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qtreeでのクォータの処理

クォータを作成する際に、qtreeをターゲットにすることができます。このようなクォータを、ツリー ク ォータと呼びます。特定のqtreeに対して、ユーザクォータやグループクォータを作成することもで きます。また、FlexVolのクォータは、そのボリュームに含まれるqtreeに継承される場合がありま す。

ツリー クォータの機能

qtreeをターゲットとしてクォータを作成して、ターゲットのqteeの大きさを制限できます。これらのクォ

ータは、ツリー クォータとも呼ばれます。

qtreeにクォータを適用すると、ディスク パーティションと同じような結果が得られます。ただし、クォ ータを変更することで、qtreeの最大サイズをいつでも変更できます。ツリークォータを適用すると、

Data ONTAPは所有者に関係なくqtreeのディスクスペースとファイル数を制限します。書き込み操

作によってツリー クォータを超える場合、rootユーザとBUILTIN\Administratorsグループのメンバ ーを含むすべてのユーザはqtreeへの書き込みを行うことができません。

注: クォータのサイズは、利用可能なスペースの量を保証するものではありません。クォータの サイズは、qtreeで使用できる空きスペースの量よりも多く設定できます。volume quota reportコマンドを使用すると、qtree内で実際に利用可能なスペースの量を判断できます。

qtreeでのユーザ クォータおよびグループ クォータの処理

ツリー クォータは、qtreeの全体的なサイズを制限します。個別のユーザまたはグループがqtree全 体を使用するのを防ぐには、そのqtreeのユーザクォータまたはグループクォータを指定します。

qtree内のユーザ クォータの例

vol2にユーザ クォータがないとします。corp\kjonesというユーザが、vol2に存在する重要な qtreeであるqt1で大量のスペースを使用しています。この場合、次のコマンドを使用して、こ のユーザのqtreeでのスペースを制限できます。

volume policy rule create vserver vs0 policyname quota_policy_0 -volume vol2 -type user -target corp\kjones -qtree qt1 -disk-limit 20MB -threshold 15MB

関連コンセプト

ユーザおよびグループでのクォータの処理(95ページ)

FlexVol上のデフォルトのツリー クォータによる派生ツリー クォータの作成

FlexVol上にデフォルトのツリー クォータを作成すると、そのボリューム内のすべてのqtreeに、対応 する派生ツリークォータが自動的に作成されます。

これらの派生ツリークォータには、デフォルトのツリークォータと同じ制限があります。追加のクォ ータが存在しない場合、制限は次のような影響を与えます。

• ユーザはそのボリューム全体で割り当てられているスペースと同じスペースをqtreeで使用でき ます(ただし、ルートまたは別のqtreeでのスペースの使用によってそのボリュームの制限値を 超えていない場合)。

• 1つのqtreeで、ボリュームの全容量を使用できます。

ボリューム上のデフォルトのツリー クォータの存在は、そのボリュームに追加されるすべての新し いqtreeに継続的に影響します。新しいqtreeが作成されるたびに、派生ツリー クォータも作成されま す。

あらゆる派生クォータと同様に、派生ツリークォータは次のように動作します。

• ターゲットに明示的クォータがまだ存在しない場合のみ作成されます。

• クォータ レポートに表示されますが、volume quota policy rule showコマンドを使用して クォータ ルールを表示する場合には表示されません。

派生ツリー クォータの例

3つのqtree(proj1、proj2、およびproj3)を持つボリュームが存在し、唯一のツリークォータが ディスク サイズを10GBに限定するproj1 qtree上の明示的クォータであるとします。このボリュ ームでデフォルトのツリー クォータを作成し、ボリュームのクォータを再初期化すると、クォー タレポートは4つのツリークォータが含まれた状態になります。

----Disk---- ----Files--- Quota Volume Tree Type ID Used Limit Used Limit Specifier --- --- --- --- --- --- --- --- vol1 proj1 tree 1 0B 10GB 1 - proj1 vol1 tree * 0B 20GB 0 - * vol1 proj2 tree 2 0B 20GB 1 - proj2 vol1 proj3 tree 3 0B 20GB 1 - proj3 ...

最初の行には、proj1 qtree上の当初の明示的クォータが示されます。このクォータは変化し ません。

2行目には、ボリューム上の新しいデフォルトのツリー クォータが示されます。アスタリスク

(*)(クォータ指定子)は、これがデフォルト クォータがあることを示しています。このクォータ は、作成したクォータルールの結果です。

最後の2つの行には、proj2およびproj3 qtreeの新しい派生ツリークォータが示されます。

Data ONTAPによって、これらのクォータがボリューム上のデフォルトのツリー クォータの結 果として自動的に作成されます。これらの派生ツリークォータには、ボリューム上のデフォル トのツリークォータと同じ20GBのディスク制限があります。proj1 qtreeにはすでに明示的クォ ータが存在するため、proj1 qtreeにはData ONTAPにより派生ツリー クォータが作成されま せんでした。

関連コンセプト

派生クォータの機能(92ページ)

FlexVolのデフォルト ユーザ クォータがそのボリュームのqtreeのクォータに与える影響

FlexVolにデフォルトユーザクォータが定義されている場合、明示的ツリークォータまたは派生ツ

リークォータが存在する、そのボリュームに含まれるすべてのqtreeにデフォルトユーザクォータが 自動的に作成されます。

qtreeにデフォルト ユーザ クォータがすでに存在する場合は、そのボリュームにデフォルト ユーザ クォータが作成されるときにqtreeのデフォルトユーザクォータが影響を受けることはありません。

qtreeに自動的に作成されるデフォルトユーザクォータには、ユーザがボリュームに作成するデフ

ォルト ユーザ クォータと同じ制限があります。

qtreeの明示的ユーザクォータは、管理者が作成したqtree上のデフォルトユーザクォータを無効

化するのと同様に、自動的に作成されるデフォルトユーザクォータを無効化します(自動的に作成 されるデフォルト ユーザ クォータによって適用される制限を置き換えます)。

関連コンセプト

デフォルトのユーザ クォータおよびグループ クォータで派生クォータを作成する方法(96ページ)

qtree の変更がクォータに与える影響

qtreeを削除したり、名前やセキュリティ形式を変更したりすると、現在適用されているクォータに応 じて、Data ONTAPが適用するクォータが変更される場合があります。

qtreeの削除がツリー クォータに与える影響

qtreeを削除すると、そのqtreeに適用されるクォータはすべて、明示的クォータか派生的クォータか

にかかわらず、Data ONTAPによって適用されなくなります。

クォータ ルールが維持されるかどうかは、qtreeを削除した場所によって決まります。

• Data ONTAPを使用してqtreeを削除した場合、ツリークォータのルールや、qtreeに設定されて

いるユーザおよびグループクォータのルールも含め、削除したqtreeのクォータルールは自動 的に削除されます。

• CIFSまたはNFSクライアントを使用してqtreeを削除した場合、クォータの再初期化時のエラー

発生を避けるため、このクォータのルールをすべて削除する必要があります。削除したqtreeと 同じ名前の新しいqtreeを作成した場合、既存のクォータルールは、クォータを再初期化するま で新しいqtreeに適用されません。

qtreeの名前変更がクォータに与える影響

Data ONTAPを使用してqtreeの名前を変更すると、そのqtreeのクォータ ルールは自動的に更新さ れます。CIFSまたはNFSクライアントを使用してqtreeの名前を変更する場合、そのクォータのすべ てのクォータルールを更新する必要があります。

注: CIFSまたはNFSクライアントを使用してqtreeの名前を変更した場合に、クォータを再初期化 する前にそのqtreeのクォータ ルールを新しい名前で更新しないと、クォータはそのqtreeに適用

されず、qtreeの明示的クォータ(ツリークォータ、およびそのqtreeのユーザクォータまたはグル

ープクォータを含む)は派生クォータに変換される可能性があります。

qtreeのセキュリティ形式の変更がユーザ クォータに与える影響

アクセス制御リスト(ACL)は、NTFSまたは混合のセキュリティ形式ではqtreeに適用できますが、

UNIXセキュリティ形式では適用できません。そのため、qtreeのセキュリティ形式を変更すると、ク ォータの計算方法が変わる可能性があります。qtreeのセキュリティ形式を変更した場合は、必ずク ォータを再初期化してください。

qtreeのセキュリティ形式をNTFS形式または混合形式からUNIX形式に変更した場合、そのqtree内

のファイルに適用されたACLはすべて無視され、ファイルの使用量はUNIXユーザIDに基づいて 加算されるようになります。

qtreeのセキュリティ形式をUNIX形式から混合形式またはNTFS形式に変更した場合は、それまで 非表示だったACLが表示されるようになります。また、無視されていたACLが再び有効になり、

NFSユーザ情報が無視されます。既存のACLがない場合、NFS情報がクォータの計算で引き続き 使用されます。

注: qtreeのセキュリティ形式を変更したあとは、UNIXユーザとWindowsユーザ両方のクォータの

使用が正しく計算されるように、そのqtreeを含むボリュームのクォータを再初期化する必要があ ります。

qtreeのセキュリティ形式の変更によって、特定のqtree内のファイルの使用量を加算されるユ

ーザがどのように変わるかについての例を次に示します。

qtree AではNTFSセキュリティが有効であり、ACLによってWindowsユーザcorp\joeに5MBの ファイルの所有権が与えられているとします。ユーザcorp\joeには、qtree Aについて5MBの ディスク スペース使用量が加算されています。

ここで、qtree Aのセキュリティ形式をNTFS形式からUNIX形式に変更します。クォータの再

初期化を行うと、Windowsユーザcorp\joeに対して、このファイルが加算されなくなります。代 わりに、ファイルのUIDに対応するUNIXユーザに対して、このファイルが加算されます。

UIDは、corp\joeにマッピングされたUNIXユーザまたはルートユーザになります。

クォータをアクティブ化する方法

新しいクォータとクォータに対する変更は、アクティブ化されるまでは有効になりません。クォータの アクティブ化方法について理解することにより、クォータをより効率よく管理できます。

クォータはボリュームレベルでアクティブ化できます。

クォータは、初期化(有効化)またはサイズ変更によってアクティブ化します。クォータをいったん無 効にしてもう一度有効にする操作は、再初期化と呼ばれます。

アクティブ化のプロセスの長さとアクティブ化がクォータ適用に及ぼす影響は、アクティブ化のタイ プによって異なります。

• 初期化プロセスには、quota onジョブとボリュームのファイル システム全体のクォータ スキャ ンという2つの部分があります。スキャンは、quota onジョブが正常に完了したあとに開始しま