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討論時間 31日

ドキュメント内 第72回大会 研究発表要旨 (ページ 68-96)

講演番号奇数 13:10-13:40 講演番号偶数 13:40-14:10

P-004 酒粕の添加が蒸し菓子(松風)の物理特性 および食嗜好性に及ぼす影響

ポスター賞

エントリー ○鳥居優理香1,村上陽子2

1静岡大・院,2静岡大)

目的 日本酒は,我が国の伝統的な発酵食品である.日本酒は 米・米麹・水を原料としてつくられ,酒粕は日本酒を搾った後 に生成される副産物である.酒粕は,粕漬け,粕汁など様々な 料理に利用されている.酒粕は,日本酒由来の香りや風味,旨 味を呈し,アミノ酸やビタミン,ミネラルなど各種栄養成分を 多く含んでいる.中でもレジスタントプロテインは,血中コレ ステロール低下作用や脂質代謝改善作用を示すことから,近 年,健康効果も期待されている.一方,酒粕は副次的な食品で あることに加えて,食の洋風化などにより,家庭内での利用が 減少している.そこで本研究では,酒粕を「松風」という蒸し 菓子に添加した場合の物理特性や食嗜好性に及ぼす影響を検討 した.

方法 松風の基本の材料は,薄力粉,砂糖,卵白,シロップ,

イスパタとした.酒粕は,薄力粉の代替として 0 ~50%まで段 階的に添加した.松風は,高さ,膨化率,保形率,色彩構成,

水分含量,かたさなどを測定した.官能評価は大学生を対象に 行った.結果 酒粕の添加がかたさに及ぼす影響を検討したところ,酒 粕の添加割合の増加に伴い,有意に低下した.膨化率は,酒粕 の添加割合の増加とともに有意に低下した.官能評価におい て,酒粕の添加により,松風のしっとり感と甘みが有意に強く なった.総合評価の結果から,酒粕10~30%の添加により松風 の嗜好性が向上することが示唆された.

P-005 写真で残す家政学~魅せる写真で「映え る」を導くテクニック

―関東支部若手の会活動報告(令和元年度)―

ポスター賞

エントリー ○金高有里1,五十嵐清子2,色川木綿子3, 竹内晶子4,佐藤清香5,新實五穂6, 和田佳苗7,矢部えん8,鴨下澄子1, 芝崎本実9

1十文字学園女大,2文化学園大,

3東京家政大,4二葉栄養専門学校,

5愛国学園短大,6お茶の水女大,

7東京栄養食糧専門学校,

8人間総合科学大,9帝京平成大)

目的 関東支部若手の会では,様々な企画を通して,新しい視点 での家政学の魅力を見出し,若手や異分野の研究者にも家政学に 興味を持ってもらうことを目的として活動している.令和元年度 の活動では魅せる写真の撮り方について学ぶ機会を設けた.

方法 令和元年 8 月に,フードコーディネーターによる講演会 とカメラマンによる撮影の実演,参加者がサラダの盛り付けか ら撮影までを実践する体験会を実施した.

結果 講演会では食べ物を美味しそうに見せるためのテクニッ クを中心に,被写体に応じた写真撮影のコツを学んだ.具体的 には,被写体となる食材の選び方や彩り・高さ・バランスを軸 とした盛り付けのポイント,撮影時の真俯瞰・斜俯瞰というア ングル,ライティング等の基本とともに,撮影方法による写真 の見え方の違いを学んだ.体験会では食材の盛り付けや照明,

撮影を講師に実演して頂いた後,参加者は学習したテクニック をとり入れてサラダの盛り付けと各自のカメラによる撮影を行 い,実践しながらコツを修得した.

 参加者からは活発な質問があり,アンケートにおいても,講 演会で学んだテクニックを体験会で実践することによって,具 体的な技術を修得できたという意見を得た.今回,魅せる写真 の撮り方(美しく記録を残すこと)を学ぶことができ,参加者 からの評判もよく満足度の高い企画となった.今後も家政学へ 興味を持つ端緒となるような企画を開催したいと考えている.

P-006 小学生の食選択力の育成

ポスター賞

エントリー ○善方美千子1,岡部聡子1,亀田明美1, 伊藤慎也2,後藤あや3

1郡山女大,2北里大,3福島医科大)

目的 東京都の貧血調査では,月経が始まる中学 2 年生頃より 貧血率が上昇し,鉄摂取量向上が重要としている1).本研究は,

鉄の摂取状況とそれに伴う貧血症状について現況調査する.ま た,調理体験介入を行い,調理に対する自己効力感をあげるこ とで,子どもの食選択力と健康行動の実践能力の向上を目指 す.

方法  1 )横断研究:令和元年 9 月に福島県 M 市全域の小学 5 年生 120名,中学 2 年生 144名を対象に,食物摂取頻度調査 と合わせて貧血症状,食生活状況に関するアンケート調査を実 施した. 2 )同年 8 月に K 市の小学 3 年生から 5 年生の児童 7 名を対象に,一人で作れ,鉄を強化した調理教室を実施し た.

結果  1 )横断研究の有効回答率は89%で,小学生の鉄摂取量 平均は7.6±2.8mg,中学生は7.6±3.4mg であった.鉄の推 定平均必要量を満たさない者の割合は,小学生は50.8%,中学 生は61.8%であった.貧血の症状として訴えが高かったもの は,小学生では「氷をかじる」,中学生は「疲れやすい」で あった. 2 )料理教室参加の児童の感想では,実践した内容に ついて理解を示す記述が認められた.

考察 調査対象となった小・中学生において,鉄の摂取は推奨 レベルを下回り,貧血の典型的な症状も認められた.今後は,

料理教室の規模を拡大して展開していくことが望まれる.

[文献]1 )前田美穂;東京都予防医学協会年報,42, 53-56(2013)

P-007 市販部屋干し用洗濯洗剤の性能評価

―菌のコロニー数に及ぼす乾燥時間と洗浄効率の 影響―

ポスター賞

エントリー ○塚崎舞,落合詩歩,本多素子,牛腸ヒロミ

(実践女大)

目的 部屋干し用として市販されている洗濯洗剤および洗浄剤 を用いて,湿式人工汚染布の洗浄試験を行った.洗浄後の人工 汚染布を寒天培地に押し付け,所定条件で菌を培養し,菌のコ ロニー数と培養時間や洗浄効率との関係について検討した.

方法 2019年 6 月までに市販されている部屋干し用洗濯洗剤お よび洗浄剤を 6 種選定した.これらは粉末洗剤 2 種(ともに弱 アルカリ性),粉末洗浄剤 1 種(弱アルカリ性,界面活性剤な し),液体超濃縮洗剤 2 種(ともに中性),ジェルボール洗剤 1 種(中性)に分類される.洗濯条件は,家庭用ドラム式洗濯機 で洗い10分すすぎ 2 回の後,乾燥時間を 0 分,30分,120分と 変化させた.乾燥後の汚染布表面へ一般生菌用寒天培地(ク リーンスタンプ「SCD 寒天」,日水製薬)を押し付け,35±3℃

の環境下で24時間,48時間,72時間培養し菌のコロニー数を記 録した.

結果 洗浄効率の結果では粉末洗剤が最も洗浄効率が高くな り,次いでジェルボール,液体洗剤となり,界面活性剤が含ま れない粉末洗浄剤の洗浄効率が最も低くなった.全ての洗濯条 件において,培養時間の増加に伴い菌のコロニー数の増加が確 認できた一方で,洗濯後の乾燥時間の影響については,明確な 関係は見られなかった.また,洗浄効率10~35%にかけて,洗 浄効率が高いほど菌のコロニー数が大幅に減少し,洗浄効率と コロニー数の明確な相関が確認された.

P-008 スカート形状の「しっとり」と触感におけ る「しっとり」との関係

ポスター賞

エントリー ○末弘由佳理1,鋤柄佐千子2

1武庫川女大,2京都工芸繊維大)

目的 「しっとり」という言葉は触感や食感のみならず,音楽,

人の物腰など広範囲で用いられる.布を触った時に「しっと り」を強く感じる布はあたたかく,圧縮やわらかく,せん断か たいことを報告した1).本研究ではアパレル CAD により作製 したスカート画像から受ける「しっとり」の印象と手で触って 感じる「しっとり」の関係を調べ,将来触感情報を画像に表現 する上で考慮すべき点を明らかにする.

方法 45種の布を手で触って実施した官能検査結果に基づき

「しっとり」の差が明確な 6 種を選定した.

(1)テクノア社製の i-Designer 上でバーチャル布を 6 種作製し た.用いた値は目付,厚さ及び KES で得た曲げ・せん断・

引っ張り特性である.

(2)ギャザースカートを作図し,3D バーチャルフィッティン グソフト上で 6 種の着装を行った.

(3)画像を被検者に提示し「しっとり」「やわらかい」「重い」

「美しい」「かわいい」「ドレッシー」「好み」について SD 法で 値を得た.

結果 画像から受ける「しっとり」は「重い」を除く 5 項目と 正の相関がみられた.触感評価の「しっとり」が低い布の物性 値を基にした画像が「しっとり」が高くなる場合がみられた.

文 献 1 )Tanaka Y, Sukigara S, Journal of Textile Engi-neering (2008), 54, 75-81

 ※本研究の一部は文部科学省科学研究費基盤研究 C(課題番 号19K02348)の助成を受け実施した.

P-009 シューズ用グリーンコンポジットの試作と その疲労耐久性評価

ポスター賞

エントリー ○加藤木秀章,恒川弥子

(実践女大)

目的 日常生活の身近なスポーツには,ランニングがある.そ のランニングで使用するシューズは女性・男性ともに 1 年間で 4 足購入(2012年)されている1).ランニング中に繰返し変形 がシューズに生じるため,構成材料の疲労耐久性の評価が必要 である.近年,持続可能な開発目標では,環境にやさしい製品 開発も重要となる.そこで本研究では,生分解性樹脂と植物繊 維を用いたシューズ用複合材料(以下,グリーンコンポジッ ト)の試作とその疲労耐久性評価を行った.

方法 グリーンコンポジットの構成材料には,水分散型ポリ乳 酸樹脂とジュート麻スライバーを用いた.成形方法は真空圧縮 成形とした.成形したグリーンコンポジットの疲労試験(応力 比:0.1,繰返し周波数:10Hz)を実施した.

結果 温度170℃,時間20分,圧力0.3MPa の条件で成形した 場合では,一方向にジュート麻スライバーを揃えたシューズ用 グリーンコンポジットを作製することができた.成形したグ リーンコンポジットの表面性状は,平滑であった.最大応力 14MPa で疲労試験を行った場合,母材のき裂が支配要因とな るものの,繰返し数105回までグリーンコンポジットが耐える ことを明らかにした.

 本研究は,2019年度実践女子大学学内研究助成による助成を 受けたものである.ここに記して謝意を表する.

[文献] 1 ) 内藤真人;法政大学スポーツ健康学研究,p. 9-14

(2012).

被 服

6 号館  2 階体育館(P 会場)

掲示時間

30日 12:00-31日 14:10

討論時間 31日

講演番号奇数 13:10-13:40 講演番号偶数 13:40-14:10

ドキュメント内 第72回大会 研究発表要旨 (ページ 68-96)