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疲労寿命設計 *

ドキュメント内 Ⅶ 有限要素法解析のための破壊力学の基礎 (ページ 186-190)

12. 構造強度設計

12.3 SN 線図による疲労設計

12.3.7 疲労寿命設計 *

機器の使用期間あるいは寿命があらかじめ定められている場合、その寿命に対する時間強度 で設計する。この場合の評価(判定)基準は線形累積損傷則(マイナー則)による。疲労寿命 設計における疲労評価の手順の概略(例)を図12-25に示す。

図12-25 疲労寿命設計の概略手順(例)

最大主応力の変動パターンの決定

(σa, σm, n)i (i: 評価サイクルNo.)

修正変動パターンの決定

(σa, σm’, n)i

相当応力振幅(σeqiの決定

変動パターンiに対する 損傷率(ni /Ni ) の計算

強度評価:線形累積損傷則 D=Σ(ni /Ni )<1

設計SN線図の決定 平均応力の修正

(σm σm

影響因子の影響を 含む安全率の考慮

平滑試験片のSN線 図の決定(両振り)

(解答)

荷重に対する安全率を考慮して、T=ηT=πT ネジ底の断面積 A=202π/4=100π ネジ底断面の公称応力 σ=T/A=T/100

最大応力 σm a x=ασ=4×(Ta/100)=T/25

応力変動は片振だから、応力振幅σ=平均応力σ=σm a x/2=T/50 平均応力による疲労限度の低下を求める

片振りの疲労限度 σ’=σw 0(1-σ/σ) ここで、σ’=σの片振りの条件を使うと

σ’=σw 0σ/(σw 0)=600×200/800=150MPa 判定条件 ; σ<σ’ より、

/50<150

<50×150=7500 許容引張荷重

T =7500N=7.5 kN 練習問題1

図1に示すフックネジ部について、下記の評価条件に対して、疲労限設計により許容引 張荷重Tを求めよ。

評価条件 :

荷重変動は荷役荷重とし、荷重/応力の変動パターンは図2による。

フックの材料(鉄鋼)

引張強さ σ=600MPa 両振疲労限度 σw 0=200MPa ボルトネジ部の応力集中係数 α=4

α=ネジ底の最大応力σm ax/ネジ底(谷径d=20mm)断面の公称応力σ σ=T/A=T/(πd/4) A:谷径の断面積

荷重の不確定性に対する安全率 η=πとする。

すなわち、 T=ηT

図2 運転条件 圧力(MPa)

時間

ΔP

運転サイクル(2)

3000回 運転サイクル(1)

15000回 50

図3 評価(応力)サイクル 時間

応力(MPa)

(n=3000回)

(a)評価サイクルⅠ Δσ 500

応力(MPa)

Δσ

(n=15000-3000

=12000回)

Δσ=500×ΔP/P

練習問題2

図1に示す圧力容器の「ノズル取付部内面コーナー」について、下記の評価条件に対し て図4のSN線図により疲労強度を評価せよ(累積損傷率Dを求めて評価)。

(a)外観図

図1 ノズル付き球形鏡(ふた部)

円筒部 球かく部

”内圧 P”

● 疲労評価部位

(b)ノズル取付部内面コーナ

(軸対称断面、FEMモデル)

対称軸 対称軸

評価条件:荷重変動は内圧とし、運転条件は図2による。

材料 : 低合金鋼 (降伏強さσ=320MPa 、引張強さσ=500MPa)

コーナーの最大応力σm a x(=σθ)=500MPa (P=50MPaに対す る応力値)

評価法:図2の運転条件に示すように、運転サイクル(1)および(2)の2つのパタ ーンが重畳する場合、この運転条件から図3の(a)および(b)に示す2つの評価(応 力)サイクルⅠおよびⅡの組合せとして評価する。

(解答)

(評価サイクルⅠ)

最大応力σm a x=Δσ=500+Δσ/2=500+0.16×500/2=500+4 0=540MPa

σm ax=σ+σ=540MPa>σ(=320MPa)

応力変動は片振だから、σ=σ=540/2=270MPa

したがって、平均応力σの修正(シフト)を式(12-7)により考慮する必要がある。

すなわち、修正平均応力σm‘ は、

σ‘=σ-σ=320-270=50MPa

つぎに、拡張修正Goodman線図を適用して、式(12-8)により等価応力振幅σe qを求める。

=300MPa 10

= 270

500 1- 50

= 270

σ

’ 1- σ

= σ σ

eq

図3のS-N線図を用いて、σe qに対する破断繰返し回数Nを求めると、

≒5×10回、n=3×10回 損傷率 n/N=3/5=0.6

(評価サイクルⅡ)

最大応力はサイクルⅠと同じで、σm a x=540MPa>σ(=320MPa)

応力変動は、σ=500MPa、σ=40MPa

したがって、平均応力σの修正(シフト)を式(12-7)により考慮する必要がある。

すなわち、修正平均応力σ‘ は、

σ‘=σ-σ=320-40=280MPa

つぎに、拡張修正Goodman線図を適用して、式(12-8)により等価応力振幅σe qを求める。

図4 評価用SN曲線(両振)

1 10 100 1000

10 100 1000 10000 100000 1000000

繰返し回数 N

応力振幅   

10 100 1000 10000

    100MPa    

11 ≒   = 1000 500-280

50  = 40

500 1- 280

= 40

σ

’ 1- σ

= σ σ

eq

×

図3のS-N線図を用いて、σe qに対する破断繰返し回数Nを求めると、

≒6×10回、n=12×10回、n/N=12/6×10=0.02

(線形累積損傷則)

D=Σn/N =0.6+0.02=0.62<1.0

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