知的特別支援学校における社会科学習指導の性格と改善
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(2) 一 目次 一. 序章. 研究の 目的 と方法 第1節. 問題の所在. ・3. 第2節. 研究 の目的と方法. ・4. 第1章. 知的特別支援学校 にお ける社会科の性格 と課題. 第1節. 知的特別支援学校中学部 における社会科の性格. ・5. (1)中. 学部における社会科 の目標論. ・5. (2)中. 学部における社会科 の内容論. ・6. (3)中. 学部における社会科 の方法論. ...10. ﹁⊥. 5. -⊥. ハ0. ∩乙. 2. 等 部 に お け る 社 会 科 の 目標 論. (2)高. 等 部 に お け る 社 会 科 の 内容 論. (3)高. 等 部 にお ける社会 科 の方 法論. 第3節. ・29. 知的特別 支援学校における社会科の課題. (1)知. 的特別支援学校における社会科 の内容構成に関する課題. ・29. (2)知. 的特別支援学校における社会科 の指導方法に関する課題. ・29. 知 的特別支援学校 における社会科学習指導事例分析. …31. 第1節. 知的特別支援学校における社会科学習指導事例の目標か らみた類型の視点 …38. 第2節. 態度形成 に重点を置いた社会科学習指導事例の特性 と評価. (1)校. (2)ワ. ぼ くの 学 校 」(事 例12)の. ・40. 事例 分析. ー ク シ ー トを用 い て 授 業 態 度 を振 り返 る 「自 分 で1学. ・「 夏 休 み の 計 画 を立 て よ う」(事 例17)の. (3)教. ・40. 内 見 学 を通 して 身 に つ け る 「 集 団 生活 のルー ル」. ・「 わ た しの学 校. 期 の 通 知 表 を つ け よ う」・42. 事 例分 析. 師 の 演 技 を観 察 す る こ と に よ って 身 に つ け る 「 交 通 機 関 の 利 用 の マ ナ ー 」・ ・43. (事 例29)の. 事例 分析. 思 考 判 断 に 重 点 を 置 い た 社 会 科 学 習 指 導 事 例 の 特 性 と評 価 シ ュ ミ レー シ ョ ン を 用 い た 「 上 手 な お 金 の 使 い 方 」(事 例16)の. 第4節. 5. 知的特別支援学校高等部における社会科 の性格. (1)高. 第3節. 1. 第2節. 第2章. ・5. …46 事 例 分析. 生 活 能 力 形 成 に重 点 を 置 い た 社 会 科 学 習 指 導 事 例 の 特 性 と評 価 パ ワ ー ポ イ ン トを用 い て 電 車 の 利 用 方 法 を 身 に つ け る 「 交 通機 関 の 利用 」 1. …49.
(3) (事 例28)の. 第5節. 事例 分析. 資料活用 に重点 を置 いた社会科学習指導事例の特性 と評価 画資料 を比較する 「 昔 と今の暮 らし」(事例4)の. (2)地. 図 帳 や 掛 地 図 の 使 い方 を 身 に つ け る 「日本 の 主 な 都 市 」(事 例18)の. (3)情. 報 収 集 の た め に イ ン タ ー ネ ッ トを 利 用 した 「 行 っ て み た い 国 は ど こ?」 …55. 第6節. 知識理解 に重点 を置いた社会科学習指導事例 の特性 と評価. 第7節. (2)知. 的特別支援学校 における社会科学習指導の指導方法の特性 と評価. 知的特別支援学校 にお ける社会科改善指導案の開発. ・1. ・1. .61. ・67 ・67. 改善指導案 の開発の視点. (1)思. 考判断 に重点を置いた学習内容 と学習方法の設定. (2)単. 元名 「 上手なお金の使い方」の改善指導案開発の視点. (1)「. 終章. 知的特別 支援学校 における社会科学習指導の特性 と評価 的特別支援学校 における社会科学習指導の内容構成の特性 と評価. 第2節. ・58. 事例分析. (1)知. 第1節. 事 例 分 析 ・53. 事例 分析. 「日本や世界の国」(事例3)の. 第3章. ・52. (1)絵. (事 例8)の. 事例分析. ・52. 単元名 「上手なお金 の使 い方」の改善指導案 の開発例. ・67 ・:. ・70 ・70. 上 手 な お 金 の 使 い方 」 の 単 元 計 画. (2)第1時. 「 お 金 の大 切 さ を 知 ろ う」. .71. (3)第2時. 「 買 い物 学 習 の 計 画 を 立 て よ う」. ・72. ・74. 研究 の成果 と課題. 2.
(4) 序章. 研 究 の 目的 と方 法. 第1節. 問題 の 所 在. 1906年 1957年. に滝 乃 川 学 園 の設 立 に よ って 、 我 が 国 に お け る 知 的 障 害 児 教 育 は 始 ま っ た 。. の 公 立 養 護 学 校 整 備 特 別 措 置 法 を 契 機 に 、各 都 道 府 県 に 知 的 障 害 養 護 学 校 が 設 置. され た 。 学 校 数 の 増 加 に伴 い、 知 的 障 害 児 教 育 の教 育 内 容 、 教 育 方 法 の統 一 的 な 見解 が 必 要 と な り 、教 科 重 視 の 教 育 と 生 活 中 心 教 育 の2つ こ の 教 科 ・領 域 論 争 が 冷 め や ら ぬ 前 に 、1963年 学部 学習指 導要領. の 教 育 が 提 唱 さ れ 、議 論 が な さ れ た 。. 度版学習 指導要領. 「養 護 学 校 小 学 部 ・中. 精 神 薄 弱 教 育 編 」 が 文 部 次官 通 達 で 示 達 さ れ 、 教 科 重 視 の方 向 性 が. 打 ち 出 さ れ た こ と で 、 教 科 ・領 域 論 争 は 今 日 ま で 続 く こ と と な る 。 そ の 後 、 学 習 指 導 要 領 は 今 日 ま で 養 護 学 校 小 学 部 、 中 学 部 は4回 1999年. 、 高 等 部 は3回. の改訂が行 なわれ、現在 の. 度 版 学 習 指 導 要 領 で は 教 科 教 育 を 基 本 と し な が ら 、知 的 障 害 児 の 特 性 に 応 じ て 複. 数 の 領 域 ・教 科 を 合 わ せ た 指 導 を 行 な う こ と が で き る と い う 、 弾 力 的 な 教 育 課 程 の 編 成 が可能 にな って いる。 こ の よ うな 変 遷 の 中で 、 教科 と して の 社 会 科 が 担 う内容 につ い て も議 論 が な さ れ て き た 。 特 に 、 社 会 科 で 知 的 障 害 児 に 何 を 身 に つ け さ せ る の か と い う点 に 関 し て は 、 歴 史 教 育 者 協 議 会 注1)に. お い て 、 『知 的 障 害 児 の. た っ て 話 し 合 わ れ て き た 。1982年. 「社 会 認 識 」 と は 』 と い う テ ー マ で 長 年 に わ. の 討 論 の 中 で 「知 的 障 害 児 の 社 会 認 識 と は 、生 活 ・. 行 動 の 拡 大 、 意 欲 を 育 て 、 感 性 を 豊 か に 、 生 き る 力 を 育 て る 様 々 な 取 り組 み 」 で あ る と の 一 定 の 結 論 を 得 た 。 し か し 、 同 協 議 会 参 加 者 の 意 見 に も あ る よ う に 、 「普 通 学 級 の 社 会 科 学 習 に 近 づ け る こ とが 、 必 ず し も 障 害 児 に と っ て. 「社 会 認 識 」 を 育 て る こ と に は な ら. な い の で は な い か 。 「社 会 認 識 」 と は 何 か で 議 論 す る の で は な く 、 ど う 取 り 組 ん だ の か の さ ま ざ ま な 実 践 の 積 み 重 ね と 到 達 点 の 確 認 が 必 要 で は な い か 」(83年 て)と. 熊 本大会 におい. い う こ とが え る 。. つ ま り 、 目 標 論 ば か り を 議 論 し て も 、 実 践 研 究 が な さ れ な け れ ば 、 「知 的 障 害 児 の 「社 会 認 識 」」 を 形 成 す る こ と は で き な い 。知 的 障 害 児 の 社 会 認 識 を 形 成 す る 実 践 の 積 み 重 ね と 確 認 の 研 究 が 必 要 な の で あ る 。 し か し 、 大 田 氏 の 研 究 報 告 注2)に. あ る よ う に、 学 校 に. お け る 授 業 研 究 は あ る も の の 、大 学 等 の 研 究 者 に よ る 研 究 論 文 が 少 な い の が 現 状 で あ る 。 そ の 理 由 は 、 研 究 者 の 授 業 へ の 関 心 の 低 さ と 、 知 的 障 害 児 の 実 態 が 多 様 で あ り、 授 業 研 究 で 得 ら れ た 知 見 が 他 の 授 業 に 応 用 し に く い(授 る)か. 業 研 究 の 成果 の 一 般 性 、 応 用 性 に欠 け. らで あ る と 同 氏 は 指摘 して い る。. 数 少 な い 先 行 研 究 と し て 、 井 熊 氏 の 研 究 注35が. あ る。 井 熊 氏 は知 的 障 害 児 教 育 の変 遷. を 学 習 指 導 要 領 の 目 標 論 か ら分 析 し、 知 的 障 害 児 教 育 に お け る 社 会 科 は. 「間 接 的 な 社 会. 事 象 ど う し の 関 係 理 解 」 を 最 終 目標 と し 、 知 的 障 害 児 の 特 性 に 応 じ て 下 位 の 目標 を 設 定 し て い る こ と を 明 らか に した 。 ま た 、 知 的 障 害 児 教 育 にお け る社 会 科 授 業 事 例 を収 集 し、 そ の 目標 論 と 内容 論 を分 析 して い る 。 そ の 結 果 、多 くの社 会 科 授 業 事 例 に お いて 社 会 事 象 に関 す る. 「知 識 ・理 解 」. が そ の 目 的 に 位 置 づ け られ て い る こ と が わ か っ た 。 これ は 知 的 障 害 児 教 育 の 社 会 科 学 習 に お い て は 、 「具 体 的 事 実 に 基 づ い て 具 体 的 思 考 か ら 具 体 的 事 実 を 理 解 し 、 ま た 理 解 し よ 3.
(5) う と す る 」 こ と が 、 知 的 障 害 児 に と っ て 理 解 しや す い と い う 考 え 方 に 則 っ て い る か ら で ・ あ る と して い る 。 ま た 、 そ れ ぞ れ の 社 会 科 授 業 事 例 で は 、 地 図 に 関 す る 内 容 を 取 り扱 っ て い る も の が 多 く、 そ の 目標 は 地 図 を 、社 会 事 象 を知 るた め の方 法 と して 扱 う だ け で な く、 地 図 を 使 い こな す こ とが で き る よ うに な る こ と を 目的 とす る とい う傾 向が 見 られ る こ とを 明 らか に して い る 。 井 熊 氏 の 研 究 は 、 学 習 指 導 要 領 の 目 標 の 変 遷 や 授 業 実 践 の 目標 、 内 容 を 明 ら か に し た も の の 、 学 習 指 導 要 領 にお け る 内容 論 、 方 法 論 や 授 業 実 践 の方 法 論 に つ い て は 分 析 が な さ れ て い な い 。 実 践研 究 を進 め るた め に は 、 まず 、 知 的 特 別 支 援 学 校 に お け る社 会 科 の 目標 論 、 内容 論 、 方 法 論 を明 らか にす る必 要 が あ る 。 そ の た め に学 習 指 導 要 領 上 の 目標 論 、 内 容 論 、 方 法 論 を 分 析 し 、 そ の 特 性 と課 題 を 明 確 に す る 。 そ し て 、 学 習 指 導 要 領 の 課 題 を解 決 す る方 策 と して 、 実 際 に知 的 特 別 支 援 学 校 にお い て行 わ れ て い る社 会 科 学 習 指 導 事 例 を 基 に 、 考 察 す る 。 そ れ に よ り理 論 面 の 課 題 を 、 実 践 研 究 を 通 し て 改 善 す る こ とが で き 、 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 学 習 指 導 の特 性 を明 らか に す る と と も に、 そ の 課 題 を 改 善 す る こ と が で き る と 考 え られ る 。. 第2節. 研 究 の 目 的 と方 法. 本 研 究 で は知 的 特 別 支 援 学 校 に お け る社 会 科 学 習 指 導 の方 法 論 、 つ ま り学 習 指 導 が ど の よ う に な され て い る のか を分 析 す る こ とを 目的 とす る 。 そ の た め に 、 知 的 特 別 支 援 学 校 に お け る 社 会 科 学 習 指 導 の基 とな る学 習 指 導 要 領 の分 析 と、 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 学 習 指 導 事 例 の考 察 を行 う。そ して 、 考 察 結 果 を基 に知 的特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 学 習 指 導 事 例 の改 善 を行 う。1 具 体 的 な研 究 の 方 法 は 、 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 の 性 格 、 つ ま り社 会 科 の 目標 論 と 内容 論 、方. 1. 法 論 を 学 習 指 導 要 領 か ら分 析 し、 そ の性 格 と課 題 を 明 らか にす る 。 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 の 課 題 を解 決 す る 方 策 を 、 社 会 科 学 習 指 導 事. 2. 例 を基 に 、 考 察 す る。 考 察 した 結 果 を基 に、 知 的 特 別 支 援 学 校 に お け る社 会 科 学 習 指 導 事 例 の改 善 指. 3. 導 案 を 開 発 す る。 注1>高. 橋誠. 「障 害 児 教 育 と 社 会 科 」. 1973年. 『歴 史 教 育 ・社 会 科 教 育 年 報 』. 三 星 堂2004年. 版. の 歴 史 教 育 者 協 議 会 の 全 国 大 会 か ら 障 害 児 教 育 分 科 会 が 設 置 さ れ 、現 在 ま で 毎. 年 開 か れ て お り 、 「障 害 児 の 社 会 認 識 を ど う 育 て る か 」 を 柱 と し た 討 議 や 実 践 報 告 が な さ れ てきた。 注2)太. 田正 己. 「精 神 遅 滞 児 教 育 に お け る 授 業 研 究 」. 『京 都 教 育 大 学 研 究 紀 要 』No. .78p. p.41-512004年. 注3)井. 熊 豪 「知 的 障 害 児 教 育 に お け る 教 科 と し て の 「社 会 科 」 そ の 可 能 性 の 追 求 一 知 的 障 害 養. 護 学 校 の 社 会 科 授 業 分 析 を 通 して 一 」. 東 京 学 芸 大 学 大 学 院1999年. 4. 度 修 士論 文.
(6) 第1章. 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 の 性 格. 本 章 で は 知 的 特 別 支 援 学 校 にお け る社 会 科 の 性 格 を 明 らか に す る た め に学 習 指 導 要 領 を 分 析 す る 。 現 行 学 習 指 導 要 領(1999年. 度 版)に. は 小 学 部 に社 会 科 は な く、 生活 科. が 設 定 さ れ 、 中 学 部 、高 等 部 に社 会 科 が 設 定 され て い る 。現 行 の 学 習 指 導 要 領 にお け る 社 会 科 の 目 標 論 と 内 容 、 そ の 取 り扱 い の 性 格 に つ い て 論 じ て い く こ と と す る 。. 第1節. 知 的 特 別 支 援 学 校 申学 部 にお け る社 会 科 の 性 格 と課 題. (1)中 表1:盲. 学 部 に お け る社 会 科 の 目標 論 学 校 ・聾 学 校 及 び 養 護 学 校 小 学 部 ・ 中 学 部 学 習 指 導 要 領(平. 15年12月. 一 部 改 正)第2章. 各教 科. 第2節. 中学 部. 第2款. 成11年3月. 告 示、 平成. 知 的 障 害 者 を 教 育 す る養 護 学 校. 第. 1各 教 科 の 目 標 及 び 内 容 [社 会] 1目. 標. 社 会 の 様 子,働. き や 移 り 変 わ り に つ い て の 関 心 と 理 解 を 深 め,社. 会 生活 に必 要 な基 礎 的 な. 能 力 と態 度 を 育 て る 。. ① 社会 科 の意義 中学 部 で は 、 小 学部 の 生活 科 で 学 ん だ 集 団 生活 へ の参 加 に必 要 な 態 度 や 技 能 、 自身 と 身 近 な 社 会 や 自 然 と の か か わ りの 内 容 を さ ら に 深 め 、 自 分 た ち の 住 ん で い る 地 域 社 会 を 中 心 と し た 社 会 の 様 子 、 働 き や 移 り変 わ り な ど に つ い て の 学 習 活 動 を 通 し て 、 学 校 や 地 域 な どで 充 実 した 生 活 を送 るた め に必 要 な技 能 を習 得 し、社 会 生活 に必 要 な基 礎 的 な 能 力 と態 度 を身 に付 け る こ と を 目標 と して い る。 中 学 部 で は 、 こ う した 能 力 と態 度 を育 て る た め 、集 団 生 活 を 送 るた め に 必 要 な き ま り、 社 会 生 活 を豊 か にす る公 共 施 設 の 利 用 の仕 方 、 地 域 社 会 に お け る 日常 の 様 々 な 出 来 事 や 外 国 で の 主 な 出来 事 な どの 中か ら、 生 活 を有 意 義 に送 る の に必 要 な 基 本 的 な 内 容 を 生 徒 の 実 態 や 地 域 の 実 態 等 に 即 して 選 択 、 配 列 す る 必 要 が あ る 。 ま た 、 生 徒 が 生 活 の 中で 体 験 的 な学 習 を通 して 、 これ らの 内容 に 関 心 を持 つ と と も に 初 歩 的 な 知 識 や 技 能 を 身 に付 け る よ う にす る こ とが 大 切 で あ る。 ま た 、 内容 の 取 り 扱 い に 当 た っ て は 、 理 念 的 、 抽 象 的 な 指 導 内 容 も あ る の で 、 生 徒 に と っ て 分 か りや す い も の とな る よ う 、 で き る だ け具 体 的 な例 示 をす る必 要 が あ る 。. ② 社 会 科 の 目標 構 成 ア.社. 会 の 様 子 、 働 き や 移 り変 わ り に つ い て の 関 心 と理 解 を 深 め る 。 「社 会 の 様 子 、 働 き や 移 り 変 わ り 」 と は 、 新 聞 や テ レ ビ な ど で 取 り 上 げ ら れ る. 社 会 情 勢 、 政 治 、経 済 の仕 組 み の初 歩 的 な 内容 、時 間 的 な 移 り変 わ りの観 点 か ら 眺 め た 社 会 の 変 化 の こ と で あ る 。 こ の う ち 、 「社 会 の 様 子 、 働 き 」 で は 、 生 徒 の 生 活 行 動 範 囲 の 拡 が り に対 応 し 、 自分 と 家 庭 や 学 校 を 中 心 と し た 地 域 社 会 と の か か わ り や 、社 会 生 活 の お お よ そ の き ま り の 理 解 を 深 め る こ と を ね ら っ て い る 。ま た 、 近 年 、 外 国 人 と接 す る 機 会 も多 く な っ た こ と 、 外 国 の 情 報 も 多 く 得 られ る よ う に 5.
(7) な っ た こ と か ら、 我 が 国 と 関 係 の 深 い 国 の 生 活 の 様 子 に つ い て 関 心 を も ち 、 そ の お お よ そ を 理 解 す る こ と も必 要 で あ る 。 「社 会 の 移 り 変 わ り 」 と は 、 家 庭 、 学 校 、 地 域 社 会 な ど 生 徒 の 身 近 な 環 境 の 時 間 的 な 移 り変 わ り の こ と で あ る 。 中 学 部 で は 、 こ れ ら の 移 り変 わ り に 興 味 や 関 心 を 持 つ こ と が で き る よ う に 、身 の 回 り に お け る い ろ い ろ な 変 化 の 例 を 取 り 上 げ て 、 指 導 す る こ とが必 要 で あ る 。. イ.社. 会 生 活 に必 要 な基 礎 的 な 能 力 と態 度 を育 て る 。 「社 会 生 活 に 必 要 な 基 礎 的 な 能 力 と 態 度 」 と は 、 家 庭 、 学 校 、 地 域 社 会 な ど 生. 徒 の 身 の 回 りの 生 活 に 必 要 な 主 な き ま り を 知 り守 る こ と 、 例 え ば 、 公 共 施 設 や 公 共 物 の 役 割 が 分 か る こ と な ど が 挙 げ られ る 。 こ れ ら の 力 は 、 い ず れ も 生 徒 の 公 民 的 資 質 の基 礎 とな る も ので あ る ので 、 生徒 の 発 達 段 階 や 学 習 経 験 等 を考 慮 し、 で き る だ け 生 活 に密 着 した 内容 を取 り上 げ 、体 験 的 な 活 動 を通 して 身 に付 け る こ と が で き る よ う に 指 導 す る こ とが 大 切 で あ る 。. ③ 小括 中 学 部 の社 会 科 で は小 学 部 の 生活 科 で 学 ん だ 集 団 生活 へ の参 加 に 必 要 な 態 度 や 技 能 を 高 め 、 自 分 た ち の 住 ん で い る 地 域 社 会 を 中 心 と し た 社 会 の 様 子 、 働 き や 移 り変 わ りな どに つ いて の学 習 活 動 を通 して 、 社 会 生 活 に必 要 な 基 礎 的 な 能 力 と態 度 を身 に 付 け る こ と を 目標 と し て い る こ と が 明 らか と な っ た 。 配 慮 す べ き 点 が2つ. あ る 。1つ. は 身 近 な 生 活 体 験 的 な 学 習 を通 して 、 社 会 科 の 内. 容 に関 心 を 持 ち 、初 歩 的 な知 識や 技 能 を身 に付 け る よ う に配 慮 す る 点 で あ る。 も う 1つ は 、 内 容 の 取 り 扱 い に お い て 、 理 念 的 、 抽 象 的 な 指 導 内 容 も あ る の で 、 生 徒 に と っ て 分 か りや す い も の と な る よ う 、 で き る だ け 具 体 的 な 例 示 を す る よ う に 配 慮 す る 点 で あ る 。 こ の2点. は 、 学 習 指導 要 領 にお いて 目標 論 、 内容 論 、 方 法 論 全 て に わ. た っ て 配 慮 す る よ うに記 載 され て い る。. (2)中. 学 部 に お け る社 会 科 の 内 容 論. 表1-2:盲. 学 校 ・聾 学 校 及 び 養 護 学 校 小 学 部 ・中 学 部 学 習 指 導 要 領(平. 平 成15年12月 学校. 第1各. 2内. 一 部 改 正)第2章. 各教 科. 第2節. 中学 部. 第2款. 成11年3月. 告示、. 知 的 障 害 者 を教 育 す る養 護. 教 科 の 目標 及 び 内 容. 容. (1)集. 団 生 活 に 慣 れ,自. 分 の 意 見 を 述 べ た り,相. 手 の 立 場 を 考 え た り し て,互. い に協 力 し. 合 う。 (2)社. 会 生 活 に 必 要 な い ろ い ろ な き ま り が あ る こ と を 知 り,そ. れ らを守 る。. (3)日. 常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施 設 や 公 共 物 な ど の 働 き が 分 か り,そ. れ ら を 利 用 す る。. (4)日. 常 生 活 で 経 験 す る 社 会 の 出 来 事 に 興 味 や 関 心 を も ち,生. 費 な どの経 済活 動 に. 産,消. 関 す る 初 歩 的 な 事 柄 を理 解 す る 。 (5)自. 分 が 住 む 地 域 を 中 心 に,我. が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 様 子 や 社 会 の 移 り変 わ りに 関 心 6.
(8) を もつ。 (6)外. 国 の 様 子 や 世 界 の 出 来 事 な ど に興 味 や 関 心 を も つ 。. ① 内容構 成 学 習 指 導 要 領 に お け る 内 容 は 「集 団 生 活 と き ま り 」、「公 共 施 設 」、「社 会 の で き ご と 」、 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」、 「外 国 の 様 子 」 の5つ 活 と き ま り 」 と は 、 内 容 の(1)、(2)と. の 観 点 か ら 示 さ れ て い る 。 「集 団 生. 関 係 し、集 団 生 活 を 送 る 上 で 必 要 とな る コ. ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンや 、法 律 な どの社 会 の き ま り と生活 習慣 上 の き ま りの こ とで あ る 。 「公 共 施 設 」 と は 、 内 容(3)と. 関 係 し 、 日常 生 活 と 関 係 の 深 い 公 共 施 設 、 公 共 交 通. 機 関 、 公 共 物 な ど の こ と で あ る 。 「社 会 の で き ご と 」 と は 、 内 容(4)と. 関 係 し、時 事. の 社 会 の 出 来 事 や 生 産 、 販 売 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 の こ と で あ る 。 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 と は 、 内 容 の(5)と. 関 係 し 、 学 校 周 辺 の 地 域 の 地 理 や 日本 各 地 の 気 候 、 特. 産 と 歴 史 の こ と で あ る 。 「外 国 の 様 子 」 と は 、 内 容 の(6)と. 関 係 し 、外 国 の 地 理 や 時. 事 ニ ュ ー ス な どの ことで あ る。. ② 内容 の具体 例 内 容 と し て 取 り 扱 う も の の 具 体 例 と し て 、5つ. の観点. 「集 団 生 活 と き ま り 」、 「公 共. 施 設 」、 「社 会 の で き ご と 」、 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」、 「外 国 の 様 子 」 か ら 挙 げ ら れ て お り、 そ れ ぞ れ の特 性 を以 下 に述 べ る 。. ア.「 集 団 生 活 と き ま り 」 に お け る 具 体 例. 内容. 内容 の具 体 例. 「集 団 生 活 」. ・学 級 や 学 校 の 集 団. 「自 分 の 意 見 を 述 べ た り 、 相 手. ・役 割 分 担. の 立 場 を考 え た り し て 、互 い に 協 力 し 合 う 。」. 「社 会 生 活 に 必 要 な い ろ い ろ な き ま り」. ・人 に 尋 ね る. ・手 助 け す る ・学 校 の 時 間 割 ・月 や 週 の き ま り. ・道 路 の 右 側 を 歩 く ・信 号 に 従 っ て 道 路 を 横 断 す る ・列 に 従 っ て 並 ぶ 「集 団 生 活 と き ま り 」 で は 、 集 団 生 活 の 最 も 身 近 な 対 象 と し て 学 級 や 学 校 を 舞 台 に 、 集 団 生 活 に 必 要 な 能 力 の 育 成 を図 ろ う と して い る。 そ の た め 、 係 の 役 割 分 担 や 学 級 活 動 な どを 通 して 協 力 す る態度 を養 お う と して い る。 「社 会 生 活 に 必 要 な い ろ い ろ な き ま り 」 と し て は 、 身 近 な 学 校 の き ま り や 交 通 ル ー ル な ど が 挙 げ ら れ 、生 徒 が 理 解 し や す く 、生 活 と 直 結 し た 内 容 が 挙 げ ら れ て い る 。 い ず れ もの 生 徒 の 身 近 に あ る もの で 、 生 徒 が イ メ ー ジ しや す い も の で あ る 。. イ.「 公 共 施 設 」 に お け る 具 体 例. 7.
(9) 内容 の 具 体 例. 内容 「日常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施. ・公 園 、 広 場 ・公 民 館 、 児 童 館 、 図 書 館. 設 」. ・市 役 所(町. 、 村 役 場). ・学 校 ・郵 便 局. ・警 察 署(派. 出 所) 、 消 防 署. ・病 院. 「公 共 物 」. ・学 校 の 共 有 備 品(ボ. ー ル 、 ご み 箱). ・電 車 、 バ ス. ・公 衆 電 話 ・ メ デ ィ ア(新. 公共施 設、公 共物 の働 き. 聞 、 テ レ ビ 、 ラ ジ オ). ・公 園 、 広 場 ・市 役 所(町. 、 村 役 場). ・電 車 、 バ ス. ・大 規 模 な 小 売 店. 公 共 物 の利 用. ・電 車 、 バ ス の 利 用 ・テ レ ビ 、 ラ ジ オ の 操 作. 「公 共 施 設 」 で は 、 日 常 生 活 で 関 係 の 深 い 公 共 施 設 や 日 常 生 活 で 利 用 し て い る 公 共 物 、 公 共 交 通 機 関 な ど を用 いて 、 公 共 施 設 や 公 共 物 、公 共 交 通 機 関 を理 解 させ 、 実 際 に 利 用 し 、 今 後 の 日常 生 活 の 中 で 利 用 す る こ と が で き る こ と を ね ら い と し て い る。 具 体 例 に 示 さ れ た も の は 、 日常 利 用 す る 可 能 性 の 高 い 公 共 施 設 、 公 共 物 、 公 共 交 通 機 関 で あ る 。 つ ま り 、 「公 共 施 設 」 と は 今 後 利 用 す る こ と を 考 え た 実 践 的 な も の で あ り、 そ の利 用 法 を習 得 す る こ とに重 点 が置 か れ て い る こ と が わ か る。. ウ.「 社 会 の で き ご と 」 に お け る 具 体 例. 内容 「日 常 生 活 で 経 験 す る 社 会 の 出 来事 」. 内容 の具 体 例 ・新 聞 、 テ レ ビ(国 季 節 の 話 題) ・生 徒 の 住 む 市(町 事(地. 「生 産 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 」. や 地域 の出来事 、交通機関の様子、. 、 村)な. ど の 地 域社 会 の 様 々 な 出来. 域 社 会 で 催 さ れ る 行 事). ・生 産 、 販 売 、 消 費 に 関 す る 活 動 ・農 家 の 活 動(米. 、 野 菜 、 果 物 を 作 る). ・漁 師 の 活 動(魚. を と る). ・工 場 の 活 動(工. 業 製 品 を 作 る). ・運 送 活 動(生. 産 物 を 市 場 に 運 ぶ). ・販 売 活 動(生. 産 物 を 販 売 す る). ・地 域 の 大 規 模 な 小 売 店 や コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア の 利 用 8.
(10) 「社 会 の で き ご と 」 で は 、 社 会 や 地 域 の 時 事 ニ ュ ー ス を 取 り 上 げ 、 今 話 題 と な っ て い る 出 来 事 を 知 る こ と や 生 産 、 販 売 、 消 費 の 簡 単 な 仕 組 み を 理 解 す る こ と を 目標 と して い る 。 「日 常 生 活 で 経 験 す る 社 会 の 出 来 事 」 と し て 具 体 的 に 示 さ れ た も の は 、 新 聞 、 テ レ ビ な ど の 日 々 更 新 さ れ る マ ス メ デ ィ ア で あ る 。 こ れ ら を 授 業 で 取 り上 げ る こ と に よ っ て 、 生 徒 に 興 味 を 持 た せ 、 家 庭 で も 進 ん で こ れ ら マ ス メ デ ィ ア か ら情 報 を 得 る 習 慣 を つ け 、社 会 の 出来 事 に 関心 を 持 て る よ う に しよ う と して い る 。 「生 産 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 」 と し て 具 体 的 に 示 さ れ た も の は 農 業 、 漁 業 と い っ た 第1次. 産 業 、 工 場 な ど の 第2次. 産 業 、 運 送 、 販 売 な ど の 第3次. 産 業 で あ る。 これ. ら の 学 習 に お い て は 、 そ の 内 容 を掴 み や す くす る た め に 実 際 に 見 学 に行 く 、 イ ン タ ビ ュ ー をす る 、 ビデ オ を見 る こ と に よ って 、 そ の概 要 を掴 ませ よ う と して い る。. エ.「 地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 に お け る 具 体 例. 内容1内. 容 の具 体 例. 「我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の. ・ 自 分 の 住 む 市(町. 、 村)、 近 隣 の 市(町. 、 村)の. 地形 、. 主 な 産 業 、 人 々 の 生活. 様子 」. ・簡 単 な 絵 地 図 ・交 通 の 路 線 図 「社 会 の 移 り 変 わ り 」. ・生 徒 の 身 近 な 環 境 の 時 間 的 な 移 り 変 わ り や 人 々 の 生 活 (家 庭 、 学 校 、 地 域 社 会) ・地 域 の 郷 土 館(昔. の 衣 服 や 生 活 の道 具 と現 在 の衣 服 や. 生 活 の 道 具 の 比 較) 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 で は 、 身 近 な 地 域 を 題 材 に 、 地 形 や 産 業 、 人 々 の 生 活 な ど の 様 子 、時 間 的 な 変 化 に 興 味 を も た せ 、理 解 さ せ る こ と を ね ら い と し て い る 。 「我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 様 子 」 の 具 体 例 と し て は 、 生 徒 の 暮 ら す 身 近 な 地 域 を 中 心 と し な が ら、 他 の 地 域 の 地 形 、 産 業 、 人 々 の 生 活 に 触 れ る こ と と し て い る 。 地 域 の 様 子 を 理 解 さ せ る た め に 、絵 地 図 を 用 い て 、 情 報 を 制 限 し た わ か りや す い 内 容 を提 示 して い る。 「社 会 の 移 り 変 わ り 」 の 具 体 例 と し て は 、 身 近 な 環 境 の 時 間 的 な 変 化 を 挙 げ て お り 、 そ の 理 解 の た め に 郷 土 館 な どの 具 体 的 な 資 料 が あ る 施 設 を 利 用 す る こ と が 示 さ れ て い る 。 時 間 的 な 変 化 は 目 に 見 え ず 、 抽 象 的 な 内 容 と な りが ち で あ る 。 知 的 障 害 児 は 抽 象 的 な 内 容 を 理 解 す る こ とが 難 し い と さ れ て お り 、 そ の 理 解 の 手 助 け に な る よ う に 、 郷 土 館 な ど を 利 用 し て 具 体 的 な 事 物(衣. 食 住 な ど)を. 利 用 す る こ とが 挙 げ. られ て い る 。. オ.「 外 国 の 様 子 」 に お け る 具 体 例. 内容 「外 国 の 様 子 」. 内容 の 具体 例 ・外 国 の 自 然 、 気 候 、 風 土 、 人 々 の 生 活(熱. 帯、温帯 、. 寒 帯 地 方 の 人 々 の衣 服 、 料 理 の 種 類 、 食 事 の 習 慣 、住 居. 9.
(11) の 様 子 、 あ い さ っ な ど そ こ に 住 む 人 々 が 暮 らす 生 活 の 様 子) ・新 聞 、 テ レ ビ な ど か ら 得 ら れ る 世 界 の 主 な 国 の 政 治 、. 「世 界 の 出 来 事 」. 経 済 、 文 化 、 ス ポ ー ツ な ど の 主 な 出来 事 「外 国 の 様 子 」 で は 、 外 国 の 自 然 、 気 候 、 風 土 、 人 々 の 生 活 を 知 る こ と や 世 界 の 時 事 ニ ュー ス を知 る こ とで 、外 国 に興 味 を持 た せ 、 国 際 理 解 の 基 礎 を養 う こと をね らい と して い る。 「外 国 の 様 子 」 の 具 体 例 と し て 、 外 国 の 自 然 、 気 候 、 風 土 、 人 々 の 生 活 が 挙 げ ら れ て い る 。 特 に 人 々 の 生 活 の 衣 食 住 に 関 し て 詳 し く挙 げ ら れ て お り 、 生 徒 に と っ て 身 近 で あ り、 理 解 しや す い 題 材 で あ る 。 「世 界 の 出 来 事 」で は 新 聞 、テ レ ビ な ど の マ ス メ デ ィ ア を 利 用 し て 、外 国 の 政 治 、 経 済 、 文 化 、 ス ポー ツ な どが 挙 げ られ て い る。. (3)中. 学 部 にお け る社 会 科 の方 法 論. 学 習 指 導 要 領 の 内 容 と そ の 取 り扱 い を 基 に 「集 団 生 活 と き ま り 」、「公 共 施 設 」、「社 会 の で き ご と 」、 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」、 「外 国 の 様 子 」 の5つ. の内容構成それ. ぞ れ の方 法 論 を み て い く。. ア.「 (1)集. 集 団 生 活 と き ま り」 団 生 活 に 慣 れ,自. 分 の 意 見 を 述 べ た り,相. 手 の 立 場 を 考 え た り し て,互. い に協 力 し. 合 う。 (2)社. 会 生 活 に 必 要 な い ろ い ろ な き ま り が あ る こ と を 知 り,そ ① 内 容 の(1)(2)は. れ ら を守 る 。. 、 「集 団 生 活 と き ま り 」 の 観 点 か ら 示 し て い る 。. 今 回 の 改 訂 で は 、 基 本 的 な 内 容 と し て 具 体 的 に 示 す 観 点 か ら 、 従 前 の 「人 の 立 場 の 理 解 」 を 「相 手 の 立 場 を 考 え る 」 と 改 め 、よ り 具 体 的 に 分 か り や す い よ う に し た 。. ② 内 容(1)に. 示 した. 「集 団 生 活 に 慣 れ 」 と は 、 学 級 や 学 校 の 集 団 に お い て 、 そ の. 生 活 の 流 れ に 乗 り、 友 達 と の 交 友 や 、 共 に 活 動 す る な ど の 適 応 を 図 る こ とで あ る 。 「自 分 の 意 見 を 述 べ た り 、 相 手 の 立 場 を 考 え た り し て 、 互 い に 協 力 し 合 う 。」 と は 、 例 え ば 、 「学 級 や 学 校 の 中 で 、 役 割 を 分 担 し て 仕 事 を す る 」 「困 っ た と き 、 分 か ら な い と き は 、人 に 尋 ね た り 教 え て も ら っ た り し て 目 的 を 果 た す 」 「友 達 な ど が 困 っ て い る の を見 た と き は、 手 助 け をす る」 な どの具 体 的 な 活 動 を通 して 、 助 け合 って 生活 す る こ と を 理 解 す る こ とで あ る 。 特 に 、 身 近 な 問 題 を 仲 間 と話 し合 う 中 で 、 自 分 の 意 見 を 述 べ た り、 相 手 の 意 見 を 聞 い た りす る な ど して 、 互 い の 意 思 の 疎 通 を 図 る こ と が で き る よ う に す る こ とが 大 切 で あ る。 内 容(2)に. 示 した. 「社 会 生 活 に 必 要 な い ろ い ろ な き ま り 」 と は 、 家 庭 、 学 校 、. 地 域 社 会 な ど生 徒 の身 の 回 りを 中心 と した社 会 で の き ま りを指 し、 例 え ば学 校 の 時 間 割 に 沿 っ て 行 動 す る、 月や 週 の き ま りを知 る、 道 路 の 右 側 を 歩 く、 信 号 に従 っ て 10.
(12) 道 路 を 横 断 す る 、 列 に従 って 並 ぶ な ど、学 校 や 地 域 社 会 で 円滑 な 生 活 を送 る 上 で の 基 本 的 な き ま りが 挙 げ られ る 。 こ の よ う な き ま り を 知 り、 生 活 の 中 で そ れ を 守 る こ と を 身 に 付 け て い く こ とが 円 滑 な 社 会 生 活 を 営 む た め に は 大 切 な こ と で あ る 。 「集 団 生 活 と き ま り 」 で は 、 自 他 の 人 格 の 尊 重 、 社 会 的 義 務 や 責 任 の 遂 行 、 公 正 な 判 断 な どの 内 容 の基 礎 的 な 部分 を扱 うが 、 と もす れ ば、 抽 象 的 な も の に な りや す い 。そ の た め 、指 導 に 当 た っ て は 、生 徒 の 日 常 生 活 の 行 動 と 関 連 付 け る こ と に よ り 、 理 解 を深 め る よ う配 慮 す る 必 要 が あ る 。. イ.「. 1(3)日. 公 共 施 設 」. 常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施 設 や 公 共 物 な ど の 働 き が 分 か り,そ ① 内 容(3)は. れ ら を 禾ロ用 す る ・. 「公 共 施 設 」 の 観 点 か ら 示 し て い る 。. ② 「日 常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施 設 」 と は 、生 徒 の 生 活 の 中 で 身 近 な 、公 園 、広 場 、 公 民 館 、 児 童 館 、 市 役 所(町. 、 村 役 場)、 学 校 、 図 書 館 、 郵 便 局 、 警 察 署(派. 出 所)、. 消 防 署 、 病 院 な ど の 公 共 施 設 を 指 す 。 ま た 、 「公 共 物 」 と は 、 学 校 の 共 有 備 品(ボ. ー. ル 、 ご み 箱)、 電 車 、 バ ス 、 公 衆 電 話 な ど の 公 共 の た め の 物 を 指 し 、 こ の ほ か に 、 新 聞 、 テ レ ビ 、 ラ ジオ な どの メ デ ィア が あ る 。 「働 き が 分 か り 」 と は 、 そ れ ら の 公 共 施 設 や 公 共 物 の お お よ そ の 役 割 や 仕 組 み を 知 る こ と で あ り 、 「そ れ ら を 利 用 す る 」 と は 、 自 分 の 生 活 の 中 に 取 り 入 れ る こ と が で き る よ う に す る こ と で あ る 。 生 徒 に よ っ て は 、1人. で 利 用 で き る 施 設 も あれ ば 、 家. 族 や 友 達 、教 師 と一 緒 に利 用 して 目的 を達 成 す る も の も あ る 。 こ こで は 、 そ れ らの 働 き と 自 分 た ち の 生 活 の 関 係 を 知 る こ と に よ り、 公 共 施 設 や 公 共 物 な ど が 社 会 生 活 を よ り快 適 に 営 む の に 役 立 つ こ と を 理 解 す る こ と が 大 切 で あ る 。 例 え ば 、 公 園 や 広 場 が 人 々 の 憩 い の 場 と な っ て い る こ と 、 市 役 所(町. 、 村 役 場). で は 地 域 の 人 々 が 生 活 す る た め に必 要 な 様 々 な 仕 事 を し て い る こ と 、 大 規 模 な 小 売 店 で は 一 度 に い ろ い ろ な 品 物 を 買 う こ と が で き る こ と な ど を 知 り、 そ れ ら を 利 用 す る と社 会 生 活 を 快 適 に 営 む こ と が で き る こ と を 理 解 す る こ と で あ る 。 ま た 、 外 出 す る と き に 電 車 や バ ス を 利 用 し た り、 テ レ ビ や ラ ジ オ で 好 き な 放 送 番 組 を見 聞 きす る こ とが 快 適 な社 会 生 活 を送 る こ と に役 立 つ こ と に 気 づ く よ う にす る こ と もそ の 働 き を 理解 す る 手立 て とな る。 公 共 施 設 の 指 導 に 当 た っ て は 、 地 域 の そ れ らの 公 共 施 設 を 地 図 で 確 認 し た り 、 絵 地 図 を 作 っ て 記 入 し た り 、 イ ン タ ー ネ ッ トで 調 べ た り 、 実 際 に 施 設 の 見 学 や 公 共 物 を利 用 す る な ど して 、位 置 と名 称 と働 き を一 体 的 に 結 び つ け る こ とが で き る よ う に す る こ とが 大 切 で あ る 。 ま た 、 こ こ で 取 り 上 げ た 公 共 施 設 を 日 常 か ら家 庭 で も 利 用 す る こ と に よ っ て 、 生 徒 が よ り 身 近 な も の を 感 じ積 極 的 に 利 用 し よ う と す る 意 識 を 育 て る こ と に つ な が る も の と考 え られ る 。. ウ.「. (4)日. 社 会 の で き ご と」. 常 生 活 で 経 験 す る 社 会 の 出 来 事 に 興 味 や 関 心 を も ち,生 11. 産,消. 費 な どの経 済活 動 に.
(13) 一 ① 内 容(4)は ②. 、 「社 会 の で き ご と 」 の 観 点 か ら 示 し て い る 。. 「日 常 生 活 で 経 験 す る 社 会 の 出 来 事 」 と は 、 新 聞 や テ レ ビ な ど か ら 得 ら れ る 様 々. な 社 会 の 動 き や 事 件 の 様 子 で あ り 、 ま た 、 生 徒 の 住 む 市(町. 、 村)な. どの 地 域 社 会. で 見 聞 きす る 様 々 な 出来 事 の こ とで あ る 。 例 え ば 、 新 聞や テ レ ビで 報 道 され る国 や 地 域 の 出来 事 、 交 通 機 関 の 様 子 、季 節 の 話 題 、地 域 社 会 で催 され る行 事 の ニ ュー ス な ど が あ り 、こ れ ら の 中 に は 中 学 部 の 生 徒 に と っ て 理 解 が 難 し い 内 容 も 含 ま れ る が 、 世 の 中 の 流 れ のお お よ そ を捉 え る と い う観 点 か ら指 導 す る 内 容 を押 さえ る こ とが 大 切で ある。 「生 産 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 」 と は 、 生 産 、 販 売 、 消 費 に 関 す る 活 動 を 指 し 、 例 え ば 、 米 、 野 菜 、 果 物 を作 る農 家 の 活 動 、海 で 魚 を と る漁 師 の活 動 、 工 業 製 品 を作 る工 場 の 活 動 、 そ れ らの 生産 物 を市 場 に運 ぶ運 送 活 動 、 運 ばれ た 生 産 物 を 販 売す る 活 動 な ど が あ る 。 こ う し た 一 連 の 活 動 の 様 子 を 見 学 し た りテ レ ビ や ビ デ オ な ど で 視 聴 し た りす る こ と に よ り 、 自 分 の 生 活 と の か か わ り に つ い て 興 味 や 関 心 を 持 つ よ う にす る 必 要 が あ る。 最 近 は消 費 経 済 の流 通 形 態 が 変化 し、 地 域 に あ る 個 人 商 店 や 市 場 を利 用 す る こ と が 少 な く な りつ つ あ る こ と を 踏 ま え 、 地 域 の 大 規 模 な 小 売 店 や コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア の 利 用 な ど具 体 的活 動 によ って 生 徒 の興 味 や 関心 を高 め る こ とが 必 要 で あ る。 また 、 生 産 、 消 費 な どの 諸 活 動 は 、 生 徒 に とっ て 比 較 的 理解 しや す い 内容 で あ る こ とか ら、 そ れ らの 諸 活 動 を通 して 、 我 が 国 の産 業 の様 子 や 社 会 の 出 来 事 に発 展 さ せ て い く こ とが 大 切 で あ る。. 工.「 地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 (5)自. 分 が 住 む 地 域 を 中 心 に,我. が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 様 子 や 社 会 の 移 り変 わ り に 関 心. を もつ。 ① 内 容(5)は ②. 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 の 観 点 か ら 示 し て い る 。. 「我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 様 子 」 と は 、 自 分 の 住 む 市(町. の 市(町. 、 村)の. 、 村)を. 中 心 に 近 隣…. 地 形 、主 な 産 業 、 人 々 の 生 活 の様 子 な ど を指 す 。 中学 部 で は 、 生. 徒 の 生 活 行 動 範 囲 の拡 大 に あわ せ 、 具 体 例 を も と にそ れ ら の地 域 の 様 子 が 、場 所 に よ っ て 違 う こ と に 気 づ く こ とが で き る よ う に す る こ と が 大 切 で あ る 。 こ こ で は 、 自 分 の 住 む 市(町. 、 村)に. あ る 産 業 と比 べ た り して 、 そ れ ぞ れ の地 域. の 特 色 や 様 子 を 捉 え る こ とが 大 切 で あ る 。 ま た 、 簡 単 な 絵 地 図 を 見 た り 、 交 通 の 路 線 図 な ど を 書 い て 調 べ た りす る 学 習 を 通 し て 、 地 域 の 道 路 の 様 子 や そ れ が 他 の 地 域 と結 び つ い て い る こ と を 捉 え る こ と が で き る よ う に す る 。 こ れ ら の 学 習 を 通 し て 、 地 域 の 様 子 が 場 所 に よ っ て違 う ことや 人 々 の 生 活 の様 子 の違 い につ いて 理 解 を深 め る よ う にす る こ とが 大 切 で あ る 。 「社 会 の 移 り 変 わ り に 関 心 を も つ 」 と は 、 家 庭 、 学 校 、 地 域 社 会 な ど 生 徒 の 身 近 な 環 境 の 時 間 的 な 移 り変 わ りや 人 々 の 生 活 の 変 化 に 気 づ く こ と で あ る 。 こ こ で は 、 生 活 の 変 化 を 考 え る 手 掛 か り と して 、 例 え ば 、 地 域 の 郷 土 館 を 利 用 し 、 昔 の 衣 服 や 12.
(14) 生 活 の 道 具 と 現 在 の 衣 服 や 生 活 の 道 具 の 違 い を 調 べ る こ と に よ り、 生 活 す る の に 便 利 な よ う に い ろ い ろ な も のが 変 化 して い る こ と に気 づ くよ うにす る ことが 挙 げ られ る 。 こ う し た 学 習 を 通 して 、 過 去 か ら現 代 に 至 る 地 域 社 会 の 生 活 の 変 化 に つ い て 、 興 味 や 関 心 を 持 つ よ う に す る こ とが 大 切 で あ る 。 「我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 」 の 生 活 の 中 に は 、 そ こ に 住 む 人 々 の 生 活 の 知 恵 が 生 か さ れ て い る こ と に気 付 くよ うにす る こ とが 大 切 で あ る 。 また 、 生 活 の様 子 を考 え る 際 に 、 「公 共 施 設 」 の 内 容 と 関 連 づ け る と 一 層 理 解 し や す く な る 。 「社 会 の 移 り 変 わ り 」 で は 、 歴 史 の 内 容 に 触 れ る こ と も あ る の で 、 各 種 の 視 聴 覚 教 材 や 機 器 を有 効 に使 い 、 生 徒 の 身 近 な 問 題 と して 興 味 や 関 心 を持 つ よ う にす る こ とが 大 切 で あ る。. オ.「. (6)外. 外 国 の 様 子 」. 国 の 様 子 や 世 界 の 出 来 事 な ど に興 味 や 関 心 を も つ 。 ① 内 容(6)は. 、 「外 国 の 様 子 」 の 観 点 か ら 示 し て い る 。. ② 「外 国 の 様 子 」 と は 、 外 国 の 自 然 、 気 候 、 風 土 、 人 々 の 生 活 な ど を 指 す 。 例 え ば 、 熱 帯 、 温 帯 、 寒 帯 地 方 の 人 々 の衣 服 、料 理 の 種 類 、 食 事 の習 慣 、 住 居 の様 子 、 あ い さ つ な ど そ こ に住 む 人 々 が 暮 らす 生 活 の 様 子 の こ と で あ る 。 こ れ ら の 内 容 を 調 べ る こ と は 外 国 の 文 化 や 習 慣 を 理 解 し、 も の の 考 え 方 の 違 い を 考 え る も と に な る 。 こ こ で は 、 外 国 の 人 々 の 生 活 の 様 子 を知 る こ と を 通 し て 、 国 内 だ け で な く 国 外 に ま で 視 野 を 広 げ る こ と が で き る よ う にす る こ と が 大 切 で あ る 。 「世 界 の 出 来 事 」 と は 、 新 聞 、 テ レ ビ な ど か ら 得 ら れ る 世 界 の 主 な 国 の 政 治 、 経 済 、 文 化 、 ス ポ ー ツ な どの 主 な 出来 事 を指 す 。 これ らの 内 容 は、 テ レ ビや ビデ オ を 利 用 して 視 覚 的 に理 解 を深 め る こ とが で き る の で 、 実 際 の 指 導 に 当 た っ て は 、 そ れ ら を活 用 し、 学 習 を具 体 的 に展 開す る 工 夫 が 必 要 で あ る 。 外 国 の 様 子 の 指 導 に 当 た っ て は 、 近 年 、 生 徒 が 外 国 人 と 接 す る 機 会 も 従 前 よ り多 く な っ て き て い る こ と か ら 、ALT、. 留 学 生 、 地 域 に 住 む 外 国 人 な ど と 交 流 し た りす. る 活 動 を 取 り入 れ る こ と に よ り、 世 界 の 人 々 の 暮 ら し な ど に 興 味 や 関 心 を 持 つ こ と が で き る よ う に 工夫 す る こ とも必要 で あ る 。 また 、 総 合 的 な学 習 の 時 間 と関 連 を 持 た せ る な ど し て 、 適 切 に 取 り扱 う こ と も 考 え ら れ る 。 最 近 は 国 際 的 な 規 模 の 催 し物 も 多 く見 られ 、 そ の 際 に 、 我 が 国 を は じ め 諸 外 国 の 国 旗 に ふ れ る こ と が あ る の で 、 地 図 な どで そ の 国 名 と 位 置 を 確 認 す る な ど し て 、 我 が 国 の 国 旗 や 外 国 の 国 旗 に 対 す る親 しみ を 持 つ よ う に す る こ と が 大 切 で あ る 。 な お 、諸 外 国 の 一 部 に は 得 ら れ る 情 報 が 少 な い 国 も あ る の で 、指 導 に 当 た っ て は 、 最 新 の 資 料 を用 い る こ とに よ り、諸 外 国 の様 子 が 実 態 に即 した もの とな る よ う配 慮 す る必 要 が あ る 。. ③ 小括 中 学 部 の 内容 構 成 は. 「集 団 生 活 と き ま り 」、 「公 共 施 設 」、 「社 会 の で き ご と 」、 「地. 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」、 「外 国 の 様 子 」 の5っ. の観 点 か ら示 さ れ て い る。. 「集 団 生 活 と き ま り 」 に お い て は 、 集 団 生 活 を 送 る 上 で 必 要 と な る コ ミ ュ ニ ケ ー 13.
(15) シ ョンや 、 法 律 な どの 社 会 の きま りと生 活 習 慣 上 の き ま りを理 解 さ せ るた め に 、 学 級 や 学 校 の 係 や 仕 事 な どの 日常 生活 に 関 係 の 深 い具 体 的 な 活 動 を通 して 理 解 させ る 方 法を 挙 げ て い る 。 「公 共 施 設 」 に お い て は 、 日 常 生 活 と 関 係 の 深 い 公 共 施 設 、 公 共 交 通 機 関 、 公 共 物 な ど理解 させ るた め に、 地 域 の 公 共 施 設 の位 置 を地 図 で 調 べ た り、 公 共 施 設 の 情 報 を イ ン タ ー ネ ッ トで 調 べ た り、 実 際 に 利 用 す る こ と を 通 して 理 解 さ せ る 方 法 を 挙 げて いる。 「社 会 の で き ご と 」 で は 、 時 事 の 社 会 の 出 来 事 や 生 産 、 販 売 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 を理 解 させ る た め に、 地 域 の大規 模 な 小 売 店 や コ ン ビニ エ ンス ス トア の利 用 な ど の 具 体 的 活 動 を 通 し て 、理 解 さ せ る 方 法 を 挙 げ て い る 。ま た 、こ れ ら の 内 容 を 基 に 、 産 業 や 社 会 の様 子 を捉 え させ る こと を発 展 学 習 と して 挙 げ て い る。 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 で は 、 学 校 周 辺 の 地 域 の 地 理 や 日 本 各 地 の 気 候 、 特 産 と歴 史 を理 解 させ るた め に 、具体 的 な 事 物 や 視 聴 覚 機 器 を利 用 して 、理 解 の 手 掛 か り と さ せ る 方 法 を 挙 げ て い る 。 ま た 、 「公 共 施 設 」 と 関 連 さ せ る こ と で 人 々 の 生 活 の 様 子 を 捉 え や す くす る 方 法 を 挙 げ て い る 。 「外 国 の 様 子 」 で は 、 外 国 の 地 理 や 時 事 ニ ュ ー ス な ど を 理 解 さ せ る た め に 、 テ レ ビ や ビ デ オ を 利 用 して 視 覚 的 に 理 解 を 深 め る 方 法 や 、 地 図 な ど で そ の 国 名 と 位 置 を 確 認 す る な どの 方 法 を挙 げて い る。 こ れ ら を 総 合 的 に 考 え る と 、 日常 生 活 と 関 係 の 深 い 内 容 、 具 体 的 事 例 を 用 い る こ と で 、 知 的 障 害 児 が 理 解 しや す くす る こ と が 重 要 で あ る こ と が い え る 。 ま た 、 「公 共 施 設 」 と 「地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 」 を 関 連 さ せ る 方 法 が 挙 げ ら れ て お り、 関 連 さ せ る こ とで 、多 方 面か らの視 点 、 情 報 を持 た せ 、 理 解 させ る 手 掛 か り を増 や す 方 法 が 挙 げ られ て い る 。. 14.
(16) 第2節. 知 的 特 別 支 援 学 校 高 等 部 に お け る社 会 科 の性 格 と課 題. (1)高. 等 部 に お け る社 会 科 の 目標論. 表1-1:盲. 学 校 ・聾 学 校 及 び 養 護 学 校 高 等 部 学 習 指 導 要 領(平. 年12月. 一 部 改 正)第2章. 各教 科. 第2節. 成11年3月. 知 的 障害者 を教 育 す る養 護学 校. 告 示 、 平 成15 第1款. 普通 教 育 に. 関 す る 各 教 科 の 目標 及 び 内 容 [社 会] 1目. 標. 社 会 の 様 子,働. き や 移 り 変 わ り に つ い て の 関 心 と 理 解 を 一 層 深 め,社. 会 生活 に必 要 な能 力. と態 度 を育 て る 。. ① 社会科 の意義 高 等 部 の 社 会 科 で は 、 中学 部 の社 会 科 で 学 ん だ 内 容 を更 に深 め 、 自分 た ち の住 ん で い る 地 域 社 会 を 中 心 と した 社 会 の 様 子 、 働 き 、 移 り変 わ りな ど に つ い て の 学 習 活 動 を 通 じ て 、 社 会 生 活 を よ り快 適 に 送 る た め の 能 力 や 態 度 、 さ ら に は 卒 業 後 の 社 会 生 活 を 送 るた め 必 要 な様 々 な 能 力 を 身 に付 け る こ と を 目標 と して い る 。 ま た 、 地 域 社 会 の 一 員 と し て の 自覚 を も ち 、 生 徒 の 障 害 の 程 度 等 に 応 じ た 社 会 的 な 思 考 力や 判 断 力 の 育 成 を 図 り、 公 民的 資 質 の 基 礎 を養 う こ とが大 切 で あ る 。 高 等 部 で は 、 こ う し た 能 力 と態 度 を 育 て る た め 、 地 域 社 会 に 関 す る 内 容 、 主 な 産 業 と 国 土 に 関 す る 内 容1政. 治 、 経 済 、文 化 の 初 歩 的 な 内 容 、 国 際 理解 に関 す る 内容 の 中. か ら、 生 徒 が 社 会 の 中 で 自立 した 生活 を 送 るた め に 必 要 な基 礎 的 な 内容 を選 択 、 配 列 す る必 要 が あ る 。 ま た 、 生徒 が 生 活 の 中 で体 験 的 な 学習 を通 して 、 これ らの 内 容 の意 味 に つ い て 考 え る と と も に 、 初 歩 的 な 知 識 や 技 能 な どを 身 に付 け る よ う にす る こ とが 大 切 で あ る 。 内 容 の 取 り扱 い に 当 た っ て は 、 理 念 的 、 抽 象 的 な 指 導 内 容 に つ い て は 、 生 徒 に と っ て 分 か りや す い も の に な る よ う 、 で き る だ け 具 体 的 な 例 示 を 指 導 す る 必 要 が あ る 。. ② 社 会 科 の 目標 構 成 ア.社. 会 の 様 子 、 働 き や 移 り変 わ り に つ い て の 関 心 と 理 解 を 深 め る 。 「社 会 の 様 子 、 働 き や 移 り 変 わ り 」 と は 、 新 聞 や テ レ ビ な ど で 取 り 上 げ ら れ る. 社 会 情 勢 、 政 治 、 経 済 の 仕 組 み の 初 歩 的 な 内 容 、 時 間 的 な 移 り変 わ りの 観 点 か ら 見 た 社 会 の 変 化 の こ と で あ る 。 こ の う ち 、 「社 会 の 様 子 、 働 き 」 で は 、 生 徒 の 生 活 行 動 範 囲 の 拡 が り に 対 応 し 、 自分 と 地 域 社 会 と の か か わ りや 基 本 的 な 社 会 生 活 の き ま りの理 解 を深 め る こ とをね らい に して い る。 また 、 生徒 が外 国 人 と接 す る機 会 が 多 く な っ た こ と 、 外 国 の 情 報 も 多 く 得 られ る よ う に な っ た こ と か ら、 我 が 国 と関 係 の深 い 国 の 生 活 や 国 際社 会 にお け る わ が 国 の 役 割 な ど、 国 際 理 解 に 関す る 内 容 を 取 り扱 う 。 「社 会 の 移 り 変 わ り 」 と は 、 学 校 や 自 分 の 住 ん で い る 地 域 な ど の 周 辺 の 環 境 の 時 間 的 な 移 り 変 わ り の こ とで あ る 。 高 等 部 で は 、 こ れ ら の 変 化 を 捉 え る と と も に 昔 の 生 活 との 比 較 を通 してそ の違 い に気 づ き 、変 化 の過 程 を 知 る と と も に 、現 代 15.
(17) の 生 活 に お け る 様 々 な 変 化 に つ い て も 考 え られ る よ う に 指 導 す る 必 要 が あ る 。. イ.社. 会 生 活 に 必 要 な 基 礎 的 な 能 力 と態 度 を 育 て る 。 「社 会 生 活 に 必 要 な 基 礎 的 な 能 力 と 態 度 」 と は 、 社 会 生 活 に 必 要 な き ま り を 知. り守 る こ と 、 公 共 施 設 や 公 共 物 を 自 分 の 生 活 に 効 果 的 に 利 用 す る こ と な ど が 挙 げ ら れ る 。 こ れ らは 、 い ず れ も 生 徒 の 公 民 的 資 質 の 基 礎 と な る も の で あ る の で 、 生 徒 の 発 達 段 階 や 学 習 経 験 を考 慮 し 、 で き る だ け 生 活 に 密 着 し た 内 容 を 取 り上 げ 、 体 験 的 な 活 動 を通 して 身 に付 け る こ とが で き る よ う に指 導 す る こ とが大 切 で あ る 。. ③ 小括 高 等 部 の 社 会 科 で は、 中学 部 の社 会 科 で 学 ん だ 内容 を更 に深 め 、 自分 た ち の住 ん で い る 地 域 社 会 を 中 心 と し た 社 会 の 様 子 、 働 き 、 移 り 変 わ りな ど に つ い て の 学 習 活 動 を 通 じ て 、 社 会 生 活 を よ り快 適 に 送 る た め の 能 力 や 態 度 、 さ ら に は 卒 業 後 の 社 会 生 活 を送 る た め必 要 な様 々 な能 力 を 身 に 付 け る こ とを 目標 と して い る。 ま た 、 地 域 社 会 の 一 員 と し て の 自覚 を も ち 、 生 徒 の 障 害 の 程 度 等 に 応 じ た 社 会 的 な 思 考 力 や 判 断 力 の 育 成 を 図 り、 公 民 的 資 質 の 基 礎 を 養 う こ と を 重 視 して い る こ と が 明 ら か と な った 。 配 慮 す べ き 点 が2つ. あ る 。1つ. は 身 近 な 生 活 体 験 的 な 学 習 を 通 して 、 社 会 科 の 内. 容 に 関 心 を持 ち 、 初 歩 的 な 知 識 や技 能 を 身 に付 け る よ う に配 慮 す る点 で あ る。 も う 1つ は 、 内 容 の 取 り 扱 い に お い て 、 理 念 的 、 抽 象 的 な 指 導 内 容 も あ る の で 、 生 徒 に と っ て 分 か りや す い も の とな る よ う 、 で き る だ け 具 体 的 な 例 示 を す る よ う に 配 慮 す る 点 で あ る 。 こ の2点. は、 学 習 指 導 要 領 に お い て 目標 論 、 内 容 論 、方 法 論 全 て に わ. た っ て 配 慮 す る よ うに記 載 され て い る。. (2)高. 等 部 に お け る社 会 科 の 内容 論. 表1-3:盲 年12月. 学 校 ・聾 学 校 及 び 養 護 学 校 高 等 部 学 習 指 導 要 領(平 一 部 改 正)第2章. 各教 科. 第2節. 成11年3月. 告 示 、 平 成15. 知 的障 害者 を教育 す る養護 学校. 第1款. 普 通 教育. に 関 す る 各 教 科 の 目標 及 び 内 容 2内. 容. 01段. 階. (1)相. 手 や 自 分 の 立 場 を 理 解 し,互. い に協 力 して 役 割 や 責 任 を 果 た す 。. (2)社. 会 や 国 に は い ろ い ろ な き ま り が あ る こ と を 知 り,そ. (3)日. 常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施 設 や 公 共 物 な ど の 働 き を 理 解 し,そ. れ ら を適 切 に 守 る 。 れ らを適 切 に利 用す. る。 (4)政. 治,経. 済,文. 化 な ど の 社 会 的 事 象 に 興 味 や 関 心 を も ち,生. 産,消. 費 な どの経 済活 動. に関 す る基 本 的 な 事 柄 を理 解 す る。 (5)我. が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 自 然 や 生 活 の 様 子 を 理 解 し,社. (6)外. 国 の 自 然 や 人 々 の 生 活 の 様 子,世. 会 の変 化 に 関心 を もつ 。. 界 の 出 来 事 に 関 心 を もつ 。 16.
(18) 02段. 階. (D個. 人 と 社 会 の 関 係 が 分 か り,社. (2)社. 会 の 慣 習,生. (3)公. 共 施 設 や 公 共 物 な ど の 働 き に つ い て の 理 解 を 深 め,そ. (4)政. 治,経. 済,文. 会の 一員 として の 自覚 を もつ 。. 活 に 関 係 の 深 い 法 や 制 度 を 知 り,必. 要 に応 じ て 生 活 に 生 か す 。 れ ら を適 切 に 利 用 す る 。. 化 な ど の 社 会 的 事 象 に 興 味 や 関 心 を も ち,こ. れ らに 関す る基 本 的な事. 柄 を理解 す る。 (5)地. 図 や 各 種 の 資 料 な ど を 活 用 し,我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 様 子 や 社 会 の 変 化 を 知 る 。. (6)各. 種 の 資 料 を 活 用 し,外. 国 の 自 然 や 人 々 の 生 活 の 様 子,世. 界 の 出来 事 につ いて知 る。. ① 内容構 成 内容 は. 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」、 「き ま り 」、 「公 共 施 設 」、 「社 会 的 事 象 」、 「我 が 国. の 地 理 ・歴 史 」、 「外 国 の 様 子 」 の6つ と は 、 内 容 の1段. 階 、2段. の 観 点 か ら 示 し て い る 。 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」. 階 の(1)と. 関係 し、 集 団 生 活 を送 る 上 で 必 要 とな る コ ミ. ュ ニ ケ ー シ ョ ン や 所 属 す る 団 体 の 構 成 員 と し て の 自 覚 を も つ こ と で あ る 。「き ま り 」 と は 、 内 容 の1段. 階 、2段. 階 の(2)と. 関係 し、 法 律 や 制 度 な ど の社 会 の き ま り と生活. 習 慣 上 の き ま り の こ と で あ る 。 「公 共 施 設 」 と は 、 内 容(3)と. 関 係 し 、 日常 生 活 と 関. 係 の 深 い 公 共 施 設 、 公 共 交 通 機 関 、 公 共 物 な ど の こ と で あ る 。 「社 会 的 事 象 」 と は 、 内 容(4)と. 関 係 し 、政 治 、経 済 、文 化 な ど の 社 会 的 事 象 の こ と で あ る 。 「我 が 国 の 地 理 ・. 歴 史 」 と は 、 内 容 の(5)と. 関 係 し 、 学 校 周 辺 の 地 域 の 地 理 や 日本 各 地 の 気 候 、 特 産. と 歴 史 の こ と で あ る 。 「外 国 の 様 子 」 と は 、 内 容 の(6)と. 関係 し、外 国 の地 理 や 時 事. ニ ュー ス な ど の こ とで あ る。. ② 内容 の具体例 内 容 と し て 取 り 扱 う も の の 具 体 例 と し て 、6つ. の 観 点 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」、「き. ま り 」、 「公 共 施 設 」、 「社 会 的 事 象 」、 「我 が 国 の 地 理 ・歴 史 」、 「外 国 の 様 子 」 か ら 挙 げ ら れ て お り、 そ の 特 性 を 以 下 に 述 べ る 。. ア.「 集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」 の 具 体 例. 内容. 内 容 の具 体 例 ・集 団 生 活 に お い て 、 相 手 と 自 分 と の 関 係 に 気 づ き 、 協. 1段 階 「相 手 や 自 分 の 立 場 を 理 解 し 、. 力する. 互 い に 協 力 して 役 割 や 責 任 を 果 た す 。」. 2段. ・学校 や 地 域 の 青 年 学 級 の い ろ い ろな 委 員 や 係 の仕 事. 階. 「個 人 と 社 会 の 関 係 が 分 か り 、 社 会 の一 員 と して の 自覚 を も つ. ・学 習 課 題 を 班 や グ ル ー プ で 討 議 し 、 全 体 の 流 れ の 中 で 自分 の 意 見 を ま とめ 述 べ るな どの活 動. 。」. 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」. ・自 他 の 人 格 の 尊 重. ・社 会 的事 務 や 責 任 の遂 行 ・公 正 な 判 断 一. 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」 で は 、 集 団 生 活 の 最 も 身 近 な 対 象 と し て 学 級 や 学 校 、 17.
(19) 地 域 を舞 台 に 、集 団 生 活 に必 要 な能 力 の 育 成 を 図 ろ う と して い る 。 そ の た め 、 委 員 や 係 の 役 割 分 担 、 班 活 動 な ど を通 し て 協 力 す る 態 度 を 養 お う と し て い る 。 2段. 階 の 「個 人 と 社 会 の 関 係 が 分 か り 、 社 会 の 一 員 と し て の 自 覚 を も つ 。」 の 具 体. 例 と し て 、 中 学 部 と共 通 の 学 校 の 委 員 、 係 の仕 事 に加 え 、 地 域 の 役 員 、班 活 動 が 挙 げ られ て い る 。 生 徒 の 発 達 段 階 を考 え 、 学 校 内 に 留 ま らず 地 域 の 一 員 と し て の 役 割 を担 え る よ う にな る こ とを 目指 して い る ので あ る。 2段. 階の. 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」 で は 、 よ り 高 度 な 具 体 的 指 標 と し て 、 自 他 の. 人 格 の 尊 重 、 社 会 的 事 務 や 責 任 の 遂 行 、 公 正 な 判 断 を 挙 げ て お り、 公 民 的 資 質 を 育 成 す る こ と を 目的 と して い る 。. イ.「. き ま り」 の具 体 例. 内容. 内容 の具 体 例 ・身 近 な 生 活 の 中 で の き ま り(学. 1段 階 社 会や 国のい ろい ろなきま り. 級 、 学 校 、 町 内 、地 域. 社 会) ・日本 国 憲 法. 2段. ・地 域 に お け る き ま り(町. 階. 「社 会 の 慣 習 」. 内 の き ま り、 冠 婚 葬 祭 、 夏 祭. り 、 盆 、 正 月 、 一 斉 清 掃). ・季 節 の 行 事 「生 活 に 関 係 の 深 い 法 や 制 度 」. ・自動 車 運 転 免 許 ・資 格(ク ・ 国(都. リ ー ニ ン グ 、 溶 接) 、 道 、 府 、 県 、 市 、 町 、 村)の. 選 挙. ・各 種 の 年 金 、 保 険 、 療 育 手 帳 、 身 体 障 害 者 手 帳 「き ま り 」 で は 、 法 律 、 憲 法 、 特 定 の 場 に お け る き ま り や 制 度 を 理 解 さ せ 、 そ れ を 守 り 、 有 効 活 用 す る こ と を 目的 と し て い る 。 1段 階 の. 「社 会 や 国 の い ろ い ろ な き ま り 」 の 具 体 例 で は 、 学 級 、 学 校 、 町 内 、 地. 域 社 会 と い っ た 身 近 な 生 活 の 中 の き ま り と 日 本 国 憲 法 が 挙 げ ら れ て い る 。1段 階 は 、 重 度 の 知 的 障 害 児 に 合 わ せ た も の で 、 生 徒 が 理 解 しや す い 、 生 活 と 直 結 し た 内 容 が 挙 げ られ て い る。 2段. 階 の. 「生 活 に 関 係 の 深 い 法 や 制 度 」 で は 、 資 格 や 選 挙 、 各 種 の 手 帳 な ど が 具. 体 例 と し て 挙 げ られ て い る 。 どれ も 今 後 の 生 活 で 必 要 と な る 知 識 で あ り、 そ の 利 用 方 法 を 理 解 し て お く こ と で 、 生 活 を 快 適 に 過 ごす こ とが で き る こ と か ら 、 こ れ ら が 挙 げ られ て い る。. ウ.「 公 共 施 設 」 の 具 体 例. 内容 1段 階 「日 常 生 活 に 関 係 の 深 い 公 共 施 設」. 内容 の具体 例 ・公 園 、 広 場 ・公 民 館 、 児 童 館 、 図 書 館 ・市 役 所(町. 、 村 役 場). ・学 校. 18.
(20) ・郵 便 局. ・警 察 署(派. 出 所) 、 消 防 署. ・病 院 ・銀 行. ・職 業 安 定 所 ・学 校 の 共 有 備 品(ボ. 「公 共 物 」. ー ル 、 ご み 箱 、 傘 立 て 、 テ レ ビ). ・電 車 、 バ ス な ど の 公 共 交 通 機 関 ・公 衆 電 話 ・新 聞 、 テ レ ビ 、 ラ ジ オ な ど の メ デ ィ ア ・電 気 、 ガ ス 、 水 道. 「働 き を 理 解 し 、そ れ ら を 適 切. ・郵 便 局(手. に利 用 す る 」. 紙 、 年 賀 状 ・暑 中 見 舞 い を 出 す). (は が き 、 切 手 を 買 う) ・警 察 署(派. 出 所)(拾. 得 物 を 届 け る). ・公 衆 電 話 ・公 共 機 関 の 利 用(定 ・ 自 動 販 売 機(交. 期 券 を 見 せ て 電 車 や バ ス に 乗 る). 通 機 関 の 切 符 を 買 う). ・キ ャ ッ シ ュ カ ー ド の 利 用(郵. 2段 階 「理 解 を 深 め 、そ れ ら を 適 切 に 利 用す る 」. 便 局 や 銀 行 の 現 金 自動 支. 払 機 を利 用 す る) ・郵 便 局(速 達 や 書 留 郵 便 物 を 出 す 、 郵 便 振 替 や 振 込 み を 行 う) ・市 役 所(町. 、 村 役 場)(住. ・時 刻 表 、 交 通 路 線 図(複. 民 票 を 取 る) 数 の交 通 機 関 を適 切 に乗 り継. ぐ) 「公 共 施 設 」 で は 、 日 常 生 活 で 関 係 の 深 い 公 共 施 設 や 日 常 生 活 で 利 用 し て い る 公 共 物 、 公 共 交 通 機 関 な ど を用 いて 、公 共 施 設 や 公 共 物 、 公 共 交 通 機 関 を 理解 させ 、 実 際 に 利 用 し 、 今 後 の 日常 生 活 の 中 で 利 用 す る こ と が で き る こ と を ね ら い と し て い る。 具 体 例 に 示 さ れ た も の は 、 日常 利 用 す る 可 能 性 の 高 い 公 共 施 設 、 公 共 物 、 公 共 交 通 機 関 で あ る 。 また 、 中学 部 で 挙 げ られ た 具 体 例 に加 えて 、 職 業 安 定 所 な ど就 労 に 関 す る 施 設 が 挙 げ られ て い る 。 1段 階 の. 「公 共 物 」 で は 、 中 学 部 で 挙 げ ら れ た 具 体 例 に 加 え て 、 電 気 、 ガ ス 、 水. 道 と い っ た 公 共 物 が 挙 げ ら れ 、公 共 料 金 の 意 味 な ど を 理 解 さ せ る 内 容 と な っ て い る 。 2段. 階 の. 「理 解 を 深 め 、 そ れ ら を 適 切 に 利 用 す る 」 で1ま 、 よ り 高 度 な 実 践 が 挙 げ. ら れ て お り 、 社 会 の 中 で 生 活 して い く こ と が で き る よ う に こ とが 挙 げ られ て い る 。. エ.「 社 会 的 事 象 」 の 具 体 例. 内容 1段 階. 内容 の 具体 例 ・新 聞 や テ レ ビ で 報 道 さ れ る 内 容. 19. 「公 共 施 設 」 を 活 用 す る.
(21) ・生 徒 を 取 り 巻 く 地 域 に お け る 出 来 事. 「政 治 、 経 済 、 文 化 な ど の 社 会 的事象」 「生 産 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 」. ・ 農 業(米. 、 野 菜 、 果 物 を 作 る). ・漁 業(養. 殖). ・工 業(工. 業 製 品 を 作 る). ・商 業(生. 産 物 を市 場 に運 ぶ 、 運 ば れ た 生 産 物 を販 売 す. る) ・運 送 活 動(運. 送 会 社 の ト ラ ッ ク). ・販 売 活 動(商. 品 の 価 格 を 計 算 す る レ ジ ス タ ー). ・「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」 の 内 容. 2段 階 「政 治 、 経 済 、 文 化 な ど の 社 会. 的 事 象 に興 味 や 関 心 を もち」. ・ 「き ま り 」 の 内 容. ・文 化 的 活 動(ボ. ラ ン テ ィ ア 活 動 、 映 画). ・自 動 販 売 機(清. 涼 飲 料 水 、 交 通 機 関 の 切 符). ・大 規 模 な 小 売 店 な ど の 利 用 「社 会 的 事 象 」 で は 、 政 治 、 経 済 、 文 化 な ど の 基 本 的 な 内 容 を 理 解 し 、 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 や 映 画 鑑 賞 な ど の 文 化 的 活 動 に も 参 加 で き る よ う に す る こ と を 目標 と し て いる。 1段 階 の. 「生 産 、 消 費 な ど の 経 済 活 動 」 で は 、 農 業 、 漁 業 、 工 業 、 商 業 を 実 際 に. 見 学 、 体 験 す る こ とで 、 そ の 活 動 を 理解 させ る具 体 例 が 示 され て い る 。 2段 階 の 「政 治 、 経 済 、 文 化 な ど の 社 会 的 事 象 に 興 味 や 関 心 を も ち 」 で は 、 「集 団 生 活 と 役 割 ・責 任 」 や. 「き ま り 」 の 内 容 と 関 連 さ せ て 社 会 事 象 を よ り 深 く 理 解 さ せ. る具 体 例 が 示 さ れ て い る。 また 、 自動 販 売 機 の利 用 や 大 規 模 な 小 売 店 の利 用 な ど、 社 会 の 中 で 利 用 す る 機 械 、 施 設 を利 用 して 、 そ の 利 用 法 を 身 に つ け る こ と を挙 げ て いる。. オ.「 我 が 国 の 地 理 ・歴 史 」 の 具 体 例. 内容. 内容 の具 体 例. 1段 階 の. 「我 が 国 の い ろ い ろ な. 地 域 の 自然 や 生 活 の様 子 」. ・国 内 各 地 の 主 な 道 路 、 建 物 ・地 域 に あ る 主 な 山 脈 、 河 川 及 び 平 野. ・地域 の簡 単 な 地 図 や 交 通 の 路 線 図 ・ 自 分 が 住 ん で い る 市(町. 位 置 、 人 々 の 暮 らし方 ・公 害 、 災 害 の 予 防 や 環 境 「社 会 の 変 化 」. ・古 い 建 物 や 史 跡 ・地 域 の 文 化 財 や 行 事. 2段. 階. 「地 図 や 各 種 の 資 料 」. ・地 図 ・地 球 儀 ・各 種 グ ラ フ ・数 表. 20. 、 村)や. 県(都. 、 道 、 府)の.
(22) ・旧 い 地 図 と 最 新 の 地 図 の 比 較. 「社 会 の 変 化 」. ・人 口 の 変 化 の グ ラ フ 「我 が 国 の 地 理 ・歴 史 」 で は 、 地 図 や 各 種 の 資 料 を 用 い て 身 近 な 地 域 や 日 本 各 地 の 地 理 や 道 路 、 建 物 、歴 史 な どを理 解 させ る こ と をね らい と して い る 。 1段 階 の. 「我 が 国 の い ろ い ろ な 地 域 の 自 然 や 生 活 の 様 子 」 の 具 体 例 と し て は 、 生. 徒 の 暮 ら す 身 近 な 地 域 や 、 日 本 各 地 の 地 理 、道 路 、建 物 、公 害 や 災 害 を 挙 げ て い る 。 中 学 部 で 学 ん だ 身 近 な 地 域 を 発 展 さ せ 、 よ り詳 し く 捉 え さ せ よ う と し て い る 。 2段. 階 の. 「地 図 や 各 種 資 料 」 と し て 地 図 、 地 球 儀 、 各 種 グ ラ フ 、 数 表 が 挙 げ ら れ. て い る 。 これ らの 資 料 を使 い こなす 技 能 を 身 につ け させ る と と も に 、 根 拠 を持 っ て 事 実 を捉 え させ よ う と して い る。 「社 会 の 変 化 」 の 具 体 例 と し て は 、 古 い 建 物 や 史 跡 、 地 域 の 文 化 財 、 行 事 を 挙 げ て い る 。 時 間 的 な 変 化 は 目に見 えず 、 抽 象 的 な 内容 とな りが ち で あ る 。 知 的 障 害 児 は 抽 象 的 な 内 容 を 理 解 す る こ とが 難 し い と さ れ て お り 、 そ の 理 解 の 手 助 け に な る よ うに 、 具 体 的 な 建 物 や 行 事 を利 用 す る こ とが 挙 げ られ て い る 。 ま た 、 変 化 を視 覚 的 に 捉 え さ せ る た め に 旧 い 地 図 と新 し い 地 図 の 比 較 や 人 口 の 変 化 の グ ラ フ が 挙 げ られ て お り、 知 的 障 害 児 が 捉 えや す い よ う に 具 体 例 が 示 され て い る。. カ.「 外 国 の 様 子 」 の 具 体 例. 内容. 内容 の具 体 例. 「外 国 の 自 然 や 人 々 の 生 活 の 様 子 、 世 界 の 出来 事 」. ・外 国 の 政 治 、 経 済 、 文 化 、 ス ポ ー ツ な ど の 主 な 出 来 事 ・外 国 に 住 む 人 々 の 暮 ら し の 様 子 、 言 語 や 文 化 の 違 い ・外 国 の 時 事 問 題 ・国 際 連 合 や 国 と の 外 交 の 役 割. 「各 種 の 資 料 」. ・新 聞 、 テ レ ビ な ど の メ デ ィ ア ・地 図 、 地 球 儀 ・我 が 国 の 国 旗 、 外 国 の 国 旗 ・外 国 人 へ の イ ン タ ビ ュ ー '. ・イ ン タ ー ネ ッ ト. 「外 国 の 様 子 」 で は 、 各 種 の 資 料 を 用 い て 、 外 国 の 政 治 、 経 済 、 文 化 、 ス ポ ー ツ 、 人 々 の 生 活 を 知 る こ と や 世 界 の 時 事 問 題 を 知 る こ と で 、 外 国 に 興 味 を蒔 た せ 、 国 際 理 解 の 基 礎 を養 う こと をね ら い と して い る 。 「外 国 の 自 然 や 人 々 の 生 活 の 様 子 、 世 界 の 出 来 事 」 の 具 体 例 と し て 、 中 学 部 で 挙 げ られ た外 国 の 自然 、 時 事 問 題 、 人 々 の 暮 ら し、 ス ポ ー ツ に加 え て 外 国 の 政 治 、経 済 、 文 化 、 言 語 な どが 挙 げ ら れ て い る 。 「各 種 の 資 料 」 と し て 、 新 聞 、 テ レ ビ な ど の メ デ ィ ア 、 地 図 、 地 球 儀 、 国 旗 、 イ ン タ ー ネ ッ トな ど の 多 様 な 資 料 や 外 国 人 へ の イ ン タ ビ ュ ー な ど を 用 い て 、 外 国 の 様 子 を 理 解 さ せ よ う と して い る 。 そ れ に よ っ て 資 料 の 集 め 方 、 読 み と り方 、 情 報 の 比 較 な ど の 操 作 が で き る よ う に し よ う と して い る 。. 21.
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