7 ME 機器の標識,表示及び文書
8.4 電圧,電流又はエネルギーの制限
8.4.1 *電流の供給を意図する患者接続部
8.4.2で規定した限度は,正常な使用中に生理的効果を生むために患者の体に流すことを意図する電流に
は適用しない。
8.4.2 *接触可能部分及び装着部
装着部を含む接触可能部分は,次による。
a) 患者接続部からの電流又は患者接続部間の電流は,表3及び表4で規定した患者漏れ電流及び患者測 定電流の限度を超えてはならない。測定は,8.7.4による。
(試験)
適合性は,8.7.4の測定によって確認する。
b) *ある接触可能部分からの漏れ電流は,又は接触部分間の漏れ電流は,8.7.4 によって測定したとき,
8.7.3 c)で規定した接触電流の限度を超えてはならない。
(試験)
適合性は,8.7.4の測定によって確認する。
c) *上記 b)で規定した限度は,正常な使用時に直接又は操作者の体を経由して接触電流の限度を超える
電流が患者へ流れ込む接続の可能性が無視でき,かつ,取扱説明書で操作者に次の部分と患者に同時 に触れないように指示している場合は,次の部分には適用しない。
- コネクタの接触可能な接点。
- ヒューズの交換中に接触可能なヒューズホルダの接点。
- ランプを取り外した後に接触可能なランプホルダの接点。
- 工具を使わないで開けられる開閉カバーの内部の部分,又は工具が必要であるが取扱説明書でサー ビス要員以外の操作者が関連する開閉カバーを開けるように指示している部分。
例1 照光押しボタン 例2 表示ランプ 例3 レコーダ・ペン
例4 プラグ・インのモジュールの部品 例5 電池
上記の部分は,対地電圧又は他の接触可能部分との電圧が,正常状態又は単一故障状態で交流のピ
ーク電圧42.4 V又は直流60 Vを超えてはならない。直流60 Vの限度は,ピーク対ピークリップルが
10 %を超えない直流に適用する。リップルがその量を超える場合は,42.4 Vのピーク限度を適用する。
その電力は,60秒よりも長い時間240 VAを超えないか,又は蓄積したエネルギーは,2 V以上におい て20 Jを超えてはならない。
注記1 8.4.2 c)で規定した限度よりも高い電圧が存在する場合は,8.4.2 b)で示した漏れ電流の限度
を適用する。
(試験)
適合性は,取扱説明書の調査及び測定によって確認する。
d) *次にも,上記c)で規定した電圧及びエネルギーの限度を適用する。
- プラグ,コネクタ及びソケットの接点を除いて,外装の開口から図8に示すテストピンを挿入して 接触する内部の部分
- 直径4- 00.05 mm,長さ100+ 00.5 mmの金属製テストロッドを,外装の上面カバーのあらゆる開口,又 は責任部門が正常な使用時に工具を使って調整可能な事前設定調整用の開口から挿入して接触でき る内部の部分
外側の部分のスロット又は開口を通して標準テストフィンガまでの沿面距離及び空間距離の測定は,
8.9.4も参照する。
(試験)
最小の力(1 N以下)であらゆる位置に挿入する。
疑わしい場合は,責任部門が正常な使用時に調整する事前設定調整用の開口を通して,テストロッドを あらゆる可能な位置に10 Nの力で挿入する。特定の工具の使用を取扱説明書で指定している場合は,その 工具で試験を繰り返す。
テストロッドは,外装の上部カバーのあらゆる開口から力を加えずに垂直につるす。
単位 mm
図8-テストピン
[8.4.2 d)参照]
e) 開閉カバーが工具を使わないで開けることができ,かつ,開閉カバーを開けると自動的に電源の切離 しができる場合は,この細分箇条で許容したレベル以上の電圧の部分に接近できてもよい。ただし,
その部分の電源の切離しに用いる器具は,電源の切離しスイッチを規定した8.11.1の要求事項に適合 し,かつ,単一故障状態においても機能するものとする。その器具の作動をさせないようにする場合 は,工具を必要とする。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。
8.4.3 *プラグによって電源に接続することを意図するME機器
プラグによって電源に接続することを意図するME機器又はその部分は,プラグを引き抜いてから1秒 後に,プラグのピン相互間及び電源ピンと外装との間の電圧が60 Vを超えないようにするか,又はこの値 を超える場合は,電荷の蓄積は45 μCを超えないように設計する。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
ME機器を,定格電圧で又は定格電圧範囲の上限で作動させる。
ME機器を,関連するスイッチ(電源スイッチなど)を“入”及び“切”位置にしたまま電源から外す。
ME 機器は,プラグによって電源から切り離す。試験は,最悪の状態が測定できるまで必要な回数行う か,又は供給電圧波形のピークで確実に切離しができるトリガ回路を使用する。
プラグの両刃間,及びその任意の刃と外装との間の電圧は,切離しの1秒後に,試験に著しく影響しな い内部インピーダンスをもつ計器で測定する。
注記 受容できる測定配置の一例は,抵抗100 MΩ±5 MΩと容量20 pF±5 pFとを並列にした回路を 入力インピーダンスとしてもつ,オシロスコープ及びプローブである。
蓄積した電荷は,任意の便利な方法で測定又は計算してもよい。
必要な場合は,定格電源(商用)電圧のピーク値と等しい直流入力電圧を使用してもよい。
8.4.4 *内部の容量性回路
ME機器の電源を切り,その直後に正常な使用時に取り付いている開閉カバーを開けると接触できる容 量性回路の導電性部分は,60 Vを超える残留電圧がないか又はこの値を超える場合は,45 μCを超える蓄 積電荷があってはならない。
自動放電が合理的に可能でなく,開閉カバーが工具を使わなければ開けられない場合は,手動放電がで きる手段でもよい。コンデンサ又はその接続した回路は,表D.1の図記号24で表示し,また,手動放電の 手段は,技術解説で説明する。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
ME機器を定格電圧で作動させ,次に電源を切る。正常な使用時に取り付いている開閉カバーをできる だけ迅速に開ける。その直後,接近可能なコンデンサ又はその回路部分の残留電圧を測定し,かつ,蓄積 電荷を計算する。
手動放電の手段を技術解説で説明している場合は,それを含んでいる部分及び表示を調査して確認する。