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3.4 ボールミリング時間ならびに回転数の影響

3.4.2 評価結果

1)

J

c測定結果

図3.4-1にボールミリング時間が異なる3種類のMgB2線材の4.2 KにおけるJc-H特性を示 す。8 hr、48 hrのボールミリング時間としたMgB2線材で最も高いJcとなり、4.2 K、10 Tで 32.0 A/mm2が得られた。また、ボールミリング時間1 hrでは、10.5 A/mm2となったことから、

8 hr までは、ボールミリング時間の長時間化に伴いJcが向上し、3.1章で示したタグチメソッ ドによる検討結果と同じ傾向を示したが、48 hrのボールミリング時間ではその傾向を示さなか った。

図3.4-1 ボールミリング時間が異なるMgB2線材のJc-H特性

2) SEM観察結果

図3.4-2にボールミリング時間が異なる3種類の混合粉末のSEM観察結果を示す。ボールミ

リング時間が8 hr、48 hrの混合粉末は、外観色が銀白色であり、これまでの結果からBの周 囲が Mgで覆われた状態であり、また、1 hrの混合粉末は、外観色が赤褐色であり、これまで の結果からMgの周囲がBで覆われた状態であったことが考えられる。

図 3.4-3にボールミリング時間が異なる混合粉末で作製したMgB2線材のMgB2コアのSEM 観察結果を示す。ボールミリング時間に関係なく、MgB2コアは同様であった。また、MgB2の 結晶粒径は、B粉末より小さい0.1~0.5 μmであった。

a) ボールミリング時間1 hr b) ボールミリング時間8 hr 10

100 1000 10000 100000

6 7 8 9 10 11 12 13

Magnetic Field (T) Jc (A/cm2 )

101 102 103 104 105

  1 h milling   8 h milling   48 h milling   1 h milling   8 h milling   48 h milling 10

100 1000 10000 100000

6 7 8 9 10 11 12 13

Magnetic Field (T) Jc (A/cm2 )

101 102 103 104 105

  1 h milling   8 h milling   48 h milling   1 h milling   8 h milling   48 h milling

4.2 K

c) ボールミリング時間48 hr

図3.4-2 ボールミリング時間が異なる混合粉末のSEM観察結果

a) ボールミリング時間1 hr b) ボールミリング時間8 hr

c) ボールミリング時間48 hr

図3.4-3 ボールミリング時間が異なるMgB2線材のMgB2コアのSEM観察結果

3) 結晶構造回折結果

図3.4-4にボールミリング時間が異なる3種類のMgB2線材のMgB2コアのXRDパターンを 示す。ボールミリング時間1 hrのMgB2コアからは、MgB2ピークだけでなく、Mgピークも確 認されたものの、ボールミリング時間8 hr、48 hrの条件を使用したMgB2コアからは、MgB2

ピークだけが確認された。

図3.4-4 ボールミル時間が異なるMgB2線材のMgB2コアのXRDパターン

4) TG-DTA測定結果

図3.4-5にボールミリング時間が異なる3種類の混合粉末のTG-DTA測定結果を示す。

TG測定結果では、すべての混合粉末で、温度上昇に伴い重量減少を示した。そして、その重 量減少は、ボールミリング時間1 hrが大きい傾向を示した。また、630 ℃付近からその重量変 化が顕著となった。

DTA測定結果では、3.2章、3.3章の結果と同様に520 ℃付近と660 ℃付近のMgB2生成の 発熱ピークが確認された。また、ボールミリング時間1 hrの混合粉末では、650 ℃でMg融解 の吸熱反応が確認された。このことから、ボールミリング時間が短い条件を使用した場合、初期 粒径が大きいMg粉末を使用した時と同様に、Mgが残存することがわかった。一方、その660 ℃ 付近の MgB2生成ピークはボールミリング時間の長時間化に伴い低温側にシフトすることがわ かったものの、ボールミリング時間8 hrと48 hrのピーク温度はほぼ同様であった。

20 30 40 50 60 70

2θ (degree)

Intensity (a.u.)

Milling time 1 h Milling time 8 h

Milling time 48 h 100100100 101101101 002002002 110110110 102102102

Mg(45-20) Mg MgO

20 30 40 50 60 70

2θ (degree)

Intensity (a.u.)

Milling time 1 h Milling time 8 h

Milling time 48 h 100100100 101101101 002002002 110110110 102102102

Mg(45-20) MgMg MgOMgO

3. .

a) TG測定結果 b) DTA測定結果 図3.4-5 ボールミリング時間が異なる混合粉末のTG-DTA測定結果

ドキュメント内 MgB2超電導体の臨界電流向上プロセスの研究 (ページ 82-86)