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NetBackup クエリービルダーの例

ドキュメント内 Veritas NetBackup™ for VMware 管理者ガイド (ページ 119-145)

この項は、NetBackup for VMware のポリシー構成に適用されます。クエリービルダーを 使用して、バックアップする VMware 仮想マシンを自動選択する規則を入力できます。

次の表に、問い合わせ規則の例を示します。

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 119 NetBackup クエリービルダーの例

クエリービルダーを使うには、[クライアント (Clients)]タブで[VMware インテリジェントポ リシーの問い合わせを通じて自動的に選択 (Select automatically through VMware Intelligent Policy query)]をクリックする必要があります。

クエリーの AND と OR の違いについては別のトピックで説明します。

p.118 の 「クエリーの AND と OR」 を参照してください。

表 6-8 クエリービルダーの例

バックアップジョブの実行時の問い合わせ結果 問い合わせの例

すべての仮想マシンがバックアップリストに追加されます。ホスト名を持た ないか、または表示名に無効な文字がある仮想マシンは例外です。

p.143 の 「[問い合わせのテスト (Test Query)]の結果の[選択項目 (Selecction)]列に対するプライマリ VM の識別子パラメータの効果」 を 参照してください。

問い合わせ規則を指定しない ([問い合わせ (Query)]ペインは空)

表示名に文字列「prod」が含まれるすべての仮想マシンがバックアップリ ストに追加されます。

p.143 の 「[問い合わせのテスト (Test Query)]の結果の[選択項目 (Selecction)]列に対するプライマリ VM の識別子パラメータの効果」 を 参照してください。

Displayname Contains "prod"

電源が入っているすべての仮想マシンがバックアップリストに追加されま す。

powerstate Equal "poweredOn"

ゲスト OS が Windows 7 であるすべての仮想マシンがバックアップリス トに追加されます。

VMGuestOS Equal "windows7Guest"

「grayfox7」と「grayfox9」という名前の仮想マシンがバックアップリストに 追加されます。(値ごとに引用符で囲み、カンマで区切る必要があること に注意してください。)

DisplayName AnyOf "grayfox7”,"grayfox9"

データストア Storage_1 内: 電源が入っていて、ゲスト OS が Red Hat Linux 4 である仮想マシンがすべてバックアップリストに追加されます。

powerstate Equal "poweredOn"

AND Datastore Equal "Storage_1"

AND VMGuestOS Equal "rhel4Guest"

vCenter Server が vCenterServer_1 で、名前に「prod」が含まれる、

ESX Server の仮想マシンがバックアップリストに追加されます。

vCenter Equal "vCenterServer_1"

AND ESXserver Contains "prod"

クラスタが VMcluster_1 で、ホスト名に「Finance」が含まれる、ESX Server が ESX_1、ESX_2、ESX_3 のすべての仮想マシンがバックアッ プリストに追加されます。

Cluster Equal "VMcluster_1"

AND ESXserver AnyOf

"ESX_1","ESX_2","ESX_3"

AND VMHostName Contains "Finance"

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 120 NetBackup クエリービルダーの例

バックアップジョブの実行時の問い合わせ結果 問い合わせの例

名前が「Prod」で始まるか、または名前が「VM_test」ではない任意のフォ ルダの仮想マシンがバックアップリストに追加されます。

VMFolder StartsWith "Prod"

OR VMFolder NotEqual "VM_test"

p.121 の 「クエリーの IsSet 演算子」 を参照してください。

IsSet を使用した例

このクエリーでは、データセンターに「prod」が含まれ、ユーザー指定タ グが「Finance」の仮想マシンがすべて選択されます。

Datacenter Contains "prod" AND Tag Equal

"Finance"

データセンターが「prod」である仮想マシンを選択しますが、ユーザー指 定タグ「Test」を持つ仮想マシンを除外します。

Datacenter Equal "prod" AND NOT Tag Equal

"Test"

詳細モードで問い合わせ規則を参照するには、[詳細 (Advanced)]をクリックします。規 則をグループ化するためのカッコの使用は、詳細モードでのみサポートされます。

p.117 の 「詳細モードでのクエリービルダーの使用」 を参照してください。

p.112 の 「仮想マシンの自動選択の構成」 を参照してください。

クエリーの IsSet 演算子

この項は、NetBackup for VMware のポリシー構成に適用されます。クエリービルダーを 使用して、バックアップする VMware 仮想マシンを自動選択する規則を入力できます。

問い合わせでは、IsSet 演算子を使用して、ある特定の仮想マシンをバックアップに含め るか、またはバックアップから除外できます。

たとえば、[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラメータが VM ホスト名に 設定されていると、NetBackup はホスト名を持たないバックアップ用仮想マシンを識別す ることができません。バックアップリストからそのような仮想マシンを除外するために IsSet を使うことができます。

表 6-9 IsSet 演算子を使用した問い合わせの例 仮想マシンの選択に対する問い合わせの影響 IsSet 演算子を使用した問い合わせ

規則

INCLUDED: クラスタ内の仮想マシンに VMware DNS 名も存在する場合に、名 前に文字列「dev」が含まれるクラスタ内の仮想マシン。

EXCLUDED: VMware DNS 名が存在しない仮想マシン。

この問い合わせに VMDNSName IsSet がなければ、DNS 名のない仮想マシン は除外できません。それらは[失敗 (FAILED)]としてリストされます。

クラスタに含まれる「dev」

と VMDNSName IsSet

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 121 クエリーの IsSet 演算子

仮想マシンの選択に対する問い合わせの影響 IsSet 演算子を使用した問い合わせ

規則

INCLUDED: 仮想マシンにホスト名があり、表示名に文字列「prod」を含んでいる 仮想マシン。

EXCLUDED: ホスト名がない仮想マシン。

この問い合わせに VMHostName IsSet がなければ、ホスト名のない仮想マシン は除外できません。それらは[失敗 (FAILED)]として一覧表示されます。

Displayname Contains "prod"

AND VMHostName IsSet

ポリシーの[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラメータは、NetBackup がどの仮想マシンをバックアップできるかに大きく影響します。このパラメータは問い合わ せのテスト結果に影響します。

p.143 の 「[問い合わせのテスト (Test Query)]の結果の[選択項目 (Selecction)]列に対 するプライマリ VM の識別子パラメータの効果」 を参照してください。

複数のポリシーによる仮想マシンの選択について

このトピックは、NetBackup for VMware のポリシー構成に適用されます。クエリービル ダーを使って、バックアップする VMware 仮想マシンを自動選択する規則を入力するこ とができます。

一貫性のない命名規則を使用した仮想マシンが仮想環境内に多くある場合は、連携し て動作する複数のポリシーが必要な場合もあります。バックアップするすべての仮想マシ ンを自動的に選択する単一のポリシーを作成することは困難なことがあります。

このような場合は、各ポリシーが環境の一部をバックアップするように複数のポリシーを構 成します。あるポリシーは、仮想マシンの特定のセットまたはグループをバックアップしま す (ホスト名がある仮想マシンなど)。第 2 のポリシーは、最初のポリシーによってバック アップされなかった仮想マシンの異なるグループをバックアップします。すべてのポリシー が動作したら、すべての仮想マシンがバックアップ済みです。

次の表は、3 段階で仮想環境をバックアップするように設計されているポリシーを記述し たものです。各ポリシーが[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラメータの 異なる設定に依存することに注意してください。

表 6-10 段階的に仮想マシンをバックアップする 3 つのポリシー バックアップの結果

クエリービルダーの規則 ポリシー

このポリシーは、ホスト名を持つすべての仮想マシンをバッ クアップします。ホスト名がない仮想マシンは、バックアップ から除外されます。

VMHostName IsSet 最初のポリシー

[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラ メータ: VM ホスト名

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 122 複数のポリシーによる仮想マシンの選択について

バックアップの結果 クエリービルダーの規則

ポリシー

このポリシーは、ホスト名がなく、有効な表示名を持つすべ ての仮想マシンをバックアップします。ホスト名や有効な表 示名がない仮想マシンはバックアップから除外されます。

p.38 の 「プライマリ VM 識別子に対する NetBackup の文 字制限」 を参照してください。

NOT VMHostName IsSet AND VMHasVDSName Equal 'TRUE'

第 2 のポリシー

[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラ メータ: VM 表示名

このポリシーは最初の 2 つのポリシーでバックアップされな かった仮想マシンをバックアップします。このポリシーは、ホ スト名や有効な表示名がなく、UUID を持つ仮想マシンを 選択します。

NOT VMHostName IsSet AND NOT VMHasVDSName Equal 'TRUE'

第 3 のポリシー

[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラ メータ: VM UUID

[プライマリ VM 識別子 (Primary VM identifier)]パラメータと、このパラメータが仮想マ シンの選択に与える影響に関して、より多くの情報が利用可能です。

p.143 の 「[問い合わせのテスト (Test Query)]の結果の[選択項目 (Selecction)]列に対 するプライマリ VM の識別子パラメータの効果」 を参照してください。

p.105 の 「NetBackup の問い合わせ規則の基本原則」 を参照してください。

問い合わせの演算の順序 (優先度規則)

このトピックは、NetBackup for VMware のポリシー構成に適用されます。クエリービル ダーを使って、バックアップする VMware 仮想マシンを自動選択する規則を入力するこ とができます。

このトピックの情報は、プログラミング言語における優先度を理解する上級ユーザー用で す。クエリービルダーでは、演算が行われる順序によって、選択およびバックアップされ る仮想マシンが決まることがあります。

次の表は、演算の順序 (優先度) を優先度が高い順にリストしたものです (7 が最も高い)。

たとえば、優先度が 6 の演算 (Contains など) は、優先度が 5 の演算 (Greater など) の前に評価されます。

表 6-11 演算の順序

優先度 説明

操作

x が true (ゼロ以外) なら値 0 を、x が false (0) な 7 ら値 1 を生成する

!x

y が x のどこかに存在する 6 x Contains y

x が y で始まる 6 X StartsWith y

x が y で終わる 6 X EndsWith y

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 123 問い合わせの演算の順序 (優先度規則)

優先度 説明

操作

x がリストに表示される 6 x AnyOf list

x が y より大きい 5 x Greater y

x が y 以上である 5 x GreaterEqual y

x が y 未満である 5 x Less y

x が y 以下である 5 x LessEqual y

x が y と等しい 4 x Equal y

x が y と等しくない 4 x NotEqual y

演算子は、x が true (ゼロ以外) なら値 0 を、x が 3 false (0) なら値 1 を生成する

Not x

x と y が両方 true なら true 2 x And y

x または y が true なら true 1 x OR y

次の点に注意してください。

AND の方が OR よりも高い優先度を持っています。

クエリービルダーの詳細モードでは、カッコを使って、AND または OR を使う規則の 評価の順序を変更できます。

p.125 の 「複合問い合わせのカッコ」 を参照してください。

クエリービルダーの詳細モードでは、2 つ以上の演算を AND または OR により結合 せずに単一の規則内で組み合わせることができます。優先度は、演算が規則内で評 価される順序を決定します。

3 つの演算が含まれている規則の例:

Displayname StartsWith “L” NotEqual Displayname contains “x”

この規則により次の仮想マシンが選択されます。

名前が L で始まるが、x は含まない仮想マシン。

名前が L で始まらないが、x を含む仮想マシン。

説明: StartsWith 演算と Contains 演算の優先度が 6 であるのに対し、NotEqual の 優先度はそれより低い 3 です。左から開始して、StartsWith 演算が最初に評価され、

Contains 演算が次に評価されます。最後に評価される演算は Not Equal です。

p.117 の 「詳細モードでのクエリービルダーの使用」 を参照してください。

p.105 の 「NetBackup の問い合わせ規則の基本原則」 を参照してください。

第 6 章 VMware インテリジェントポリシーの構成 124 問い合わせの演算の順序 (優先度規則)

ドキュメント内 Veritas NetBackup™ for VMware 管理者ガイド (ページ 119-145)