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考察

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第 3 章 実車実験結果を用いた横力タイヤ特性モデルの構築 61

3.5 考察

-20 -10 0 10 20 -8

-6 -4 -2 0 2 4 6 8

Slip Angle(deg)

L a te ra l F o rce (kN )

Fz=3(kN) Fz=6(kN) Fz=9(kN) γ = 0 [deg]

Fig. 3.18 The identified results from the data on the flat belt test machine(γ= 0[deg])

-20 -10 0 10 20

-6 -4 -2 0 2 4 6

Slip Angle(deg)

L a te ra l F o rce (kN )

γ=-4(deg) γ= 0(deg) γ= 4(deg) Fz = 7 [kN]

Fig. 3.19 The identified results from the data on the flat belt test machine(Fz= 7[kN])

1. 実路面計測データで構築されたモデルとフラットベルト試験機のデータで構 築されたモデルで算出された横力最大値の無次元量µmaxについて

フラットベルト試験機のデータを用いて構築されたモデルの方が,実路面計 測データで構築されたモデルよりµmaxが大きい.図3.15と図3.18で上下加 重を9kNとしたとき,フラットベルト試験機のデータを用いて構築されたモ デルでは横力最大値が約7.3kN(µmax≈ 0.8)に対し,実路面計測データで構 築されたモデルでは約6.4kN(µmax≈0.7)になっている.これは,実路面で は細かな砂や汚れの影響で路面の摩擦係数がフラットベルト試験機の滑り止 めの摩擦係数より低くなっていると考えられる.

2. 二つのモデルにおけるスリップ角0[deg]付近の勾配(コーナリング・スティ フネス)について

二つのモデルのコーナリング・スティフネスはほとんど差がない.これは,

コーナリング・スティフネスがタイヤトレッド部の横剛性にほとんど支配さ れているというタイヤの構造から推測できることで,ほぼ予想通りの結果が 得られた.

3.5.2 計測方法について

実路面計測データに基づいて構築されたモデルとフラットベルト試験機のデータを 用いて構築されたモデルの形状を比較すると,モデルの形状が若干異なっていること がわかる.

まず,スリップ角の絶対値が10[deg]を超えたあたりの勾配が異なっていることがわ かる.実路データをもとにしたモデル(図3.15)では,µmaxがスリップ角の特定の範 囲でピークとして現れるのではなく,10[deg]を超えたあたりからのゾーンで現れてい るか,あるいは得られたモデルでは明確なピークとして現れていない.

これは図3.8や図3.9等でわかるように,実走行時のスリップ角計測範囲が絶対値で

10[deg]程度の大きさまでしか計測できていないためである.それ故,これ以上の領域

において実路とフラットベルト試験機での特性差を議論するには,より大きなスリッ プ角の領域まで計測する必要がある.

次に,フラットベルト試験機のデータを用いて構築したモデルでは,キャンバ角を

変化させたときにスリップ角の絶対値が10[deg]付近で曲線が交わっているのに対し,

実路面計測データに基づいて構築されたモデルでは交差していない.また,図3.14で も示したように,実験データに基づいた拘束条件を加えない場合は,横力最大値に対 するキャンバ角の影響が実際にはあり得ないほど大きな値となっている.

−15 −10 −5 0 5 10 15

−8

−6

−4

−2 0 2 4 6 8

Tire Slip Angle(deg)

The Camber Angle(deg)

Initial weight Initial + 200kg Initial + 400kg

Fig. 3.20 The relationship between the slip angle and the camber angle in this test

これは,図 3.20に示すように,計測時の荷重水準を3水準変えたにもかかわらず,

キャンバ角の変化がスリップ角の変化と非常に近い関係で動いており,キャンバ角と スリップ角の影響を独立して調べることができなかったことに起因すると考える.

これらの影響を確認するために追加の実験を行い,この仮説を検証する.

3.6 キャンバ角を大きく変化させた場合の実験データに基

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