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第 24 章 おねしょ

ドキュメント内 Save Your Kidney Japanes (ページ 125-128)

寝ている間に子供がおねしょもしくは無意識に排尿する ことはよくみられることです。おねしょ、すなわち夜尿症 は腎臓の病気や子供の怠惰、行儀が悪いからおこるわけで はありません。多くの場合、子供が成長するにつれ、無治 療で経過を見ます。しかしながら、子供や両親にとっては 不都合で恥ずかしいことなので心配します。

子供の何パーセントがおねしょをし、通常は何歳でおねし ょをしなくなるのでしょうか?

おねしょは特に 6 歳未満ではよくみられます。5 歳では約 15~20%の子供にみられます。年齢が上がるにつれ、おね しょは減っていきます。10 歳では約 5%、15 歳ではほんの 2%、大人では 1%未満です。

どういう子供がおねしょをしやすいのでしょうか?

親も幼少期に同じようなおねしょの問題をかかえてい た子供。

正常な神経発達が遅れ、膀胱緊満感の感度が落ちてい る子供。

熟睡している子供。

女の子より男の子に多い。

心理的・身体的ストレスが原因ではじまったり、増え たりする。

割合は少ないが(2~3%)、尿路感染症、糖尿病、腎機 能障害、蟯虫、便秘、膀胱が小さい、脊髄の異常や尿道 弁がないといったような医学的な問題が原因となる。

おねしょをする子供に、いつ、どんな検査が行われている のでしょうか?

医学的もしくは構造的な問題によっておねしょをしてい ると考えられたときに、そういう子供だけ集められ、検査 をされます。もっともよく行われている検査は尿検査、血 糖値、脊椎X線、腎臓や膀胱の超音波検査や他の画像検査 です。

治療

おねしょは完全に無意識に起こるもので、故意ではないの で、子供を叱ったり、罰したり、たたくべきではありませ ん。非難するよりも、おねしょは時間とともになくなり、

治るものだと子供に自信を与えるべきです。おねしょに対 する最初の治療は、教育や動機づけ、水分摂取量や排尿の 習慣を変えることです。もし、それらの手段で改善がなけ れば、夜尿アラームや薬物を試してみましょう。

膀胱尿管逆流症における定期観察は、高血圧、成長、尿路感 染症の再発、腎機能障害を評価するために勧められる

膀胱尿路逆流症は尿路感染症を患う小児に非常に多く、

高血圧や慢性腎臓病のリスクとなる

第 24 章 おねしょ 231.

1 教育や動機づけ

子供はおねしょについて十分に教育されるべきである。

おねしょは子供のあやまちではないので、怒ったり、叱 るべきではない。怒ったり、叱ったりすると状況は悪く なるであろう。

おねしょが原因で子供をからかわないように注意する。

おねしょによってこうむる子供のストレスを減らし、子 供が家族と一緒に乗り越えるよう手助けし、問題は一時 的なもので確実に治ると安心させることが重要である。

おむつのかわりにしつけ用のパンツを使用する。

もし、子供がおねしょが原因で目が覚めたときは、ベッ ドリネンや汚れた洋服を変えることができるように、近 くに余分にパジャマやベッドシーツ、タオルを用意して おく。

マットレスへの被害を避けるために、マットレスにビニ ールをかける。

尿を吸い込むようにベッドシーツの下に大きいタオル を引く。

尿のにおいがしないように、毎朝の入浴を促す。

夜におねしょをしなかったときは褒めて、ご褒美を与 える。小さなプレゼントでさえ、子供を勇気づける。

便秘は、ほおっておくべきではなく、治療すべきであ る。

2. 水分摂取量を制限する

寝る 2~3 時間前に子供が飲む水分の量を制限する。

夕方にカフェイン(紅茶やコーヒー)や炭酸飲料(コ ーラ)やチョコレートを避ける。これらは、排尿量を 増加させ、おねしょを悪化させるからである。

3. 排尿習慣に対するアドバイス

ベッドに入る前 2 回の排尿を促す。1 回目の排尿はベッ ドに入る決まった時間に、2 回目の排尿はちょうど眠り につく前に。

1 日を通して、規則正しい間隔でトイレを使用すること を習慣づける。

排尿させるために、毎晩眠りについたあと約 3 時間後 に子供を起こす。もし必要ならば目覚ましを使用する。

おねしょをもっともするであろう時間を決めることに よって、起きる時間を調整する。

4.夜尿アラーム

夜尿アラームは、おねしょをコントロールするのに最 も効果的な方法で、一般的に 7 歳以上の子供に使用さ れる。

膀胱尿管逆流症における定期観察は、高血圧、成長、尿路感 染症の再発、腎機能障害を評価するために勧められる

膀胱尿路逆流症は尿路感染症を患う小児に非常に多く、

高血圧や慢性腎臓病のリスクとなる

232. 腎臓を守るために 第 24 章 おねしょ 233.

センサーを子供のパンツにとりつける。子供がベッド の中で排尿したとき、その装置が尿を感知して、アラ ームがなり、子供を起こす。起こされた子供はトイレ に行くまで尿をコントロールできるようになる。

アラームは、おねしょをする直前に子供が起きること ができるように訓練するのに有用である。

5 膀胱訓練

おねしょをする子の多くは膀胱が小さい。膀胱トレー ニングの目標は膀胱容量を増やすことである。

日中の間、多量の飲水を勧め、尿意を感じてから排尿 まで我慢させる。

練習するにつれ、子供はより長く尿をためることがで きるようになる。このことは膀胱の筋肉を強化し、膀 胱容量を増やすであろう。

6 薬物療法

薬物はおねしょを止めるための最終手段として使用され、

一般的に 7 歳以上の子供にのみ使用されます。効果はある が、おねしょは完全には治りません。薬物は対処療法で、

一時的に使用されるのがよいでしょう。薬物をやめたとき に、たいてい、おねしょは繰り返されます。根治療法は薬 物より夜尿アラームでしょう。

A 酢酸デスモプレシン(DDAVP)

デスモプレシンは市販されており、他の方法でうまくいか なかったときに処方されます。この薬は夜間の尿量を減ら します。この薬は尿量が多い子供にのみ有用です。この薬 を使用している間は、水中毒を避けるために、夕方の水分 摂取量を減らすことを忘れないようにしましょう。この薬 はたいてい就寝前に投与されます。多量の水を飲んだ時は、

いかなる理由でもこの薬を使用するのは避けるべきです。

この薬はとても効果的で副作用もほとんどありませんが、

費用がかかるため、多くの親は金銭的負担が困難です。

B イミプラミン

イミプラミン(三環系抗うつ薬)は膀胱に対して弛緩作用 があり、また括約筋をしめることによって、尿をため膀胱 の容量を増やします。この薬はたいてい、約 3~6 か月間 使用されます。効果が早いので、就寝 1 時間前に内服しま す。この薬は非常に効果的ですが、副作用がしばしば認め られるため、症例を選んで使用する必要があります。

C オキシブチニン

オキシブチニン(抗コリン薬)は日中のおねしょに対して 効果があります。この薬は膀胱の収縮を減らし、膀胱容量 を増やします。副作用は口渇、顔面紅潮、便秘などがあり ます。

膀胱尿管逆流症における定期観察は、高血圧、成長、尿路感 染症の再発、腎機能障害を評価するために勧められる

234. 腎臓を守るために 第 24 章 おねしょ 235.

おねしょの問題を抱える子どもを持つ家族はいつ医師に 相談すべきでしょうか?

おねしょをする子どもの家族は以下のような時に直ちに 医師に相談すべきでしょう。

日中のおねしょ

7、8 歳以降にもおねしょが治らない場合

おねしょがない期間が最低 6 ヶ月は続いた後のおねし ょの再発

便失禁があるとき

発熱、痛み、排尿時灼熱痛および頻尿、異常な口渇、

および顔面、下肢のむくみがある時

尿線が細く排尿困難があるとき

第 25 章

ドキュメント内 Save Your Kidney Japanes (ページ 125-128)