スペースを効果的に削減してストレージ システムのパフォーマンスを高めるために、All Flash FAS プラットフォーム、HDDアグリゲート、およびFlash Poolアグリゲートでサポートされるデータ圧縮機 能について理解しておく必要があります。
データ圧縮機能 圧縮モード All Flash FASプラ ットフォーム内のボ リューム
HDDアグリゲー トおよびFlash Poolアグリゲー ト内のボリュー ム
二次圧縮 インライン圧縮 サポート サポート
ポストプロセス圧縮 サポート対象外 サポート
適応圧縮 インライン圧縮 サポート サポート
ポストプロセス圧縮 サポート対象外 サポート
圧縮不可能なデータの検出 サポート対象外 サポート
クイックチェック サポート対象外 サポート
ボリュームのデータ圧縮の有効化
volume efficiency modifyコマンドを使用してFlexVolまたはInfinite Volumeでのデータ圧縮を 有効にすることで、スペースを削減できます。デフォルトの圧縮形式が適切でない場合は、ボリュ ームに圧縮形式を割り当てることもできます。
開始する前に
該当するボリュームで重複排除が有効になっている必要があります。
注: 重複排除は有効にさえなっていれば、実行されている必要はありません。
ボリュームの重複排除の有効化(126ページ)
タスク概要
• HDDアグリゲートとFlash Poolアグリゲートでは、ボリュームでインライン圧縮とポストプロセス
圧縮の両方を有効にするか、ポストプロセス圧縮のみを有効にすることができます。
両方を有効にする場合は、ポストプロセス圧縮を有効にしてから、インライン圧縮を有効にする 必要があります。
• All Flash FASプラットフォームでは、インライン圧縮のみがサポートされます。
ボリュームのインライン圧縮を有効にするには、ボリュームのポストプロセス圧縮を有効にして おく必要があります。 ただし、All Flash FASプラットフォームではポストプロセス圧縮がサポート されないため、ボリュームではポストプロセス圧縮が行われず、ポストプロセス圧縮がスキップ されたことを通知するEMSメッセージが生成されます。
• 圧縮形式は、ストレージシステムのアグリゲート、プラットフォーム、およびData ONTAPのリリ ースに基づいて自動的に割り当てられます。
プラットフォーム / アグリゲート Data ONTAPのリリー ス
圧縮形式
All Flash FAS Data ONTAP 8.3.1 適応圧縮
All Flash FAS Data ONTAP 8.3.0 二次圧縮
Flash Poolアグリゲート Data ONTAP 8.3.1 適応圧縮
Flash Poolアグリゲート Data ONTAP 8.3.0 二次圧縮
HDDアグリゲート Data ONTAP 8.3.1 二次圧縮
HDDアグリゲート Data ONTAP 8.3.0 二次圧縮
選択肢
• volume efficiency modifyコマンドを使用して、デフォルトの圧縮形式でのデータ圧縮を有 効にする。
例
次のコマンドは、ボリュームVolAでポストプロセス圧縮を有効にします。
volume efficiency modify -vserver vs1 -volume VolA -compression true 次のコマンドは、ボリュームVolAでポストプロセス圧縮とインライン圧縮の両方を有効にしま す。
volume efficiency modify vserver vs1 volume VolA compression true -inline-compression true
• volume efficiency modifyコマンドをadvanced権限レベルで使用して、データ圧縮を有効 にするとともに、特定の圧縮形式を割り当てる。
1. set -privilege advancedコマンドを使用して、権限レベルをadvancedに変更します。
2. volume efficiency modifyコマンドを使用して、ボリュームに圧縮形式を割り当てます。
例
次のコマンドは、ボリュームVolAでポストプロセス圧縮を有効にして、適応圧縮形式を割り 当てます。
volume efficiency modify vserver vs1 volume VolA compression true -compression-type adaptive
次のコマンドは、ボリュームVolAでポストプロセス圧縮とインライン圧縮の両方を有効にし て、適応圧縮形式を割り当てます。
volume efficiency modify vserver vs1 volume VolA compression true -compression-type adaptive -inline-compression true
3. set -privilege adminコマンドを使用して、権限レベルをadminに変更します。
関連コンセプト
ポリシーを使用したボリューム効率化処理の管理(133ページ)
スケジュールを使用したボリューム効率化処理の管理(139ページ)
二次圧縮と適応圧縮の切り替え
データ読み取り量に応じて、二次圧縮と適応圧縮を切り替えることができます。一般に、システム でランダムリードの量が多く、高いパフォーマンスが要求される場合は、適応圧縮が適していま す。 データがシーケンシャルに書き込まれ、圧縮で多くの量を削減することが要求される場合は、
二次圧縮が適しています。
タスク概要
デフォルトの圧縮形式は、使用するアグリゲートとプラットフォームに基づいて選択されます。
手順
1. volume efficiency modifyコマンドを使用して、ボリュームでのデータ圧縮を無効にしま す。
例
次のコマンドは、ボリュームvol1でのデータ圧縮を無効にします。
volume efficiency modify compression false inlinecompression false -volume vol1
2. set -privilege advancedコマンドを使用して、権限レベルをadvancedに変更します。
3. volume efficiency undoコマンドを使用して、圧縮データを解凍します。
例
次のコマンドは、ボリュームvol1上の圧縮データを解凍します。
volume efficiency undo -vserver vs1 -volume vol1 -compression true 4. volume efficiency showコマンドを使用して、処理のステータスがアイドルであることを確
認します。
例
次のコマンドは、ボリュームvol1での効率化処理のステータスを表示します。
volume efficiency show -vserver vs1 -volume vol1
5. volume efficiency modifyコマンドを使用して、データ圧縮を有効にして圧縮形式を設定し ます。
例
次のコマンドは、ボリュームvol1でデータ圧縮を有効にして、圧縮形式を二次圧縮に設定しま す。
volume efficiency modify vserver vs1 volume vol1 compression true -compression-type secondary
6. set -privilege adminコマンドを使用して、権限レベルをadminに変更します。
7. オプション: volume efficiency modifyコマンドを使用して、インライン圧縮を有効にしま す。
例
次のコマンドは、ボリュームvol1でインライン圧縮を有効にします。
volume efficiency modify -vserver vs1 -volume vol1 -inline-compression true
ボリュームのデータ圧縮の無効化
FlexVolまたはInfinite Volumeでのデータ圧縮をvolume efficiency modifyコマンドを使用して 無効にできます。
タスク概要
ポストプロセス圧縮を無効にしたい場合は、まずボリュームのインライン圧縮を無効にする必要が あります。
手順
1. volume efficiency stopコマンドを使用して、ボリューム上で現在アクティブになっているボ リューム効率化処理を停止します。
2. volume efficiency modifyコマンドを使用し、データ圧縮を無効にします。
例
次に、ボリュームVolAでインライン圧縮を無効にするコマンドを示します。
volume efficiency modify -vserver vs1 -volume VolA -inline-compression false
次に、ボリュームVolAでポストプロセス圧縮とインライン圧縮の両方を無効にするコマンドを 示します。
volume efficiency modify -vserver vs1 -volume VolA -compression false -inline-compression false
ポリシーを使用したボリューム効率化処理の管理
FlexVolまたはInfinite Volumeに対する重複排除やデータ圧縮の処理は、特定の時間に処理を開 始するようにスケジュールを設定するか、しきい値(%)を指定して処理がトリガーされるようにする ことができます。
重複排除またはデータ圧縮処理のスケジュールを設定するときは、ジョブスケジュールを作成して 効率化ポリシーに含めるか、新規データが特定の割合を超えた時点で重複排除またはデータ圧 縮の処理をトリガーするしきい値(%)を指定できます。効率化ポリシーの割り当てを解除して、ボリ ュームに対してスケジュールされている以降の重複排除またはデータ圧縮処理を中止するには、
volume efficiency modifyコマンドを使用します。
ボリューム効率化ポリシーは、Storage Virtual Machine(SVM)のコンテキストに存在します。
ボリューム効率化ポリシーは、タイプがcronのジョブスケジュールのみをサポートします。タイプが cronのジョブスケジュール作成の詳細については、『clustered Data ONTAP システム アドミニスト レーション ガイド(クラスタ管理)』を参照してください。
ボリューム効率化優先度を使用した効率化処理の優先順位付け
Quality of Service(QoS;サービス品質)ポリシー機能を使用して、ボリュームで実行されるボリュー ム効率化処理の優先度をbest-effortまたはbackgroundに設定できます。
ボリューム効率化処理をbest-effortまたはbackgroundとしてスケジュール設定すると、システ ム リソース利用率をストレージ システム上のほかのシステム処理とともに最大化することができま す。効率化ポリシーがボリュームに割り当てられているかどうかにかかわらず、すべてのボリュー ムに効率化優先度を割り当てることができます。
ボリューム効率化処理の優先度の割り当ての詳細については、volume efficiency policy modifyコマンドのマニュアルページおよびテクニカルレポートTR-3966:『ネットアップのデータ圧 縮機能と重複排除機能導入および実装ガイド:clustered Data ONTAP』を参照してください。
関連情報
『ネットアップのデータ圧縮機能と重複排除機能導入および実装ガイド:clustered Data ONTAP』:media.netapp.com/documents/tr-3966-ja.pdf
事前定義された効率化ポリシーの概要
Data ONTAP 8.3以降では、効率化ポリシーをボリュームに設定して、より多くのスペースを削減で
きます。ボリュームでインライン圧縮を実行するように設定でき、スケジュール設定または手動開 始によるバックグラウンドの効率化処理を設定する必要はありません。
Storage Virtual Machine(SVM)を作成した場合は、次の効率化ポリシーが自動的に作成されま す。これらのポリシーは削除できません。
• デフォルト
スケジュール設定した重複排除処理をボリュームで実行するには、この効率化ポリシーをボリ ュームに設定します。
• インラインのみ
スケジュール設定または手動開始によるバックグラウンドの効率化処理を実行せずにボリュー ムのインライン圧縮を実行するには、インラインのみの効率化ポリシーをボリュームに設定し、
インライン圧縮を有効にします。
インラインのみおよびデフォルトの効率化ポリシーの詳細については、マニュアルページを参照し てください。