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6.3 液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池
マイクロハイブリッド車はアイドリングストップ機能に加え、回生充電を強化して おり、搭載される鉛蓄電池はPSOCで使用される。アイドリングストップ車用液式鉛 蓄電池12)をベースにD23 サイズ 液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池を製造した。
正極格子にはC21 合金を用いた。外観を図6.20に示す。
図6.20 D23サイズ 液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池の外観
6.3.1 初期性能
液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池は5 時間率容量が48 Ah、コールドクラン キング電流が 450 Aを示し、液式アイドリングストップ車用鉛蓄電池と同等の性能を 示した。
152 6.3.2 寿命試験
6.3.2.1 EUCARプロファイル
制御弁式プロトタイプ・キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池同様、液式キャパシタ ハイブリッド型鉛蓄電池についてもEUCARパワーアシストプロファイルによる寿命 試験を2 Vセルで行った。なお、この試験は SOC 60%から開始され、試験中に満充 電にすることはなかった。
従来の鉛蓄電池(Conventional SLI Battery)、アイドリングストップ車用鉛蓄電池
(ISS Battery)及びキャパシタハイブリッド型鉛蓄電池(Flooded-UltraBattery)の 試験結果を図 6.21に示す。従来の鉛蓄電池は4,000 サイクルと早期に、寿命性能を向 上したアイドリングストップ車用鉛蓄電池でも 10,000 サイクルで成層化により寿命 となった。一方、キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池の寿命は 40,000 サイクル以上 であり、寿命原因は正極活物質の軟化だったが、正極格子の腐食はわずかであった。
このように、キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池は、負極の長寿命化と正極格子にC21 合金を用いたことにより、従来の鉛蓄電池の 10 倍以上、アイドリングストップ車用 鉛蓄電池の4倍以上の寿命を示した。
図6.21 EUCARプロファイルによるサイクル寿命特性
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6.3.2.2 PSOC 簡易パターンプロファイル
充電受入性を評価するため、
1) 0.5 C放電, 1分
2) 0.5 C充電, 1分 / 充電上限電圧 2.3 V
からなる充放電を 1 サイクルとした寿命試験を行った。試験開始 SOCは 100 %で、
試験中の雰囲気温度は 298 Kとした。この試験は充電容量と放電容量が同じであり、
電池が完全に充電されることがないため、鉛蓄電池にとっては過酷な試験である。試 験結果を図6.22に示す。キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池(Flooded-UltraBattery) は従来の鉛蓄電池(Conventional SLI Battery)の約3倍、アイドリングストップ車 用鉛蓄電池(ISS Battery)の約 1.5倍の寿命回数を達成し、この試験においても負極 の長寿命化と正極格子にC21 合金を用いた効果が示された。
図6.22 PSOC簡易パターンプロファイルにおけるサイクル特性
以上のように、液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池は従来の鉛蓄電池やアイド リングストップ車用鉛蓄電池と比較して格段に優れた寿命性能を有することが明らか となった。そのため、我々は 2013 年 4 月からアイドリングストップ車向けの補修市
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場で液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池(UltraBattery)の販売を開始した(図 6.23)。更に、国内大手自動車メーカーにも採用され、2013年11月からアイドリング ストップ車への搭載が開始された。これらの液式キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池
(UltraBattery)は、自動車メーカーの厳しい寿命要求に応えるため、正極格子に
C21 合金を採用している。
図6.23 古河電池の戦略商品、キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池(UltraBattery)