第 2 章 日本と韓国における 特別支援教育の情報化の現状
第 5 節 日本と韓国の特別支援教育における ICT 活用指標の開発
5.7 日本と韓国の特別支援教育における ICT 活用の実態
完成された「特別支援教育におけるICT 活用指標」を用い、日本と韓国の肢体不自由の 特別支援学校の教員を対象者として、ICT 活用の実態を検討した。対象者の基本属性は表 2-25に示した。
表2-25 日本と韓国の肢体不自由の特別支援学校における対象者の基本属性
日本 韓国
年齢 31歳 37歳
性別 男性 女性
特別支援教育教員免許の有無 あり あり 職業経験年数 6.9年 13.8年 特別支援教育における教育歴 6.9年 13.8年 担当しているクラス
について
障害種 肢体不自由 肢体不自由 学年 小学部6年 小学部3年 障害程度 単一障害 単一障害
その結果、インフラの整備の場合、「教育用コンピュータ1台当たりの障害を持つ児童生 徒の数」は、日本は、1人であり、韓国は2人であった。「教員1人当たりの教員用のコン ピュータ数」は、日韓とも 1 台であった。「周辺機器の整備」の場合、日本は、「デジタル ビデオカメラ」と「プロジェクタ」が10 台で最も多く、「実物投影機」は1台と最も少な い。韓国は、すべての「周辺機器の整備」が 12 台であった。「教授-学習支援機器の数」
の場合、日本は、「デジタルテレビ」、「タブレット端末」が30台と最も多く、「デジタルコ ンテンツ」、「スマートフォン」は0台であった。韓国は、「デジタルコンテンツ」が13 個 と最も多く、「スマートフォン」は0台であった。また、「校務支援システムの整備」、「AT 管理担当者」、「校内のソフトウェア管理担当者」の場合、日韓ともあると答えたが、「学校 CIO の配置」の場合、日本は無いが、韓国はあることが確認された。韓国の場合、ほとん どの学校CIOが、AT及び校内のソフトウェアの管理を兼業している(表2-26-1)。
「AT の整備」の場合、日本は、「キーボード入力補助機器」、「代替入力機器」が 5台と 最も多く、「出力機器」、「コミュニケーションスピーカー」、「点字プログラム」、「スクリー ンリーダー」、「画面拡大プログラム」、「タッチスクリーン」は、0台であった。韓国は、「キ ーボード入力補助機器」が16台と最も多く、「代替入力機器」と「出力機器」は15台であ った。「コミュニケーションスピーカー」、「点字プログラム」、「スクリーンリーダー」、「画 面拡大プログラム」、「タッチスクリーン」は、日本と同様に0台であった。
また、日韓とも「インターネットの接続」がされており、「インターネットに接続できる コンピュータの整備率」は 100%を達成していた。「有害情報のフィルタリング」は日本は
無いが、韓国はあると答えた。「障害を持つ児童生徒がアクセス可能な学校(学級)のホーム ページ」「学校情報セキュリティポリシー」は、日韓ともあると答えた(表2-26-2)。
表2-26-1 日本と韓国の特別支援教育におけるICT活用の実態(インフラの整備1)
項目 日本 韓国
教育用コンピュータ 1 台当たりの障害を持つ児童生徒
の数(人) 1人 2人
教員1人当たりの教員用のコンピュータ数(台) 1台 1台
周辺機器の整備(台)
プリンタ 5台 12台
スキャナー 5台 12台
デジタルビデオカメラ 10台 12台
カメラ 5台 12台
プロジェクタ 10台 12台
実物投影機 1台 12台
その他 0台 0台
教授-学習支援機器の数(台)
電子黒板 1台 1台
デジタルテレビ 30台 1台 タブレット端末 30台 1台 スマートフォン 0台 0台 デジタルコンテンツ(個) 0個 13個
その他 0台 0台
校務支援システムの整備 あり あり
AT管理担当者の有無 あり あり
学校内のソフトウェア管理担当者の有無 あり あり
学校CIOの配置の有無 なし あり
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表2-26-2 日本と韓国の特別支援教育におけるICT活用の実態(インフラの整備2)
項目 日本 韓国
ATの整備(台)
キーボード入力補助機器 5台 16台
代替入力機器 5台 15台
出力機器 0台 15台
コミュニケーション板 2台 3台 コミュニケーションスピーカー 0台 0台
点字プログラム 0台 0台
スクリーンリーダー 0台 0台 画面拡大プログラム 0台 0台
タッチスクリーン 0台 0台
その他 0台 0台
インターネットの接続の有無 あり あり
インターネットに接続できるコンピュータの整備 100% 100%
有害情報のフィルタリングの有無 なし あり
障害を持つ児童生徒がアクセス可能な学校(学級)の
ホームページの有無 あり あり
学校情報セキュリティポリシーの有無 あり あり
ICT活用指導の場合、「ICT活用指導に関する研修を受けた教員の数」は、日本は、0人 であったが、韓国は25人であった。「障害を持つ児童生徒の 1週間のコンピュータ使用授 業時間」の場合、日本は、2時間であり、韓国は5時間であった。「教員1人当たりの1週 間のコンピュータ使用授業時間」は、日本は、0時間であったが、韓国は16時間であった。
また、「ICT活用教育の計画の有無」、「障害生徒に対するATの活用計画の有無」の場合、
日韓ともないと答えた。「1ヵ月間の教員1人当たりの教授‐学習資料の掲示件数」の場合、
日本は、10件であり、韓国は、0件であった。「情報モラル等の指導時間」は、日韓とも1 時間であった。「IEPへのICT活用関連項目の記録件数」は、日本は10件であったが、韓 国は0件であり、「他機関との連携」は、日本が0回であり、韓国は、5回であった(表2-27)。
表2-27 日本と韓国の特別支援教育におけるICT活用の実態(ICT活用指導)
項目 日本 韓国
ICT活用指導に関する研修を受けた教員の数(人) 0人 25人 障害を持つ児童生徒の1週間のコンピュータ使用授業時間 2時間 5時間 教員1人当たりの1週間のコンピュータ使用授業時間 0時間 16時間 ICT活用教育の計画の有無 教科科目 なし なし
学校教育計画 なし なし
障害生徒に対する ATの活用計画の有無
教科科目 なし なし
学校教育計画 なし なし
1ヵ月間の教員1人当たりの教授‐学習資料の掲示件数 10件 0件
情報モラル等の指導時間 1時間 1時間
IEPへのICT活用関連項目の記録件数 10件 0件
他機関との連携(回) 0回 週5回
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