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避難生活及び情報提供活動

ドキュメント内 尾道市地域防災計画 (ページ 171-200)

第1項  避難対策計画       

1  方針

地震等の発生により家屋の損壊・損失が生じた場合、あるいは、避難の勧告・指示が 出され住民が避難を行う場合、宿泊・給食等の一時的受入れ保護を実施するため、指定 避難所を開設する必要がある。

災害救助法が適用され知事が実施を指示した場合、市長は、設置義務者として(災害 救助法第13条及び災害救助法施行令第17条による)指定避難所を開設して救助に当 たる。指定避難所の設置場所は、本部長があらかじめ指定する指定避難所一覧表に基づ き、被害の状況に応じて決めるが、開設の実務については、本部長が複数の職員を派遣 して担当させる。ただし、災害の状況により緊急に開設する必要があるときは、各施設 の管理責任者・勤務職員、又は最初に到着した市職員が実施する。

2  指定避難所の開設

(1)指定避難所の開設

ア  指定避難所の開設は、原則として災害対策本部長の指示により行う。

イ  夜間等、突発的な災害発生の場合には、本部からの指示がなくても避難の必要 が生じると自主的に判断したときは、居合わせた職員が施設入口(門)を大きく 開け放ち、指定避難所開設の準備を行う。

ウ  すでに避難住民が集まっているときは、速やかに上記の作業を行い、とりあえ ず体育館等広いスペースに誘導し、無用の混乱の防止に努める。

エ  要配慮者のために、施設がバリアフリー化されているなど特別な配慮がなされ た条件で指定する福祉避難所の開設も考慮する。

(2)指定避難所開設の報告

指定避難所開設に当たった職員は、避難住民の受入れを終えた後、災害対策本部 に無線若しくは電話等によりその旨報告する。市災害対策本部は、次の事項につい て、知事、警察署、消防等関係機関に対して報告を行う。

ア  開設の日時       イ  開設の場所       ウ  受入れ人員       エ  開設期間の見込み

オ  その他必要と認められる事項

(3)指定避難所内事務所の開設

指定避難所内に「事務所」を速やかに開設し、避難住民に対して指定避難所運営 の責任者の所在を明らかにする。

(4)指定避難所内の区画の指定

        避難した住民の受入れは、事情の許す限り地域ごとにスペースを設定し、町内会 等を中心とした住民による自主的な運営となるよう配慮する。

(5)指定避難所の管理運営

        指定避難所の運営に当たっては、市、自主防災組織、ボランティア団体、その他 防災関係機関職員のそれぞれの役割分担を明確にし、相互に協力して指定避難所で の安全の確保と秩序の維持に努める。また、市は、避難所運営について専門性を有 した外部支援者等の協力が得られるよう努めるものとする。 

宅等利用可能な既存住宅のあっせん及び活用等によって指定避難所の早期解消に 努めるとともに、災害の規模、被災者の避難及び受入れ状況、避難の長期化等を考 慮して、必要に応じ旅館やホテル等への移動を避難者に促すものとする。

指定避難所の具体的な管理運営に係る主な業務としては、次の点に留意する。

ア  情報伝達手段の確保に努め、避難住民に対して正確な情報及び指示を与えると ともに、避難者数の確認、避難者名簿の作成等により指定避難所及び避難者の状 況を早期に把握し、関係防災機関へ連絡する。

      また、指定避難所で生活せず食事のみ受け取っている被災者等の情報把握に努 め関係防災機関へ連絡する。

      イ  食事提供の状況、トイレの設置状況等の把握に努め、指定避難所の衛生管理な ど必要な対策を講じるとともに、救護所の設置等の医療体制の確保や、避難者の 心身の健康の確保のため保健師等による健康相談、心のケアなど必要な対策を行 う。

また、プライバシー確保や様々なニーズの違いに対応できるよう男女双方の視 点等に配慮するなど、良好な生活環境を維持するよう注意を払う。

ウ  避難の長期化等必要に応じて、簡易ベッド等の活用状況、入浴施設設置の有無 及び利用頻度、洗濯等の頻度、医師や看護師、保健師、管理栄養士等による巡回 の頻度、暑さ・寒さ対策の必要性、ごみ処理の状況など、避難者の健康状態や指 定避難所の衛生状態の把握に努め、必要な措置を講じるよう努めるものとする。

また、指定避難所での健康状態の悪化を防止するための適切な食料等の分配、

食事の提供等栄養管理に努める。 

      エ  指定避難所における食料、飲料水及び生活必需品等の必要量を把握し、効率的 に配給する。

      オ  要配慮者用の窓口を設置し、ニーズを把握し支援を行う。

また、心身双方の健康状態には特段の配慮を行い、福祉避難所への避難や必要 に応じ福祉施設等への入所、介護職員等の派遣、車椅子等の手配等を福祉事業者、

ボランティア団体等の協力を得つつ、計画的に実施するものとする。

カ  指定避難所の運営における女性の参画を推進するとともに、女性専用のトイレ、

物干し場、更衣室、授乳室の設置や生理用品、女性用下着の女性による配布、指 定避難所における安全性の確保など、女性や子育て家庭のニーズに配慮した指定 避難所の運営に努めるものとする。

キ  必要に応じて、指定避難所における家庭動物のためのスペースの確保に努める ものとする。

ク  やむを得ない理由により指定避難所に滞在することができない被災者に対し ても、食料等物資の提供、保健師等による健康相談の実施及び正確な情報の伝達 等に努めるものとする。

(6)広域的避難 

        市は、災害の規模、被災者の避難、受入れ状況、避難の長期化等を考慮して、市

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-外への広域的な避難、指定避難所や応急仮設住宅等への受入れ等が必要であると判 断した場合には、県に広域避難受入れに関する支援を要請するものとする。 

        被災県及び市は、居住地以外の市町村へ避難する避難者に対して、避難先の自治 体と連携のうえ、必要な情報等の提供に努めるものとする。 

(7)県は、指定避難所の設置・運営について、必要に応じ、応援職員を派遣するなど、

市を支援するものとする。 

      また、被災者の広報避難にあたり輸送手段の確保が必要な場合、県は、運送事業 者である指定地方公共機関等に対し、被災者の運送を要請するものとする。 

3  避難行動要支援者の避難等

市は、避難行動要支援者を適切に避難誘導し、安否確認を行うため、地域住民、自主 防災組織、民生委員・児童委員等の多様な主体の協力を得ながら、平常時から避難行動 要支援者に関する情報を把握の上、関係者との共有に努める。また、情報伝達体制の整 備、避難誘導体制の整備、避難訓練の実施を図るものとする。

に関する情報を、市及び関係機関がすべての市民に対して迅速かつ的確に広報を行い、

市民生活の安定と速やかな復旧を図る。

2  広報活動

(1)現行体制における対応

ア  広報する事項、内容事例を状況ごとに示すと、次の通りである。

(ア)緊急に伝達する必要のあるもの a  避難の指示

b  火災防止指示

(イ)一斉に伝達する必要のある事項

a  地震等の発生直後の情報及び二次災害防止のための注意事項 b  安否情報

c  災害対策本部・救護所の設置等、応急対策活動の実施状況

(ウ)時期、又は地域を限定して伝達する事項

a  復旧状況、防疫・清掃、給水活動等に関する事項

(2)実施方法については、防災行政無線、尾道ケーブルテレビ、エフエムおのみち、

農協の有線放送、市登録制メール、緊急速報メール、広報車などにより、状況を住 民に周知徹底し、協力を依頼する。

(3)その他各機関には、電話、無線、自動車等で情報連絡を保つ。

(4)報道機関により情報提供依頼があった場合、これに協力する。

3  広報体制

      災害時には情報が錯綜し、通常の通信体系が支障をきたすことも想定される。その ため、双方向の会話を必要としない情報伝達は、極力ファクシミリを使い、通信対象 に送信する。

(1)無線の必要性

災害時には、消防局を始め県関係機関等との迅速かつ確実な情報のやり取りがあ り、それに基づき適切な防災活動行っていくこととなる。そのため、多様な状況に 対処できる防災行政無線の導入を進める。

(2)インターネット等のパソコン通信の電子メール、掲示板の積極的利用安否情報等

(3)無線ファクシミリの利用による同時送信の積極的利用(送信先の無線ファクシミ リ番号の事前登録)

県等の関係機関、NHK等の放送機関、新聞社等への災害情報の提供と市民への 伝達事項の依頼。

(4)情報の集中による一元化

正確な災害情報を把握し、伝達するため、災害対策本部の総括班に災害情報担当 を置き、情報の集中を図る。

ドキュメント内 尾道市地域防災計画 (ページ 171-200)