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Magic Formula を用いた温度変化を考慮したタイヤ発生力

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第 4 章 タイヤ表面温度を考慮したタイヤモデルの構築 91

4.4 温度依存性を考慮したタイヤモデルについて

4.4.2 Magic Formula を用いた温度変化を考慮したタイヤ発生力

0 2000 4000 6000 8000 10000

-25 -20 -15 -10 -5 0

Time[sec]

W [N m/ K]

Measured Result at +10deg Measured Result at -10deg

Fig. 4.8 Measured results of W [Vertical load:4600N]

Diの算出方法

Diは先に示したように発生力の最大値を示す係数となる.そこで,前後方向はブレー キ力または加速力の最大値を発生させるスリップ率で,左右方向は横力最大値のスリッ プ角にて固定し,そのときのタイヤ力の変化とタイヤ表面温度との関係を調べること で,Diが算出できる.

まずDiに関して前後方向のパラメータDxおよび左右方向Dyを求めるとそれぞれ図

4.9, 4.10のようになる.前後に関しては試験機の都合上減速側のみを計測した.また,

図4.10では右と左では発生する力の向きが逆になるが,タイヤ表面温度に対する横力 最大値の感度を示すために力の絶対値を表示している.

得られた結果より,Diはタイヤ表面温度に対して1次関数で近似できることから,

Di(T )= Di0{1+ai·(TT0)} (4.13) とした.

ここでT0はBaseとなるMagic FormulaのParameterを算出するために実験を行った 時の,タイヤ表面温度の平均値である.

但し,図4.10の場合それぞれ右側・左側に切った場合で得られた結果が異なってい る.そこで,右切り・左切りで得られた計測結果から近似した1次関数の結果を平均 化することで,左右方向の温度依存性の係数を求めている.

Kiの算出方法

Kiについても前後方向ならびに左右方向の値を調べる必要がある.ここでは前後に 関しては減速側のスリップ率0.01での前後力を,左右に関してはスリップ角±1[deg]

の横力の温度変化による影響をもとに算出する.

図4.11と4.12に前後・左右方向のKx,Kyの計測結果を示す.Kyに関しては,左右そ れぞれのスリップ角1[deg]における計測結果を示している.

得られた結果より,Kiもタイヤ表面温度に対して1次関数で近似できることがわか る.よって,

Ki(T )= Ki0{1+bi·(TT0)} (4.14) とした.

4700 4800 4900 5000 5100 5200

20 40 60 80 100

Tire Surface Temperature[

o

C]

B re ak in g Fo rc e[

N ]

Measured Data Identified Resutls

Fig. 4.9 Measured data and identified results of Dx(T ) [Vertical load:4600N]

4100 4200 4300 4400 4500 4600 4700 4800 4900

20 40 60 80

Tire Surface Temperature[

o

C]

T ir e Si de F or ce [N ]

Measured Data[Plus]

Measured Data[Minus]

Identified Results Identified Results

Fig. 4.10 Measured data and identified results of Dy(T ) [Vertical load:4600N]

125000 130000 135000 140000 145000 150000 155000

40 45 50 55 60 65

Tire Surface Temperature[

o

C]

B ra ki ng S tif fn es s[ N ]

Measured Data Identified Results

Fig. 4.11 Measured data and identified results of Kx(T ) [Vertical load:4600N]

800 900 1000 1100 1200 1300

20 30 40 50 60 70

Tire Surface Temperature[

o

C]

T ir e Si de F or ce /T ir e

Sl ip A ng le [N /d eg ]

Measured Data[+1deg]

Measured Data[-1deg]

Identified Results

Fig. 4.12 Measured data and identified results of Ky(T ) [Vertical load:4600N]

但し,図4.12に示されるように,左右のKyについては値が異なっていることより,

Dyと同じように,得られた1次関数近似の結果を平均化した値でKyを求めている.

Combined Slip時の特性

Magic FormulaにおけるCombined Slip時のタイヤ特性を表す式を示すと次のように

なる.

Fx(α,S,Fz)= Fx0(S,FzG(α,S,Fz) (4.15) Fy(α, γ,S,Fz)= Fy0(α, γ,FzGyS(α, γ,S,Fz)+SVyS (4.16)

ここに式(4.11)を代入すると

Fx(α,S,Fz,T )= Fx0(S,Fz,T )·Gxα(α,S,Fz) (4.17) Fy(α, γ,S,Fz,T )= Fy0(α, γ,Fz,T )·GyS(α, γ,S,Fz)+SVyS (4.18) すなわち,Combined Slip時の温度依存性はPure Slip状態を表すタイヤモデルを用い て表現することが可能となる(11)

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