• 検索結果がありません。

電鋳構造体

ドキュメント内 山 田 髙 幸 (ページ 81-84)

第 3 章 生産対応機の製作と評価

3.4 構造体作製結果

3.4.3 電鋳構造体

F-1 機の目的の一つであるデバイスサイズの拡大を検証するために,10 mm 角のマイク ロクーラをデバイスとして選択し,これを電鋳パターンを積層して作製した.マイクロク ーラとは熱交換器の一種で,CPU や LED チップなど消費電力の高い半導体素子から発生 する熱を冷却水に効率的に移動させ,半導体素子を冷却するデバイスである.

作製したマイクロクーラの構成をFig. 3-27に示す.デバイスのサイズは10 mm角で,

これを14.8 mm角のターゲット基板(メサ領域は10.2 mm角)上に積層した.マイクロ

クーラの構造は,両端に形成された入出力用の垂直流路(8×1 mm2)とこの間を繋ぐ水平 流路からなり,2種類のパターンAとBを交互に積層することにより作製される.水平流 路は幅25~75 µm,長さ600 µm,1層あたり80本のマイクロチャネルがあり,細いリブ で仕切られている.このような電鋳膜パターンを有するドナー基板を第2章2.7.5節で示し たプロセスで用意し,ターゲット基板上に積層した.電鋳パターンは,NiとCuの2種類 が可能である.

作製したCu製デバイスの写真をFig. 3-28に示す[3, 4].(a)は積層後のターゲット基板 であり,100 円玉の上に置いてある.(b)は積層後のドナー基板であり,青い点線領域の Cu電鋳パターンが転写されてなくなっている様子が分かる.圧接荷重は 960 kgfであり,

F-1機のほぼ最大荷重とした.このデバイスのSEM写真をFig. 3-29に示す.(a)は垂直流 路部分であり,斜めから観察すると水平流路部分が見える.(b)は水平流路の拡大図であ

り,幅25 µmのリブで仕切られた幅75 µmのマイクロチャネルが5段積層されている様子

が確認できる.なお,リブが細く見えるのは,先端を半円状に細くしてあるためである.(c) および(d)は垂直流路と水平流路が交わる様子を斜めから観察したもので,3次元マイク ロ流路構造が形成されていることがよくわかる.

このデバイスの冷却能力を,Fig. 3-30に示す評価ベンチにて測定したところ,Fig. 3-31 に示すように150 ml/minの冷却水流量において,設計通りの150 Wの冷却能力が0.1 MPa

Fig. 3-27 Configuration of microcooler

10 mm

14.8 mm 0.6

mm 10 mm

10.2 mm

Pattern-A

Pattern-B

1 mm-wide frame Microchannel region

Partition wall Inlet manifold

Outlet manifold 8 mm

6 mm

1 mm

Si chip (Target Sub.)

Multiple-stacked Microcooler

Electroplated Ni or Cu

Rib

- 75 -

以下という低圧力損失で実現できることが確認できた.この発熱量は次世代マイクロプロ セッサで想定されている熱量であり,このような高発熱デバイスに適用可能と思われる.

上記のように,電鋳パターンを積層して実動作可能な10 mm角のデバイスが作製可能で あることを実証した.

(a) Target substrate on ¥100 coin (b) Donor substrate Fig. 3-28 Substrates for fabricating microcooler

(a) Vertical channel (b) 5-layered horizontal channels

(c) Vertical and horizontal channel (d) Close-up view Fig. 3-29 SEM photographs of the fabricated microcooler

- 76 -

Fig. 3-30 Schematic of the evaluation setup

Fig. 3-31 Results of the cooling performance PC

Header

Data Logger

Heater Controller Water

Line

Filter

Needle Valve Flow Meter

Drain

Tin Tout

Microcooler Heater Block

Theat

Pin Pout

Power Supply

F

Stop Valve

0 0.05 0.1 0.15 0.2

0 50 100 150 200

0 50 100 150 200 250

圧力損失MPa

冷却容量W

流量 ml/min 冷却容量

圧力損失

- 77 -

ドキュメント内 山 田 髙 幸 (ページ 81-84)