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2003年11月29日(土)13:00-18:00

経済産業研究所

ADR ポリシープラットフォーム

第1日の振り返り

z プログラム1 ビデオを見て、違いや共通点 を共有する

z プログラム4 「きく」を考える

プログラム1

題 内容 課題

プログラム1

ビデオを見て、違いや共通点を共 有する

(概要)

実際の事件をアレンジし、担当者 がスクリプト(シナリオ)を書き、

劇団の方が演じたビデオを見る。

事案は、俊子さんの妹の吉田久美 さんが、その夫(吉田秀夫さん)

のキャッシュカード等を使って、

二人の実母の看護等の費用に使っ たことから、秀夫さんやそのお母 さん(吉田しの)から、お姉さん である俊子さんに返済が求められ ている。

シーンは、①ある調停センター に電話がかかる場面、②再度電話 がかかる場面、③第1回の調停の 場面、④第2回の調停の場面と分 かれる。

(共有の課題)

そこで、これらの場面を通しで 見た後、次の各点について、グル ープごとに、お話し合いをする。

1  全体を見た感想 2  電話応対について

3  調停でのやり取りについて 4  その他

1班 2班 3班 4班 5班 法律上の判断をし

てくれない。どこ で聞くのか 電 話 が 入 っ た と き 、「 調 停 セ ン タ ー」と答えるべき。

調停センターがで きることの説明を すべき。

かなりスキルのあ る調停員でなけれ ばそこまでできな い。

しかし、相談者の 話 し の 上 手 ・ 下 手・声の大小のさ ばき方が難しい。

書面の執行力があ るのか。

相談者が結論を出 すのに、調停セン ター以外のところ にも聞かざるを得 ない。

席順は座る前に相 談しておくべき。

紛争パターンでは レアケースが最初 のビデオとして取 り上げられたので は。

うまくおさまっ た事例という印 象があった。

始めの説明が難 しい。専門用語、

冷たい印象、機 械的、受身(名 乗りなし、あい づちなし)

調停員はどこま で背景を知って いるのか。知ら なくてできるの か。

当事者が初めか ら同席する本音 がでにくい。

うまく言えない 人(感情的に表 現できない)か ら聞き出すこと はしないのか 個別に聞くとし たら、了解を得 た方がいい。

法的助言はどう なるのか。

責任の所在は明 確にしないのか

( カ ー ド の 管 理)

全体に関して 事案そのものが、調 停に適当か疑問 調停人が何らの判断 を下さずにうまくい くのか

紛争の要点がまとま りすぎて、聞き取る 重要性が伝わらない 人間関係(背景)が 見えず、聞き取りが 不十分との感じ 電話では、受け付け とメディエーターの 役割分担をどの様に 区別するのか ビデオの受付は事務 的過ぎ

調停は、当事者の席 がラウンドテーブル 方式の方が望ましい 中立性をどこまで貫 くのか(領収書を見 ないことに不自然さ を感じる)

センターの役割につ いの告知は十分に考 えるべき(ひきつけ るものが必要)

調停人の「隔たりが あるとは思えない」

の言葉だ妥当か

全体の感想:事 実 確 認 の 部 分 が足りない(母 の病状、夫婦関 係、姑と嫁の同 居・別居)

物 語 が う わ す べりしていた 感 情 的 な 部 分 を ど う お さ め て い く か と い う 部 分 が な か った

で き す ぎ た 相 談処理で、日常 の 相 談 業 務 と か け 離 れ て い

相 談 の 入 り 口:受付段階に ついて、名乗っ ていない、あい ずち、うながし がない、申出内 容 の 確 認 が な い、これらのこ と は 実 際 の 横 断 現 場 で は あ りえない、あえ て こ の よ う な シ ナ リ オ だ っ たのだろうか

全体の感想:全体が つかめなかった、姑 と 嫁 の わ だ か ま り が消えたのか疑問、

調 停 人 の 役 割 が わ かりにくい、対面で 座らせた意図は、調 停 人 が メ モ を と ら ず、領収書の確認も しなくていいのか、

過 程 が セ ン タ ー に 残 ら な い で い い の

当 事 者 が あ れ だ け 整 理 で き て い る こ とは少ない、未整理 の 状 態 か ら 聴 き 取 る ス キ ル が 見 た か った、〜ですね?と 確認していたが、大 切な点だと感じた、

手 続 の 流 れ に つ い て の 説 明 が わ か り に く い の で は な い か、法的判断につい て の 専 門 家 の あ っ せんはしないのか、

対 面 の メ リ ッ ト を 感じた、調停人のカ チ ッ と し た や り 方 に意志を感じた 電話:相手が応じる のか、法的指針を与 え ら れ た 方 が 満 足 度が高いのか

プログラム4

プログラム4

ねらい 問い プロトコール

1   

「きく」を考える 

(30 分) 

「訊く」「聞く」「聴く」を考 えます。 

①どのような場面で使いま すか 

②どう違いますか 

①  グループ分けします

②  チューターが各グループに入り、お手伝 いをします

③  グループの話し合いを簡単な記録にと って、後に発表をする方を決めます。 

④  意見交換をします(約 15 分)。 

⑤  ホワイトボードに発表者が書き口頭で 補い、共有を図ります。 

1班 2班 3班 4班 5班

訊く:訊問、審 訊、責任追及の 場面、何か疑い がある場面でそ れを明らかにす

聞く:(二通りの 意見)①よく聞 く、ふつに聞く、

②実は深い意味 がある、香を聞 く、多聞天(毘 沙門天の別名) 本質を極める 聴く:(二通りの 意見)①ききた いところに耳を 傾ける、②自然 にありのままに 耳を傾ける

(注)このプロ グラムでこの言 葉が使われてい るのはなぜか

訊く−場面:裁判

、違い:ききたい内容 を限定的に求める、一 方的に聞き取る、情報 を集める、事前に用意 周 到 な 準 備 を し た 上 で行う、上から下に対 して相手を認めない 聞く−場面:日常生活 の中、違い:物理的に 音を聞く、一方的に聞 かされる、聞こえてく る音を耳にする、自発 的に聞く、準備をせず 自然の中で耳に入る、

対等

聴く−場面:対話、

違い:相手を認めた上 で、お互いの話しを聞 く、キャットボールで きる話し合いで、心を 聴 く 、 事 情 を 聞 き と る、対等な立場で目的 を持って聞く

訊く(ask):質問する、

尋ねる、なんとなく悪 いイメージ、厳しい印 象、「言」葉できく 聞く(hear):受動的、

自 然 に 聞 こ え る 、

「耳」、自然体、あえ て中立(neutral)な 立 場 に い る た め に は

「聞」(傾聴している と い う 姿 を 見 せ な い ききかた)

聴く(listen)「心」 能動的、積極的に心を 開 い て き く 、 傾 聴 、 active listening(心理 学)

その他:相談の中でこ の 3 つ が 行 っ た り 来 たりする、「相談」と メ デ ィ エ ー シ ョ ン の 場合とでは、「きく」

は違うのではないか

訊く:たずねる、問 いただす、事実確認 のためにきく、正し い こ と を 教 え て も らう、訊いた後に、

何 ら か の 回 答 を 求 める(両方向性)、

尋問する、きつもん する

聞く:ニュートラル な感じ、聞こえる、

自然に聞く、」きこ えてくる、ぼんやり とした感じ、一方的 の感じ

聴く:傾聴する、一 生懸命きく、意志を もってきく、相手と の 接 点 を 求 め て 共 感してきく、事実確 認後、相手に評価を 求める時にきく

訊く:能動的に 質問する、問い 正す、尋ねる、

疑 問 を 解 決 す るために、結論 を 求 め る た め に、「きく」

聞く:一方的な 話 の 中 で 「 き く」、情報のや りとり 聴く:音を(全 体として)味合 う、受身になり 一 方 的 に 相 手 の 話 し を 「 き く」、注意して

「きく」

意見:聞くと聴 く は 変 わ ら な い の で は な い か 、 聞 く の 方 が 、 注 意 深 く

「きく」になる 印象

1

プログラム5

調停(理論・技法と Exercises )稲葉一人

資料1:「難しい対話の構造と Mediation の技