har g(1952), Sanger (1955),5 ,Cra 9 ) 等 の 結 果 も 6 000 で これ と 同 様 であ る, 1956)篤)(1957),5 ( ,. 11 アミノ酸結合順序 A A鎖の結合順序 a 鯨及び 豚ペプシンによる加水分解生成ペプチ ドの検索. o 8時間作用さ せ た loo塩 酸2 A 鎖20mg を N/ .5ml に溶解之にペプシンlmg を加え, 37 C で4. 後沸騰水 中に入れ反応を停止し, 凝固物を遠心除去してから上清を乾固後, 小量の蒸溜水に溶解 し, 之 を フ ェ ノ ー ル 一 水 (4:1), 及 び ブ タ ノ ←ルー 酢酸-水 (4:1:5) の両溶媒系で二次元 ペ ー パ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー を 行 い, 各 ペ プチ ドを 分 別 し た. 分 離 し た 各 ペ プチ ドを 切 り 取 り,. 050C16時 間 加 水 分 解 し, 構成 ア ミ ノ 酸 を ペ ー パ ー ク ロ マ 蒸溜水で抽出し濃縮乾固後6N 塩酸で1 - 27 一.
(29) . 伊. 藤. 裕. 一. ト グラ フィ ー に よ り 同 定 し た. 叉 同 様 操 作 に て 分 別 し た ペ プチ ドを 1 % トリ メ チ ル ア ミ ソ に て 抽. 出 し DNFB に て DNP 化 し ペ プチ ドの ア ミ ノ 末 端 基 を ペ ー パ ー ク ロ マ ト グ ラ フィ ー で 同 定 し. た. イワシ鯨イ ンシュリンのペ プシ ン水解生成 ペ プチ ドの分別及び その構成アミノ酸の検索は第 19図第20図, 第18表第19表, 抹香鯨イ ンシュリンについての 結果は第21図第22図, 第20表第21表 に示す如くである.. 9図 イワシ鯨イ ンシュリン A‐鎖の豚ペプシンによる分解物のペーパークロ4 トグラム 第1 こフリー′し一 挙. ^n J (. . 『. . ①. ① ④. 第20図 イワシ鯨イ ンシュリンA鎖の鯨ペプシンによる分解物のペー パー クロマトグラム /し-7k \ 乙ノー. 0 2 .. O 卒 .. ナ る ー 港 6 歯0 , - ミー ミト. ①① ① ⑩. \. 8- -2.
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