1 研究の目的と構成
2.6 社会実験体験による住民の施策受容性に与える要因分析
2.6.4 大宮氷川参道交通実証実験における住民の意識構造分析
2.6.4 大宮氷川参道交通実証実験における住民の意識構造分析
(ii) 分析に用いる潜在変数とその観測変数
本事例は静岡市(2.6.2)、さいたま市(2.6.3)の二事例とは異なり、現在(2007年度末)
までに参道の中区間、南区間においてそれぞれ一回、計二回対象地区で社会実験をしてい る。本研究における分析には施策の受容性として第二回目(南区間)に実施された社会実 験施策の本格実施に対する評価を用いる。また、第一回目(中区間)に実施された社会実 験の体験、社会実験に対する評価が第二回目(南区間)の社会実験に対する事前の予想効 果に影響を与えていると仮定した。
以上をふまえてアンケート項目(表 2-11)より、潜在変数「交通環境に関する問題意識」
「予想効果」「体験効果」を説明する変数を選定し(表 2-12)、分析を行った。
表 2-12 潜在変数とその観測変数
観測変数 潜在変数
通行頻度(通勤)
通行頻度(参拝・散歩)
通行頻度(沿道施設利用)
氷川参道の将来像 居住年数
中・南区間の整備順序に対する評価 中区間歩車分離整備計画に対する評価 中区間社会実験の体験
中区間歩車分離整備に対する評価 sim実施に対する評価
南区間のsimの認知度
南区間北向き一方通行に対する評価 南区間交通社会実験の体験
南区間社会実験の評価 南区間の歩車分離整備と
北向き一方通行化開始以前の心境 南区間の歩車分離整備開始に対する評価 北区間の対策に対する評価
予想効果
体験効果 交通環境に関する
問題意識
(iii) 分析結果
分析の結果、参拝・散歩や沿道施設を利用している頻度が高いほど「交通環境に関する 問題意識」が高いことが分かる。しかし、「交通環境に関する問題意識」が施策の受容性に 対して与える影響は小さい。
また、本事例においては「予想効果」と「体験効果」の共分散が0.90と高いことから歩 車分離施策を体験する前に予想していた効果と、実際に体験してみての効果というものは ほぼ同じであったと解釈できる。これは、中区間での社会実験(第一回)で同様の施策を 体験していたことが南区間(第二回)における社会実験の「予想効果」に影響を与え、施 策に対する予想効果というものを容易にしたのではないかと考えられる。
施策に対する受容性としては、社会実験による施策の「体験効果」が大きな影響を与え、
今後実施される北区間における整備延伸に対する評価にも繋がっている。
南区間北向き一方通行に対する評価
南区間の歩車分離整備開始に対する評価
南区間のsimの認知度 sim実施に対する評価
南区間社会実験の評価 中区間歩車分離整備計画に対する評価
中区間社会実験の体験 中区間歩車分離整備に対する評価
北区間の対策に対する評価
南区間の歩車分離整備と北向き一方通行化開始以前の心境
予想効果
(南区間)
交通環境に関する 問題意識
.82
e10
e13
e8 e5 e6
e14 e11
e9
e12
体験効果
(南区間)
.81 .58
.08
.33
-.02
氷川参道の将来像 通行頻度(参拝・散歩)
通行頻度(沿道施設利用)
-.03
.90
.11
.55 .69
.67 .07
e2 e3 e4
.78
e7 .09
.90 .79
e1 通行頻度(通勤) .19
図 2-45 共分散構造分析結果(大宮氷川参道交通実証実験)