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る。

第4節 矛盾した親子関係

 2009年3月27目、中国人によるプログ「喬話のプログ」では、中国の親子がなぜ心を 開いて付き合えないかについて論じている。

 プログではまず、不慮の事故で娘を亡くした海外在住の中国人が、娘の残した目記を読 んで、「自分がいかに娘の内心を理解していなかったか」を悔いたという話が紹介された。

伝統的な中国の観念では、親と子の関係は主従関係に近いものがある。多くの子どもにと 32

って、両親に心を開くことは、友人に対して心を開くようほどに容易なことではないのだ。

 一方、米国では親子関係の中でも「平等」が重視され、親は子供よりも「年輩だから」

といって一方的な態度をとることはせず、むしろ、子供が小さなときから「公平」「平等」

を学ばせ、中学生になるころにはある程度のことを独力で決めさせる。多くの場合、親は 子供の自主裁量にアドバイスを与えるに過ぎず、彼らが望まないことを無理強いするケー スは非常に少ない。親子の関係はまるで「友達関係」「兄弟分」のようだと紹介する。

 親子の絆は、昔から中国社会を支えているといっていいほど、大切な人間関係の一つで ある。「80后」の自己意識が強くなっていると同時に、彼ら独自の人生観と価値観も形成 されつつある。自由と平等を追求している一方で、親子関係は微妙になってきている。

 最近発表された「中目韓米4か国における大学生の権益状況比較研究レポート」による と、親子間の距離感が一番大きく、親子間の会話が最も少なかったのはいずれも中国の学 生だった。しかし、親の愛を最も感じているのも中国の学生だったという。この矛盾した 結果からは、中国では親から子への愛が欠けているのではなく、愛情の表現方法と内容が 違っていることに気付かされよう。つまり、子供の成績のみを重視し、心の問題を軽視し ている結果を反映したものだと考えられる。

 2008年4月、中国CCTVの談話類番組r我イr]」では、rr80后」に注目」20というテーマ で談話がなされた。談話現場で、「80后」の代表と親たちの代表が一緒になって、現在の

「80后」に関するいろいろな問題を議論した。

 (1)中国では子供と両親の意思疎通を欠くことが多い

 このことについて、次のような意見が出された。親は凧は性格が穏やかで、いつも落 ち着いた態度で人や物事に接するが、家で、息子はパソコンでゲームばかりしているのを 見ると、腹が立つ。彼は勉強ができれば、他のことも何でも相談できる。しかし、彼には 意気地がない」という。それに対して、子供は、「私は両親と話すのは嫌いではないけれど も、彼らと話をしても勉強の話しかないから煩わしい。私はもう大人だから、道理などわ かっているよ。自分自身の考えがあるにもかかわらず、両親は全然受け入れてくれない」。

 実は、子供が親の言うことに対立するのは、必ずしも親の考えに反対しているからでは ない。むしろ、両親は自分の価値観で子供の将来を計画することに反感を抱いている。こ れは、思春期の反逆的な心理であるともいえる。

 また、中国には「学而優貝■」仕」(勉強が良くできるなら前途も良い)という伝統的な観念 がある。現在も、この観念は薄くなっていない。かえって、受験勉強の激化でますます深 まってもいる。「いい仕事がほしいなら、高学歴が必要だ」といった観念は、中国の親子関 係が微妙になる原因となっている。アメリカも日本も、進学におけるプレッシャ」は中国

ほど大きくはない。それゆえ、中国の親が子供たちに、「学習を中心に行動する」ことを要 求するのは理解できる。それがかえって、親子関係が打ち解けることを妨げる大きな要因

20 ? :〃s ace.1vcctv・com/ac)vidoo..s?videoId=VIDE1208744979240942

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となっている。

  (2)中国の親は子供を褒めることにしみったれる

 子供は言う。r私も頑張っているのに、両親の要求を満たすことができない。私は、クラ スの40名中、30番目から5番目になっても、両親たちは一言も褒め言葉をかけてくれな い。代わりに、『傲慢は人を落後させる。成功までまだまだよ』と言う。これを聞いたら、

勉強する気はなくなるよ」。

 両親は言う。「私もたくさん子供のことを褒めてあげたいけれど、昔から『謙虚は人を進 歩させ、傲慢は人を落後させる』と言われてきた。褒めて、子供がおこり高ぶったらどう

しようと考えてしまう」。

 調査によると、子供がいい成績を取ったとき、日本では91.9%の母親は喜びを表現する、

次はアメリカ(91.1%)、韓国(89.4%)の順である。中国の母親は、最下位である(76.4%)。

また、53.7%の韓国の父親は、よく子供を褒める。次は日本の父親(48.7%)、中国と米国 は最下位となる(47.7%)。

 同時に59.3%の中国の高校生は、父親と一緒にいる時、楽しいと思っている。68.7%の 中国の高校生は母親と一緒にいる時楽しいと思っている。この比率は、両者とも、4か国 のなかで最下位となる。

 首都師範大学心理学系教授の雷房によれば、褒めることが少ないのは、多くの両親には

「褒めると、子供がおこり高ぶる」という観念があるからだという。しかし、彼らは褒め ることが成績を良くする重要な要因であることを忘れてしまている。成長のなかで、子供 は自分の考えを両親が認めてくれることを期待している。もし、両親から承認を得られな ければ、両親を信じなくなり、両親と交流しなくなる。そして、親子関係が悪くなる。

 実は親子関係を改善する鍵は表現の仕方に鍵がある。例えば、もし、子供は95点を取っ たら、両親は「何で100点を取れないの」ではなく、「よく出来たね、じゃあ、次は100 点を目指して頑張ろう」と言うべきだろう。両親は子どもたちの長所をよくみて、場合に よっては褒めるべきである。成績以外に、子どもたちには見るべき点がたくさんあるので

ある。

 (3)中国の子供たちのプレッシャーは大きい

 子供は言う。「私たちは勉強以外のこともよく話しをする。例えば、ドラマ、漫画など。

でも、やはり少ない。見るチャンスが少ないから。一つは、時間がない、もう一つは、両 親が許さない。しかも、先生たちも勉強以外のことを少なくした方がいいと教えてきた。

私たちも、このような生活を重苦しいと思う。私が理解できないのは、大学を行かなけれ ば、もう生きることはできないのかということだ」。

 中国の学生、保護者、教師から見れば、勉強は最も重要なことであり、他のことはすべ て後回しになる。成績がよくなけれぱ、いい大学には入れない、いい仕事は見つからない。

それゆえ、生存できない。ところが、アメリカでは、友達が勉強より重要であり、愉快で 34

楽しい気分が成績よりも重要である。このように比較した場合、両国の価値観の違いが鮮 明である。

 高校時代、筆者もよく、何で勉強しなければならないのかと、疑問を抱いていた。今か ら考えれば、高校時代、勉強に集中することは悪いこととはいえない。中国の基礎教育は その後の人生にとって大きな意味をもつ。当然、プレッシャーが大きいすぎるのはよくな いが、これは中国の高校統一試験と関係がある。海外、特にアメリカでは、大学は入るこ

とは易しい、.出るのは難しいとされる。学生のプレッシャーは比較にならない。

 友達作りの方面について言えば、筆者の観点は、チャンと笑って、チャンと泣いて、し っかり勉強して、精一杯遊んで、というものである。中国の学生は、堅苦し過ぎて、生活 が重い。試験は得意だが、社会に対して何も知らない。今、中国は素質教育を提唱してい るが、現在の情況から見れば、なかなか難しいと言える。夜の宿題が多すぎで、先生と学 生との会話では勉強の話しかない。素質教育など、実施する余地などどこにもないのであ

る。

 「80后」は反逆者と見られているが、その直接的に対立する標的は親であったりする。

しかし、本当に親子関係は、世間一般が想像するように、厳格なものなのだろうか?

 ネットで、「80后」は、「両親が老人になったら、あなたは    ?」という選択問題 に対して、半分以上の人は「両親の近くに住む、よく実家へ帰る」と選択し、3割の人は

「両親と一緒に住んで、面倒を見る」、一方、「現在はまだ決められない」は1割、「お手伝 いさんを雇うか老人療養院に送るか」は1割であった。また、「親を養うなら、経済だけ支 援したら十分だ」という意見に半分近い人が反対した。「子供は時間を出して、親の生活の 面倒を見るべき」(82.5%)とrよく親と会話し、精神面の充実も重要」(86.9%)にほと んどの若者は賛成した。一人っ不世代の「80后」は、両親の面倒を見る責任を当然と思っ ている。彼らの多くは、自分の生活空間を維持すると同時に、親との関係も親密して行こ

うと思っている。

 「80后」にとって、両親と付き合うのは重要な課題だと認識している。両親の意見と習 慣に敬意を持つのは重要なポイントである。両親の言うことをきいて、参考にする。両親

の気持ちをよく理解して、両親の立場から考えて、何となく出来ないことであっても、お 互いに理解しあうことが重要である。社会が高齢化していくなかで、一人っ子が主たる若 者たちは大きな経済的プレッシャーに遭遇している。73%の若者は、老人を養う責任を社 会化する必要性を訴えている。

 親として重要なのは、子供に良好な生活環境を提供するだけでなく、子供を真に理解す ることである。そのカギになるのが「平等」、「尊重」である。友達のような親子関係を築 ければ、子供の内心に飛び込めるチャンスが生じるだろう。

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