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5月24日~5月28日(4泊5日)

第二中学校

○セカンドスクールにおける学習の概要

1 事前の学習内容

・セカンドスクールに関するテーマをクラスで分担し、書籍やインターネットを用いて学習カ ードを制作した。学習カードは学習用のスケッチブックに掲載し、調べた内容が共有できる ようにした。(総合的な学習の時間)

・民泊先の受け入れ農家に送る自己紹介状を兼ねた挨拶状を作成した。(国語科との連携)

・中学生としての自覚や自律をめざして、団体行動や係活動、民泊体験の場での目標やルール 作りを行った。(特別活動)

・民泊先の方々への礼儀や接し方を話し合い、家族の一員として自覚を高め、望ましいあり方 を考えた。(道徳)

2 事後の学習内容

・民泊先で学んだことを画用紙にまとめ、班ごとに発表を行った。(総合的な学習の時間)

・民泊農家へのお礼状を作成した。(国語科との連携)

・現地でのスケッチを水彩画として完成させた。(美術科との連携)

・学習用のスケッチブックに学んだことや現地での思い出をまとめた。(総合的な学習の時間)

○特色ある活動内容

<自然体験活動>

1 キョロロの森観察

キョロロの森に到着後、クラスごとに分かれて体験活動を行

った。隣接する里山の散策では、ウルシやクロモジなどの植物 の特徴について解説を聞きながら観察を行った。水辺の生き物 観察では、一人一つの網を持ち、溜め池で生き物の採集・観察 を行った。

2 自然観察ハイキング(大厳寺高原)

前日のキョロロの森での学習を土台に、自然林でのハイキングを行った。ヤマウルシやハチ

などの危険な動植物の対処法を学び、ハイキングを行いながら自然観察をした。クラスを二つ に分けての移動だったので、現地ガイドの方の説明も聞き取りやすかった。登山道がブナ林の 葉影のため、あまり濡れることもなく深く積もった落ち葉のため道も悪路にならないというこ とを身をもって体験し、自然林の役割を確認することができた。

3 自然観察スケッチ(大厳寺高原)

ハイキング後、事前に美術の時間に学んだ知識を生かして、風景をスケッチした。当日は天

候に恵まれ、雄大な自然のなかから自分が絵として残したい場所を選び、色鉛筆でじっくりと 描きあげることができた。セカンドスクールの後、美術の時間に水彩画として絵を仕上げ、校 内で『風景画スケッチコンクール』を行う。入賞した作品数点は現地へ送り、生徒達の作品を 鑑賞していただく予定である。

【現地の方による説明の様子】

4 人工林観察(美人林)

松之山の観光名所である美人林の見学を行った。インストラクターの方の詳しい解説を聞く ことで雪里の厳しい自然の中で育つブナの木の特性や、ブナ林に生息する生き物について学ぶ ことができた。

<社会体験活動>

1 農家体験(山菜の収穫・田植えなど)

棚田の里での田植え体験では、現地の方を指導員としてお 迎えし、手で苗を植えることを学年全員で体験した。また、

民泊先の農家では農業体験を行い、山菜の収穫、苗箱洗い、

きのこの菌打ちなど様々な体験を通して、自然の中で豊かに 楽しく暮らす知恵を学び、自然に対する畏敬の念を体感した。

<生活・文化体験活動>

1 伝統料理体験

伝統料理体験では、田舎料理・そば打ち・あんぼ・ちまきの4グループに分かれ、昼食を手 作りした。現地の方を講師としてお招きし、はじめての作業に戸惑いながらも同じグループの 人と協力し、現地の風土に育まれた美味しい伝統料理を作り、食べることができた。

2 民泊農家のお手伝い

1日目の夕方から2日目まで各農家で農業体験を行った。農家ごとに体験内容は異なっていた が、各家庭での農業体験や生活体験は有意義なものとなった。また、事前に挨拶状を送っていた こともあり、違和感なく積極的に交流することができ、それぞれの家庭での交流は充実したもの となった。

○ファーストスクールの教育活動との関連

5日間寝食をともにすることで、生徒同士の人間関係が深まると共に、自分の役割をきちん と果たすことが集団生活の中で大切だということを学ぶことができた。また、現地の人々と触 れ合い親切にしてもらった経験からは、思いやりの気持ちやおもてなしの心を感じることがで きた。

○今年度の成果と次年度に向けての課題

今年度のセカンドスクールでは、生徒自らが課題を発見し、解決に向けての取り組みを考える 活動に重きを置いた。そのため、事前学習で知ったことから課題を見つけ、解決策や自分達にで きる取り組みを考えた。書籍やインターネットに頼るだけでなく、目で見たことや聞いたことか ら得られた情報には説得力があった。また、今まで積み上げてきた地域の方々との交流は生徒に とって大変意味のあるものだと考えている。しかし、学年の人数の変動や、民泊受け入れ農家の 高齢化による受け入れ先の減少、過疎化による関係業者の廃業など、実施していく上での課題が 生じるところもあった。また、アレルギー生徒への十分な配慮は今後とも工夫が必要である。

【田植え体験の様子】

第三中学校