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9. 標準品,標準液,試薬・試液,計量 器・用器等

9.23 色の比較液

色の比較液は日本薬局方における試験において,色の比較の 対照に用いるものである.

色の比較液は,次の比較原液から製する.比較原液は,次の 方法によって製し,共栓瓶に保存する.色の比較液を用いて液 の色を比較するには,別に規定するもののほか,ネスラー管に 入れ,白色の背景を用いて側方から観察する.

塩化コバルトの色の比較原液 塩化コバルト(Ⅱ)の色の比較原 液 を見よ.

塩化コバルト(Ⅱ)の色の比較原液 塩化コバルト(Ⅱ)六水和物 65gに塩酸25mL及び水を加えて溶かし,1000mLとする.

この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に250mLとする.

この液25mLを正確に量り,水75mL及びムレキシド・塩化 ナトリウム指示薬0.05gを加え,更に液の赤紫色がだいだい 黄色に変わるまで薄めたアンモニア水(28)(1→10)を滴加し,

0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液で 滴定〈2.50〉する.ただし,滴定の終点近くで薄めたアンモ ニア水(28)(1→10)0.2mLを加え,滴定の終点は液の黄色が 赤紫色に変わるときとする.

0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液 1mL

=2.379mg CoCl2・6H2O

滴定によって得た数値から,1mL中に塩化コバルト(Ⅱ)六 水和物(CoCl2・6H2O:237.93)59.5mgを含むように,薄め た塩酸(1→40)を加えて比較原液とする.

塩化第二鉄の色の比較原液 塩化鉄(Ⅲ)の色の比較原液 を見 よ.

塩化鉄(Ⅲ)の色の比較原液 塩化鉄(Ⅲ)六水和物55gに塩酸 25mL及 び 水 を 加 え て 溶 か し ,1000mLと す る . こ の 液 10mLを正確に量り,ヨウ素瓶に入れ,水15mL及びヨウ化 カリウム3gを加え,密栓し,暗所で15分間放置した後,水 100mLを加え,遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリ ウム液で滴定〈2.50〉する(指示薬:デンプン試液1mL).

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液1mL

=27.03mg FeCl3・6H2O

滴定によって得た数値から,1mL中に塩化鉄(Ⅲ)六水和物 (FeCl3・6H2O:270.30)45.0mgを含むように,薄めた塩酸 (1→40)を加えて比較原液とする.

硫酸銅の色の比較原液 硫酸銅(Ⅱ)の色の比較原液 を見よ.

硫酸銅(Ⅱ)の色の比較原液 硫酸銅(Ⅱ)五水和物65gに塩酸 25mL及 び 水 を 加 え て 溶 か し ,1000mLと す る . こ の 液 10mLを正確に量り,水を加えて正確に250mLとする.この 液25mLを正確に量り,水75mL,塩化アンモニウム溶液(3

→50)10mL,薄めたアンモニア水(28)(1→10)2mL及びムレ キシド・塩化ナトリウム指示薬0.05gを加え,0.01mol/Lエ チレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液で滴定〈2.50〉

する.ただし,滴定の終点は液の緑色が紫色に変わるときと する.

0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液 1mL

=2.497mg CuSO4・5H2O

滴定によって得た数値から,1mL中に硫酸銅(Ⅱ)五水和物 (CuSO4・5H2O:249.69)62.4mgを含むように,薄めた塩酸 (1→40)を加えて比較原液とする.

色の比較液 表9.23-1に示すそれぞれの色の比較原液及び水 の一定量を0.1mL以下の目盛りのあるビュレット又はピペッ トを用いて正確に量り,混和して製する.

表9.23-1 色の比較液 色の比較

液の記号

塩化コバル (Ⅱ)の色 の比較原液 (mL)

塩化鉄(Ⅲ) の色の比較 原液(mL)

硫酸銅(Ⅱ) の色の比較 原液(mL)

水(mL)

A 0.1 0.4 0.1 4.4 B 0.3 0.9 0.3 3.5 C 0.1 0.6 0.1 4.2 D 0.3 0.6 0.4 3.7 E 0.4 1.2 0.3 3.1 F 0.3 1.2 - 3.5 G 0.5 1.2 0.2 3.1 H 0.2 1.5 - 3.3 I 0.4 2.2 0.1 2.3 J 0.4 3.5 0.1 1.0 K 0.5 4.5 L 0.8 3.8 0.1 0.3 M 0.1 2.0 0.1 2.8 N - 4.9 0.1 O 0.1 4.8 0.1 P 0.2 0.4 0.1 4.3 Q 0.2 0.3 0.1 4.4 R 0.3 0.4 0.2 4.1 S 0.2 0.1 - 4.7 T 0.5 0.5 0.4 3.6

試薬・試液等 9.41 試薬・試液

試薬は日本薬局方における試験に用いるものである.日本薬 局方において容量分析用標準試薬,特級,1級,水分測定用な どと記載したもの又は単に試薬名を記載したものは,それぞれ 日本工業規格試薬の容量分析用標準物質,特級,1級,水分測 定用などの規格に適合するもので,試験法は日本工業規格試薬 の試験法に従う.日本薬局方の試薬名が日本工業規格と相違す る場合は,これを併記する.医薬品各条と記載したものは,医 薬品各条の規格に適合するものである.単に試験法を記載して ある試薬については,日本薬局方の試験法を準用する.

試液は日本薬局方における試験に用いるために調製した液で ある.

アウリントリカルボン酸アンモニウム アルミノン を見よ.

亜鉛 Zn [K 8012,特級]

亜鉛(標準試薬) Zn [K 8005,容量分析用標準物質]

亜 鉛 , ヒ 素 分 析 用 Zn [K 8012, ひ 素 分 析 用] 粒 径 約 800μmのものを用いる.

亜鉛,無ヒ素 亜鉛,ヒ素分析用 を見よ.

亜鉛粉末 Zn [K 8013,窒素酸化物分析用又はひ素分析用]

亜鉛末 亜鉛粉末 を見よ.

アクリノール アクリノール水和物 を見よ.

アクリノール水和物 C15H15N3O・C3H6O3・H2O [医薬品各 条]

アクリルアミド CH2CHCONH2 白色~微黄色の結晶性の粉 末である.

融点〈2.60〉 83~87℃

含量 97.0%以上.

アコニチン,純度試験用 C34H47NO11 白色の結晶又は結晶 性の粉末である.アセトニトリル又はエタノール(99.5)にや や溶けにくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとん ど溶けない.融点:約185℃(分解).

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法2.25 の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3500cm-1, 1718cm-1,1278cm-1,1111cm-1,1097cm-1及 び717cm-1付 近に吸収を認める.

吸光度〈2.24〉 E1cm1%(230nm):211~243 (5mg,エタノー ル(99.5),200mL).ただし,デシケーター(減圧・0.67kPa 以下,酸化リン(Ⅴ),40℃)で12時間以上乾燥したもの.

純度試験 類縁物質

(1) 本品5.0mgをアセトニトリル2mLに溶かし,試料溶液 とする.この液1mLを正確に量り,アセトニトリルを加え て正確に50mLとし,標準溶液とする.これらの液につき,

薄層クロマトグラフィー2.03により試験を行う.試料溶 液及び標準溶液20μLずつを,薄層クロマトグラフィー用シ リカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.以下「ブ シ」の確認試験を準用して試験を行うとき,試料溶液から得 た主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポット より濃くない.

(2) 本品5.0mgをアセトニトリル5mLに溶かし,試料溶液 とする.この液1mLを正確に量り,アセトニトリルを加え て正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶 液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ ィー2.01により試験を行う.それぞれの液の各々のピー ク面積を自動積分法により測定するとき,溶媒ピークの面積 を除いた試料溶液のアコニチン以外のピークの合計面積は,

標準溶液のアコニチンのピーク面積より大きくない.

試験条件

検出器,カラム及びカラム温度は「ブシ」の純度試験の 試験条件を準用する.

移動相:ブシ用リン酸塩緩衝液/テトラヒドロフラン混 液(9:1)

流量:アコニチンの保持時間が約26分になるように調 整する.

面積測定範囲:アコニチンの保持時間の約3倍の範囲 システム適合性

検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,アセトニト リルを加えて正確に20mLとする.この液10μLから 得たアコニチンのピーク面積が標準溶液10μLから得 たアコニチンのピーク面積の3.5~6.5%になることを 確認する.

システムの性能:純度試験用アコニチン,純度試験用ヒ パコニチン及び純度試験用メサコニチンをそれぞれ 1mg並びに純度試験用ジェサコニチン8mgをアセトニ

トリル200mLに溶かす.この液10μLにつき,上記の 条件で操作するとき,メサコニチン,ヒパコニチン,

アコニチン,ジェサコニチンの順に溶出し,それぞれ の分離度は1.5以上である.

システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件 で試験を6回繰り返すとき,アコニチンのピーク面積 の相対標準偏差は1.5%以下である.

水分2.48 1.0%以下(5mg,電量滴定法).ただし,デシ ケーター(減圧・0.67kPa以下,酸化リン(V),40℃)で12時 間以上乾燥したもの.

アサリニン,薄層クロマトグラフィー用 C20H18O6 白色の 結晶又は結晶性の粉末である.メタノール又はエタノール (99.5)に溶けにくく,水にほとんど溶けない.融点:118~

122℃

確認試験 本品のメタノール溶液(3→200000)につき,紫外 可視吸光度測定法2.24により吸収スペクトルを測定する とき,波長234~238nm及び285~289nmに吸収の極大を示 す.

純度試験 類縁物質 本品1mgをメタノール1mLに溶かし た液1μLにつき,「小青竜湯エキス」の確認試験(7)を準用 し,試験を行うとき,Rf値約0.4の主スポット以外のスポッ トを認めない.

(E)-アサロン C12H16O3 白色の粉末である.メタノール 又はエタノール(99.5)に溶けやすく,水にほとんど溶けない.

融点:約60℃

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉

の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2990cm-1, 2940cm-1,2830cm-1,1609cm-1,1519cm-1,1469cm-1, 1203cm-1,1030cm-1,970cm-1及び860cm-1付近に吸収を認 める.

純度試験 類縁物質 本品2mgをメタノール10mLに溶かし,

試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,メタノールを 加えて正確に10mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標 準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグ ラフィー〈2.01〉により試験を行う.それぞれの液の各々の ピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液の (E )- ア サ ロン 以外 のピ ーク の合 計 面積 は, 標準 溶液の (E )-アサロンのピーク面積より大きくない.

試験条件

検出器,カラム,カラム温度,移動相及び流量は「ソヨ ウ」の定量法の試験条件を準用する.

面積測定範囲:溶媒のピークの後から(E )-アサロンの 保持時間の約3倍の範囲

システム適合性

システムの性能は「ソヨウ」の定量法のシステム適合性 を準用する.

亜酸化窒素 N2O 無色の気体で,においはない.耐圧金属製 密封容器に入れたものを用いる.

アジ化ナトリウム NaN3 [K 9501,特級]

亜ジチオン酸ナトリウム Na2S2O4 白色~灰白色の結晶性の 粉末で,強い刺激臭がある.水分,空気中の酸素により分解 する.

確認試験

(1) 本品0.5gを水50mLに溶かし,試料溶液とする.この

9.41 試薬・試液 147 .

液10mLに硫酸銅(Ⅱ)試液1mLを加えるとき,液は灰褐色を 呈する.

(2) (1)の試料溶液はナトリウム塩の定性反応(1)1.09を 呈する.

貯法 遮光した気密容器.

アジピン酸 C4H8(COOH)2 白色の結晶又は結晶性の粉末で,

エタノール(95)に溶けやすく,水にやや溶けにくい.

融点2.60 151~154℃

含量 98.0%以上. 定量法 本品約1gを精密に量り,水 100mLを加え,加温して溶かし,冷後,1mol/L水酸化ナト リウム液で滴定2.50する(指示薬:フェノールフタレイン 試液2滴).

1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=73.07mg C6H10O4

アジマリン,定量用 C20H26N2O2 [医薬品各条,「アジマリ ン」ただし,乾燥したものを定量するとき,アジマリン (C20H26N2O2)99.0%以上を含むもの]

亜硝酸カリウム KNO2 白色~微黄色の結晶性の粉末で,潮 解性がある.

確認試験

(1) 本品1gを水20mLに溶かし,試料溶液とする.この液 5mLに硫酸1mLを加えるとき,黄褐色のガスを生じる.

(2) (1)の試料溶液はカリウム塩の定性反応(1)1.09を呈 する.

貯法 遮光した気密容器.

亜硝酸ナトリウム NaNO2 [K 8019,特級]

亜硝酸ナトリウム試液 亜硝酸ナトリウム10gを水に溶かし,

100mLとする.用時製する.

アスコルビン酸 L-アスコルビン酸 を見よ.

L-アスコルビン酸 C6H8O6 [K 9502,L(+)-アスコルビン 酸,特級]

アスコルビン酸,鉄試験用 L-アスコルビン酸 を見よ.

アスコルビン酸・塩酸試液,0.012g/dL L-アスコルビン 酸・塩酸試液,0.012g/dL を見よ.

アスコルビン酸・塩酸試液,0.02g/dL L-アスコルビン酸・

塩酸試液,0.02g/dL を見よ.

アスコルビン酸・塩酸試液,0.05g/dL L-アスコルビン酸・

塩酸試液,0.05g/dL を見よ.

L-アスコルビン酸・塩酸試液,0.012g/dL L-アスコルビン 酸15mgをメタノール25mLに溶かし,塩酸100mLを注意し て加え,混和する.用時製する.

L-アスコルビン酸・塩酸試液,0.02g/dL L-アスコルビン 酸25mgをメタノール25mLに溶かし,塩酸100mLを注意し て加え,混和する.用時製する.

L-アスコルビン酸・塩酸試液,0.05g/dL L-アスコルビン 酸50mgをメタノール30mLに溶かし,注意して塩酸を加え て100mLとする.用時製する.

アストラガロシドⅣ,薄層クロマトグラフィー用 C41H68O14

白色の粉末である.メタノールにやや溶けにくく,エタノー ル(99.5)に極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない.

旋光度2.49 〔α〕20D :+19~+26°(10mg,メタノール,

2mL,50mm).ただし,シリカゲルを乾燥剤として24時間 乾燥したもの.

純度試験 類縁物質 本品1mgをメタノール1mLに溶かし

た液5μLにつき,「補中益気湯エキス」の確認試験(4)を準 用し,試験を行うとき,Rf値約0.4の主スポット以外のスポ ットを認めない.

アスパラギン酸 L-アスパラギン酸 を見よ.

DL-アスパラギン酸 C4H7NO4 白色の結晶性の粉末で,水 にやや溶けにくい.融点:270~271℃

L-アスパラギン酸 C4H7NO4 [K 9045,特級]

アスピリン C9H8O4 [医薬品各条]

アセタール C6H14O2 無色澄明で,揮発性の液である.本品 は水又はエタノール(95)と混和する.

屈折率2.45 n20D :約1.382 比重〈2.56〉 d2020:約0.824 沸点2.57 約103℃

アセチルアセトン CH3COCH2COCH3 [K 8027,特級]

アセチルアセトン試液 酢酸アンモニウム150gを適量の水に 溶かし,酢酸(100)3mL及びアセチルアセトン2mLを加え,

更に水を加えて1000mLとする.用時製する.

アセチレン 溶解アセチレン を見よ.

p-アセトアニシジド C9H11NO2 白色~帯紫白色の結晶又 は結晶性の粉末で,特異なにおいがある.アセトニトリル 又はエタノール(95)に溶けやすく,水に極めて溶けにくい.

融点2.60 126~132℃

含 量 98.0% 以 上 . 定 量 法 本 品0.1gを エ タ ノ ー ル (95)5mLに溶かす.この液2μLにつき,次の条件でガスクロ マトグラフィー2.02により試験を行う.得られたガスク ロマトグラムにつき,自動積分法により,それぞれの成分の ピーク面積を測定する.

含量(%)=

面積の総和 れぞれの成分のピーク

ーク面積 アセトアニシジドのピ

そ p-

×100

試験条件

検出器:水素炎イオン化検出器

カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管にガスクロマト グラフィー用アルキレングリコールフタル酸エステル を酸処理及びシラン処理した177~250μmのガスクロ マトグラフィー用ケイソウ土に1%の割合で破覆した ものを充てんする.

カラム温度:210℃付近の一定温度 キャリヤーガス:窒素

流量:毎分30~50mLの間の一定量でp-アセトアニシ ジドの保持時間が11~14分になるように調整する.

面積測定範囲:溶媒のピークの後からp-アセトアニシ ジドの保持時間の3倍の範囲.

アセトアニリド C8H9NO 白色の結晶又は結晶性の粉末であ る.

融点2.60 114~117℃

2-アセトアミドグルタルイミド C7H10N2O3:170.17 確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉

の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3350cm-1, 1707cm-1,1639cm-1及び1545cm-1付近に吸収を認める.

純度試験 類縁物質 本品10mgを移動相100mLに溶かし,

試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,移動相を加え て正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準 溶液20μLずつを正確にとり,「アセグルタミドアルミニウ