仮想マシンのバックアップまたはリストアでは、NetBackup サーバーは VMware ESX サーバー、VMware vCenter Server または VMware vCloud サーバーへのログオンク レデンシャルを要求します。NetBackup 管理コンソールで、次の手順を実行します。
NetBackup クレデンシャルを追加する方法
1 [メディアおよびデバイスの管理 (Media and Device Management)]>[クレデンシャ ル (Credentials)]>[仮想マシンサーバー (Virtual Machine Servers)]をクリックし ます。
2 [処理 (Actions)]>[新規 (New)]>[新しい仮想マシンサーバー (New Virtual Machine Server)]をクリックします。
3 [新しい仮想マシンサーバー (New Virtual Machine Server)]ダイアログボックスで、
仮想マシンサーバー (ESX Server、vCenter Sertver か vCloud Server) の名前を 入力します。
メモ: DNS と VMware サーバーで登録されているのと同じ形式 (短縮名または完 全修飾名のどちらか) でサーバー名を入力してください。
p.50 の 「VMware Managed Object Browser を使ったサーバー名の検証」 を参 照してください。
第 4 章 NetBackup と VMware の通信の構成 45 VMware の NetBackup クレデンシャルの追加
メモ: ここに入力する vCenter 名は、vCenter で VimApiUrl 名と Runtime 名に設 定されている名前と一致する必要があります。これらの名前の vCenter での設定方 法と、vSphere 用 NetBackup プラグインに関連した追加の vCenter 命名要件に ついて詳しくは、『NetBackup Plug-in for VMware vSphere Web Client ガイド』の vCenter での一貫性のある命名に関するトピックを参照してください。
http://www.veritas.com/docs/000003214
メモ: 完全修飾名の使用が推奨されます。名前全体は空白や null 要素なしで正し く形成する必要があります。たとえば、完全修飾名はドメイン名を含み、ピリオド(.)で 終わらない必要があります。
メモ: ESX サーバー名は大文字と小文字を区別します。VMware 環境でのものと同 じ ESX サーバー名を正確に入力します。大文字と小文字が不適切な場合は、クレ デンシャルの検証は失敗し、次が表示されます「... <correct_name_of_server>を 想定しています」。
次のいずれかの理由で NetBackup はこのサーバーへアクセスする必要がありま す。
■ サーバーの仮想マシンを参照してバックアップするため。
■ サーバーを仮想マシンをリストアするための対象として使うため。
このサーバーの種類 (vCenter、ESX、またはリストア専用の ESX) を識別する には次のダイアログボックスを使います。
4 [新しい仮想マシンサーバー (New Virtual Machine Server)]ダイアログボックスの
[クレデンシャル (Credentials)]ペインで、次の項目を入力します。
仮想マシンサーバー形式 (Virtual machine server type)
NetBackup がアクセスする必要がある VMware サーバーの種類を選択します。
■ VMware VirtualCenter サーバー
ESX Server を管理する vCenter (VirtualCenter) Server を指定します。この サーバーの仮想マシンをバックアップするポリシーを作成すると、NetBackup は このサーバーを参照し、その仮想マシンをリストできます。クレデンシャルが vCenter Server にフルアクセス権限を提供している場合、このサーバーに仮想 マシンをリストアできます。
注意: この vCenter Server が管理する個々の ESX Server のログオンクレデン シャルを入力しないでください。NetBackup は、vCenter のクレデンシャルのみ を必要とします。ESXi サーバーとそれを管理する vCenter の両方のクレデン シャルを入力すると、次のような問題が発生する可能性があります。
第 4 章 NetBackup と VMware の通信の構成 46 VMware の NetBackup クレデンシャルの追加
■ VMware インテリジェントポリシー (VIP) は、重複する VM が検出されるため に失敗する可能性があります。
■ VM (VIP ではない) を手動で選択する場合: NetBackup が ESXi サーバー を使用して VM のバックアップを試行すると、タグとカスタム属性 (vCenter が必要) が原因で、断続的に問題が発生する可能性があります。
■ VMware ESX Server
vCenter Server が管理しないスタンドアロン ESX Server を指定します。
NetBackup は ESX Server を参照してバックアップ対象の仮想マシンのリスト を表示できます。また、この ESX Server に仮想マシンをリストアすることもでき ます。リストアのターゲットとしてサーバーを使うためには、ESX Server にフルア クセス権限を提供するクレデンシャルを入力してください。
■ VMware Restore ESX Server
NetBackup が仮想マシンをリストアできる ESX Server を指定します。サーバー
にフルアクセス権限を提供するクレデンシャルを入力する必要があります。
メモ: NetBackup はリストアする場合にのみこの種類のサーバーにアクセスしま す。バックアップの場合はアクセスしません。
Restore ESX Server の種類には、次の利点があります。
■ 何百ものホストがある大規模環境では、NetBackup は vCenter Server へ のフルアクセスを必要としない場合があります。Restore ESX Server の種 類を使うと、リストア専用である単一 ESX Server へのフルアクセスを NetBackup に与えることができます。
■ Restore ESX Server に直接実行する SAN ベースのリストアは vCenter Server を通して実行するリストアよりも高速です。
■ vCenter 5.x またはそれ以降のサーバーが管理する ESX 5.x またはそれ以
降のサーバーへのリストアが許可されます。NetBackup は仮想マシンを作 成するのに vCenter を使います。その後で、NetBackup はサーバーの Restore ESX Server クレデンシャルを使用して ESX Server に直接 .vmdk ファイルを書き込みます。
メモ: VMware 社では、vCenter が管理する ESX 5.x 以降のサーバーへの仮 想マシンの直接リストアをサポートしません。仮想マシンをリストアするには、宛先 として vCenter サーバーを選択します。代わりに、独立した ESX Server をリス トアに使用するように設定できます。[VMware Restore ESX Server]形式を使 用して、ESX Server の NetBackup リストアクレデンシャルを追加する必要があ ります。
第 4 章 NetBackup と VMware の通信の構成 47 VMware の NetBackup クレデンシャルの追加
Restore ESX Server について詳しくは、次のVeritasの TechNote を参照して ください。
https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.000007351
■ VMware vCloud Director (VMware vCloud Director)
vCloud Director サーバーを指定します。NetBackup はこのサーバーの vCloud 環境を参照してバックアップ対象の仮想マシンのリストを表示できます。また、こ の Server に仮想マシンをリストアすることもできます。
メモ: システム管理者アカウントのクレデンシャルが必要です。
メモ: vCloud Director にバックアップやリストアするには、vCloud と vCenter 両 方のクレデンシャルが必要です(VMware VirtualCenter サーバー)。
メモ: vCloud 環境でロードバランサを使用して複数のセル (ノード) を管理する 場合は、セルではなく、ロードバランサのクレデンシャルを追加します。vCloud Director に複数のセルがあり、ロードバランサがない場合は、すべてのセルでは なく、1 つのセルのみのクレデンシャルを追加します。注意: また、Domain Name System (DNS) がロードバランサまたはセルの名前を解決できない場合は、次 を実行します: ロードバランサまたはセルの IP アドレスを指定する VMware の バックアップホストの hosts ファイルに行を含める。
ユーザー名 (User name)
仮想マシンサーバーのユーザー名を入力します。ユーザー名に空白は使用できま せん。
ユーザー名とドメイン名を入力するには、次のようにバックスラッシュで区切ります。
domain¥username パスワード (Password)
仮想マシンサーバーのパスワードを入力します。
バックアップホスト (For backup host)
クレデンシャルを検証する特定のバックアップホストを選択できます。プルダウンリス トに表示されるホストは、メディアサーバー、または[ホストプロパティ(Host
Properties)]、[VMware アクセスホスト(VMware Access Hosts)] 以下で追加され ている NetBackup クライアントになることに注意してください。
サポート対象のバックアップホストプラットフォームのリストについては、次の場所から 入手できる NetBackup ソフトウェア互換性リストを参照してください。
NetBackup マスター互換性リスト
第 4 章 NetBackup と VMware の通信の構成 48 VMware の NetBackup クレデンシャルの追加
p.44 の 「NetBackup への VMware バックアップホストの追加」 を参照してくださ い。
[バックアップホスト (Backup Host)]が[<任意> (<Any>)] (デフォルト) に設定され ている場合、NetBackup は各バックアップホストを使用してクレデンシャルを順に検 証するように試みます。NetBackup は検証が特定のバックアップホストで成功する か、またはバックアップホストのリストの最後に達するまでチェックを続行します。
検証時、バックアップホストを選択しなければ、初めて入力したユーザー名またはパ スワードは無効な場合に削除されます。検証が何らかの理由で失敗すれば、エント リが削除されます。
VMware バックアップホストが 6.5.4 より前のバージョンの NetBackup を実行して いる場合は、クレデンシャルは検証されません。エラーメッセージが表示されます。
入力したクレデンシャルが VMware サーバーに対して正しいことを確認する必要が あります。クレデンシャルが正しい場合は、エラーメッセージは無視できます。
ポート番号を使用して接続 (Connect using port number)
VMware サーバーでデフォルトのポート番号が変更されていない場合、ポートの指 定は不要です。その場合、[ポート番号を使用して接続 (Connect using port number)]フィールドにチェックマークが付いていないことを確認してください。
異なるポートを使うように VMware サーバーが構成されている場合、[ポート番号を 使用して接続 (Connect using port number)]フィールドをクリックし、そのポート番 号を指定してください。
5 [OK]をクリックします。
6 使用するサイトに複数のスタンドアロン ESX Server が存在する場合は、[仮想マシ ンサーバー (Virtual Machine Server)]ダイアログボックスを使用して各 ESX Server のクレデンシャルを入力します。
7 NetBackup マスターサーバーがクラスタ化されている場合、もう一方のマスターサー
バーノードで以下の操作を実行し、各バックアップホストのクレデンシャルを確認しま す。
■ 次のマスターサーバーノードにフェールオーバーし、そのノードをアクティブノー ドにします。
■ アクティブノードで、[メディアおよびデバイスの管理 (Media and Device Management)] > [クレデンシャル (Credentials)]> [仮想マシンサーバー (Vertual Machine Servers)]の順にクリックして仮想マシンサーバーのクレデン シャルをダブルクリックします。
■ [バックアップホスト (For backup host)]フィールドで特定のバックアップホストを 選択します ([Any (任意)]を選択しないでください)。
バックアップホストがリストに表示されない場合、バックアップホストの正しいクレ デンシャルを追加する必要があります([処理 (Actions)]>[新規 (New)]>[新し い仮想マシンサーバー (New Virtual Machine Server)]をクリックします)。
第 4 章 NetBackup と VMware の通信の構成 49 VMware の NetBackup クレデンシャルの追加