• 検索結果がありません。

第 8 章 結論 74

B.2 電界強度の振幅特性

培地内底面での電界の各方向成分における実数部と虚数部の正規確率プロットをそれぞれ 図B.1に示す.理論値とした確率密度関数は,標準正規分布 N(0,1)を用いた.電界強度の 打点は,期待値±2σの範囲で直線的に並び,また理論値と良く一致した.電界強度の各方 向成分のフェーザにおける実数部と虚数部の正規性を概ね確認できた.

培地内底面での電界の各方向成分のフェーザにおける実数部と虚数部に対する,空間平均 値と標準偏差を表B.1に示す. 標準偏差は,培地底面に対する水平成分同士 (x及びy方向 の実数部と虚数部),垂直成分同士 (z方向の実数部と虚数部) が,それぞれ近い値となった.

垂直成分の標準偏差は,水平成分の値に比べて0.4倍と小さく,両者の間で大きな差異が生

B.2電界強度の振幅特性

! " # $ # " !

%&'()'*+,-./01-2*+.'3 !

"

#

$

#

"

!

4-56.'/01-2*+.'3

/7'/89:;

/<5/89:;

/7'/89=;

/<5/89=;

/7'/89>;

/<5/89>;

/%&'()'*+,-./?-.1'

図 B.1. 培地内底面での電界の各方向成分における実数部と虚数部の正規確率プロット. Ex, Ey は 培地底面に対し水平方向.Ez は培地底面に対し垂直方向.縦軸横軸は標準偏差により規格化.

じた.空間平均値は,いずれの場合でも標準偏差に比べて小さく,ゼロに近い値となった.

従って,培地内底面での電界の各方向成分のフェーザにおける実数部と虚数部の分布は,平 均ゼロの正規分布に概ね従う.培地内底面での電界強度の水平成分と垂直成分は,異なる振 幅を持つ.

表 B.1. 培地内底面での電界の各方向成分のフェーザにおける実数部と虚数部に対する,平均値と 標準偏差.

平均値 [V/m] 標準偏差[V/m]

Re (Ex) -0.09 49.5

Im (Ex) -0.02 53.5

Re (Ey) 0.02 49.1

Im (Ey) 0.04 53.0

Re (Ez) -0.01 21.3

Im (Ez) 0.00 20.2

表B.2には, 電界強度の各方向成分の間でのピアソンの積率相関係数を示す. 電界強度の

88

B章 漏れ波型装置のばく露に対する統計的な特性

水平成分と垂直成分の間の相関係数は,水平成分の間の相関係数に比べるとやや高い値と なった.相関係数はいずれも0.2以下であるため,相関関係は認められなかった.図B.2は,

電界のx方向成分とz方向成分の観測度数と,理論度数の分割表を分布として示す.観測度 数の各階級の頻度は,各方向成分の電界強度により区分したときのモデルの格子数を表す.

理論度数は,互いの独立性が成り立つときに期待される頻度である.階級幅は 5 V/m, 階級

の下限値 0 V/m, 上限値 240 V/mとした.両者の差異は,同じ階級の頻度に対して,最大

8.0%と小さかった.図は省略したが,電界のy方向成分とz 方向成分の観測度数と理論度 数の差異は最大7.7%であった.以上から,各方向成分の電界強度は互いに独立とみなしす 仮定は,主な領域で成り立つことを確認した.

表 B.2. 電界の各方向成分間のピアソンの積率相関係数.

説明変数 従属変数 相関係数

|Ex| |Ey| 0.04

|Ex| |Ez| 0.13

|Ey| |Ez| 0.13

Counting

(a) (b)

図 B.2. 電界のx方向成分のz方向成分の観測度数と,互いの独立性を仮定した理論度数の分割表 の分布.