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NPO法人  Future Dream Achievement(FDA)

学習 支援

自立 準備

住ま

路上

不安 定住 シェ ルタ

児童 養護 DV

障害 者就

就労

その 居場

NPO法人

 Future Dream Achievement(FDA)

活動概要

障がい者(障害者手帳をもつ方)、 在宅勤務者、引きこもり、ニート、ホーム レス、うつ病患者、シニア、ワーキングプアなど、未就労者および社会的弱者

のための雇用の創出やその仕組みづくりを行う。

特徴

トレーニング担当者にも障がいやひきこもりなどの経験をもつ人がいて、気持 ちや立場を親身になって理解してくれる。高い就労支援実績とノウハウをも つ。2013年12月より「FDA川崎」(神奈川県川崎市川崎区駅前本町15-5  9階)も開所。就労移行支援と就労継続支援B型事業所を実施している。

連絡先

住所:〒107-0052 東京都港区赤坂7-1-16 日本生命赤坂第二ビル3階 電話:03-5786-2853 メール:info@fda.jp

(HPに問い合わせフォームあり) 

HP: http://www.fda.jp/

■株式会社アイエスエフネット

IT分野において、エンジニアの育成・派遣・各種ソリューションや運用・構築・サポートサービスを提供する社会的企業で、障が い者雇用や無知識・未経験者採用を積極的に行い、安定して働けるよう社内でのサポートが手厚い。

障がいを持って働く者を「FDM(フューチャー・ドリーム・メンバー)」と呼び、必要なサポートさえあれば未来の大きな力になりえ る社員として大切にしている。

■株式会社アイエスエフネットライフ(障害者自立支援制度の就労移行支援と就労継続支援A型)

就労移行支援:企業などへの就労に必要な知識・技能を修得するトレーニング、実習や就労後の定着までを支援するもの。ライ フでは市区町村への利用申請から支援し、メールマナー、ビジネスマナー、グループワーク、来客応対、面接練習などのコミュ ニケーションスキル、IT業界で通用するPCスキルのほか、朝礼・清掃、一日の振り返りなど社会人としての基本的な姿勢が身 につくようなトレーニングを行っている。トレーニング終了後には一般雇用や同社内の就労継続支援A型などの進路が用意され ている。

就労継続支援A型:「就労の場」であり、実際に企業から受託した業務を行いながらスキルアップを目指す事業。

■株式会社アイエスエフネットケア(ニート・フリーター、時間に制約のある人への業務提供)

IT無知識・未経験でも、ニート・フリーター、時間に制約のある人で、働く意欲のある人のために、IT業務、Non-IT業務、事務 業務など、さまざまな分野の仕事を提供している。

■株式会社アイエスエフネットハーモニー(株式会社アイエスエフネット特例子会社)

障がいのある人の雇用安定を目標とし、さまざまな事業を展開している会社。ドリップバッグコーヒーなど全国の授産施設の良 品を通信販売で提供する「愛入りブランドサービス」、障がい者がWEBの更新を請け負う「WEB構築・更新サービス」、社会貢 献と環境保全につながるバナナペーパーを選べる「名刺印刷サービス」、企業が抱える障がい者雇用の不安に応える「FDM(障 がい者)サービス」、など。

■株式会社アイエスエフネットジョイ(障がい者向け就職・転職サポート)

障がい者向けの総合就職・転職サポート事業を行っている。求人情報のほか、訓練手当が支給される訓練プログラムや福祉 制度に関する相談なども実施している。

障がい者を雇用している企業の相談にも対応しているため、フォローが受けやすい。

関 連 団 体 と 事 業 内 容 概 略

NPO法人 

Future Dream Achievement(FDA)

学習 支援

自立 準備

住ま

路上

不安 定住

シェ ルタ

児童 養護 DV

障害 者就

就労

その 居場

NPO法人FDAの中間的就労

 NPO法人FDAでは、“疑似就労体験”を通じて、「仕 事をする」という生活基盤を築き、社会復帰をサポート する「中間的就労」を実施しています(詳細はP52〜

54)。今までにFDAの利用者は80名以上。虐待・貧困・

精神障がい・障がいのボーダーラインの方など、社会 保障制度では救いきれなかった方々が来所されてきま した。

 具体的な実施にあたって、FDAでは特に以下の3 点に注力しています。

①「当事者(トレーニング生)にどのように伝えるのか」

 なぜ就労の疑似体験を行うのか、どんなことを意識 して仕事をすべきかという「目的」を、しっかりと伝えま

す。

②「失敗体験を積むこと」

 失敗体験は、就労意欲の低下につながるリスクも含 みます。しかし、中間的就労だからこそ、失敗ができる ということもあります。失敗したタイミングですぐさまフォ ローすることが重要と考えています。

③「自己肯定感(自信)を上げる」

 信頼する仲間や先輩・支援者からの承認の言葉は 必要不可欠です。認めてもらいたいと思えた人から言 葉をかけてもらったときに、自己肯定感が増して就労 への一歩を踏み出すことができると思います。

 このように、組織としては上記の3点を意識しており ますが、中間的就労を成功させるには、組織外との連

携・協力も必要となってきます。

家族との連携から生まれたツール

 まず、FDAで重視しているものに、トレーニング生 の家族との連携があります。一番近くでトレーニング生 を見てきたご家族に「使ってはいけない言葉=NGワー ド」や「やる気がでるポイント」などを共有していただき、

独自に編み出したのが『困ったことリスト』・『100の学 びリスト』というツールです。

 『困ったことリスト』とは、「Time(時間)/Place(場所)

/Occasion(機会)」を軸に、日々の中で障がいに対し て困っていることをリストにしたものです。たとえば「月 曜日朝は起きるのが辛い」「会社に行くと気持ちが落

「生活支援」と就労の間─

中間的就労ネットワークの構築

林一茂

ち込む」といったものを挙げ、表を作成します。このツー ルを用いて、一緒に働くメンバーと心身の状態の共有 をします。また、どんなときに、辛い状態が発生し、ど んな対処方法をとると軽減するのかなど、自身の課題 研究も可能になります。自分を的確にとらえることは、

就労現場の理解を促進するツールでもあるのです。

 また、『100の学びリスト』は、ご家族だけが知ってい る強みを、リストにするというものです。小さなことでも いいので、100個の強みを引き出すことで、その強み にあった就労支援を実施することができるのです。

多様な生活課題を連携して解決する

 さらに、企業やNPOなど他団体との連携も行って います。たとえば、ホームレス状態にある方を支援する NPO団体からは、以前に3人の受け入れを行ったこ とがあります。そのうちの一人は軽度の知的障がいと 身体障がいのある30代の男性でした。彼には、業務 スキル(マナー・PCスキル・タスク管理)以外にも、金 銭管理・健康面などの課題がありました。

 そこで、金銭管理の点では、FDAと本人の合意の うえ「家計簿」を作成しサポートを行いました。健康面 については、自治体とケースワーカー、就労支援員と 協力して検診や受診を促し、その結果を共有しながら サポートを実施。業務スキルに関しては、1年を通じて 仲間に指導できるレベルまで向上しました。しかし、こ れからというときに彼は東京から出てしまい、残念な 幕切れとなってしまいました。

 これは決して成功例ではないのですが、この経験を 通じて、就労というステージに入る前提で「生活支援」

がいかに重要なのかを学ぶことができたように思いま す。生活、健康、金銭、就労意欲、対人関係、障がい の状況など、実に多様な支援課題があることが明確と なりました。

 就労というステージへ上がるためには、家族や患者 団体との連携だけでなく、その人が抱える多様な課題 について支援者自身がまず把握・理解したうえで、行 政や他団体などの地域資源を用いて、日ごろから支 援のネットワークを結んでおくことが重要だとあらため て実感しています。

はやし・かずしげ

NPO法人FDA 事務局長。