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~保護者の意識調査の結果から~

ドキュメント内 みずほ情報総研レポート vol.11 (ページ 54-62)

経営・IT コンサルティング部 コンサルタント 

岡松 さやか

結果によると、0~

1歳児は10%程度、2

3

歳児は30%程度、

4

~6歳児は40%程度である。

なお、小学生の結果を見ると、小学1~

3年生

は51.8%、4~6年生は68.7%であった。

本調査では、同一年齢の長子、第2子以降で 結果が比較できるよう調査対象者を抽出した。

同一年齢で

ICT

端末利用率を比較したところ、

長子よりも第

2

子以降の方が高い結果となった

(図表

3

)。この傾向は未就学児において年齢が 低い方が顕著に現れており、1歳児では第2子 以降の利用率が長子の約

2

倍、0歳児では第

2

子以降の利用率は長子の約

5

倍である。小学生 においても長子よりも第

2

子以降の

ICT端末利

用率が高い傾向が見られた。

(資料)総務省 情報通信政策研究所(2015)「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」より転載 小学1〜3年生

6歳児 5歳児 4歳児 3歳児 2歳児 1歳児 0歳児

小学4〜6年生

図表2 未就学児の ICT 端末利用率

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)よりみずほ情報 総研作成

図表1 回答者の構成(名)

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)よりみずほ情報 総研作成

図表3 長子・第2子以降別に見た ICT 端末利用率 (%)

(2)ICT端末・アプリ等の利用状況

  ~ 3歳児以下の68.5%がスマートフォンを利用、

年齢が上がるにつれて端末の種類は多様化 ~ 本調査の対象となった子どもが利用している

ICT

端末を見ると、0~3歳児は68.5%がスマー トフォンを利用しているが、年齢が上がるほど その利用率は下がり、ゲーム端末(2)、パソコン 等他の端末の利用率が上がる傾向が見られた。

小学生はゲーム端末の利用率が高く

7

割程度と なった(図表4/以下、未就学児の結果は0~3 歳児と4~

6歳児のカテゴリ別に示す)。

子どもが利用している

ICT

端末の種類の数 を見ると、0~

3歳児の80.2%が 1~ 2種類の端

末を利用しているのに対し、小学生では

6

割程 度が2~

3種類の端末を利用している(図表 5

)。

この結果より、年齢が上がるにつれて利用率が 低下する端末も見られるが、未就学児から小学 生へと子どもの年齢が上がるにつれ、利用端末 の種類が増え、

ICT

端末の利用が多様化してい ると読み取れる。

利用している

ICT

端末の機能やアプリとし て、未就学児の65%以上が動画閲覧機能を利 用している。次いで写真閲覧機能の利用が多く

5

6割で、知育アプリは0

3歳児の39.6%、

4

6歳児の36.7

%が利用している(図表

6

)。

ゲームは、4~6歳児の43.2%が利用しており、

小学生の利用率はさらに上昇する。小学生では、

インターネット検索機能の利用割合が高く、小 学4~

6年生で39.0%が利用している。

(3)ICT端末を利用することの効果

  ~ 年齢が上がるにつれて保護者は学習効果を実感 ~

ICT端末を利用する効果として、0

~3歳児の 保護者の半数以上は、「保護者の手を煩わせない 時間ができたこと」や「子どもの機嫌がよくなっ たこと」を挙げた(図表7)。また、「学習ができ た」「アプリで取り扱っている対象(文字、数字、

英語、歌等)へ興味/関心が高まった」「知りた い情報を探したり、検索することができるよう になった」「もっといろいろなことを知りたがる ようになった」といった学習に関連する効果に ついて一つ以上回答した保護者の割合を見ると、

0

3歳児は34.8%、4

~6歳児は45.8%、小学1

~3年生は48.5%、小学4~6年生は57.0%と年 齢が上がるにつれてその割合が上昇した。

未就学児のときに

ICT端末を使っていた、現

在小学生の保護者を対象にした調査の結果をみ ると、「未就学児のときに、ICT端末を使った 楽しい経験を覚えている」に、あてはまるとい う回答した割合は34.7%である(図表8)。「未 就学児のときに

ICT端末を触っていたので、

現在、端末の操作につまづくことはない」は、

あてはまるという回答の割合は37.0%である

(図表

9

)。

(4)ICT端末利用の際のルールと習得方法  ~ 4 ~ 6歳児の34.7%が自発的に操作方法を取得 ~

ICT端末の利用にあたって、保護者と子ども

で取り決めている約束事の有無を見ると、4歳 児以上の約8割、0~

3歳児の約6割は、子ども

ICT端末の利用にあたって、何らかの約束

事を決めている。約束事の内容としては利用時 間や利用内容に関するものが多く、4~

6歳児

の49.5%が利用時間に関する約束を定めている

(図表10)。

子どもが

ICT

端末を使いこなす能力を習得す るための保護者の取組の結果を見ると、4~

6

歳 児の保護者の34.7%は「特に取り組んでいない が、ICT端末の操作を自発的に取得している」と 回答した(図表11)。

4

~6歳児の保護者の52.0%

が子どもに

ICT

端末を使いこなす能力を身に付 けさせるために指導・注意を行っている。小学 生においても、6割程度の保護者が指導・注意 を行っている。

(資料)岡松さやか(みずほ情報総研株式会社)・安藤満佐子((前)総務省 情報通信政策研究所)「未就学児のICT利活用に 係る保護者の意識調査の結果から-未就学児の情報通信端末の利用実態と効果-」(2015)よりみずほ情報総研作成 図表4 利用している ICT 端末の種類

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)より転載 図表5 利用している ICT 端末の種類の数

  ※本調査における学習に関連する効果の項目

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)よりみずほ情報 総研作成

図表7 端末やアプリに触れることの効果(%)

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)よりみずほ情報 総研作成

図表6 利用しているアプリや機能(%)

本調査では、これまでほとんど明らかになっ ていなかった未就学児の

ICT端末やアプリの

利用実態や効果等を明らかにした。国内のス マートフォンの世帯普及率は、2010年末は1割 程度であったが、2013年末に5割を超えた。現 在小学生の子どもが未就学児の時期と比較し て、今の未就学児が触れる端末は多様化してい る。本調査の結果から年齢が上がるにつれて、

3. 考察と今後の課題 子どもが使うICT端末の数(種類の数)は増え ていく傾向が見られたが、今後、子どもが利用 する端末や機能・アプリは、より一層多様化し ていくと考えられる。

本調査の結果からICT端末に触れることの 効果として、未就学児においては特に、あやす ための道具としての効果を実感している保護 者の実態が明らかになった。また、「保護者の 手を煩わせない」「子どもの機嫌が良くなる」

という効果を感じている0~

3歳児の保護者の

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)より転載 図表8 「幼少期に ICT 端末を使った楽しい経験を現在も覚えている」という評価

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)より転載 図表9 「幼少期に ICT 端末に触っていたので、操作でつまずくことはない」という評価

(資料)岡松さやか(みずほ情報総研株式会社)・安藤満佐子((前)総務省 情報通信政策研究所)「未就学児のICT利活用に 係る保護者の意識調査の結果から-未就学児の情報通信端末の利用実態と効果-」(2015)よりみずほ情報総研作成 図表11 ICT 端末を使いこなす能力を習得するための取組状況

(資料)総務省 情報通信政策研究所「未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)よりみずほ情報 総研作成

図表10 利用の際に取り決めている約束事(%)

20%が「ICT端末におもりをさせていることに

罪悪感がある」と回答した(0~

3歳児の保護

者全体で見ると18.1%が「罪悪感がある」と回 答)。保護者の都合による利用は保護者の罪悪 感を生む可能性が指摘される。保護者が感じる 罪悪感を直接的に緩和させる措置も必要ではあ るが、ICT端末に触れることによって子ども自 身に何らかの効果を生むことを保護者が実感で きるようになればこの種の不安は軽減されるの ではないかと考えられる。子どもが

ICT

端末 に触れることの効果を解明し広く共有していく ことは、今後の未就学児の

ICT

利用の普及の ポイントのひとつとなると考えられる。

また、一定数の保護者が未就学児と約束事を 取り決めた上で

ICT端末を利用させているが、

その一方では、未就学児の3割程度は特に教え ることなく

ICT端末を使いこなす能力を取得

していた。この結果から、多くの保護者は未就 学児の

ICT

端末の利用に介入しようとしてい るものの、未就学児が独力で使いこなしてい る(保護者の目が届かないところで利用してい る)様子もうかがえる。子どもの

ICT端末の利

用は、保護者の利用状況と関連性のあることが 一部では指摘されており、今後は保護者の利用 状況を含めて子どもの

ICT

端末の利用状況を 注視していくことが必要である。今後も、定点 的に未就学児の

ICT

端末の利用状況を測定し、

保護者の不安や子どもの利用に際して介入すべ きところを整理し、保護者の不安を解消する施 策の検討や子どもの効果的な利用に繋げること が必要である。

(1) 本稿は、第41回全日本教育工学研究協議会の発表 原稿、岡松さやか(みずほ情報総研株式会社)・安藤 満佐子((前)総務省 情報通信政策研究所)「未就学 児のICT利活用に係る保護者の意識調査の結果か ら-未就学児の情報通信端末の利用実態と効果-」

に加筆して作成している。

(2) スクリーニング調査では、スマートフォン、タブ レット端末、ノートパソコン、デスクトップパソ コン、携帯電話・PHS、ゲーム端末、音楽プレー ヤーの利用状況について複数回答可として調査を 行った。(1)のICT端末利用率は、この結果から、

スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、

デスクトップパソコン、携帯電話・PHSのいずれ か一つ以上を利用している回答者数をもとに算出 している。

参考文献

1. 総務省「情報通信政策研究所「子どものICT利活 用能力に係る保護者の意識に関する調査」(2014 2. 総務省 「情報通信政策研究所「未就学児等のICT

利活用に係る保護者の意識に関する調査」(2015)

3. 総務省「通信利用動向調査」(2013)

ドキュメント内 みずほ情報総研レポート vol.11 (ページ 54-62)