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LP ガスの商品デリバティブ取引の可能性の検討

ドキュメント内 平成26年度石油産業体制等調査研究 (ページ 99-103)

3. LP ガス市場の現状

6.1 LP ガスの商品デリバティブ取引の可能性の検討

(1)国内関係各社の見解のまとめ

【オフショア(輸入)市場】

・先物市場への参加者数に関する懸念

(プレーヤーが少なく、認知度が高くないので、一般投資家を集められないのではな いか。参加者の数が流動性に繋がる。)(海外市場における取引ロットや金額規模の 大きさから、個人や普通の銀行などの参加は無理で、関係者が限られるのではない か。)

・既存の先物取引市場との魅力ある差別化

(既に海外先物市場において個別相対でCPを取引しており、既存のシンガポールなど と違う差別化が必要。取引所の手数料や国としての軽減税率など魅力あるものにす る必要がある。)

・どういう先物市場にするのかを決める。

(CPを売ったり買ったりする先物市場にするのか、CP(FOB)やFEI(CFR)で商 うのか。)(元売は、輸入業者として、備蓄義務があり、大きなリスクを抱えている ので、リスクがヘッジできる機能を持たせられれば使う。)

・信用取引による取引費用の軽減

(LPガスの先物市場ができれば、クリアリングハウスを使うので、相対取引で発生す る担保も不要になる。)

・市場の価格形成力を付ける。

(市場において流通量が増えて透明性が高かまり、市場の価格形成力が付いてくるの は良いことである。)

【国内市場】

・投機的値動きへの危惧

(投機家によりLPガス価格が投機的な動きをするのは、現物を扱う企業にとっては問 題である。)

・具体的取引条件の設定

(主要輸入基地からのローリー積み価格で取引するのか。)(取引単位も小さめに100 トンとか200トンにすれば、参加者が増えるだろう。)

(2)海外企業等の見解のまとめ

・先物市場をつくる目的の明確化

目的は3つあり、どれを一番の目的とするのかが重要。

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① 価格発見(discover)のため ― 現物を伴う先物取引

② ヘッジのため

・価格ヘッジ ― ペーパー取引によるスワップ

・物のヘッジ ― 現物を伴う先物取引

③ 相場をつくって取引を活性化させるため ― 現物を伴わない

【オフショア(輸入)市場】

・プレーヤーの少なさ

(元売業界は、非常に競争が少なく、これまで何度か先物市場を創ろうという話が出 ていながら出来ないのは、関係者を皆が知っていて、誰が先物市場を使うのかとい うことが理由であった。)

・既存の先物(スワップ)マーケットの存在

(既にCPスワップやFEIスワップ、MOPJスワップ(Mean of Platts Japan = ナフ サリンク)、MBスワップなどができており、現実的に大きなマーケットがあるので、

輸入業者・元売はヘッジのためのニーズは十分カバーできている。従い、オフショ ア(輸入)の先物マーケットを作っても余り意味がない。)

・以前の先物マーケット検討時の結論 ― 輸入のところは余り意味がない

(以前にLPGの先物マーケットを作ろうとした時にも議論され、輸入のところは余り 意味がないということで、国内マーケットを作ろうということになった。)

【国内市場】

・以前の先物マーケット検討時の結論 ― 国内マーケットを作る

(以前にLPGの先物マーケットを作ろうとした時にも議論され、国内マーケットを作 ろうということになった。それでは、誰が参加して誰が使うのかというところがポ イントだった。)

・国内先物マーケットを誰が使うのか。

(民生用LPガス価格は、卸業者、小売業者がCPリンクで、プラスαの諸掛部分を大 きく取って売っている世界であり、価格の柔軟性(変動)を余り求めない。また、

石油化学会社は、輸入者(元売)がリスクを取ってナフサリンクで売っているので、

そこに先物の発想はない。従って、国内需要の残り2~3割のところで、先物マー ケットが成り立つのかということである。)

・LPガスの国内需要の見通し

(LPガスの国内市場は、需要がどんどん増えていくというより、頭打ちの状況であり、

先物市場は何のために作るのか。スペキュレーターのためか。一般の投資家がどん どん入って来るとは考えにくい。)

(3)LPガスの商品デリバティブ取引の可能性の検討

―LPガスの上場に向けた課題と今後の取組み―

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国内企業および海外企業のLPガスの先物市場への上場に向けた見解では、まず、その 先物市場の目的を明確にする必要がある。

今回の調査目的にもある、電力システム改革の進展により、料金規制の撤廃等が進め ば、燃料価格のヘッジのための燃料の先物取引のニーズが高まり、リスクヘッジが必要 となり、我が国企業の燃料の安定的な調達に資することを目的とするならば、それはヘ ッジのための先物市場である。ペーパー取引による価格ヘッジとするか、現物を伴う先 物取引である物のヘッジとするか、または両方の取引が可能とするかなど検討が必要で ある。

オフショア(輸入)市場に関しては、プレーヤーおよび先物市場への参加者の少なさ が指摘され、次に、既存の先物市場が、既に輸入者・元売のヘッジのためのニーズを満 たしており、先物マーケットを作っても余り意味がないと指摘している。従い、それで も尚、東京でのLPガスの上場を目指すためには、より魅力のある差別化が必要になって くる。

国内市場に関しては、上場に向けた具体的な取引条件の設定や投機的値動きへの危惧 が表明される一方で、LPガスの国内市場は、需要が頭打ちの状況であり、先物市場は何 のために作るのか。また、先物の必要性を余り認めていない卸業者、小売業者や石油化 学会社は先物の発想はない。従って、国内需要の残り2~3割のところで、先物マーケ ットが成り立つのか、誰が先物マーケットを使うのかという指摘もある。

これらの指摘事項および平成17年に検討された「LPガスの先物上場検討のための基 本調査」において提言された事項を踏まえて、LPガスオフショア(輸入)市場および LPガス国内市場に関する課題と今後の取組みの方向性を以下に記す。

【LPガスオフショア市場】

課題:

① 我が国の輸入スポット価格が産ガス国の輸出価格の決定に影響を及ぼしていない

② 海外市況と国内市況は連動していない

③ 先物市場の必要性と目的

④ 既存の先物市場との差別化と予想参加者の少なさ 今後の取組み:

① LPガス産業界、関係者において、新たな取引価格指標の研究、適用の検討。

② まず、既存の相対取引市場の活性化を含むオフショア市場活性化(既存市場の利便 性向上、相対取引市場における取引の安全性の確保)の方策の検討。

③ 先物市場の必要性の確認と目的の明確化(ヘッジのための先物市場)

④ 既存の先物市場に勝る差別化と市場参加者増の方策の検討

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【LPガス国内市場】

課題:

①海外市況に連動して国内価格が形成される仕組みになっていない

②需給を適切に反映した価格形成となっていない

③先物市場の必要性と目的

④ 先物市場の対象とする国内需要が少ない状況で、先物市場が成り立つか、また、誰 が先物市場を使うのか

今後の取組み:

① LPガス産業界、関係者において、海外市況に連動して国内価格が形成される仕組 みとして、新たな取引価格指標の研究、適用の検討。

② 先物市場の必要性の確認と目的の明確化

③ 日本の国内市況を的確に反映できる市場形成の手段として、また、価格変動に対す る有効なヘッジ手段として、LPガス先物市場の成立に向けて、商品取引所におい て具体的な検討・準備の開始

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ドキュメント内 平成26年度石油産業体制等調査研究 (ページ 99-103)