このトピックは、NetBackup for VMware で BLIB ([Block Level Incremental (BLI) バッ クアップを実行する (Perform block level incremental backup)]) を使用する場合に適 用されます。
BLIB を NetBackup for VMware とともに使用するには、次の両方が該当する場合に既 存の vSphere Client のスナップショットを削除する必要があります。
■ 手動で仮想マシンのスナップショットを作成するために vSphere Client インターフェー スを使い、そのスナップショットは現在アクティブである。
第 7 章 バックアップサイズの縮小 151 vSphere Client のスナップショットの削除
■ vSphere Client のスナップショットを開始する前に、[Block Level Incremental (BLI) バックアップを有効にする (Enable block-level incremental backup)]機能が有効 になっている NetBackup ポリシーが仮想マシンをバックアップするために使用され ていない。
この場合、NetBackup は仮想マシンの BLIB を有効にできません。vSphere Client の スナップショットを削除する必要があります。その後、NetBackup ポリシーが実行されると きに、BLIB は有効になります。
NetBackup のブロックレベルバックアップについて、詳細情報を参照できます。
p.149 の 「VMware バックアップサイズの縮小について」 を参照してください。
p.150 の 「ブロックレベルバックアップ (BLIB): 完全と増分」 を参照してください。
vSphere Client のスナップショットを削除する方法
1 vSphere Client のインターフェースで、仮想マシン上を右クリックし、[スナップショッ
ト]>[スナップショットマネージャ]を選択します。
2 スナップショットを選択し、[削除]をクリックします。
3 BLIB で仮想マシンをバックアップするには、[Block Level Incremental (BLI) バッ クアップを有効にする (Enable block-level incremental backup)]を使用する NetBackup ポリシーをこの時点で実行できます。
このポリシーの NetBackup バックアップは、手動で vSphere Client を使って仮想 マシンのスナップショットを作成する場合でもストレージの最適化を使い続けます。
p.66 の 「ポリシーユーティリティでの VMware ポリシーの構成」 を参照してください。
第 7 章 バックアップサイズの縮小 152 vSphere Client のスナップショットの削除
仮想マシンのバックアップ
この章では以下の項目について説明しています。
■ 仮想マシンのバックアップ
■ アクティビティモニターを使用して仮想マシンバックアップを監視する
■ アクティビティモニターでジョブを個別に再起動する
■ vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) での NetBackup アクティビ ティの表示
■ 仮想マシンバックアップをレポートするための OpsCenter の使用
仮想マシンのバックアップ
このトピックは NetBackup for VMware に適用されます。
仮想マシンのバックアップは、NetBackup ポリシーから開始されます。バックアップは、ポ リシーから手動で開始したり、ポリシーで定義したスケジュールに従って自動的に実行す ることができます。
ポリシーを作成するには、NetBackup 管理コンソールの[ポリシー (Policies)]ユーティリ ティを使用するか、またはポリシーの構成ウィザードを使用することができます。
p.66 の 「ポリシーユーティリティでの VMware ポリシーの構成」 を参照してください。
p.65 の 「ポリシーウィザードからの VMware ポリシーの構成 」 を参照してください。
ポリシーとバックアップスケジュールについて詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol.
I』のバックアップポリシーの作成に関する章を参照してください。
8
既存のポリシーから仮想マシンを手動でバックアップする方法
1 NetBackup 管理コンソールの[ポリシー (Policies)]をクリックし、ポリシーを右クリッ
クして、[手動バックアップ (Manual Backup)]をクリックします。
[手動バックアップ (Manual Backup)]ダイアログボックスが表示されます。
2 バックアップのスケジュール形式を選択します。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 154 仮想マシンのバックアップ
3 バックアップ対象のクライアント (仮想マシン) を選択します。
ポリシーで仮想マシンの自動選択が構成されていたら、[クライアント (Clients)]ペイ ンには仮想マシンではなく VMware バックアップホストが表示されます。
4 [OK]をクリックして、バックアップを開始します。
5 ジョブの進捗を確認するには、NetBackup 管理コンソールで[アクティビティモニター (Activity Monitor)]をクリックします。
ジョブがアクティビティモニターに表示されるまで少し時間がかかる場合があります。
ジョブがすぐに表示されない場合は、別のバックアップを開始しないでください。し ばらく待ってもジョブが表示されない場合は、NetBackup 管理コンソールを閉じて、
再起動します。
VMware バックアップ要求が複数のジョブを起動することに注意してください。最初 のジョブはスナップショットを自動的に作成し、削除します。このジョブの[スケジュー ル (Schedule)]列には、ダッシュ (-) が表示されています。2 番目のジョブは、スナッ プショットから仮想マシンファイルをバックアップします。
アクティビティモニターを使用して仮想マシンバックアップ を監視する
このトピックは NetBackup for VMware に適用されます。
NetBackup アクティビティモニターを使用して、ポリシーのバックアップ対象である VMware
仮想マシンをトラッキングできます。
仮想マシンのバックアップを監視する方法
1 管理コンソールの左ペインで[アクティビティモニター (Activity Monitor)]をクリックし ます。
2 行に表示される各ジョブを確認します。
ポリシーが仮想マシンを (クエリーに基づいて) 自動的に選択する場合、バックアッ プはジョブの 3 世代で構成されます。
■ 最初のジョブで仮想マシンを検出します。このジョブは、[バックアップ (Backup)]
とラベル付けされます。(このジョブは、仮想マシンを選択するクエリーを使うポリ シーに一意です。)
■ 検出 ([バックアップ (Backup)]) ジョブは、仮想マシンの VMware スナップショッ トを作成する子ジョブを開始します。スナップショットジョブは各仮想マシンで開 始されます。ジョブのそれぞれが[スナップショット (Snapshot)]とラベル付けされ ます。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 155 アクティビティモニターを使用して仮想マシンバックアップを監視する
■ 各スナップショットジョブは、仮想マシンをバックアップする子ジョブを開始します。
バックアップジョブは各仮想マシンで開始されます。ジョブのそれぞれが[バック アップ (Backup)]とラベル付けされます。
ジョブの流れは次のとおりです。
discovery job --> snapshot job --> backup job
3 検出ジョブから仮想マシンのバックアップジョブまでトレースするには、[ジョブ ID (Job ID)]列と[親ジョブ ID (Parent Job ID)]列を確認します。
この例では、検出ジョブは 119 です。ジョブ 119 はジョブ 120 (スナップショット) を 開始しました。ジョブ 120 はジョブ 121 (バックアップ) を開始しました。
4 ジョブの行を右クリックし、[詳細 (Details)]をクリックします。
[ジョブの詳細 (Job Details)]画面上で[状態の詳細 (Detailed Status)]タブをクリッ クして、ジョブに関する詳細情報を表示します。
5 列がアクティビティモニターに表示されない場合、あるいは列の並びを変える場合、
次のように操作します。
■ [ジョブ (Jobs)]ペインのどこでもよいので右クリックし、[列 (Columns)]>[レイア ウト (Layout)]をクリックします。
■ 表示、非表示、再配置の対象とするヘッダーの行をクリックします ([親ジョブ ID (Parent Job ID)]など)。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 156 アクティビティモニターを使用して仮想マシンバックアップを監視する
■ [上に移動 (Move Up)]、[下に移動 (Move Down)]、[表示 (Show)]、[非表示 (Hide)]を必要に応じて使用します。
■ [OK]をクリックします。列はアクティビティモニターで表示可能になります。
p.71 の 「[属性 (Attributes)]タブでポリシーごとのジョブ数を制限する (VMware)」 を参 照してください。
p.157 の 「アクティビティモニターでジョブを個別に再起動する」 を参照してください。
p.153 の 「仮想マシンのバックアップ」 を参照してください。
p.160 の 「仮想マシンバックアップをレポートするための OpsCenter の使用」 を参照して
ください。
アクティビティモニターでジョブを個別に再起動する
このトピックは仮想マシンを自動的に選択する NetBackup のポリシー (仮想マシンイン テリジェントポリシー) に関します。
バックアップのためポリシーが自動的に仮想マシンを選択する場合、仮想マシンジョブを 個別に再起動できます。この機能はポリシーが多数の仮想マシンをバックアップする場 合に便利です。ポリシー全体を再実行する代わりに、1 つ以上のジョブの個別に再起動 できます。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 157 アクティビティモニターでジョブを個別に再起動する
アクティビティモニターでジョブを個別に再起動する方法
◆ アクティビティモニターにおいて、ジョブを右クリックし、[ジョブの再起動 (Restart Job)]を選択してください。
場合によっては、子ジョブを再起動するために親ジョブを再起動する必要がありま す。
p.155 の 「アクティビティモニターを使用して仮想マシンバックアップを監視する」 を参照
してください。
vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) での NetBackup アクティビティの表示
VMware vCenter では、NetBackup で仮想マシンのバックアップ処理を記録できます。
vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) でのイベントを、任意の親オブ ジェクトのレベル (フォルダ、データセンター、クラスタ、ホストなど) で表示できます。また 仮想マシンのイベントも表示できます。
メモ: NetBackup プラグインは必要ありません。
ポリシーの[ポスト vCenter イベント (Post vCenter events)]オプションを有効にしてい ることを確認します。
p.79 の 「VMware - 詳細属性ダイアログ」 を参照してください。
vSphere Web Client でバックアップイベントと前回のバックアップ時刻を表示する方法
1 vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) を開きます。
2 [ホーム (Home)] > [イベント (Events)]に移動します。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 158 vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) での NetBackup アクティビティの表示
3 [イベントコンソール (Event Console)]で、検索フィールドに NetBackup と入力し ます。
NetBackup の各イベントについて、以下の詳細が示されます。
NetBackup 処理が成功または失敗したか、およびポリシーの詳細 と期間が示されます。イベントの行をクリックすると、[イベントの詳細 (Event Details)]ペインに同じ情報が表示されます。
説明
種類は、成功した処理については[情報 (Information)]、失敗した 処理については[エラー (Error)]と表示されます。
形式
イベントの日時。
日時 (Date Time)
使用されません。
作業
バックアップされた仮想マシン。
[概略 (Summary)]タブを表示するには、仮想マシンのリンクをクリッ クします。
メモ: vSphere 6.5 の[概略 (Summary)]タブの[カスタム属性 (Custom Attributes)]で、NB_LAST_BACKUP 属性にその仮想マシ ンの前回のバックアップのタイムスタンプが表示されます。
ターゲット
バックアップを実行したユーザー。
ユーザー
4 特定のオブジェクト (ESX ホストや VM) のバックアップイベントを表示するには、オ ブジェクトを選択して次の操作を行います。
■ [監視 (Monitor)]タブをクリックします。
第 8 章 仮想マシンのバックアップ 159 vSphere Web Client または vSphere Client (HTML5) での NetBackup アクティビティの表示