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合同方程式の解法

ドキュメント内 , n (ページ 41-46)

練習問題 5.10 (解答20) n個の合同方程式

x≡ai (mod. mi), i= 1, 2, · · ·, n が解を持つための必要十分条件は

ai≡aj (mod.(mi, mj)), i, j= 1, 2, · · ·, n

であることを示せ.このとき解はm1, m2, · · ·, mn の最小公倍数を法としてただ一つであること を示せ.

と同一の解を有する.pが素数であるからこの合同式は(x−a)またはf1(x)がpで割り切れる ときにかぎって成り立つ.ゆえにx≡a (mod. p)以外の解はn−1 次の合同方程式

f1(x)0 (mod. p)

の解でなければならない.帰納法の仮定によりこの解は n−1 個以下である.

よって(13)の解はn個以下である. ■ 

さて一般の合同方程式

f(x)0 (mod. m)

は,mが素数の場合に解ければ解くことが出来る.それを次に二段階に分けて示そう.

まず,mが素数pのべきつまり m=peのときの解は,m=pのときの解から構成することが 出来ることを示す(定理15).

次に,mm=peqf· · ·と因数分解されるときの解は, m=pe, m=qf, · · ·のときの解から 構成することが出来ることを示す(定理16).

定理 15 合同方程式

f(x)≡0 (mod. pe) (14)

の解は

f(x)0 (mod. p) (15)

の解から構成することが出来る.実際 x0 を(15)の一つの解とするとき (1)

f0(x0)6≡0 (mod. p) ならば

f(x)0 (mod. pe)

の解のなかにx≡x0 (mod. p)であるものがmod. peに関してただ一つある.

(2)

f0(x0)0 (mod. p) ならば

f(x)0 (mod. pe) がx≡x0 (mod. p)の解をもつときに,その解から

f(x)0 (mod. pe+1) のp個の解が構成されることもあり,あるいは

f(x)0 (mod. pe+1) はx≡x0 (mod. pe)なる解をもたないこともある.

証明 eに関する帰納法で示す.

1. e= 2のときに示す.

f(x)0 (mod. p2) (16)

(16)の解はもとより(15)を満たす.したがって(16)の解xpを法として(15)の何らかの解x0

と一致しなければならない.つまり(16)の解x

x=x0+py (17)

という形をしたもののなかから求められる.ここで整数係数の整式 f(x)に対して f(x+y) =f(x) +yf0(x) +· · ·+ykf(k)(x)

k! +· · ·+ynf(n)(x) n!

と展開され,さらに各 f(k)(x)

k!xn−k次の整数係数の整式であることに注意する.そこで (17)を(16)に代入する.

f(x) = f(x0+py)

= f(x0) +pyf0(x0) +p2y2f00(x0)

2! +· · · ≡0 (mod. p2) 上の注意から各 f0(x0) , f00(x0)

2! · · · は整数である.ゆえにこの展開式の第3項以下はp2 で割り きれる.よって(17)の数で(16)を満たすものを求めることは,

f(x0) +pyf0(x0)0 (mod. p2)

を満たす y を求めることに帰着する.同じことであるがf(x0)はpで割り切れるので f(x0)

p +yf0(x0)0 (mod. p) (18)

ここで二つの場合を区別する.

(1)f0(x0)6≡0 (mod. p)のとき.このときは(18)はただ一つの解をもつ.それを y≡y0 (mod. p)

とする.このときpy≡py0 (mod. p2)だから(17)より x≡x0+py0 (mod. p2) を得る.つまり(16)の解が得られた.

(2)f0(x0)0 (mod. p)のとき.このときは(18)は f(x0)

p がさらに pで割り切れなければ解 がない.f(x0)

ppで割り切れるなら任意のy が解になる.つまり x0, x0+p, x0+ 2p, · · ·, x0+ (p1)p (mod. p)

が(16)を満たす.すなわち(17)の形の数xは一つも(16)の解を与えないか,あるいはp2を法と してp個の解を与える.

2. eのとき,つまり(14)の解x0 が得られたとして,e+ 1のときの解の構成法を示す.

このときも(mod. p)の解から(mod. p2)の解を構成したのと同様に出来る.すなわち x=x0+pey

の形の数で

f(x)0 (mod. pe+1) を満たすものは次のように構成される.

(A)f0(x0)6≡0 (mod. p)ならpe+1 を法としてただ一つ定まる.

(B)f0(x0)0 (mod. p)ならpe+1 を法として一つもないか,または p個ある.p個あるの

f(x0)0 (mod. pe+1)のときである. ■ 

例 5.1 p6= 2が素数で,apで割り切れないとする.そのとき x2≡a (mod. p)

に解があるときは,その解は二つある.それを±x0とする.

x06≡0 (mod. p), x06≡ −x0 (mod. p) この場合には,f(x) =x2−a, f0(x) = 2xである.ゆえに

f0(±x0) =±2x06≡0 (mod. p) これは上定理の(1)の場合である.ゆえに

x2≡a (mod. pe) には二つの解がある.

例えば,

x22 (mod. 7) の解は x0≡ ±3 である.これから

x22 (mod.49) の解を求めてみよう.そのためにx= 3 + 7y とおく.

(3 + 7y)22 (mod.49) から 9 + 42y2 (mod.49) つまり 6y≡ −1 (mod.7)

y≡1 (mod.7) したがって x≡10 (mod.49)

他の解は x≡ −10≡39 (mod.49) 定理 16

mを素数べきに因数分解して

m=peqf· · ·

とするとき,

f(x) (mod. pe) (19)

f(x) (mod. qf) (20)

· · · がそれぞれl, l0, · · · 個の解をもつとすれば,

f(x)0 (mod. m) (21)

ll0· · ·個の解をもつ.それれは

x α (mod. pe)

x β (mod. qf) (22)

· · · · · ·

から求められる.ここでα, β, · · ·はそれぞれpe, qf, · · ·を法としてのf(x)0の任意の解の一 組である.

証明 xが(21)の解ならば(19),(20)の解である.したがって(22)を満たす.

逆に(21)を満たす xは,(19),(20)を満たすから,(21)を満たす. ■ 

例 5.2

x21 (mod. 3) x21 (mod. 4)

の解はそれぞれ二つある.それらをα≡ ±1 (mod.3) とβ≡ ±1 (mod.4)とする.

x21 (mod.12) は四つの解をもつ.それらは,

x≡1 x≡1

) x≡1 x≡ −1

) x≡ −1 x≡1

) x≡ −1 x≡ −1

) (mod. 3) (mod. 4) から求められる.

x≡1, x7, x5, x11 (mod. 12) 練習問題 5.11 (解答21) 次の合同方程式を解け.

(1) x2+x+ 13 (mod.25) (2) x21 (mod. 39)

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