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配水 圧力の速応性 を向上す る分 散協調制御

第2節 分散協調制御 とは

複 数 の サ ブ シ ス テ ム が 相 互 作 用 しな が ら協 調 動 作 す る 分 散 協 調 制 御 が 注 目 され て い る1)‑4).

一 般 的 な ポ ンプ 制 御 は

,水 圧 を所 望 の 値 に コ ン トロ ー ル す る た め に,各 ブ ロ ッ ク そ れ ぞ れ でPI制 御 を 行 っ て い る の に 対 し,本 章 で 提 案 す る分 散 協 調 制 御 は,隣 接 す る ブ ロ ッ ク の 水 圧 も加 味 して 自ブ ロ ック の 水 圧 を コ ン トロ ー ル す る こ と が 特 徴 で あ る.す な わ ち分 散 協 調 制 御 で は,配 水 管 網 内 の 水 圧 低 下 を複 数 の ポ ン プ が 検 知 して,従 来 よ り も水 圧 低 下 を抑 制 す る方 向 に 速 や か に 同 時 制 御 す る方 式 を と る.

図5‑1に 両者 の 違 い を ブ ロ ッ ク線 図 で 示 す.図 に 示 す 分 散 協 調 制 御 器 が,本 来 制 御 対 象 で は な い 他 方 の 水 圧 も検 知 して い る点 が 特 徴 で あ る.な お,図5‑1で は2つ の サ ブ シ ス テ ム の 例 を 示 して い る.以 下,分 散 協 調 制 御 の 状 態 方 程 式 と コ ン トロー ラ設 計 に つ い て 説 明 す る.

(a)P1缶ilそf印 測 定 点 の 水 圧

(回転 数)

(回 転 数)

ブ ロ ック1 連絡管による 水融通

一一一↓ ↑ 一一一

(b)分 散 協 調 制 御 測 定 点 の水 圧

(回転 数)(吐 出 圧 力)

1

ブ ロッ ク1 連絡管による 水融通

一一一一↓ 一一一

ブ ロック2 一1

分 散 協 調

シ1制 御 器 ポ ン プ1

目標 水 圧1

;

目標 水 圧2

;

シ1

(回転 数)(吐 出 圧 力)

分散協調

制御器

ポ ン プ2

'

(1)分 散 協 調 制 御 の 状 態 方 程 式

複 数 の サ ブ シ ス テ ム(配 水 ブ ロ ッ ク)が 存 在 し,そ れ らが 相 互 に影 響 を 及 ぼ し あ うネ ッ トワー ク構 造 を 持 つ シ ス テ ム の動 特 性 を,(5‑1)式 に 示 す 状 態 方 程 式 で 記 述 す る.

]eニDLx十u十d(5‑1)

こ こ で,κ ∈Rn(nは ブ ロ ッ ク 数)は 各 ブ ロ ッ ク で 測 定 し て い る 水 圧[MPa]を 表 し,u∈Rn は 各 ポ ン プ の 吐 出 圧[MPa],d∈IRnは 水 需 要 量 や 消 防 用 水 量 な ど に 伴 う各 ブ ロ ッ ク の ポ ン プ か ら水 圧 測 定 点 ま で の 水 圧 損 失[MPa]を 意 味 す る.

ま た,(5‑1)式 のL∈IRn×nは ネ ッ ト ワ ー ク の 各 点 の 接 続 状 況 を 表 す 行 列 で,(5‑2)式 に 示 す よ うな 重 み 付 き グ ラ フ ラ プ ラ シ ア ン と 呼 ば れ る.

rL・1‑一 Σ ・iノ(̀‑1)

噛 一 君 、≠J,ノ∈Nt)(5‑2)

〈Li1ニo(i≠j,jeNt)

ブ ロ ッ ク̀と ブ ロ ッ ク1が 連 絡 管 で 接 続 さ れ て い る 場 合 に はCi1ニ1,接 続 さ れ て い な い 場 合 に は,Ci1ニ0と な る.ま た,対 角 項Liiは ブ ロ ッ ク̀に 接 続 し て い る ブ ロ ッ ク の 数 に 負 号 を 付 け た 値 と な る.ま た,D∈IRn×nはLに か か る 係 数 行 列 で あ り,あ る ブ ロ ッ ク か ら他 の ブ ロ ッ ク に 影 響 を 与 え る 相 対 的 な 大 き さ を 示 す も の で,連 絡 管 の 水 圧 損 失 効 果 を 表 す.

本 章 で は,(5‑1)式 に お け るuをPI制 御 で は な く,分 散 協 調 制 御 の 方 式 で コ ン ト ロ ー ル す る.

(2)コ ン トロ ー ラ 設 計

(5‑1)式 に 示 す シ ス テ ム に 対 し,こ れ ま で の ポ ン プ 制 御 は 一 般 に,(5‑3)式 に 示 すPI制 御 を 行 っ て い る.

Ui=‑Kp(Xi一 η)‑Ki∫(κt一 η)dt

(5‑3)

こ こ で,Kpは 比 例 ゲ イ ン[一],KIは 積 分 定 数[一]を,riは 節 点i番 目 の 目 標 水 圧[MPa]を 表 す.

一 方 ,本 章 で 提 案 す る 分 散 協 調 制 御 の コ ン ト ロ ー ラ は(5‑4)式 で あ る.

1,Ltニ ーκP(X一rt)‑Ki∫(X一ri)dt一 κDpZ一KD∬ ∫Zidt(5 ‑4)

2tニ(x一ri)‑DLZi

図5‑2の1点 鎖 線 で 囲 っ た 部 分 に 示 す よ うに,PI制 御 が 自身 の 状 態 量 κiと目標 値riと の 偏 差, お よ び そ の 積 分 に そ れ ぞ れ ゲ イ ンKpお よ びK∬を 掛 け て フ ィー ドバ ッ ク を 行 うの に 対 し,分 散 協 調 制 御 で は,点 線 で 囲 っ た 部 分 の よ うに,PI制 御 項 に加 え,自 身 の 状 態 量Xiと 隣 接 す る ブ ロ ッ ク の 状 態 量Xjと の 偏 差 お よ び そ の 積 分 に そ れ ぞ れ ゲ イ ンKDP,KD∬ を 掛 け て ネ ガ テ ィ ブ フ ィー ドバ ッ ク を 行 う.そ の た め,各 入 力 砺 の 計 算 に は,自 身 の 状 態 量 κ,に加 え,隣 接 す る 点 の 状 態 量Xjを 必 要 とす る.こ の 状 態 量Xjの 情 報 を 用 い て 制 御 を 行 う こ とで,個 別 にPI 制 御 を 行 うよ りも突 発 的 な 外 乱 に 対 す る速 応 性 を期 待 で き る.

Pl制 御

測定 水圧

κ1

+U1

入 力 プ ラン ト1

κP P1

目標値

γ1

隣接プラント 茜

r

十 、

十A