【第3時における使用資料リスト】
○プロジェクター
○古地図昭和8年最新世界地図
○授業用プリント
【戦犯裁判関連史資料】
○住谷雄幸・赤澤史朗・内海愛子・幼方直吉・小田部雄次編東京裁
判ハンドブック編集委員会編『東京裁判ハンドブック』青木書
店,1989年。
○茶園義男編・解説『BC級戦犯和蘭裁判資料・全巻通覧』
不二出版,1992。
○茶園義男編・解説『BC級戦犯フィリピン裁判資料』不二出版,
1992年。
○茶園義男編・解説『BC級戦犯中国・仏国裁判資料・全巻通覧』
不二出版,1992。
0田中宏巳編集・解説『戦争裁判と諸対策並びに海外における戦犯 受刑者の引揚』緑蔭書房,2011年。
OGHQ編『GH:Q日本占領史5 BC級戦争犯罪裁判』
日本図書センタv一一・,1996年。
○粟屋憲太郎『東京裁判論』大,月書店,1989年。
第4時
1、 本時の指導(4時間扱いの4時間目)
(1) 二時の目標
戦犯裁判の成果は、戦後の新しい秩序形成や、関連法令整備、国 際刑事裁判所、国際司法裁判所設置へと動くなど多様なことに生か
されたことを理解させる。【知識・理解】
また、問題点や新たな課題を生み出したことへの自分なりの意見 や考えを持ち、表明するこどが出来る。【技能・表現】
(2) 準備物
授業用プリント、ジュネーヴ諸条約、ジェノサイド条約、プロジェ クター
(3) 本時の展開 段階 学習活動・内容
怺w習活動
尢pいる教材○主な発問 予想される発
セゲ反応
○指導上の@留意点摯]価
導
●既習事項の
○これまでの授 ・根拠法令の IQこれまで入 確認 業で戦犯裁判 問題
ゆ授業の
5 についての学 ・事後法で裁 1復習事項
分 習をしてきま
オたが、では
嵓ニ裁判が批
判を行った
@こと。
E裁判の形態。
陸あるた ?。鵬
判されている ・勝者の裁き
はうにすト
点は何だった であったと 1る。 出て
ですか。 いう批判も
?チた。
ヒ・きた批判⁝i点は︑板F
1書する.
○このような批 ・根拠法令の Oi生徒たち 判点が出てい 整 備 や 改 iに自由に たわけですよ
ヒ。人間は同
良?
E裁判の新し
灌見さを奪 じ失敗を繰り い基準を作 ;る。
返さないよう る。 ⁝︸
にします。で i
は、 どのよう 1
な対策を講じ
︸
ていったでし
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ようか。 1
○批判や反省を ヨ
生かして根拠 法令の整備や 新しい基準を 作っていくこ とも考えられ
ますね。
●課題の把握 ○今回は、戦犯 裁判の批判・
反省がどのよ うに生かされ
・たのかを考え ていきたいと
思います。
戦犯裁判の批判・反省はどのように生かされたのだろう
か。
展開
●戦犯裁判の
○先ほど、根拠反省 法令の整備や
42 改良、裁判の
分 新しい基準を
作る、という 意見が出まし
た。 まさに、
そ の通 り で
す。
○まずは、根拠 ・でも、根拠 法令の整備に 法令って陸 取り掛かりま 戦法規慣例
した。 条約やジュ ネーヴ条約 だったはず
じゃ?
○授業用プリ
○もちろん、元 ・ということ ○授業用プント になる法令に は、ジュネ リ ン トに 変わりはあり 一カ条約を 空欄補充
ません。 プリ さらに発展 を行う。
ントを見てく させたと言
ださい。 ジュ うこと?
ネーヴ条約か ら矢印が4本 に分かれてい
ますよね。
○ジュネーヴ
○その通 り で ・さらに内容 ○授業用プ諸条約の提
す。1929年の が細かくな リ ン トに 示(プロジェ ジュネーヴ条 つたという 空欄補充ク ターの使 約の中身をさ こと? を行わせ
用) らに細かいと た後に、
ころまで規定 プロジェ
したものなの クターで
です。 ジュネー
①1949年ジュ
・こんなにた ヴ諸条約 ネーヴ条約第 く さん分か を提示す1条約 (傷病 れているん る。
兵保護条約) だ。
②1949年ジュ
・1929年のよネーヴ条約第 りもさらに 2条約 (海上 細かく規定 傷病者保護条 がなされて
約) いる。
③1949年ジュ
・第二次世界ネーヴ条約第 大戦を経験
3条約 (捕虜 したからこ
待遇条約) そ、その経
④1949年ジュ
験を生かしネーヴ条約第 たんだね。
4条約 (文民 保護条約)
○これらをまと めてジュネー ヴ諸条約と言 います。1929 年の時よりも かなり詳しく 規定がなされ
ています。
○授業用プリ
○次に、国際法 ○授業用プント 上で集団犯罪 リントに
の定義を行っ 空欄補充
た条約を見て を行わせ
い き ま し ょ た後に、
う。 プロジェ
Oジェノサイ
○ジェノサイ ド ・反省に立つ クターでド条約の提
条約と言って て様々な決 ジェノサ 示(プロジェ 国際法上で集 まりを作っ イ ド条約グターの使
団犯罪の定義 ていったん を提示す用) を行った条約 だなあ。 る。
になります。 ・定義をして
おく と後が
楽になるよ
ね。
○根拠法令の整 ・国際的な監 ○生徒たち 備・改良がな 視機関? に自由に されてきまし ・国際的な裁 意見を発 たが、次に必 判所かな。 言 さ せ
要なものは何 る。
だと思います
か。
○授業用プリ
○戦犯裁判の反 ・国際司法裁0授業用プ
ント 省から矢印が 判所は聞い リ ントに.
二股で出てい たことがあ 空欄補充 て、その先に る。 を行う。
空欄がありま ・確か、最近 す。その空欄 だと竹島問 に入るものが 題で韓国を
あります。 提訴したよ
①国際刑事裁判 うな。
所。
②国際司法裁判
所
●国際刑事裁
○国際司法裁判 ・司法と刑事 ○生徒たち判所と国際
所は最近だと どっちがど に自由に司法裁判所
竹島問題で日 つちなんだ 意見を発の違い 本が韓国を提 ろ。 言 さ せ
○授業用プリ
面したことで ・確かどちら る。ント 有名になりま かが、個人
したよね。 で を裁いて、
は、国際刑事 どちらかが 裁判所と国際 国家を裁い 司法裁判所の たような。
違いってなん だと思います
か。
○この2つの裁
・個人と国家判所の違い
を裁く裁判は、個人を裁 所って管轄 くか、国家を が違うんだ 裁くかです。 ね。
個人を裁くの ・だから、 日 が、国際刑事 本は韓国を 裁判所、国家 国際司法裁 を裁くのが国 判所に提訴 際司法裁判所 し た ん だ
になります。 ね。
○この常設の裁 ・戦犯裁判の ◎戦犯裁判 判が出来るき 反省に立つ の反省を
つかけは、戦 て設立され 踏まえて 犯裁判で し たんだ。 関連法令 た。戦犯裁判 ・勝者の裁き を 整 備 は勝者の裁き と言われる し、国際 という批判を のは、勝つ 刑事裁判
受けたため、 た側が裁判 所、国際
中立的な常設 所を設置し 司法裁判 機関を設ける たものだか 所が設立 ことになった ら、 中立的 されたこ
のです。 な機関であ とを理解 ればそのよ すること
うな批判は が で き
起きない。 る。
●国際刑事裁
○国際刑事裁判 ・国際刑事裁 ○生徒たち 判所、国際司 所、国際司法 判所だと、 に自由に法裁判所の
裁判所にはど 出国しない 発言させ問題や課題
のような問題 限り逮捕で る。新聞を把握する。 や課題がある きない。 噛 やニュー
と 思い ます ・国際司法裁 スを良く
か。 判所だと、 見ている
勧告に強制 生徒たち
カがない。 であると
簡単に発 言が出て
しまう と 思 わ れ
る。
○以上のように ・やっぱり、
問題点や課題 問題点って
があ1ります。 どこにでも どんなに優れ あるよね。
た組織であっ ・課題を解決 ても、限界が し て い け あります。時 ば、 さらに 代時代にあっ 良い国際社 た運用のあり 会が作れる 方が問われて んじゃない
います。 かな?
●新たな時代
0新たな時代に010分程度
に対応した
対応した国際 の時間を国際秩序形
秩序形成、ル 設ける。成、ルール作 一ル作りには 授業用プ
り には どの どのようなご リ ントの
よ う なこ と とが必要でし 空欄に自
が必要かを
ようか。 自分 分なりの考え、意見を なりに考えて 意見や考
表明する。 みましょう。 えを書き
○授業用プリ
込 ま せント る。生徒
が書き込 みをして いる最中 に机築館
視 を 行
い、気に なった意
見、 面白
い意見を 書いてい る生徒を
ピック ア
ツプして
おく。
(→発表者 として意 見を表明 させるた
め。)
●自分なりの
○自分なりに考 1意見や考えを
えた意見を表表明させる。 明してみまし
よ つ。,
○様々な意見が
6完壁な社会
出ましたね。 なんてない
様々な意見が ということ 出たというこ だよね。
とは、様々な ・自分たちの 面において改 手でも変え 善がさらに必 ていける可 要だというこ 能性がある
とです。 これ ということ らの課題を克 か。
服することに よってより良 い国際社会の 形成に繋がっ
て い く ので
まと す。
戦犯裁判の批判・反省は、戦後の新しい秩序形成や、関
め 連法令整備、 国際刑事裁判所、 国際司法裁判所設置へと
3 動くなど多様なことに生かされることになった。 また、
分 問題点や新たな課題を生み出すことにもなった。
【第4時における使用資料リスト1 0プロジェクター
○授業用プリント
○ジュネーヴ諸条約
○ジェノサイド条約
終章 今後の課題
本研究の今後の課題として、さしあたり次の2点を挙げることが
できる。
第1は、本研究で日本史の歴史事象として授業モデルの開挙を行 ったため,.世界史や公民科政治・経済での実施可能性に言及を行っ ていないことである。同じ題材であっても世界史的視点から見るの と、政治・経済的視点から見るのでは見方が変わってくる。また、
科目に適した教え方もあるだろう。そのため、世界史や公民科政治・
経済での実施可能性についても検討をしなければならない。
第2は、提案した授業モデルについて授業実践を行い、その有効 性を検証することである。実際に授業を行っていないため、輿際の 反応や問題点、課殖を把握するに至っていない。そのため、授業開 発のみに終始するのではなく、授業実践を重ねて実証していきたい。