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etch rate (nm/min)Si

ドキュメント内 ドライエッチング技術に関する研究 (ページ 125-132)

60 80 100 120 Selfbias voltage, Vdc (-V)

HBr, 72mTorr

SiO

2

SiO

2

etch rate (nm/min) Si

(1000W) (1300W) (1600W)

+

Vending

+

Bowing

2.0

1.5

1.0

0.5

0

150

100

50

0

Si et ched rate ( µ m/min )

60 80 100 120 Selfbias voltage, Vdc (-V)

HBr, 72mTorr

SiO

2

SiO

2

etch rate (nm/min) Si

(1000W) (1300W) (1600W)

+

Vending

+

Bowing

Si et ched rate ( µ m/min )

60 80 100 120 Selfbias voltage, Vdc (-V)

HBr, 72mTorr

SiO

2

SiO

2

etch rate (nm/min) Si

(1000W) (1300W) (1600W)

+

Vending +

Vending

+

Bowing +

Bowing

図4.2.21 RF電力変化に対するSiとSiO2のエッチング速度の変化

NF3の添加により堆積膜が減少し 尖ったエッチング形状が改善されたが、(c)のように多く添 加するとトレンチ下部で大きくボーイングが発生する。これはトレンチ側壁の堆積膜が薄くなり すぎたこと、またFラジカルによるエッチングが原因と考えられる。トレンチ上部は堆積膜で保 護されており、下部の薄い堆積膜部分にイオン衝撃が加わり このような形状となったものと推 定される。

四重極質量分析計で分析した結果から、HBrにO2を加えると SiBrxOyが検出され、堆積のプリ カーサとして、堆積膜形成を促進していることがわかる。また、HBr+NF3の系では エッチング 生成物としてはSiFxが多く、SiBrxFyも検出された。マスクのエッチング生成物としてSiBrxOyも 僅かに存在する。HBrだけの場合に比べ、Fが添加されることで比較的 蒸気圧の高い生成物が形 成されることで 堆積膜厚が減少し、エッチングが促進される。したがって、HBr/O2/NF3のプラ ズマケミストリでは、OとFのバランスにより形状、選択比とエッチング速度を両立している。

図4.2.22(b)のように比較的垂直にエッチングされている場合でも、トレンチ上部側面には堆積 膜がはっきりと付着している様子がわかる。この堆積膜によりトレンチの間口は狭まるが、トレ ンチの径は下方まで維持されている。Si/Brの反応系では生成物の蒸気圧が低く、気相の残留酸 素やマスク材料の生成物に含まれる酸素が存在すると容易に堆積膜が形成されるため、実際にエ ッチング促進にはイオン衝撃が必要である。したがって、マスク端の堆積膜の成長とともに開口 幅が狭まり、エッチング形状は徐々に細くなる図4.2.22(a)の形状となる。図4.2.22(b)のように比 較的垂直にエッチングされている場合でも、トレンチ上部側面には堆積膜がはっきりと付着して いる様子がわかる。

(a) (b) (c)

(a) (b) (c)

(a) (b) (c)

図4.2.22 (a)HBr/O2(4%)、(b)HBr/O2(4%)/NF3(6%)、および

(c) HBr/O2(4%)/NF3(12%)のガスで加工したSiトレンチ形状

この堆積膜によりトレンチの間口は狭まるが、トレンチの径は下方まで維持されている。

Si/Brの反応系では生成物の蒸気圧が低く、気相の残留酸素やマスク材料の生成物に含まれる酸 素が存在すると容易に堆積膜が形成されるため、実際にエッチング促進にはイオン衝撃が必要で ある。したがって、マスク端の堆積膜の成長とともに開口幅が狭まり、エッチング形状は徐々に 細くなる図4.2.22(a)の形状となる。

しかし、NF3を添加した場合はトレンチ下方で径が狭まらず、添加量が多い場合は逆に下部で 膨らんだ形状となる。このことは、トレンチ底部と側壁のコーナー部でちょうど堆積とイオン衝 撃による堆積膜の除去がつりあいながらエッチングが進行することを意味する。斜めに入射する イオンが多い場合や堆積が少ない場合には、エッチングが進むにつれてトレンチ下方への堆積種 供給が減少するために トレンチの中心軸から外側へ上述のイオン衝撃と堆積がつりあう点が 徐々にずれて図4.2.22(c)の形状が作られたと考えられる。

Br/O/Fのケミストリーの採用で高アスペクトの垂直形状を達成できることがわかったが、

φ200mmの中心から外周にかけて形状を観察すると、特に外周部のパターンにおいて 図4.2.23

の左に示すように側壁に筋状に斜めにエッチング反応が進んだ形跡が発見された。これをサイド ポケットと呼んだが、トレンチ側壁で ウェハの外側方向へ向かって発生する傾向がある。

エッチング後のウェハをCMP (Chemical Mechanical Polishing) により表面から削り、さらによ く観察した。図4.2.23の右側に、Si表面(マスク直下)、深さ3µm、深さ6µm位置でトレンチを スライスした形状を示す。マスク直下ではマスクに忠実な形状がえられているが、深さ3µmで右 側(ウェハの外側に向いた方向)の側面に凹凸が観察され、深さ6µmではさらに そのサイドポ

図4.2.23 ウェハ周辺部で発生した形状異常(サイドポケット)を観察した写真。右の写真 は表面から3µm、6µm の深さまでCMPによりウェハを研磨して観察したホールの断面。

3µm

6µm

ケットが進行しているのがはっきりとわかる。この写真のパターンは上部から見ると楕円形であ り、その短径は約0.3µmであることから、スリット状やホール状になったサイドポケットの径は

30nm以下にもなっており、望ましくない現象とは言え たいへん興味深い形状である。

サイドポケット発生の原因として、ウェハの外周部でウェハの外側へ向けて発生する傾向があ り、トレンチ側面に斜めにイオンが入射して発生したと考えられることから、4-2-4節で議論した 帯電によるイオン軌道が曲げられる現象を考えた。しかし、サイドポケットの角度からイオンの 軌道を考えると、トレンチ開口部に斜めに入射したイオンがそのままの角度でサイドポケットの 位置まで飛来したわけではなく、トレンチ内部で軌道が変化しているはずであることがわかる。

したがって、いわゆる電子シェーディング現象のような トレンチ内部でイオンを減速する帯電 現象がトレンチ側壁(堆積膜表面)で起きていることが考えられる。

チャージアップによる異常形状に効果のある対策は4-2-4節の検討からイオンエネルギーを上 げることであることが判っている。そこで、60mTの磁界強度を32mTまで下げ プロセス条件を 若干調整してエッチングを試みた。図4.2.24に写真を示す。サイドポケットの発生はなく、上部 から下部にかけて緩やかなテーパ形状の加工が可能となった。

ここでさらに上部に制御されたテーパ形状を作製するため基板温度依存性を調べた結果を図 4.2.25に示す。温度を下げると側壁の堆積膜付着量が増加し、上部テーパ角度が徐々に斜めにな る。加工スペックは88.5°±0.25°であるため、±4℃の温度制御が要求される。

このようにして構築したプロセス条件でパターン寸法依存性を詳細に調べた。エッチング速度 のアスペクト比依存性を図4.2.26に示す。アスペクト比依存性はエッチング時間を1分ずつ変えて

3µm

6µm

図4.2.24 HBr/O2/NF3ガスを使用して磁界強度32mTで達成したエッチ ング形状

102℃ 87.9° 107℃ 88.2° 112℃ 88.5°

102℃ 87.9° 107℃ 88.2° 112℃ 88.5°

図4.2.25 基板温度を変化させた時のトレンチ形状および上部のテーパ角度

形状を観察し、あるアスペクト比のパターンがその後の1分間でエッチングされる深さを求めて そのアスペクト比でのエッチング速度とした。例えば、0.5µm開口のパターンにおいて3分間で 5µm(アスペクト比10)の深さまでエッチングされており、4分間エッチングした試料では深さ が6µmであれば、エッチング速度を1µm/分とした。また寸法を変えたマスクをならべて加工した トレンチエッチング形状写真を図4.2.27に示す。

Aspect ratio

0 10 20 30 40 50 1.6

1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0

Etch rat e ( µ m/ min)

DT width : 0.123~0.885 µm

Aspect ratio

0 10 20 30 40 50 1.6

1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0

Etch rat e ( µ m/ min)

DT width : 0.123~0.885 µm

図4.2.26 エッチング速度のアスペクト比依存性 トレンチの開口径に依らず、エッチン

グ速度はアスペクト比で決まってくる

エッチング速度はマスク開口幅ではなく、アスペクト比に依存し、ほぼリニアに低下すること がわかった。図4.2.25のプロットの上限を繋ぐと このプロセス条件においてはアスペクト比45 程度が限界になると予想される。

しかしさらに各パラメータの最適化を進めたところ、図4.2.28に示すようにアスペクト比54ま でのエッチングが達成された。エッチング速度など若干犠牲にしているが、RIE技術のポテンシ ャルの高さが改めて示された。

以上の検討によって、短径0.2µmのトレンチ加工において、32mTの磁界強度、HBr/O2/NF3

0.885µm

0.263µm 0.885µm

0.263µm

図4.2.27 開口径に対するエッチング深さの変化(パターン寸法依存性)を示す写真

ガスケミストリーを使用し、ガス組成、圧力、RF電力など通常のパラメータ調整で、SiO2マス クとの選択比15、エッチング速度1µm/min以上を達成することができた。

最後に以上の技術開発の成果を適用して試作した256M DRAMの断面写真を図4.2.28に示した。

エッチング工程で最大の課題であったDTの形状と生産性(エッチング速度)をマグネトロンRIE で克服することで、256M DRAMの実用的な生産が可能となった。

BSG SiN

Si 10.2µm 0.188µm

BSG SiN

Si 10.2µm 0.188µm

BSG SiN

Si 10.2µm 0.188µm

図4.2.28 アスペクト比54 のトレンチエッチング形状

図4.2.29 256M DRAMの断面写真

4-3 ゲート電極-多結晶 Si 4-3-1 はじめに

LSIの高性能化は、素子の微細化と薄膜化により促進されてきた。MOSトランジスタのゲート SiO2膜の厚さは2004年には5nmを切り、現在は高誘電体薄膜の導入により、SiO2膜厚への換算 で5nmという薄い膜が使用されている。本研究に着手した時のLSIでのSiO2厚さは10~20nmが 使用されており、現在の3nmを切るような世代においては従来のRIE技術の選択比では製造が困 難と予想された。当時の高選択比化の研究開発は、もっぱらイオンエネルギーの低減にあり、ECR 装置[34]において、ウェハへのバイアス電力を低減する方式での研究が進められていた。また、

ガスとしてはCl2ガスやHClなど比較的に単純なガスが利用されていた。本研究では、Cl2ガスを 使用した平行平板型マグネトロンRIEによって従来にない高い選択比が達成でき、一つのブレー クスルーとなった低温エッチング技術について、エッチング機構を中心に追求した結果を示す。

4-3-2 実験方法

図4.3.1に実験装置の概略図を示す。ウェハはカソードに静電チャックにより固定され、カソー ドには13.56MHzの高周波電力が印加され、その電力密度は0.5W/cm2に設定した。アノードの外 部には、リング状のギャップを持つSm-Co製の永久磁石を配置し、カソードへ向けて発散磁界

S N S

~ 13.56 MHz

Wafer Pump

Magnet Gas

S N S

~ 13.56 MHz

Wafer Pump

Magnet Gas

図4.3.1 実験装置の概略図

ドキュメント内 ドライエッチング技術に関する研究 (ページ 125-132)