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1.KJ法

第2節  系列型収束法

1.特性要因図

■技法の特徴

 特性要因図の「特性」とは問題の結果のこと、「要因」とはその原因の意味である。つまり、

問題の結果(特性)がどのような原因(要因)によって起きているか図解化(特性要因図)

して、問題点を把握し、解決を考える手法である(46>。

 特性要因図は、その図解の形の特徴から「魚の骨」とも呼ばれる。

 図表21の矢印の右端には特性、つまり問題そのものを記入する。そして、その特性に影 響を与えると思われる要因を大要因から小要因の川貢に大骨、中骨、小骨と呼ぶ。

 特徴としては、問題のあらゆる要因を因果によって、もれなくまとめるという手法である。

そして、1つの図に示すことによって、改善すべき重要な要因の発見が容易にできるという ものだ。したがって、この技法は収束技法の系列型因果法になる。

■技法の展開

 特性要因図の作成手順は次のとおりである。

(1)特性(問題の結果)を決める

(2)要因(問題の原因)を洗い出す

(3)特性要因図を作成する

(4)重点要因を分析する

 まず「特性」を決める。その問題のさまざまな要因を欠点列挙法などで、選び出す。そし て、なるべく「何がどのように」であるか「名詞+動詞」という表現にする。

 次に「要因の原因」を洗い出す。その問題に関係する人々が中心となり討議する。やり方 はカードBS法などを用いて、まず次々と原因を書き出す。

 そして次は、「特性要因図を作成」するステップである。まず原因カードを似た内容ごとに 分類する。そして不要なものを捨て、また追加をする。その上で、大分類項目に当たるもの は大骨に、次いで中骨、小骨とレイアウトする。

 最後は図解の中から「重要と思われる要因」を選び、○で囲んだりしてポイントを明確に

する。ものによっては、その重点要因を特性として、そのもの自体の特性要因図を作成する ようなこともありえる。

(図表21) 特性要因図の例

機材

勤務

整備

教育

検査

操作

発電装置

トラブル

■技法の応用

 特性要因図は、工場など現場の問題点を分析し、改善点を見つけ出すようなときには有効 な手法である。特に小グループでプレインストーミングなどを用いて討議しまとめあげるプ ロセスでは、チームづくりにも大変役立つ。TQCでは、この技法は代表的技法として利用

されている。

 そして今やこの技法は、事務や営業の改善などにも幅広く用いられている。企業の全体シ ステムとか社会システムのような大問題には適さないが、身近な問題には手頃で便利な手法

である。

2.ストーリー法

■技法の特徴

 収束技法の中で空間型のものは、KJ法やクロス法などがある。系列型でも因果法には特 性要因図、時系列法にはPERTのような手法がある。

 一応それぞれの手法がそろってはいるが、イベントの計画を立てたり、講演内容や文章を まとめたりするために、もっと気楽で手軽な方法はないものだろうかと、筆者が考えた手法 がストーリー法である。

 そのため、ストーリー法は強いて分類すれば時系列法に入るが、因果法の要素もかなり持 っている。したがって、系列型の基礎手法と考えたらよい。方法としてはカードを用いる。

この技法は、KJ法からもNM法からも多大のヒントを得て作成された。

■技法の展開

 ストーリー法のテーマは、何らかの流れとしてまとめるもので、各種作戦のプランづくり、

講演の内容まとめ、文章の下書きなどに適する。用意するのは、カード(2.5×7.5センチの

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ポストイットなど)を100枚程度、それにB4の用紙を10枚くらいである。そして次のよ うなステップで展開していく。

(1)データやアイデアをカードに記入する

 図表22を例にすると、パーティのアイデアを思いつくまま、1カード1アイデアで書く。

(2)カード広げと用紙準備をする

 カードを机上に広げ、その右側にB4サイズの用紙を縦に置く。用紙は縦に3つ折りし、

上部は「主行動」「内容や事例」「補足や詳細」と鉛筆で記入する。

(3)カードを用紙に配列する

 全カードを見て、プランを流れとしてまとめていく。まずカード群から主な行動の流れを 考えて左側の「主行動」の欄に、カードを上から下に置いていく。各行動の主な内容や具体 例については真ん中の欄、内容の補足や詳細説明のカードは右の欄に並べる。

(4)追加カードを作成する

 この段階で、新たに発想したカードを追加する。この手法では最初のカードをすべて使う 必要はない。むしろ、まとめるときに、追加カードを増やすように努力する。

(5)全体タイトル・記号の記入をする

 全体のタイトルを考えて用紙の一番上に記入する。また、「ストーリーの流れ」は(→)、

「並行作業」は(=)、「関連あり」は(一)などの記号を記入する。

(図表22) ストーリー法の例

      テーマ(企画会議の司会者養成法)

    (主行動)       (内容や事例)       (補足や詳細)

rJ@ t      r マ t       t t         t     t      tt

       l       

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 ストーリー法ではまず主行動の流れをつくることが大切。内容や補足はその後で進める

■技法の応用

 ストーリー法を文章作成に用いるときの例を説明する。文章作成には「内容発想」「構想立 案」「文章化」の3つのステップがある。まず「内容発想」のときはカードに思いつきをど んどん書く。この時、まとめについてはいっさい考えないのがコツである。

次の「構想立案」でストーリー法を用いる。記入したカードを机上に広げ、B4用紙を2、

3枚縦長に広げる。文章の流れを考え、カードを用紙に移していく。要領は前述のとおり。

書き足したいものをカードで追加したり、用紙に直接書き込んだりする。

 カードを貼り終えたら、執筆配分の枚数を用紙に記入する。あとはその用紙を使って文章 を書くだけである。つまり、文章づくりのステップを細かく分けたので、思考が集中できる のである。これに慣れると、文章を書くのがそれほど苦でなくなるというメリットがある。

 講演なども同じことで、このストーリー法の用紙を台本とすれば、安心して話ができる。

このようにストーリー法は、大変単純な技法だが、気楽に使えるという利点がある。