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Sitarail

ドキュメント内 ウズベキスタン国 (ページ 42-61)

5.4 鉄道インフラの現状

5.4.3 Sitarail

コートジボワールとブルキナファソ に は Sitarail に よ る Abidjan – Ouagadougou 間 1,145 km の鉄道路線

(貨物と旅客)がある。コートジボワ ール側は、Abidjan – Ouangolodougou – Border 間の約 660 km で、ブルキナフ ァソ側は Ouagadougou – Niangoloko – Border間の約485 kmとOuagadougou – Kaya間の約103 km(ただし2003年以 降は運行停止中)がある。

出典:Jane’s World Railways (2009, HIS Jane’s)

(1) 線路設備

軌間は 1,000 mm で、単線・非電化である。線路は老朽化しているが、整備状態は比較

的良好ある。鉄道線路は、概ね平坦で勾配も緩く線型は良好である。平地に若干の盛土を 行って線路を敷設しているところが多く、また、切取区間では土側溝が設置されている。

Sitarail の説明によると、橋梁は小・中規模のものがいくつかあり、比較的良く整備されて

いる。Abidjan – Ouagadougou間にトンネルは存在しない。

Ouagadougou – Bobo-Dioulasso – Border付近のレールは30 kg/mと軽量で、経年55年以上 の老朽レールとなっている。Abidjan – Border 間では、主として 36/37 kg/m あるいは 30 kg/mが使用されている。Ouagadougou駅 – Bobo-Dioulasso間の30 kg/mレールは、駅間 ではロングレール化されているが溶接の状態は悪い。マクラギは場所により鉄マクラギ、

モノブロックコンクリートマクラギ、2 ブロックコンクリートマクラギおよび木マクラギ が混在する。バラストもかなりの区間で肩が流れており、バラスト補充が必要である。駅 構内ではバラストがなく土中にマクラギが埋まっている箇所も多い。

29 政府の財政事情により、支払い遅延が発生している。

30 出典:Activities Report 2008 (PTB)

Koudougou 駅の Bobo-Dioulasso 側ではバラスト改良工事や、法面・土側溝に損傷を受け た区間の補修などの鉄道施設の維持管理も実施されている。Bobo-Dioulasso 駅で稼働状態 にあるヨーロッパ製のマルチプルタイタンパー31を見た。線路の整備状態(通り、水準、

高低)は概ね良好であるが、一部に不良が見られた。

Sitarail は鉄道施設の維持管理にも取り組んでいるが、資金も十分ではなく、老朽化が進

みつつあるため、早急にリハビリを実施する必要がある。

(2) 信号・安全設備等

全区間を通じて、単線非電化の鉄道で、信号機と分岐器の連動はなく、分岐器の操作も 当該分岐器まで出向いて人力で操作するものであり、安全性に問題がある。出発信号機は 手動で動かしているが、夜間には視認不能と考えられる。信号機に連動装置がないことか ら、ブロック区間の両駅で連絡を取り合って列車の出発を駅長が許可する方式を採ってい る。Bobo-Dioulasso 駅付近の踏切は、遮断管(通常は垂直)を水平にして交通を遮断する タイプのものと移動柵による踏切遮断を行うタイプのものがあり、いずれも手動である。

(3) 運転関連

単線であることから行違い列車の待ち時間がある。線路状態・車両の状態もあまり良く ないことから、Abidjan – Ouagadougou間(約1,145 km)の列車運転に36時間を要し、平 均車両速度(表定速度)は約 31.8 km/h である。Sitarail によると、線路状態の良いところ では最高速度80 km/h、平均で約60 km/hで運行している。TransrailによるDakar – Bamako 間の平均速度(表定速度)約 14.5 km/h と比較すると 2 倍以上の速度であるが、改善の余 地は大きい。

(4) 車両関連

稼働している機関車は20両余(保有は30両)、貨車は874両(保有949両)32であるが、

輸送需要に対応できていない。このため、Abidjan港では鉄道輸送待ちの貨物が多い。

Bobo-Dioulasso の車両工場は、Sitarail の持つ車両工場・デポの内第 2 の規模のものであ

り、貨車・客車についてはオーバーホール・新規製造も可能である。機関車については台 車(モーター付属)・エンジンの小修繕・整備は可能であるが、オーバーホールはできな い。最大規模の車両工場は、Abidjan にあり、機関車のオーバーホールも可能である。

Transrail と比較するとやや良好ではあるが、設備は貧弱で効率的な車両のメンテナンスが

できる体制とは言えない。過度な車輪の摩耗やフランジ部の盛金の問題は、Sitarail も同様 である。車輪を旋盤で定期的に削って車輪の踏面形状を維持すべきとも思われるが、車輪 旋盤の数が不足していることや経費も高くつくという理由から実施されていない。職員の 技術力で手に負えない修理は、ヨーロッパの技術者の出張修理を依頼している33

31 マルタイ:軌道の砕石を突き固めるための大型軌道整備用車両

32 Bobo-Dioulassoの車両工場でのヒアリングに基づく。

33 1週間の技術者派遣で約2百万円の費用がかかっている。

(5) Sitarail 鉄道におけるインフラ投資

1995 年のコンセッション契約では、インフラ、機材整備の資金を確保するため、

Investment Fundを設立し(資本金8億CFA フラン)、コンセッションフィーとは別に利益

の1%を Sitarail がこの Fund に拠出することで合意した。1995 年時点の鉄道の現状はイン

フラ、機材等が老朽化しており、1 列車 500 トン以下の貨物輸送となり、サービス低下が 目立った。この修復を政府がドナー支援資金も含めて行なった。ドナーは、フランス政府、

世銀、EIB、ベルギーの会社等であり、返済は Sitarail のコンセッションフィーを充ててい る。

2001 から 2002 年にかけて 2 回目の契約改定が行われた。この改定には既存契約のコン セッションフィーの見直しや、Investment FundをRailway Investment Fund と改めること、

また、政府の資金拠出が含まれた。この Fund の資金運用管理は 2 カ国の財務省、交通省 で構成される協議会が行い SOPAFER-B、SIPF は技術的アドバイスを行う。資金運用に関

してはSitarailが毎年作成する年間予算内にインフラ、機材整備等の予算を計上し、協議会

(年4回定例会開催)で実施が決定される。実施はSitarailに任され、入札による委託業務 も行う。インフラ整備基金にアクセス可能なSitarailであるが、会社の利益率は依然として 低い。公的資金によるインフラ整備、機材更新が望まれている。近く 2 カ国間で政府責任 部分を明確にするCommon Visionを示す合意がなされる予定であるが、資金確保は難しい

(インフラ整備には数10億CFAフランが必要とされている)。

Koudougou駅と旅客ホーム 同駅Bobo-Dioulasso方の

バラストクリーニング・法面補修現場

図 5-25 Sitarailの沿線視察

(Koudougou駅付近、Siby駅付近 - Bobo-Dioulasso駅付近)

Bobo-Dioulasso駅付近の踏切

(移動柵による踏切遮断)

柵の移動は人力

図 5-25 Sitarailの沿線視察(続き)

(Koudougou駅付近、Siby駅付近 - Bobo-Dioulasso駅付近)

補修中の法面 補修済みの法面

良好な切取区間 良好な盛土区間

図 5-26 Sitarailの沿線視察(Bobo-Dioulasso駅付近、Banfora駅付近、

モーターカーにて - Niancoloko、Border付近沿線視察)

貨車の予備車輪(新品) 製造中の貨車

修理中の機関車 修理を終えた車輪

5-27 SitarailBobo-Dioulasso車両工場ついて(現地視察)

(6) 運営組織

コートジボワール・ブルキナファソにおける Sitarail に対する運営管理組織を図 5-28 に 示す。

Sitarail

ブルキナファソ政府 Ministry de Transport

SOPAFER-B (Societe de Gestion Du Patrimoine Ferroviaire du Burukina) コートジボワール政府

Ministry of Transport

SIPF (Societe de Gestion du Patrimoine Ferroviaire)

図 5-28 コートジボワール・ブルキナファソにおける 鉄道運営管理組織

コートジボワールとブルキナファソ両国政府は、両国にまたがる鉄道、総延長 1,145 km について、1993年、単一事業体として両国の鉄道を運営すること、および鉄道のPPP事業 化を行うことを決定し、その鉄道運営権を公開入札にかけ、1994 年 12 月に最初のコンセ ッション契約が合意されて Sitarail がコンセッショネアとなり、SOPAFER-B(ブルキナフ ァソ政府設立の鉄道資産管理会社)と SIPF(コートジボワール政府設立の鉄道資産管理会 社)との契約を締結し、1995年8月より2010年までの15年契約でその鉄道運営が開始さ れた。この当時の契約では鉄道インフラ、車両とも所有者は両国政府で、運営のみ Sitarail が行う運営委託であった。現在はRLT (Rehabilitate, Lease or Rent, and Transfer) と呼ばれる 契約に改正され、期間は2030年まで35年間に延長されている。

コートジボワールおよびブルキナファソの鉄道は、1904 年 Abidjan–Niger 鉄道として建 設が開始され、1954 年 Ouagadougou までの区間が開通した。1960 年の独立以来両国で協 調して鉄道運営に当たっていたが、1989年 Ouagadougou – Tambao 間の新線建設・延伸を めぐって両国の見解の相違がみられ、両国はそれぞれ SICF、SCFB と呼ばれる国鉄を設立 し、独自に鉄道運営を行うこととなった。しかし、この措置は鉄道の効率性低下を招き、

鉄道貨物が道路に転換することとなって、鉄道の財政事情の悪化を招いた。1992~1993 年 に両国政府の協議が行われ、再び単一事業体として鉄道を運営すること、および鉄道の PPP事業化を行うことが決定された。

(7) 輸送貨物

Abidjan – Ouagadougouに至る鉄道ルートは、内陸国のブルキナファソにとっては重要な

国際輸送ルートであり、貨物輸送における主要品目は、輸入が石油製品、肥料、クリンカ ーおよびコンテナ(雑貨)であり、輸出は綿花、農産品、家畜、マンガン鉱石、亜鉛等で ある。近年はコンテナによる雑貨の輸送が増加している。

(8) 鉄道の定期輸送

現在、コートジボワール・ブルキナファソで行われている定期輸送は、Sitarail による Abidjan – Ouagadougou間の鉄道旅客輸送および貨物輸送である。

(9) Sitarail による鉄道輸送

Abidjan – Ouagadougou間の旅客輸送は、週3 往復の列車により、50万人(2008年)の 輸送量がある。Abidjan – Ouagadougou間の鉄道貨物輸送は、1日当たり最低4往復の貨物 列車の運転が目標であるが、機関車・貨車の不足により、十分には達成されていない。そ の輸送量は、81.2万トン(2006年)、90.7万トン(2007年)、83万トン(2008年)であり、

2001 年の 101 万トンに及ばない。現在の貨物列車の運行は、機関車けん引により平均 62 トン(自重+荷重)の貨車 21 両(18 m/車両)をけん引する形で行っており、コンテナと 貨車は混在する場合もある。

国境での通関手続きはInternational Transit Documentが両国間で共有されておりスムーズ に処理されている。税関審査はランダムで行われるが、2時間程度で終了する。

ドキュメント内 ウズベキスタン国 (ページ 42-61)