1 研究の目的と構成
2.6 社会実験体験による住民の施策受容性に与える要因分析
2.6.2 静岡市バスレーン・P&BR 交通実証実験における住民の意識構造分析
2.6.2 静岡市バスレーン・P&BR交通実証実験における住民の意識構造分析
(ii) 分析に用いる潜在変数とその観測変数
アンケート項目(表 2-7)より、各々の潜在変数とその観測変数を選定した。
潜在変数「交通環境に関する問題意識」には普段対象路線を利用する頻度、その時の主 な交通手段、普段の通行のしやすさ、バスレーン施策及び社会実験自体の認知度が、潜在 変数「予想効果」にはバスレーン施策による交通環境の改善度、シミュレーション及び社 会実験自体の有効性などに関する事前の評価が、潜在変数「体験効果」には社会実験によ り実際にバスレーン施策を体験した後の交通環境の改善度、社会実験の有効性、シミュレ ーション結果と社会実験時の交通環境の整合性が影響を与えていると仮定し(表 2-8)、分 析を行った。
なお、分析していく上で推定値が有意でない項目に関してはその都度検討し、必要でな い項目に関しては最終モデルから除外した。
表 2-8 潜在変数とその観測変数
観測変数 潜在変数
普段の通行頻度
普段の主な交通手段:バス 普段の主な交通手段:自動車 普段の主な交通手段:原付・バイク 普段の主な交通手段:自転車 普段の主な交通手段:徒歩 普段の通行のしやすさ バスレーンの認知度
社会実験という手法の認知度 交通のしやすさの改善:バス 交通のしやすさの改善:自動車 交通のしやすさの改善:原付・バイク 交通のしやすさの改善:自転車 simの有効性
社会実験の有効性
交通のしやすさの改善:バス 交通のしやすさの改善:自動車 交通のしやすさの改善:原付・バイク 交通のしやすさの改善:自転車 社会実験の評価
社会実験の有効性(体験後)
sim結果比較 受容性(体験前)
受容性(体験後)
交通環境に関する 問題意識
予想効果
体験効果
(iii) 分析結果
分析の結果、対象路線を普段から通行しているほど、バスで通行しているほど交通環境 に関する問題意識が高いことが伺える。
「予想効果」と「体験効果」の共分散が0.93と非常に高いことからバスレーンを体験す る前に予想していた効果と、実際に体験してみての効果というものはほぼ同じであったと 解釈できる。つまり、住民にとって効果の予想が比較的容易である施策であったと考えら れる。
施策を体験する前後における受容性に与える影響としては、施策の効果が体験前、体験 後を問わず大きな影響を与えているが、「交通環境に関する問題意識」という要因も少なか らず影響している。
普段の通行頻度 普段の主な交通手段:バス 普段の主な交通手段:自動車
普段の通行のしやすさ
交通のしやすさの改善:バス 交通のしやすさの改善:自動車
simの有効性
交通のしやすさの改善:バス 交通のしやすさの改善:自動車
sim結果比較修正
体験効果 予想効果
.78 .57
交通環境に関する 問題意識
e6 e7
e11 e12
e14 e15
e17
.34 .82
.77
e9 e10
e16
-.20
交通のしやすさの改善:原付・バイク
交通のしやすさの改善:原付・バイク
.25
.19
e8
e13 e4
バスレーンの認知度 -.28
e5
.93 .65
.70 -.27
e1 e2 e3
社会実験の有効性(体験前) .76
社会実験の有効性(体験後)
.60 .65
受容性(体験後)
.84 .39
受容性(体験前)
.61
.64
図 2-43 共分散構造分析結果(静岡市バスレーン・P&BR交通実証実験)
2.6.3 さいたま市ハンプ公道実験における住民の意識構造分析