12. 構造強度設計
12.5 高温強度について
100MPa
11 ≒ = 1000 500-280
50 = 40
500 1- 280
= 40
σ
’ 1- σ
= σ σ
u m a eq
×
図3のS-N線図を用いて、σe qに対する破断繰返し回数N2を求めると、
N2≒6×105回、n2=12×103回、n2/N2=12/6×102=0.02
(線形累積損傷則)
D=Σn/N =0.6+0.02=0.62<1.0
図12-26 レバー式クリープ試験機
この試験機では、レバーを通じて錘をぶら下げていて一定荷重が試験片に負荷される。中央 にある電気炉内に試験片がとりつけられており、一定温度、一定荷重下で試験片の伸びの変化 を測定する。クリープ試験前と後の試験片(ステンレス鋼)を図 12-27 に示す。このように、
金属材料であっても10%以上の大きな伸びを示す。
図12-27 クリープ試験片(手前が試験後、奥が試験前)
この試験機により、試験片の伸びの時間変化を計測すると図 12-28 のようなデータが得られ る。クリープの変形速度は、AB間で減少し、BC 間でほぼ一定、CD 間で増大する。D 点に到 達すると試験片は破断してしまう。これらの区間を各々、一次クリープ(遷移クリープ)、二次 クリープ(定常クリープ)、三次クリープ(加速クリープ)と呼んでいる。通常は、クリープ寿 命の大半を二次クリープの領域が占めるので、設計段階では温度と応力に対する固有のクリー プ速度を用いて、寿命予測を行った上で、安全裕度をとった上で設計が行われる。
高温において、逆に変形の方を一定に保つと、応力が時間とともに減少する。この状態をリ ラクゼーションと呼ぶ。クリープ変形は図 12-28 に示す通り、高応力、高温になるほど急速に 変形が進むので、早期に破断することになる。従って、材料の高温設計を行う場合、過度に変 形しないことと、破壊しないように配慮することが求められる。このような観点から高温設計
カウンター ウェイト
重錘 試験片
電気炉
に対する許容応力が決定される。例えば、米国機械学会規格ASME CODE Sec.Ⅰの場合、次の 4項目の中の最小値を許容応力とすることが規定されている。
1) 設計使用温度での降伏応力の2/3 2) 設計使用温度での引張強さの1/4
3) 設計使用温度で105hに1%のひずみを生ずる応力 4) 設計使用温度での105hで破断する応力の2/3
図12-29には、2.25Cr-1Mo鋼の許容応力の温度による変化を示す。この図のように、中温以
下の領域では、上記の1)2)の要因で許容応力が決まるが、770K(500℃)以上の高温では、3)4)の 要因で許容応力が決められ、クリープへの配慮が求められる。
図12-28 クリープ曲線の応力及び温度による変化
伸び
時間 A
B
C
D ×
高応力 高温
一次クリープ
二次クリープ
三次クリープ
図12-29 2.25Cr-1Mo鋼の許容応力の温度による変化