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演習問題

ドキュメント内 , n (ページ 66-69)

9 原始根と指数

9.1 原始根

13を法とする剰余系から0を除いた各剰余のべきを縦方向に順次書いてみる.1が出ればそこか らは同じことがくり返される.それは省略している.

剰余a 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

a2 4 9 3 12 10 10 12 3 9 4 1

a3 8 1 12 8 8 5 5 1 12 5

a4 3 9 1 9 9 1 3 3

a5 6 10 2 11 4 7

a6 12 1 12 12 1 12

a7 11 7 6 2

a8 9 3 3 9

a9 5 5 8 8

a10 10 4 4 10

a11 7 11 2 6

a12 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

フェルマの定理によればpが素数で,apで割り切れないとき,

ap−11 (mod. p)

である.したがって a12 の段に1が並ぶのは当然であるが,2,6,7,11 は12乗してはじめて 1と合同であり,しかも途中の 1, a, a2, · · ·, a11が13を法とする既約剰余系の代表の組となっ ている.pが素数の場合,既約でない剰余系は0のみである.そこでap−1乗してはじめて1 と合同になるとき,aをpを法としての原始根という.略してpの原始根ともいう.

さて「原始根」という呼び名はすでに第7節「1のn乗根」で出ている.複素数全体の中でn乗 してはじめて1になるものを「1の原始(n乗)根」と呼んだ.今は pを法とする剰余の集合

K={0, 1, 2, · · ·, p−1}

のなかで, p−1乗してはじめて1と合同になるものを考えている.この場合,pを法とする剰余 系の代表として数ae乗して1と合同になるなら,eはp−1の約数である.はじめて1と合同 になるとき eaの(pを法とする)指数というのであった.指数がp−1となる場合にそれを原 始根というのである.

ちなみに「群,体」の意味を知っている人のために注意すれば,上の集合Kp個の要素から なる有限集合であるが,立派に和・差・積・商が定まる.いわゆる「体」である.またK から0 を除いた K× は乗法に関してp−1 個の要素からなる「群」である.

次の定理が示すように原始根の順次のべきからから, K× のすべての要素が得られる.つまり, 原始根はこの「群を生成する」要素であるともいえる.

定理 27

素数pを法として原始根が存在する.rをその一つとすれば,

1, r, r2, · · ·, rp−2 は既約剰余系の一組である.

証明 apを法とする既約剰余系の一つの代表である数とする.言いかえればa6≡0 ( mod. p) をとる. aの指数をmとする.am1 (mod. p)なので

a0= 1, a1, · · ·, am−1 (34) はいずれも

xm1 (mod. p) (35)

の解である.これらは互いに同じ剰余系に属さない.なぜなら, 1<=i <=m−1に対して ai≡aj (mod. p) ⇐⇒ ai−j 1 (mod. p)

である.定理 24からi−jmの倍数である.−m+ 2<=i−j <=m−2なのでこれは i=j の ときのみである.定理14から(34)が(35)の解のすべてである.

さてm=p−1ならa自身が原始根である.m < p1のとき.aをもとにmより大きい指数 の数を構成できることを示す.

pを法とする既約剰余系はp−1 個あるので,この場合(34)のいずれとも異なる剰余系がある.

そのような剰余系に属する数 b をとる.b の指数をn とする.このときnm の約数でない.

もし約数ならbm1 (mod. p)となる.したがってbも合同方程式(35)の解となりb に関する 仮定に反する.そこで

(1) (m, n) = 1のとき. abの指数は mnである.

なぜなら,まず(ab)mn=amnbmn1 (mod. p)であるが,逆に(ab)x1 (mod. p)と する.このとき

(ab)mx≡bmx1 (mod. p)

定理21からmxnの倍数であるが(m, n) = 1からxnの倍数である.

同様に xm の倍数でもあり, 定理 3 からxmn の最小公倍数の倍数である.

(m, n) = 1から最小公倍数はmn.ゆえにab の指数はmnである.mn > mよりpを法 としてmより大きい指数の数が構成できた.

(2) (m, n) =d >1のとき.mとnの最小公倍数をlとする.このときl=m0n0, (m0, n0) = 1 でm0mの約数,n0nの約数となるものをとる.これはかならずできる.dを互いに 素な積d=d1d2 に分け(一方が1でもよい)

m0=md1

d , n0= nd2

d

とすればよい.このときamm0, bnn0 はそれぞれ指数がm0, n0である.(m0, n0) = 1より amm0, bnn0 の指数はm0n0=l.nmの約数ではないのでl > m.やはりpを法としてm より大きい指数の数が構成できた.

真に増加する指数の列ができ,しかもp−1を越えないので有限回の操作で必ず指数p−1の数 が構成できる.つまり原始根 rは必ず存在する.すでに見たように(34)は互いに合同でない.し たがって

1, r, r2, · · ·, rp−2

も互いに合同でない.つまりこれらは p−1個の既約剰余系の一組の代表である. ■  既約剰余系でみれば(k, p1) = 1であることがrk が原始根であるための必要十分条件である.

したがって原始根はϕ(p−1)個ある.

例 9.1 ϕ(13−1) = 4なので四つある.実際2, 6, 7, 11 練習問題 9.1 (解答35) p= 41法とする原始根を一つ求めよ.

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