KOONORICUKEHOOSEEなどの区別は,図から
一一P04
はわからない。実際の回答は『日本言語地図資料』を見る ほかはない。
その1を詳しく見ると,全く同じものの併用が表示さ れていることがあるが,これは,その2の方の違いによ るものである。その2の図とつながる完結した鳴き声 に,差があるのである。なお,その2だけに示さるべき 回答のあった場合は,その1の図にもその旨小ダガー符 号によって表示してあるが,その逆の場合の表示はない
ことにも注意してほしい。その1の併用で,一方にその 2送り(小ダガー符号)の表示のあるものがある。これ は,その地点で複数の回答があり,その1で扱う範囲の
ものを含まない回答もあったことを示している。しか し,いずれにせよ,正確な各地点の完結した回答はr日 本言語地図資料』に依らなけれぼならない。
なお,回答の注記については,その2の図の説明の最 後にまとめて示すことにする。
さて,その1には,上に述べたように擬声語およびそ れに比較的近いものが集められている。H〜を赤, P〜
を緑,B〜を茶, T〜, D〜を空,0〜,W〜,U〜を榿,
K〜,G〜を桃, C〜を草であらわし,その他のものを 紺とした。符号は,色は違っても,同じ類のものは,
すべて同じにしてある。たとえば,HOO(赤), POO
(緑),BOO(茶), K:00(桃)は同じ符号で示した。ただ
し,HOOHOOだけは非常に多いために,例外的に小
さな符号を使った。このため,POOPOO, BOOBOO,TOOTOO, KOOKOOなどと同じ形とはなっていな
いことに注意してほしい。
そのHOOHOOが,地点数も一番多く,標準語形と
すべきものであろう。ただし,この形は,奄美・沖縄,九州西南部,高知,岩手・青森にはあまり多くない。もっ
とも,HOOHOOは多くなくても, HUU(HUU)は 高知にあり,HOOやHOは沖縄にあり,奄美にEU一
(HU)やHWO(HWO)があることなどから,青森,鹿 児島という本土の両端にH〜が希薄であるにしても,
H〜の形が新しいなどということはできないであろう。
擬声語である以上,個別発生も考えられるから,分布に よる先後関係の推定はむずかしい。
H〜の類から順を追って注目すべき点だけをあげてみ
る。
HAOOHAO(0)は新潟中部だけに分布し,計5地点 ある。実際の発音は開音〔hっ:hっ(;)〕であるが,特立する ためにこのように書きあらわしてみた。
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亭
HU(且U)は奄美大島が大部分で,他に愛媛,沖縄に 各1地点あるが,これらはすべて他の声と結び合ってい
る。HUHUという単独の回答は高知および滋賀に1地 点見られるだけである。
HUU(HUU)のうち, HUUは単用8地点,併用6 地点であり,他はHUUHUUである。且UUのうち,
重用2地点,併用5地点は四国であり,琉球の単用3地 点はすべて他の形との結合形である。RUU}{UUの,
それだけで完結する形は,香川3,徳島9,愛媛10,高 知30,山口14,和歌山20などの地点で見られる。分布 が,本州四国の西南端側に多いということから,あるい
はHOOHOOのひとつ前の時代の姿を示すのかも知
れないが,全国的な観点からは,なんともいえない。
なお,地図からはわかりにくいが,何かが上について
HUUHUUと最後に鳴く回答がすべて併用であるこ
ともいちじるしい傾向である。九州にHUUがなくてHOOがあるのは,新潟のHAO〜と通じるものとも考
えられるが,沖縄はHUUである。HE〜の語形を持つものは合計4種類あるが,1 種ごと に分布する県が違っているので,お互いの関係は希薄で
ある(EHEHEHE は岩手, HEEHEE は福岡,
HEESUKEは山形, HEEKEは静岡。なお, RE−
EKEにはHEEKI 6632.64を含む)。 HEEK:Eに
ついては,なおその2に GENZI があっておもしろい。
HYOO(HYOO)は全国で5地点に見られるが,分布 からは個別発生的である。
HYOOT, HIAANが佐渡北端に1地点ずつあっ
て珍しい。
HOは, HOのような単独のものよりも,〜HOと
上に何かつく鳴き方が多い。特に岩手の24地点の大部分はDEAROなどの形である。このDEAなどはそ
の1にあるべくしてその2に移したものである。
HOHOはHOのなかった北日本の北海道・青森に
見られる点で多少特色がないこともないが,山形庄内,
新潟,長野北部,鳥取のようにHOと重なるところも あり,元来はHO と分けないで考えるべきものであっ
たかも知れない。なお,HOHOHOはHOROとし て扱い,1{0十HOHOやHOHO十HOとはしな かった。HOHOI{OHOもHOHOに入れてある。
HOT(HOT)で示したもののうち且OTは40地点,
HOTHOTは16地点である。分布には特別の傾向は
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ないようである。
5790.39(千葉)のHOKUROは, HUKURO(後述)
などと語形は似ているが,分布上は関係はなさそうであ
る。
HOI(ROI)は福島の1地点を除いて,中部以西にし か分布しない。そのうち,中部・近畿にその大部分(全 部で24地点中18地点)が現われるが,厚い分布を示し ているというほどのこともない。それ以外の6地点中3 地点は沖縄である。HOIHOIが12地点のほか, HO−
IHOIHOIが長野に1地点ある。
HON(HON)はほとんどがRONであり, RONH−
ONは,鳥取,鹿児島に各1地点(6413.43,8351.41)で あるが,HONはかならずなにかと複合しており,し かも,すべて複合した鳴き声の後部要素である。三重と 鹿児島の各1地点を除けばすべて日本海側であり,特 に,山形県の日本海岸の秋田寄りに3地点,新潟(9地 点)およびこれに隣接した長野(13地点),福島県只見地 方(4地点)にかなりはっきりした領域が認められる。そ のほか鳥取に4地点がある。鳥の名212図では天草に
HONHONDORIがあるが,この鳴き声とは分布上結
びつかないようである。
HOOは秋田,山梨,滋賀,和歌山,徳島・香川・
高知,大分・佐賀を除く全都道府県に分布している。と いっても,北海道・青森,愛媛,福岡・長崎・熊本・宮 崎・鹿児島はそれぞれ1地点だけであるから,国の南北 および四国ではHOOはあまり多くない,ということ
になる。
HOOHOはHOOとHOとに分けてもよかった
が,全部で24地点と比較的多いので,ひとつの鳴き声 としてあらわしてみた。大きな勢力は岩手の9地点であ り,宮城2地点のうち北のものも含めることができよう か。この分布域は岩手の東南部を中心としており,ここ にはHOが重なって分布していることに注意したい。
さらに,00HO(001{0), OHO(OHO)が分布して いることにも注意したい。
ROOHOOについてはすでに述べた。この形の全く
ない都道府県はない。なお,HO(0)HO(0)(DORI)など,このH〜をもつ鳥の名については,212図を対比 して見てほしい。
HOOU(U)(HOOU(U))は,全国8か所のうち,愛 知の1地点を除いて,すべて福岡に見られる。うち,H−
00Uは7320.95(福岡), HOOUUHOOUUは7303.75
(福岡)である。
HOOT(HOOT)のうち, HOOTは4地点(0990・97,
4644.10,5609.26,6470.71),HOOTHOOTは12地点 である。この計16地点が,北海道,福島,埼玉・東京・
神奈川,新潟,三重,大阪・兵庫,広島・山口。福岡・
大分の12道府県に分布しているから,まとまった領域
は認められないといってよかろう。HOOやHOO−
HOOのひとつの変種であろう。
HOKUHOKUと HOOKUHOOKUとは1地点
ずつで,ともに宮崎にある。これらは,宮崎に1地点あ.
るHOOK:UBOHOOKUBOと関係があろう。さらに
分布から見て0(0)KUBO(0)(ひとつは7386.63でOKUBOO,他は00KUBO)とも関係があろう。し
かし,愛知・静岡のOKUMO, OK:UNBO(0)とは直 接の関係はなさそうである。鳥の名としてのOKUN−BOと鳴き声とは関係があり,鳥の名のOKUBODO−
RIと鳴き声の0(0)KUBO(0)とも関係がある。212 図と対比すれぱわかるように,後者では鳥の名の方の地
域が広い。HOOKUHOOK:UやHOOKUBOHOO−
KUBOも,鳥の名としても現われ, HO(0)KUBO−
DORIとなっている。
HOOO(HOOO)も, HOO, HOOHOOの一変種
と考えるべきであろう。HOOO 2地点(5793。63,6389.98),HOOOHOOO 11地点,計13地点中,広島 9地点,兵庫3地点,千葉1地点である。
HOROHORO(0)は宮城,茨城,群馬に1地点ずつ
ある(うち5770.11(茨城)がHOROHOROO)。このう ち,茨城,群馬のものは,埼玉のORO OROと関係が あるかも知れない。しかし,兵庫,高知,大分に各1地点のKOROK:OROは,分布上,このORO OROと
関係なさそうである。
HUKURUUの2地点のうち,2086.03(入重山竹富
島)では212図に示した鳥の名がHUKURU,7356.55(大分)ではHUKURUUであることに注意しておきた い。同じことは3760.93(秋田)のHUKURO,6504.01
(福井)のHUKUROK:0,6572.22(大阪)のHUKURO−
K:Uについても言え,これらの地点での鳥の名は,鳴き 声と密接に関連する。なお,その2のH〜の類にも合わ せて考えるべきものがある。
HWOなどは〔Φo〕などをあらわす。地域的な差はほ とんどないようであるが,奄美4地点,山形9地点が目
をひく。
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緑のP〜の類は,各地に比較的狭い分布域を持って現 われる。おそらく個別の発生によるものであろう。300 図の「雀の鳴き声」のP〜の類は,その地点数は多くはな いが,東日:本にしかない。
PE(E)は宮崎に2地点だけである。
PO(PO)のうち,圧倒的多数はPOであり, POPO は,4744.10(宮城),4684.77,5613.48,5622.48(以上新 潟),6515.70(滋賀)の5地点に過ぎない。POもPOPO も単独形でなく,複合した語形の中間または末尾に現わ れることが多い。単独形は滋賀のPOPOだけである。
POTの地点はPO(PO)と重なることが多い。 POT−
POなどの形として現われることが多いためである。
PON(PON)は佐賀・長崎に各1地点見られ,その
うち長崎のものはPONPONである。鳥の名としての PONPONDORIは,212図では宮崎に見え,この鳴き
声とはすぐには結びつかない。しかし,関東や愛知・岐 阜両県県境のP〜関係の鳥の名は,鳴き声と関係ありそうである。『全国方言辞典』によれば,埼玉,静岡に「ぽ んぽんどり」があるようであるが,この調査では現われ なかった。
POOは, PO(PO)やPOTと分布のほぼ重なるもの
が多い。
POO(0)POO(0)は,5687。32(埼玉)を除くとすべて POOPOOである。 POOと比べると関東で増え,九州 で少なくなっており,POOと分布地域が重なるところ が少ないあ
POOCUKUは群馬に2地点ある。鳥の名として,
近くにHOROCUKU, HOOCUKUがあり,この〜
CUKUは,もっと南および東にあるMIMIZUKUな
どの〜ZUKUとも関係するが,212図を見ればわかるように,このPOOCUKUの2地点では,鳴き声とは
関係ない鳥の名が使われている。
POOT(POOT)は東京,愛知,対馬,埼玉・山梨,
福井に各1地点で,最初の3地点がPOOTである。
POOTが複合形であるのに対して, POOTPOOTの
方はこれだけで鳴く単独形である。
POSU(T)は山梨・静岡に計3地点あり(山梨の1地 点だけがPOSU),互いに関係がありそうである。さ らに,伊豆半島中部に見られるBO(0)SU(T)や,神奈
川のBOOSUKAとも関係があろうが,岐阜のHO−
SUT にはやや遠く,また,宮崎・熊本の KO(0)一
SUT(熊本の1地点だけがKOSUT),山口に2地点
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