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子育てにおけるスマートデバイス活用につ いて

ドキュメント内 第72回大会 研究発表要旨 (ページ 131-143)

保護者の子どもの頃の経験が及ぼす影響

ポスター賞

エントリー ○神宮文代,岡野雅子

(東京福祉大)

目的 スマートデバイスは,子育てにおいても切り離せないも のとなりつつある.しかし,その積極的な使用の賛否に関する 情報が錯綜する中で,保護者のスマートデバイス使用状況に関 して十分な情報が整理されているとは言い難い.本研究では,

保護者のスマートデバイス活用の実態を把握することを目的と した.

方法 未就学児の保護者計300名を対象に質問紙調査を行った.

資料収集時期は,2019年 3 月~ 6 月である.

結果と考察 ①多くの家庭がスマートデバイスを所有している ことが確認できた.②スマートデバイス使用場面は,自宅と自 宅外とで違いが見られ,自宅外では「使わせることが全くな い」割合が自宅での使用よりも高い傾向にあった.③保護者の スマートデバイス使用状況は,子育てと子育て以外とで違いが 見られた.「子育てにおいて視聴制限や時間などを決めて見さ せている」割合が高かったのに対し,「子育て以外において

(保護者自身のために)視聴制限や時間などを決めている」割 合は低かった.④保護者の子どもの頃のテレビゲーム等の使用 状況は,保護者の半数以上が身近にあったことが窺えた.自分 自身のためにスマートデバイスを活用している保護者は,子ど もの頃にテレビゲーム等に対して親和性がある傾向が見いだせ た.以上より,スマートデバイスは生活の中に深く入り込んで おり,保護者の子どもの頃の経験が現在のスマートデバイス活

3E-11

15:00~

保育者のわが子の子育てと園での保育経験 の関連

○岡野雅子1,阿部綾奈2

1東京福祉大,2生出塚保育所)

目的 近年子育てに対して孤独感や育児ストレスを感じる親が 増加しているが,子育てのプロである保育者でもわが子の子育 てに育児ストレスを感じるのだろうか.保育者としての経験は わが子の子育てにどのような影響を及ぼしているのだろうか.

本研究は,保育者のわが子の子育てと園での保育経験の関連に ついて明らかにすることを目的とした.

方法 北関東の私立保育所19カ所に勤務する保育者を対象に質 問紙調査を行い,有効回答336を得た.資料収集時期は2018年 11月.結果 ①「いつもイライラする」はどの場面でも「わが子」が

「園児」よりも割合が高く,「全くイライラしない」は「なかな か寝ない時」「駄々をこねる時」「行動がのろい時」は「園児」

の方が割合が高かった.わが子の子育てで心がけていること は保育士として心がけていることと類似し,1. 子どもとの関わ り方,2. 親(保育者)自身のあり方,3. 教育(保育)方針につ いて,であった.保育者であることのわが子の子育てへのプ ラス面は「子どもに慣れている」「子どもの発達段階を知って いる」「保育者としての工夫をわが子に実践できる」「子育て情 報を得やすい」等であり,マイナス面は「ない」が多いが「成 長が早い子とわが子を比較してしまう」「行事の時期が重なる のでわが子の行事に参加できない」等であった.したがっ て,園では子どもに適切な援助を行う配慮がうかがわれるが,

わが子に対してはイライラする姿が認められた.

3E-12

15:15~

地域を包括した子育ち子育て支援の検討

―地域資源を生かした他業種・企業などの連携―

ポスター賞

エントリー ○田島大輔1,金井玲奈2

1和洋女大,2桜美林大)

 本研究は,子育ち子育てニーズとそれに対応する地域資源を 生かした実践に関する研究である.

 子ども・子育て支援制度が2015年度にスタートし,すべての 子どもと子育て世代を,社会全体で支えていく仕組みを形成す ることが新制度の目的として掲げられている.子育て環境をよ りよく変える試みとして,住民が参画した地域独自の事業計画 の中で,地域住民・専門家・企業が共同した子育て支援のあり 方を検討・実践した.

 子育て・子育ち支援に関心があるスターバックス店長 1 名・

A 市で子ども食堂を運営するスタッフ(子育て中保護者) 1 名・A 市の助産院院長 1 名・A 市子育て広場保育士 2 名・A 市 内社会福祉法人保育所主任 2 名/子育て支援担当保育士 2 名・

の人材が子育て相談カフェをスターバックスにて月に 1 回開催 している.行政でもなく民間でもない,他業種・企業の連携に より,子育て子育ち支援を必要としている保護者が顕在化し,

A 市における支援のニーズ(不登校支援・孤食支援・父子家庭 支援・多胎児子育て支援・育児不安相談・子育て世代へ情報提 供の希薄さ)が明らかになってきた.

3E-13

15:30~

中学校家庭科「ふれあい体験学習」での学び

~遊びの違いによる検討~

○藤島衿香1,吉川はる奈1,吉山怜花3, 大関さわ子2,安東英里佳1

1埼玉大,2埼玉大附中,3春日部女高)

目的 昨今の子どもは核家族できょうだいが少ないことや生活 環境の変化によって人との関わりが苦手であるといわれる.学 習指導要領技術・家庭(家庭分野)では,幼児とのふれあい体 験学習について幼稚園,保育所等での幼児の観察や幼児とのふ れあいができるよう留意することとしている.幼児と関わる 際,遊びの違いによって関わり方は異なる.本報告では中学家 庭科「幼児の生活と保育」の授業で実施したふれあい体験学習 について,遊びの違いに着目して検討し,より効果的な学習へ の示唆を得ることを目的とする.

方法 中学 3 年生の授業において幼稚園 3 ~ 5 歳児とのふれあ い体験学習を2018年に実施した.手続きは 1 )事前授業, 2 ) 観察, 3 )振り返り, 4 )事前授業, 5 )幼児との関わり, 6 ) 振り返り である.中学生の振り返りの記述と観察者の記録を もとに分析した.ふれあい体験は中学生 5 人,幼児 5 ~ 6 人ず つで 1 グループを構成した.中学生は計 4 クラス174名である.

結果 手続き 2 ), 3 )を踏まえ, 5 )で, 3 歳児に手や身体 を使った遊びを, 4 歳児に描画活動を, 5 歳児に伝言ゲームを 実施した.遊びごとの展開の違いや予想と異なる幼児の姿に中 学生が戸惑う状況が多くみられた. 3 歳児との関わりで繰り返 す際の言葉かけ,加減を促す声掛けなど,遊びにより異なる関 わり方や幼児の様子に応じた声かけなど,働きかけを調整する 方法を中学生に提示することが重要である.

3E-14

15:45~

学童疎開体験の伝承の困難性と,その課題

○佐々木剛1,2,草野篤子3

1第一幼児教育専門学校,2星槎大,

3白梅学園大)

目的 第二次世界大戦(太平洋戦争)の終結からおよそ75年の 時間は当時の体験記憶を持つ人々の高齢化や経験者の他界によ りその記録の伝承が難しくなっている.また,地球上の紛争は 絶えることなく生活する子どもへの直接的,間接的な影響は計 り知れない.本研究は,かつて,日本にもあった学童疎開とい う政策を通しての被災体験と平和の意義について語り継いでい る人々の存在を探る.また,戦争がもたらす負の連鎖を断ち切 ることの意義を考察する.

方法 日本各地にあった学童疎開の記録もその経験者の高齢化 と他界により,経験や資料による語り継ぎが難しい.そのた め,当時の記録は地域の資料館への寄贈等による一部保存や,

体験談として文書に置き換えられるという形を取っている例が 多い.これら伝承・保存の難しい事例を聞き取りにより,地域 交流の場で伝承が引き継がれている例を検証する.また,検証 を通して存在する個々の困難性とその課題を明らかにする.

結果 戦後に実施された厚生省調査により,学童疎開体験者は 日本全国に存在することが分かっている.この戦争期に,学童 疎開を体験した人々の年齢は,戦後の時間経過によりおよそ80 歳代,もしくはそれ以上の年代となっている.そのため,経験 者自身も自身の経験伝承と資料等の継続・保存に悩んでいるこ とが明らかになった.本研究では,各地に残っている例を基に して学童疎開の記憶と記録の一部を明らかにした.

被 服

1 号館  2 階(F 会場)

9 :00-10:00 14:15-15:45

3F-01

09:00~

尿ケア専用ナプキン吸収体部の構造と快適性

○濱田仁美,小柴美波,松井みのり

(東京家政大)

目的 現代では,尿ケア専用ナプキンを使用する人が増加して おり,若い女性から高齢者まで幅広い年代の人が使用してい る.本研究では,ナプキン吸収体部の構造(特に開孔フィルム の有無)・吸収量の違いによる,排尿時の経時変化に伴う物性 と快適性について検討する.

方法 試料は,吸収体部の構造が異なるもの,吸収量が異なる ものの計 5 種類を使用した.試料に0.9%生理食塩水を吸水さ せ,経時による物性変化を調べた.物性については,摩擦特 性,圧縮特性,接触冷感,表面水分率,液戻り率の測定を行っ た.また,ナプキンを腕に装着した場合と手触り感による官能 評価を行い,物性結果と官能評価との関係性を調べた.

結果 本研究結果より,尿ケア専用ナプキンの快適性は,①表 面のなめらかさ,②表面のさらさら感,③水分の吸収の速さ,

④表面水分率,⑤表面の接触冷感,⑥肌・ナプキン間の温湿度 に関係すると考えられる.また装着試験の結果から,湿潤時の 肌・ナプキン間の温湿度は乾燥時に比べ劣悪であり,不快感と の相関関係も見られた.本研究では特に,吸収体内の開孔フィ ルム有無による特性の違いに着目した.開孔フィルム有の試料 の特性は,①表面を平滑にする,②水分が表面に濡れ広がる,

③液戻りを防止する,であった.吸収体部に開孔フィルムを加 えることにより,トップシートを変更しなくても,接触冷感や 表面水分率,表面のなめらかさやさらさら感の評価が向上し た.

3F-02

09:15~

乳幼児の口周り用清拭素材についての実態 調査

○松梨久仁子1,中村邦子2,大野淑子3, 美谷千鶴1

1日本女大,2大妻女大短,3山野美容芸術短大)

目的 乳幼児の口周りの肌トラブルは,口周りの汚れを除去す るために行う“拭き取り”も原因の一つになっている.近年,

拭き取り用素材が多様化しており,実態を把握するために,乳 幼児を持つ子育て中の母親に対し,普段,口拭き用に使ってい る清拭素材に関してどのようなものを選択しているか,また,

その選択理由などに関する調査を行うことにした.

方法 WEB アンケートを20歳から45歳までの女性に配信し,

スクリーニングをかけ 2 歳 5 カ月以下の子どもを持つ母親を調 査対象者として抽出した.割付は子どもの月齢を 3 ヶ月刻みと し,各グループの N 数は103名で計1,030名から回答を得た.

結果 単純集計の結果,拭く対象となる口周りの汚れは食べ物 が 8 割で最も高く,よだれが58%,鼻水が50%,飲み物が42%

であった.拭き方で気をつけている点は,やさしく拭く,痛く ないように,ごしごしこすらないようになどの回答が上位にあ り,子どもの肌を傷つけないよう,痛くないように意識してい ることがわかる.口拭きに使用しているものはティッシュペー パーとウエットティッシュがそれぞれ56%で最も高く,赤ちゃ ん用おしりふきとガーゼハンカチは49%であった.トータルす るとタオルやガーゼなどの布類よりもペーパー類の使用が多く なっており,使い捨てということも選択時の重要なポイントで あるといえよう.

3F-03

09:30~

ブランドマネジメントを通じた地域産業活 性化と社会人基礎力育成プログラム

―青苧の前処理加工と被服制作―

○井上美紀,川又勝子

(東北生活文化大)

目的 本研究では,地域服飾産業の活性化と専門的人材の創出 を目的とした教育プログラムを検討し,東北の素材を用いたブ ランドマネジメントを実践している.本研究で着目した青苧 は,江戸時代に高級織物の糸として利用されていた伝統的な素 材である.商品企画にあたり,これまで青苧の原麻・糸・ロー プ・青苧混合和紙・和紙糸・織物・編物等,様々な段階での利 用を検討してきた.本報告では,青苧原麻の前処理加工方法と 加工繊維を用いた被服・雑貨の制作を検討した.

方法 本学服飾文化専攻 3 年次「ブランドマネジメント演習」

の授業で2017年度と2018年度に実践した.試料には,青苧の表 皮から得た原麻を利用した.前処理はくしけずり作用による カーディング,または試薬による浸漬処理を行った.

結果 青苧は産学連携の連携先が栽培し,苧引き工程より関 わった.青苧の前処理方法を検討した結果,カーディングのみ では硬い部分が開繊できず,試薬浸漬のみでは繊維がほぐれず 両工程の併用とした.原麻を割いて短く裁断し,脂肪酸ナトリ ウムでの加熱浸漬処理後,風乾中と後にカーディング工程を行 うことで柔らかく細い繊維を得られた.得られた青苧繊維10~

20%と羊毛を混紡後フェルト状にして制作に用いた.商品は,

製品ラインブランド「Nature clothes」では婦人用コート,ブ ランド「Maboela」ではスカート,紳士用ズボン,がま口バッ グ,クラッチバッグを企画し製造した.

ドキュメント内 第72回大会 研究発表要旨 (ページ 131-143)