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6月15日~6月17日(2泊3日)

大野田小学校

○特色ある活動内容

<自然体験活動>

1 「よく見よう じっと見よう 自然のつながり」 (東大演習林でのネイチャーハント)

学習班に分かれ、「ネイチャーハントビンゴカード」をもと に自然の中から問題の答えを見付け出していった。地元の

NPO

法人のインストラクターが各班につき、生物の多様性や自然 の生態系について詳しい説明をしてくださった。「周囲にくる みの木がないのに、リスが食べたくるみの殻が落ちているの はなぜでしょう」「幹の模様からこの木に名前をつけてみまし ょう」などの問題では、インストラクターからのヒントや視 点を基に班で話し合って考える姿が見られた。友達と協力し

て問題を解きながら、自然を観察する力や、自然に関する興味を高めることができた。

2 「草木染め」

事前に武蔵野でハルジオンを摘み、山梨県へ郵送した。また、山梨県の特選品である絹でで

きたハンカチに、割りばしや輪ゴムを使って、折り絞り、カゴ染めなど様々な絞りを入れた。

1日目、炊事場に着くと焙煎液の草の匂いが漂ってきた。武蔵野のハルジオンを使って作って いただいた焙煎液にハンカチを漬ける。煮立った焙煎液は熱く、子供たちは慎重に撹拌してい た。その後鍋からハンカチを取り出し、水でよく洗う。その工程を繰り返し、最後にミョウバ ン水につけて色を定着させた。恐る恐るハンカチを広げた瞬間、浮かび上がったさまざまな絞 りの模様に、子供たちの表情が輝いた。ハルジオンから美しい黄色が生まれること、自然の力、

染め物の技術の素晴らしさを体感することができた。

3 「見て学ぼう、感じよう、富士山の自然」 (宝永第2火口までのガイドウォーク)

富士宮五合目駐車場から宝永第2火口までガイドウォークを行った。あちらこちらに岩肌が のぞく細い山道を、インストラクターと一緒に一列に並んで歩いた。木の根が張り出している ところもあり、足を引っかけてしまいそうな道だった。しかし、前日の学習のまとめで班行動 のめあてを立てたこともあり、お互いに危険箇所を伝え合いながら気を付けて活動する様子が 見られた。曇天の中だったが、自然の中を登山する気持ちよさを味わうことができた。残念な がら、第2火口に着く直前で雨が降り出したため、すぐに引き返してきたが、ぽっかりとえぐ れた火口の壮大さを肌で感じることができた。

4 「駒門風穴見学」

雨のため、

2日目に予定していたブナ森の樹林帯トレッキ ングを時間短縮し、駒門風穴へと向かった。民家の間を入っ ていくと、ぽっかりと大きな口を開ける駒門風穴が現れる。

入口の段差を降りて行くにつれ、だんだんと下がっていく気 温に、子供たちから驚きの声が上がっていた。風穴の中は寒 く、溶岩の間から伝い落ちる雨水で岩肌は湿っている。外と

【ネイチャーハントの様子】

【駒門風穴 入口】

はまったく違う景色を楽しみながら、滑らないよう注意して足を進めた。富士山の噴火によっ てできた風穴の偉大さを体全体で実感することができた。

<社会体験活動> 富士山の自然に関する話

スライドを使いながら、インストラクターの方に富士山周辺の動植物についての話をしてい ただいた。生物は多様であり、とくに日本をはじめとする温帯雨林や熱帯雨林に多くの生物が 生息していること、富士山には多種多様な生物が存在していることを、写真や資料を見せなが ら分かりやすく説明してくださった。また、本物のシカの頭蓋骨やリスが食べた松ぼっくりの 食痕を手に取って見る機会もあった。ネイチャーハントで話題になったリスやニオイヒバ、富 士山を悩ませているシカの問題、富士山の噴火の話など、実際に見てきた風景、歩いてきた山 道について改めてその歴史や詳細を知ることができ、学習内容を深めることができた。

<生活・文化体験活動> ほうとう作り

ほうとうが郷土料理である理由や、うどんとほうとうの違いなどを教わりながら、ほうとう 作りを行った。包丁を使って野菜の皮むきをしたり、熱湯の鍋に食材を入れたりと難しい場面 もあったが、子どもたちはインストラクターの話をきちんと聞いて真剣に取り組んでいた。ま た指導員が班に一人つき、子どもたちの様子を見ながら一緒に活動できたため、安全に進める ことができた。

○児童の感想

・ネイチャーハントでは、顔みたいな模様がかいてある枝がおもしろいと感じました。

・草木染めでは、ハンカチが白、ピンク、黄色から茶色になり、また黄色になったのがすごく ふしぎに感じました。

・風穴が自然にできたのがふしぎでした。水たまりもたくさんありましたが、班のみんなで協 力して声をかけ合いながら歩くことができたので、少し成長したと思いました。

○セカンドスクールとの関連について

・「つなげよう・つながろう」をテーマとし、自然観察の仕方や課題解決学習を行った。学習課 題の調べ方や学んだことのまとめ方などを学んだ。

・友達との集団生活の中で、一人一人役割を担って活動する経験をすることにより、子どもた ちの自主・自立・協力の心を養うことができた。また、荷物の準備、5分前行動、部屋の整 理整頓など生活上のルールやマナーを再確認するよい機会となり、セカンドスクールに向け ての自信につなげることができた。

○今年度の成果と次年度に向けての課題

・同じインストラクターが三日間付き添ってくださり、スムーズに活動を進めることができた。

また、活動と学習をより深く結び付けることができた。

・各学習班に指導員を一人ずつ配置することができ、宝永火口登山やほうとう作りでの児童の 十分な安全を確保することができた。

・荒天時のプログラム内容をさらに充実できるように検討する。

境南小学校