(2) 尿
3. BMI:18.5~30.0 kg/m 2
2.7.6.14 腎機能障害患者における薬物動態試験[試験番号CL-038] (5.3.3.3-2)
治験課題名:
軽度,中等度及び重度の腎機能障害が
YM178
の薬物動態に及ぼす影響を検討するための第I
相,非盲検,単回投与,群間比較試験 治験責任医師名:
治験実施医療機関:2施設(米国)
●
●
公表文献:未公表 治験期間:1年
治験開始日:2008年
9
月11
日 治験終了日:2009年9
月23
日開発のフェーズ:
第
I
相 目的:● 軽度,中等度及び重度の腎機能障害を有する男女被験者に
YM178
を空腹時投与したときの 薬物動態及び蛋白結合を正常な腎機能を有する被験者と比較検討する。● 軽度,中等度及び重度の腎機能障害を有する男女被験者に
YM178 100 mg
を空腹時に単回経 口投与したときの安全性及び忍容性を正常な腎機能を有する被験者と比較評価する。治験デザイン・治験方法:
本試験は第
I
相,非盲検,単回投与,群間比較試験として実施した。腎透析を受けていない軽 度,中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者並びに腎機能が正常な男女の被験者に,100 mgの
YM178 OCAS
錠を単回投与したときのYM178
の薬物動態,安全性及び忍容性を評価した。推定糸球体ろ過率(eGFR)に基づき,被験者のベースラインの腎機能を正常,軽度障害,中等 度障害,重度障害のいずれかに分類した。各腎機能群に
8
例の被験者を組み入れた。治験実施計 画書には,Day −1に被験者の血清クレアチニン(Scr)値(施設での測定値),年齢,性別及び人 種をMDRD
簡易式に当てはめてeGFR(MDRD-eGFR)を推算し,腎機能群の割付を行うことと
規定した。BMI,年齢及び性別において腎機能障害被験者とおおむね同様になるように正常腎機 能被験者を選択した。Cockcroft-Gault
法により推定したeGFR
(eGFR-CG)及びイオタラム酸クリ アランスを用いたGFR(GFR-IOTH)を副次的情報として用いた。イオタラム酸を投与できない
被験者の場合は,Day −2
から24
時間にわたり採尿し,24
時間のクレアチニンクリアランス(CLcr) を算出した。Day 1
に被験者に100 mg
のYM178 OCAS
錠が単回投与された。被験者はDay −2
に施設に入院 し,Day 6(又は中止時)の手続き終了後に退院した。目標被験者数:32例
【設定根拠】
計画した組み入れ被験者数は
32
例であった。各群8
例の4
群を設定した。第1
群は重度腎機能 障害,第2
群は中等度腎機能障害,第3
群は軽度腎機能障害,第4
群は正常な腎機能を有する被 験者とした。第4
群の被験者は,第1
群~第3
群の被験者を併合した集団の性別,BMI及び年齢 の平均値と同様になるように選択した。被験者数は,本試験と類似したデザインの他の薬物動態 試験の被験者数をもとに決定したもので,検出力を統計的に考慮したものではない。診断及び選択・除外基準:
選択基準
3.
腎機能障害を有する者については,腎機能障害及び関連する安定した病態以外は良好な健 康状態であり,医師により他に合併症や臨床上問題となる所見がないと判断された者4.
投与前にMDRD
簡易式により各人のeGFR
を施設で算出し,eGFR-MDRD値に基づき,腎機能障害の程度を下記のとおり分類した。
● ≥ 90 mL/min/1.73 m2(腎機能正常)
●
60~89 mL/min/1.73 m
2(軽度腎機能障害)●
30~59 mL/min/1.73 m
2(中等度腎機能障害)●
15~29 mL/min/1.73 m
2(重度腎機能障害)5.
体重45 kg
以上,BMI 18~40 kg/m26.
臨床検査値が正常範囲内の者,又は腎機能障害関連以外の項目で異常であっても,治験責 任医師が臨床上問題ないと考え,治験依頼者のモニターも同意見である者7.
スクリーニング時の12
誘導心電図所見が正常な者,又は異常であっても,治験責任医師が 臨床上問題ないと判断し,治験依頼者のモニターも同意見である者8.
閉経後2
年以上経過した女性,不妊手術を受けた女性,性生活がある場合は有効な避妊法 を実行している女性,妊娠又は授乳中でない女性9.
薬物及びアルコール中毒のスクリーニング検査が陰性の者10.
治験実施計画書を遵守でき,試験を完遂できると考えられる者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合,本試験の対象としなかった。
1.
腎機能が正常の者では,スクリーニング検査前3
カ月以内に,治験責任医師により,治験 への参加の妨げとなる臨床的に問題となる疾患,医学的状態又は臨床検査値異常の既往を 有すると判断された者2.
スクリーニング検査前の3
カ月間に,治験責任医師により,治験への参加の妨げとなる臨 床的に問題となる疾患(腎疾患及び関連した臨床症状を除く),医学的状態又は臨床検査値 異常の既往を有する腎機能障害者3.
抗HCV
抗体陽性又はHBs
抗原陽性の者4.
抗HIV
抗体が陽性の者5.
肝酵素検査(ALT,AST又はビリルビン)で正常域上限を超える異常を認めた者6. Day 1
の前14
日間に併用薬の用量が一定でない,若しくは試験中に用量変更が予想される腎機能障害者
7.
併用禁止薬を使用した,若しくは併用禁止薬が必要となることが予想される腎機能障害者8.
腎機能障害者の場合,実質性腎障害又は腎疾患に関連しない閉塞性尿路疾患又は腎機能障害の他の原因を有する者
9.
血清の尿酸に正常域上限の2
倍を超える上昇が認められる者10.
スクリーニング検査前の6
カ月間に薬物乱用の既往を有する者11. YM178
又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者,若しくは疑いのある者12.
施設への入院(Day −2)前の14
日間に,処方薬若しくは漢方薬を含むOTC
薬(アセトアミ ノフェン又はイブプロフェンの一時使用を除く)を服用した腎機能が正常の者13.
投与前の30
日間(又は当該薬剤の半減期 × 10倍のいずれか長い方)に,他の臨床試験に 参加し治験薬の投与を受けている者,若しくは治験薬の投与を受けていた者14.
治験責任医師により,治験への参加の妨げとなる精神疾患,悪性腫瘍,免疫不全症候群,重症の活動性又は再発性感染症,医学的状態/障害を有する,若しくはその既往を有する と判断された者
15.
治験薬投与前の少なくとも5
年間に寛解期にない癌(基底細胞癌又はステージ1
の扁平上 皮癌を除く)の既往を有する者日以内に血漿献血をした者
17.
英語又は他の言語に翻訳された同意説明文書を口頭又は文書で理解できない者18.
錠剤の嚥下が困難な者治験薬,投与量及び投与方法:
1.治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 100 mg
錠ロット番号:L0700011
イオタラム酸メグルミン(Conray®)注射用製剤 ロット番号:M382A
2.投与量及び投与方法
イオタラム酸のクリアランス測定のため,Day −1にイオタラム酸メグルミンを投与した。
Day 1
の朝にYM178 OCAS 100 mg
錠を240 mL
の水とともに単回経口投与した。投与前には8
時間以上,投与後は4
時間絶食した。評価期間
被験者は治験実施施設に計
7
泊した。全体の試験期間は最長27
日間であり,このうちスクリー ニング期間は20
日間以内,入院は7
泊(Day −2からDay 6
又は中止時まで)であった。評価項目,評価スケジュール及び評価基準:
薬物動態:
ノンコンパートメント法を用い,PKパラメータ(AUCinf,AUClast,Cmax,tmax,t1/2,
CL/F,V
z/F
及び非結合分画[fu])を血漿中YM178
濃度をもとに算出した。非結合YM178
のPK
パラメー タ(AUCinf,u,AUClast,u,Cmax,u,CL/F,u及びV
z,/F,u)も算出した。YM178
の代謝物については,AUC
inf,AUClast,Cmax,tmax,t1/2及び代謝比(MR)を算出した。YM178の尿中濃度をもとに,Ae
last,Aelast%及び CL
Rを,尿中の非結合YM178
についてはCL
R,u
及びCL
R,u/(GFR)を,尿中の YM178
の代謝物についてはAe
last及びCL
Rを算出した。安全性:
有害事象,臨床検査(血液学的検査,血液生化学検査,尿検査),バイタルサイン,身体所見,
12
誘導心電図。有害事象はMedDRA version 9.1
を用いてコード化した。統計手法:
YM178
の蛋白結合率の平均値及び被験者ごとの値を一覧にし,腎機能群及び時点ごとに要約した。
主要な
PK
パラメータはYM178
のAUC
inf及びC
maxとした。YM178の薬物動態に及ぼす腎機能 障害の影響を評価するため,AUCinfとC
maxを対数変換し,腎機能群を固定因子とした分散分析を 行った。主要な個々のPK
パラメータについて,正常腎機能群に対する各腎機能障害群の幾何平 均値比及び90%信頼区間を算出した。AUC
last,CL/F及びCL
Rについても同様の解析を行った。腎機能の測定値(eGFR-MDRD,eGFR-CG及び
GFR-IOTH)と PK
パラメータ(非結合YM178
の
AUC
inf,u,Cmax,u,CL/F,u及びCL
R,u)の関連性のほか,YM178
のCL/F,u
とCL
R,u
の関連性についても,回帰法により検討した。
報告書の日付:20 年 月 日
1.
被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を 図
2.7.6.14-1
に示した。33
例が登録され,このうち32
例が試験を完了した。重度腎機能障害群の1
例が,治験薬投与 後に治験責任医師により静脈内投与が容易でないと判断され,試験を中止した。この被験者は予 備の被験者で置き換えられた。解析対象集団を 表
2.7.6.14- 1
に示した。33
例はいずれも安全性解析対象集団に採用され,試験を完了した32
例が薬物動態解析対象集 団に採用された。登録/割り付け (n=33)
正常
(n = 8)
軽度腎機能障害 (n = 8)
中等度腎機能障害 (n = 8)
重度腎機能障害 (n = 9)
完了:8例 中止:0例
完了:8例 中止:0例
完了:8例 中止:0例
完了:8例 中止:1例 (治験責任医師の
判断:1例) 図
2.7.6.14-1
被験者の内訳安全性解析対象集団:治験薬を投与された登録被験者 Source:CL-038総括報告書,Figure 1
表
2.7.6.14- 1
解析対象集団腎機能障害の程度 解析対象集団 正常
(n = 8)
軽度 (n = 8)
中等度 (n = 8)
重度 (n = 9)
計 (n = 33) 安全性解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 9 (100.0%) 33 (100.0%) 薬物動態解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (88.9%) 32 (97.0%) 安全性解析対象集団:治験薬を投与された登録被験者
薬物動態解析対象集団:主要な薬物動態パラメータの算出に適切である薬物動態のデータが得られた安全性解析 対象集団の被験者
Source:CL-038総括報告書,Table 2
2.
被験者背景被験者背景を 表