関連情報
Clustered Data ONTAP 8.3 Commands: Manual Page Reference
ボリュームの移動とコピー(クラスタ管理者のみ)
容量利用率やパフォーマンスの向上、およびサービスレベル契約を満たすために、ボリュームを 移動またはコピーできます。
FlexVol の移動
容量利用率やパフォーマンスの向上、およびサービスレベル契約を満たすために、1つのアグリゲ ートまたはノードから同じStorage Virtual Machine(SVM)内の別のアグリゲートまたはノードに
FlexVolを移動できます。
ボリュームを移動しても、移動中にクライアントアクセスが中断されることはありません。
ボリュームの移動は次のように複数のフェーズで行われます。
• 新しいボリュームがデスティネーション アグリゲート上に作成されます。
• 元のボリュームのデータが新しいボリュームにコピーされます。
この間、元のボリュームはそのままで、クライアントからアクセス可能です。
• 移動プロセスの最後に、クライアントアクセスが一時的にブロックされます。
この間にソース ボリュームからデスティネーション ボリュームへの最後のレプリケーションが実 行され、ソースボリュームとデスティネーションボリュームのIDがスワップされ、デスティネーシ ョンボリュームがソースボリュームに変更されます。
• 移動が完了すると、クライアント トラフィックが新しいソース ボリュームにルーティングされ、クラ イアントアクセスが再開されます。
クライアントアクセスのブロックはクライアントが中断とタイムアウトを認識する前に終了するため、
移動によってクライアント アクセスが中断されることはありません。デフォルトでは、クライアント ア クセスは45秒間ブロックされます。アクセスがブロックされている間にボリューム移動操作が完了し なかった場合、この最終フェーズは中止されてクライアントアクセスが許可されます。デフォルトで は、最終フェーズは3回試行され、それでも成功しなかった場合、1時間待ってからもう一度最終フ ェーズのシーケンスが繰り返されます。ボリューム移動操作の最終フェーズは、ボリューム移動が 完了するまで実行されます。
デフォルトの設定が適切でない場合、クライアント アクセスがブロックされる時間またはボリューム 移動操作の最終フェーズ(カットオーバー試行)の実行回数は変更できます。クライアントアクセス がブロックされている時間内にボリューム移動操作が完了しなかった場合のシステムの対応も指 定できます。クライアントアクセスを中断しないボリューム移動の詳細については、volume move startのマニュアルページを参照してください。
ボリュームの移動用コマンド
Data ONTAPには、ボリューム移動を管理するための固有のコマンドが用意されています。
目的 使用するコマンド
実行中のボリューム移動処理を中止する。 volume move abort アグリゲート間のボリューム移動のステータス
を表示する。
volume move show
アグリゲート間のボリューム移動を開始する。 volume move start ボリューム移動のターゲットアグリゲートを管
理する。
volume move target-aggr
目的 使用するコマンド
移動ジョブのカットオーバーをトリガーする。 volume move trigger-cutover クライアントアクセスがブロックされる時間を変
更する(デフォルトの設定が適切でない場 合)。
volume move startまたはvolume move modifyで-cutover-windowパラメータを指 定。
volume move modifyはadvanced権限レベル のコマンド、-cutover-windowはadvanced権 限レベルのパラメータです。
クライアントアクセスがブロックされている時間 内にボリューム移動処理が完了しなかった場 合のシステムの対応を指定する。
volume move startまたはvolume move modifyで-cutover-actionパラメータを指 定。
volume move modifyはadvanced権限レベル のコマンド、-cutover-actionはadvanced権 限レベルのパラメータです。
詳細については、各コマンドのマニュアルページを参照してください。
ボリュームを移動する際の考慮事項と推奨事項
ボリュームを移動するときは、移動するボリュームやシステム構成(MetroCluster構成など)に応じ て、さまざまな考慮事項や推奨事項について検討する必要があります。ここでは、ボリュームの移 動に関する考慮事項と推奨事項を示します。
一般的な考慮事項と推奨事項
• Infinite Volumeは移動できません。
• クラスタのリリースファミリーをアップグレードする場合は、クラスタのすべてのノードをアップグ レードするまでボリュームを移動しないでください。
この推奨事項に従うことで、ボリュームを新しいリリース ファミリーから古いリリース ファミリー に誤って移動するのを防ぐことができます。
• ソースボリュームには整合性が必要です。
• 関連Storage Virtual Machine(SVM)に1つ以上のアグリゲートを割り当てている場合、デスティ ネーション アグリゲートは、割り当てられたアグリゲートのいずれかである必要があります。
• テイクオーバーされたCFOアグリゲートとの間でボリュームを移動することはできません。
• LUNを含むボリュームでNVFAILが有効になっていない場合、ボリュームの移動後にNVFAIL が有効になります。
• ボリュームをFlash Poolアグリゲートから別のFlash Poolアグリゲートに移動することができま す。
◦ ボリュームのキャッシング ポリシーも一緒に移動されます。
◦ ボリュームのパフォーマンスに影響することがあります。
• ボリュームをFlash PoolアグリゲートとFlash Poolアグリゲート以外のアグリゲートの間で移動す ることができます。
◦ ボリュームをFlash PoolアグリゲートからFlash Poolアグリゲート以外のアグリゲートに移動 する場合、ボリュームのパフォーマンスに影響する可能性があることを示す警告メッセージ が表示され、続行するかどうかの確認を求められます。
◦ ボリュームをFlash Poolアグリゲート以外のアグリゲートからFlash Poolアグリゲートに移動 すると、autoキャッシング ポリシーが割り当てられます。
FlexCloneボリュームに関する考慮事項と推奨事項
• FlexCloneボリュームを移動中にオフラインにすることはできません。
• FlexCloneボリュームは、同じSVM内の同じノードまたは別のノードのアグリゲート間でスプリッ
トせずに移動できます。
• FlexCloneボリュームのSnapshotコピーはクローンの移動後も失われません。
• FlexCloneの親ボリュームをアグリゲート間で移動することができます。
FlexCloneの親ボリュームを移動すると、元のアグリゲートに一時ボリュームが残り、すべての
FlexCloneボリュームの親ボリュームとして機能します。この一時ボリュームに対して実行できる
のはオフラインにする処理と削除する処理だけで、それ以外の処理は実行できません。すべて
のFlexCloneボリュームのスプリットまたは破棄が完了すると、一時ボリュームは自動的にクリ
ーンアップされます。
• FlexCloneの子ボリュームは、移動後はFlexCloneボリュームではなくなります。
• FlexCloneの移動処理は、FlexCloneのコピー処理やスプリット処理と同時に実行することはで
きません。
• クローンスプリット処理が実行中の場合、ボリュームの移動が失敗することがあります。
クローンスプリット処理が完了するまで、ボリュームを移動しないようにしてください。
MetroCluster構成に関する考慮事項
• MetroClusterのスイッチオーバーがカットオーバー前に発生した場合、デスティネーションボリ
ュームは一時ボリューム(タイプがTMPのボリューム)として記録されます。
この一時ボリュームはData ONTAPでは削除されず、手動で削除する必要があります。
MetroCluster構成のボリュームを移動する際、ソースクラスタのデスティネーションアグリゲー
トに一時ボリュームが作成されると、ミラーされているが同期されていないアグリゲート内のボ リュームに対応する一時ボリュームのレコードが作成されます。
• Metroclusterのスイッチオーバーが、カットオーバー フェーズは開始しているが移動ジョブは完
了していない時点で発生した場合、デスティネーションアグリゲートでのボリュームの移動処理 は最後まで実行されますが、ソースのボリュームは削除されません。
このボリュームは手動で削除する必要があります。
• 実行中のボリューム移動処理がある場合、MetroClusterのスイッチバックは強制的かどうかに 関係なく実行できません。
• 実行中のボリューム移動処理がある場合、MetroClusterの強制的でないスイッチオーバーはブ ロックされますが、MetroClusterの強制的なスイッチオーバーはブロックされません。